2023年1月29日日曜日

井上ユミコさんの写真展 BALLET DANCERS





reload下北沢にて、井上ユミコさんの写真展 BALLET DANCERSを鑑賞して参りました。明日30日(月)まで開催中です。
https://www.alexandre.jp/exhbition

これまで大勢のバレエダンサーを撮影されてきた井上さん。無背景のみならず時には屋外の自然や部屋のインテリアも溶け込ませ
モノクロであっても内側から伝う美を切り取った、舞台とはまた一味異なるポーズや衣装を纏う作品の数々が登場し展示されています。
陽光差し込む空間も気持ち良く、シックな内装ながら居心地の良い空気が流れる中で鑑賞。幸せなひとときでした。
入場無料でふらっと立ち寄りやすい雰囲気ですので、どうぞ足をお運びください。
reload下北沢の建物の造りもユニークな形状で、駅からは徒歩約5分。下北沢の土地勘のない私は、電車からは何度も目にしていても
駅前の本多劇場ですら場所を把握しておりませんでしたが汗、ようやく立地を確認。本多劇場の前を通りながら直進していくと分かりやすいかと思います。
会場建物前にて、柴山紗帆さん立て看板がお出迎えです。

それから畏れ多くも、思い切って井上さんご本人に話しかけ、勿論初対面。とても気さくに丁寧に言葉を交わしてくださり感激いたしました。
そのとき感じたのは、自然と心を開かせ打ち解けやすい空気を作ってくださること。
展示されている写真の他スターダンサーのグラビアや新国立劇場バレエ団ダンサーの団員プロフィール、
そして25ansにおける小野絢子さん渡邊峻郁さんのパールを付けた神秘的な美の凝縮なる写真を撮影された井上さんご本人を前に
私なんぞ緊張して上手く言葉をなかなか発せず辿々しい話し方しかできずにいたわけですが、にっこりしたお顔で頷きながらじっくり耳を傾け
こちらの拙い口調に気持ちを寄せてくださる優しいお人柄に触れた思いがいたします。
バレエでは取らぬような珍しいポーズやびっくりするような場所、衣装を纏っての撮影であっても、
モデルとなったダンサーの方々の心を汲み取り安心感や解放感を与えつつモデルと撮影者お互いの呼吸を大切に撮っていらっしゃるからこそ
内側からも光を発するかの如く鮮烈な一瞬を捉え、作品が出来上がっていくのであろうと想像できました。

新国立ダンサープロフィール写真が井上さん撮影写真にほぼ一新されたときに抱いた、
紺色を背景にスタイリッシュ且つ肌の質感や奥行きと立体感のある陰影が織りなす美しさの衝撃や
(思い起こせば2018年アリス初演前の公開リハーサル時に配布された出演者案内で渡邊さんの新写真を初見。切れ長の凛とした目元に見返り和顔美男と何度呟いたことか)
25ansでの小野さんと隣り合った渡邊さんの鋭く色気ある容貌やジュエリーの装着姿にも目に大刺激が舞い込んだ旨といった
大半が展示外作品についての話であったにも拘らず、しっかりと聞いてくださった井上さん、本当にありがとうございました。
井上さんが企画を務められた昨夏のBallet the New Classic鑑賞においての古典とモダンを往来するような面白味や不思議な空間に身を置いた気分になった照明演出、
中村祥子さんを間近で目にできた嬉しさや全員で『ライモンダ』抜粋等の感想もとても喜んでくださり、私の一層晴れ晴れとした心持ちになりました。

30日(月)まで開催ですので、どうぞお出かけくださいませ。




展示会場、写真撮影可。モノクロでシックな空間。



写真と共に青空を眺め、陽光も差し込む心地良い朝の時間帯。



外壁もお洒落。



下北沢駅周辺はカレー天国。帰りに立ち寄るお店を事前調査したところ、写真展帰りにちなんでフジカラーのお店を改装したカレーの惑星へ。



合挽肉のスパイシー焦がしキーマ、2種豆と季節野菜のポタージュカレーの2種盛りと、自家製ペーストのグリーンカレーを小鉢で。
汁気少なめでぎゅっと詰まった濃いキーマ、ほっくりした舌触りのポタージュカレー、
トロトロとペーストの食感しっかり残るグリーンカレーで3種のバランスも丁度良いものでした。
自家製レモンサワーは滑らかな甘みのあとに、ひりひりとスパイスの刺激が体内に充満。おすすめです。
カウンター奥であったため、スパイスの容器を眺めながらいただきます。
開店後すぐに着いたため先客2名ですぐ入店できましたが、帰りは外に10名は並んでいたかと記憶。小さな店内ですので1人か2人連れ向けのお店です。



reloadに戻り、展示会場の階下(1階)にある小川珈琲ラボラトリーへ。一覧表から客それぞれの好みの味や香りを聞き取りながら豆の種類を選んでくださいます。
以前来店した家族から教えてもらい、同じ品種を選択。挽く前と挽いた直後の良い香りに期待が膨らみ、
淹れている様子は目の前で観察も可能です。写真も快く許可いただき、ご参考までに。



小さなお店でテーブル席は少なめですが、壁に沿って一列ベンチ型席になっているため、便利です。
柴山さんの写真入りチラシを眺めながらすっきりとした1杯をいただきました。品種紹介のカードも貰えます。
コーヒーは以前ならば濃く苦味強めのみが好みでしたが、近年は程よい酸味を含む味も好きになり、今後も幅を広げていきたいものです。



1階の出入り口前スペースでは、ワインフェア開催。https://twitter.com/wsoleic/status/1619171378762219521?s=21
イタリア、スロベニア、モルドバ産ワインを一杯から販売していてモルドバ産白ワインを飲んでみました。
ぱっと華やぐ味わいで、晴れたこの日は外のベンチで飲むも良し。モルドバといえば、
マリインスキーのエカテリーナ・オスモールキナの出身国と知って興味を持ってはおりましたが下北沢でワインを飲めるとは。良き昼下がりでございました。



井上さんが撮影された写真で最大の衝撃を受けたのがこちら、申すまでもありませんが。一昨年2021年夏のアステラス時期であったかと思います。
ウェブ上で、書店で雑誌開いて写真が視界に入った瞬間身体に電流が走りました。

2023年1月27日金曜日

米良美一さんと加藤昌則さんのトークdeコンサート




バレエとは異なる分野の話ですが先日の22日(日)、上野の東京文化会館小ホールにて米良美一さんと加藤昌則さんのコンサートへ行って参りました。
東京文化会館へバレエ以外の用事で足を運ぶのは初めてでございます。また歌のコンサートに出向くのは
2018年にオペラシティコンサートホールで開催された中丸三千繪さんの公演以来です。
https://t-onkyo.co.jp/ticket/mela_katou


偶々記事で見つけ、米良さんの『もののけ姫』を生で聴けるならとその目的1つで行ってしまいましたが
他の童謡や唱歌、合唱曲でも馴染み深い作品まで多岐に渡る曲を聴けた上に
ピアニストで作曲家の加藤さんとのお話もほんわか、されど少々毒舌風味も効かせたテンポで楽しいばかり。
米良さんの地元宮崎県での音楽祭における関わりがきっかけで交流が始まったとのことで
加藤さんはすぐそこの学校を首席で卒業、と上野の立地を生かして東京芸術大学首席卒業の加藤さんを米良さんが讃えたかと思えば
時々宮崎弁が飛び出す米良さん、2部にてお召し替えをしての登場における米良さんのブラックレッドな衣装に感激の声を上げる加藤さん、と
お互いをよく知る仲だからこその漫才な会話をも繰り広げ笑いをたっぷり起こしてくださいました。
米良さんが宮崎県ご出身であるとはこのとき初めて知り、親しくお世話になっている方が現在お住まいの県であることや
実はこの日、友人間でも宮崎が大きな話題になっていたため、更には年末に米良さんの歌声を繰り返し聴いていらしたとも伺ったりと嬉しい偶然に喜びもひとしおでした。

1部では加藤さんによる音楽豆知識講座も取り入れてくださり、『赤とんぼ』の前には作曲者山田耕筰が
日本語歌詞を音に当て嵌めるときのお話や(確か)観客一同大きく頷きつつ学びの時間でした。
実は私の出身高校の校歌が山田耕筰の作曲で、焦点を当てたお話に興味津々。しかも校歌では珍しいワルツでございまして、
チャイコフスキー『眠れる森の美女』『くるみ割り人形』「花のワルツ」やプロコフィエフ『シンデレラ』等と大きく異なり抑揚が殆ど無く、淡々とした曲調。
学校の創立年の節目に音源が配布され、ピアノソロ版を聴いてみるとバーレッスンでの脚で半円を描くロン・ドゥ・ジャンブにうってつけかと存じます。
余りに淡々としていて高校の校歌に大概は含まれる若さ溢れる飛翔飛躍を思わす要素が無いのだが、
(バレエ音楽のイメージとしてはラ・バヤデール影の王国ベールのワルツに近いかもしれません。
そもそも校歌が3拍子しかもおっとり曲調の学校は我が母校以外にあるのか知りたい)
ピアノ版を聴いたとき、もし生まれ変わってバレエピアニストになったら弾きたい曲に加えたいと考えたのでした。
しかし高校時代吹奏楽部に所属し野球部の甲子園予選試合の応援演奏にも行っていた若かりし管理人は
仮に運が良過ぎて野球部が甲子園に出場し更には1勝したら、球場で流れる勝利校の校歌としては迫力に欠けるのではなかろうかと要らぬ心配もしたものです。

米良さん加藤さんに話を戻します。2部にて念願の『もののけ姫』、1997年夏公開ですからあれから約26年。早いものです。
映画のときとは少し違った声色だったかもしれませんが、艶のあるお声を聴けて大満足。
当ブログでここ最近話題になりやすい1997年、舞台芸術界においては新国立劇場が開場しためでたき年でしたが、金融界は大打撃の連続で
大企業の破綻が相次ぎ、上層部幹部らが記者会見で頭を下げる報道が連日なされ冷え込み厳しい時期であったのは今も記憶しております。
潔いキャッチコピーや台詞も突き刺さって物事を深く考えさせられる重たい余韻が残る作品を、
そして包み込むような米良さんの歌声を26年前に映画館で鑑賞できたのは幸運であったと思っております。
当時の映画のパンフレットには、この曲はアシタカがサンに向けた言葉であると書かれていて、よくよく読んでみると納得できたものです。
ちなみに、私も1997年は2005年、2017年には及ばずとも人生における大きな転換期でしたので、何かと年の出来事や時事関連が頭に残っているのかもしれません。

話があちこちに飛び失礼、歌のコンサートは久々ながら終始リラックスして和やかな雰囲気の中で歌とお話を思い切り楽しんだ公演でした。
終演後チラシ置き場の辺りに行くと、あらま清泉女子大学でのラファエラアカデミアの顔見知り受講者の方とばったり。
美術館へ行くところだったようで偶々チラシ置き場に立ち寄ったとのこと。
何処へ行っても、異なる分野が目的で出向いたとしても、バレエとの繋がりは良い意味で「根深い」ようです。
それにしても、以前にも脳裏を過り綴っておりましたが『もののけ姫』はバレエ化した舞台を想像。サン、アシタカ、エボシ、似合う人が浮かんではニンマリです。
コダマは精霊ですからロマンチック・バレエの特性に合い、コール・ド・バレエにも生かせるかもしれません。



大ホール、この日はお休みでした。



終演後移動し、唐木田のオデットこと当ブログレギュラーの後輩と、後輩と同じスタジオにも通っていらっしゃる唐木田のバジルこと大人の生徒さんの方と合流。
お2人はレッスン後に、私は米良さんを聴いてから、時間も丁度良し。とにかく真面目に真摯にバレエと向き合い仕事とも両立させている姿から学びが尽きずにおります。
見るからに麗しい可愛らしさのある後輩を「歩く花園」と例える私だがこの日も話題となり、花に例えるならばピンク色の薔薇か、そぞろ咲くチューリップ、と華やぐ花々が次々登場。
そしてなぜだか花の例えについて私にも話が向けられ、「菖」とのこと。
すっと伸び、派手さは無いが凛と咲く渋みある紫の花である菖は昔から心惹かれ、嬉しい例え。励みにいたします。

2023年1月19日木曜日

事態急変を乗り越え競合他社とは対話と連携に踏み切った新年会   新国立劇場バレエ団ニューイヤー・バレエ   1月13日(金)〜15日(日)計4回





1月13日(金)から15日(日)、新国立劇場バレエ団ニューイヤー・バレエを計4回観て参りました。
https://www.nntt.jac.go.jp/ballet/newyearballet/



初日速報。透き通るように清らかな米沢さん、逞しさと色気兼備な渡邊さんが放つ視線とお2人のフォルムが描き出す形に注目です。



身を重ね合わせたお2人、官能的でございます。






A Million Kisses to my Skin
【振付】デヴィッド・ドウソン
【音楽】ヨハン・ゼバスティアン・バッハ
【美術】デヴィッド・ドウソン
【衣裳】竹島由美子
【照明】バート・ダルハイゼン

13日(金)、14日(土)夜
米沢 唯 柴山紗帆 小野絢子    五月女遥 中島春菜 根岸祐衣
渡邊峻郁 速水渉悟 中島瑞生

14日(土)昼、15日(日)
直塚美穂 柴山紗帆 飯野萌子  五月女遥 山本涼杏 川口 藍
奥村康祐 速水渉悟 森本晃介

中止を乗り越えやっとの上演。バッハ『ピアノ協奏曲第1番』の厳粛な音楽との溶け合いや
ステップが淀みなく連鎖しての舞台空間を目一杯使った、研ぎ澄まされたシャープな展開も気に入り
身体の線や移動の軌跡がよく見えるシンプルな照明も好みな作品です。(顔の判別がつきにくい黒影照明は見辛かったが)
ダンサーの出入りも工夫に富んでいてパ・ド・ドゥあればソロ、トロワも用意。
女性陣は人によって各々少しずつ色味が異なる水色系レオタード1枚でも、男性陣の透け網?ぴったりTシャツ型ウェアや水色タイツ姿もしなやかで美しい。
男性陣の髪型は全員ぺったり七三分け指定だったのか、古式ゆかしい趣な方もいらっしゃいましたが
高品質な整髪料なのか、激しい動きを繰り返しても誰も『シンデレラ』宝石商状態な靡きにならぬ髪型維持も安堵でございます。
「ミリオン」の呼び名も定着し、早くも再演が待たれる作品です。

Aキャストは主役級を何名も投入。まず主軸の米沢さん渡邊さんペアの引き伸ばすポーズの造形美にうっとり。
互いに後ろ側に掲げた腕で、算数数学の授業で使用可能であろうくっきりと平行四辺形を作画していらっしゃいました。(上の写真参照)
渡邊さんの各関節から先端まで、音楽に触れては全身の細胞活性化を思わす踊り方や時折放つ肉食獣な視線にも仰け反りそうになり身震いの感覚に襲われた次第。
特にアダージョ部分において、ただ怪しいのみならず繊細詩的な米沢さんの内面の扉をふわりと開かせ
心を解きほぐすような誘いを思わすパ・ド・ドゥの連なりは目にも心にも不思議な快楽もを呼び起こし
物哀しい音楽の中で身体同士で呼応し放っていく細やかな波動からも目が離せませんでした。
モダンな作品は恐らく初見である根岸さんのスタイリッシュで機敏な、斜めに取るポーズも見事。コンテンポラリーでも一層観たくなったダンサーの1人です。

面白味濃縮であったのはBキャスト。ベテランプリンシパルから今シーズン入団の新人まで大混在編成で、
奥村さんは直塚さんと、飯野さんは森本さんと等ベテランや中堅も今まで目にしたことがないペアで登場し、フレッシュな刺激いっぱいな布陣でした。
中でも話題大沸騰であったのは直塚さんの存在感。入団は今シーズンであるバレエ団の中では「新人」ながら
ロシアで培った長年のキャリアに裏打ちされた技量、押しの強さ、作品牽引力にも拍手。
(バレエ・アステラス2019ではモスクワ音楽劇場バレエの団員として『海賊』グラン・パ・ド・ドゥを披露されています。鮮やかなテクニシャンな印象でした)
身体を隅々深々とパワフルに操って大地を切り開くように踊り刻む姿、そして大先輩奥村さんにも物怖じせず渡り合うパ・ド・ドゥも目に残る衝撃でした。
奥村さんの、パートナーを落ち着かせながら(褒め言葉)気持ちよく踊らせていくサポートや、相手に翻弄されているようでされど安泰な踊りっぷりも好印象。
そして幕開けにソロで飛び込んできた山本さんの空間支配力、巧みなオフバランスや無駄のないしなやかな躍動も鮮烈でした。

全日程出演の五月女さんによるソロでの踏ん張りを全く見せず立体感のあるポーズで決めながら踊り繋いでいく展開も圧巻で
舞台にたった1人、しかも決して大柄ではない背丈とは微塵も思わせず、音楽の中で自在に身体を奏でていく姿に何度目を見張ったことか。
公演2日目以降、キャスト変更により全日程出演となった柴山さん速水さんの鋭く突き進みつつ、
針穴に糸を通すように2人接近したままするりと移動しながらも身体の傾けや手の掲げまで息の合い方が抜群であった序盤の見せ場も刻まれております。


眠れる森の美女
【振付】マリウス・プティパ
【音楽】ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
【衣裳】ルイザ・スピナテッリ
【出演】ヤスミン・ナグディ、マシュー・ボール(英国ロイヤルバレエ)

休憩後、無背景の空間にていきなり結婚式の場面であっても、恐らくはアステラスでもよく使われる白カーテンやシャンデリアであっても
踊る姿からカーテンコールまで上階席まで届くゴージャスな佇まいな英国ロイヤル・バレエ団のお2人(特にナグディ)でした。
ナグディはやや粗削りになるかと思いきや、パの1つ1つにメリハリがあり脚のおさめ方も丁寧。王子衣装の光具合の無さにびっくりしたが(失礼)、ボールは淡白端正。


ドン・ジュアン(抜粋)
【振付】ジョン・ノイマイヤー
【音楽】クリストフ・ヴィリバルト・グルック、トマス・ルイス・デ・ビクトリア
【衣裳】フィリッポ・サンジュスト
【出演】アリーナ・コジョカル(ハンブルク・バレエ ゲストダンサー)、
アレクサンドル・トルーシュ(ハンブルク・バレエ )

タイムテーブルを見て尺の長さに驚いたものの、しんみりな作風ながら浮世離れした貴婦人コジョカルの身の寄せ方や身体が透けて反対側が見えそうな幽玄ぶり、
トルーシュに掲げられたときの体重を感じさせぬ浮遊姿にも見入りました。コジョカルが予定通り来日し、予定通りの作品を踊ったことにまず安堵(これ大事)。
コジョカルとナグディの並びから本来の座長コジョカルと、偶々他公演のために来日中であった関係で急遽呼ばれた代役ながらナグディが実質の主役となった
2020年2月に開催されたアリーナ・コジョカル  ドリームプロジェクトを思い出す私でございます。
今だから申し上げられますが客席も豪華でございました、殊に男性陣。行けなくなった知人の代わりに行ったはずが、
某着席者を上演演目に重ねては想像を巡らせたり、(1本は初台でのお披露目の願い叶いました)
こんなにときめく思いを満喫して宜しいのか身体がそわそわした忘れられない出来事です笑。

それにしてもNBSとは対話と連携(外交か笑)に転向したのか、新国立来場者に向けた今回のゲストの出演宣伝として
今春のハンブルクと今夏のロイヤル来日公演特別チラシも刷られ、新国立劇場開場記念公演時期の1997年10月に発売された
SPEEDの代表曲White Loveの歌詞「雪が溶けてやがて春が来る頃」なる関係を、開場から約四半世紀の時を経てようやく構築と見て取れます。
(在籍時期は異なりますが作詞作曲者が同じ高校の出身でございます。ちなみに管理人はSTEADY派、お若い皆様はご自身でお調べください。私の中では近年の曲である)
2015年頃であったか、東京バレエ団が新国立の中劇場で初公演のときも遂に和解の時代かと話題にはなりましたが
新国立劇場とNBSの文字が手を組む意味合いで同じチラシに掲載される日が到来するとは、時代の変遷を思うと同時に
初台における世界バレエフェスティバル短縮版開催も含め、佐々木忠次さんが天国で何と仰っているかは想像を控えることといたします。


シンフォニー・イン・C

【振付】ジョージ・バランシン
【音楽】ジョルジュ・ビゼー
【衣裳】大井昌子
【照明】磯野 睦

第1楽章
米沢 唯  福岡雄大(13日、14日夜)
柴山紗帆  福岡雄大(14日昼、15日)

広瀬 碧  飯野萌子  中島駿野  小柴富久修

第2楽章
小野絢子  井澤 駿

玉井るい  廣田奈々  清水裕三郎  趙 載範

第3楽章
池田理沙子(13日)  木下嘉人
奥田花純(14日昼夜、15日)  木下嘉人

奥田花純(13日)   広瀬 碧(14日昼夜、15日)  五月女遥  小野寺雄  佐野和輝

第4楽章
吉田朱里  中家正博
渡辺与布  川口 藍  原 健太  浜崎恵二朗

バレエ団の十八番と言えるでしょう、デヴィッド・ビントレーさんが就任された2010/2011シーズン開幕公演における初鑑賞以来ずっと観続けております。
2013年のゴールデンウィーク公演でのトリプル・ビル上演時にはプログラム最初の上演であったため、
知人の結婚式に行く前にインCのみ鑑賞し、おめでたい気分上々で式場へ向かった日も良き思い出でございます。

第1楽章の米沢さんは精緻なステップと、少し柔らかみが増した感もある腕の使い方にも注目。初役の柴山さんはミリオン全日程出演となってしまいながらも
正確な足運びやきりっと決まる且つ丹念に描き出すポーズも美しや。そして福岡さんがきびきび歯切れ良く踊りつつ日替わりダブルキャストの2人を好サポート。
同日にミリオン兼任の米沢さん、初役な上にミリオンと兼任になった柴山さんをきっと精神面でも支えていらしていたかと思わせる
頑丈鉄壁ぶりで観る者にも安心感を与えてくださいました。米沢さんもですが、2010年からずっと第一のプリンシパル専門の福岡さん。若さの秘訣が気になるところです。
全楽章の中でもベテランから昨年入団の若手まで混在編成であったコール・ドの統一感も好印象。
音楽が放つ明快さを身体の角度や移動のタイミングも守りつつ晴れ晴れとした美を描き出していました。

第2楽章は小野さんの憂いを含んだ踊り姿に鷲掴みされ、過剰に押し出さなくても隙のない、クールな女王の風格。
冒頭にてパ・ド・ブレでの登場からして空気をひんやり神秘的な色へ変えていた印象です。
フィナーレにおける、音楽が益々高らかさを帯びていく箇所での井澤さんにサポートされながら片脚立ちで腰を捻りつつもう片脚を差し出す振付も
急速な中にも情緒を匂わせる美しさに背筋がすっと伸びる思いがいたしました。
井澤さんとは意思疎通の深さまでは感じ辛かったものの、バランシンですしこの楽章においては近寄り難い女王をひたすら引き立てる構図が好ましいのかとも推察。

第3楽章は初日、フィナーレ途中で池田さんが離脱し木下さんも舞台袖へ。第3楽章の部分では呼吸の合う跳躍を
次々と繰り出していただけに、フィナーレにおける全楽章女性プリンシパルが横並びでの回転箇所にて
池田さん不在の光景が、最後のポーズにて第3楽章の主役2人が不在の光景が視界に入ったときは茫然となり、身体の状態が大変心配になりました。
余程の事態だったのでしょう、状態悪化を防ぐためにも途中離脱は良い判断であったと思いたい。
(周りでも話題は持ちきりでしたが、昨秋のジゼルとペザント、春の祭典、くるみで昼主役同日夜ルイーズといった過酷な配役日程に限界があったかとしか思えず)
この日は初日、しかも平日夜公演でしたから終演は20時半頃。次公演は翌日土曜日昼ですからもう時間もなく
当初ダブルキャスト予定であった廣川さんがお正月くるみにて本番中に転倒で怪我をされ、既に降板。池田さん頼みであったところにこの事態で
女性は登録ダンサーまでもが総動員で臨む大人数作品のため、代役探し奔走の現場はさぞかし緊迫していたかと察します。
そして翌日以降は初役で奥田さんが代役で登場。盤石な軸を保ちつつ溌溂軽快な脚捌きが実にクリアで表情も明るい音楽そのもの。
前夜からの翌日昼の急遽の代役ましてや初役とは到底思えぬ大好演でした。代役初回はカーテンコールにて
出演者全員から拍手が沸き、奥田さんを讃える様子に胸が一杯になりました。
思えばこちらも初役木下さんとの跳躍での掛け合いもそれはそれはにこやかさが溢れ返り、
しかもサポートも名手、加えて勝手に呼んでおります「困ったときの木下さん」。奥田さんとのパートナーリングも安定感の上をいく楽しさで見せてくださいました。
奥田さんが抜けたコリフェには広瀬さんが1と兼任して担当。(鉄人ペンギンと呼んでしまった点、お許しください)磐石な支え人として活躍され、疲労感も皆無。
配役急変更に伴い、初日は終始奥田さんと、翌公演以降は3楽章部分は広瀬さんと、
フィナーレは原田さんの3人と組んだコリフェ(現在はドゥミ・ソリストと呼ぶらしい)佐野和輝さんの功績も讃えたいばかりです。
そして3楽章、土曜日以降は女性プリンシパルとコリフェが3人ともビントレーさんの就任と同時の入団組。ベテラン職人トリオ、天晴れでございました。
コリフェ小野寺さんの技術達者且つほのぼの純朴ぶりも和む要素の1つでした。

あれよあれよとフィナーレになだれ込みながら終わってしまう第4楽章には木村優里さんの代役で吉田さんが登場。
手脚、特に腕がまことに長く急ピッチな曲調に合わせての方向転換にやや苦戦していたかもしれませんが堂々たる優雅さに注目。
そして中家さんの登場してすぐのハノ字ジャンプにー幸福度は更に急上昇。(忘れていたが初役であった中家さん)
踊った直後に立膝から立ち上がってのサポートも慌ただしさを感じさせず寧ろ心から楽しんでいる姿でいつでも安心中家さんはバランシン作品でも健在でございました。
ところで女性プリンシパル横並び回転における足踏み振付にて、真横に伸ばした両手の掌が上向きと下向き、人によって違いがあり。その点が少々気になりましたが
フィナーレ終盤、隊列が真っ二つに割れながらの大移動は上階中央席から眺めているとモーゼの十戒の名場面をも彷彿させる
吸い込まれそうな舞台展開で(例えが宜しいのか否か)全出演者の壮観な光景に、とりわけ今回は
プリンシパルペアが1から4まで揃う状況がこうにも愛おしく思えるとは、高揚も極致へと到達いたしました。

ただ今回いたく首を傾げた点があり、第1楽章のテンポと演奏の特色。随分とゆったりそして穏和に思えたのです。
ドン・ジュアンから休憩無しでの上演でしたからしんみりした雰囲気を私が引き摺ってしまったのか
或いは年明けから約2週間経過した金曜日夜で暗めの落ち着いた空間に身を置くと疲労が襲い掛かってきたのか当初は初日特有の自身の勝手な印象と自覚。
ところが、2日目以降も印象は変わらず、第1楽章に長年抱いていた歯切れ良さ、鋭い潔さ、ピリッと引き締まる感覚が
封じ込められてしまったと感じてなりませんでした。2010年の初鑑賞時から1、2、3の中では
格調高い調べが彩る1が最も気に入っているが故の単なる思い入れの強さからくる印象かもしれませんが。
唯一ティンパニと思わしき打楽器が要所要所にて、目を覚ませて鼓舞させるような大音量での叩きっぷりが独走状態とはいえ私には救いにすら感じ取れたものです。

今回はメリー大晦日あけましてクリスマスなる年末年始過密くるみの影響もあり故障者が続出。
初日から本番中の負傷発生でヒヤヒヤになり、配役の負担具合や日程調整の課題が更に浮き彫りになった公演でした。
来年はいかにして開催か。年末年始に再び二桁台の公演回数を打つのであれば、主役以外の配役にも今一度目を配って負担具合を確認するなり
ニューイヤーの演目の組み合わせを考え直すなり、1月の2週間過ぎ辺りは世間もお正月、新年な気分にはもう浸っていませんから
時期をずらして厳冬ガラにするか(来場者が見込めぬ名称だが汗)由々しき事態に至った今回の課題を生かして欲しいと願います。

また、女性は登録ダンサーまで大総動員ながら男性の出演者が少なく、これまた勿体無い。
ミックス・プログラム等に相応しい男性主体作品のレパートリーがあれば(除くトロイ・ゲーム)尚望ましいかと思います。





マエストロメニュー、サインはゲストの4人。



バーニャカウダ。めでたいカラフルな野菜達です。



ゴルゴンゾーラクリームとほうれん草のペンネ。チーズの癖が程よく抜け、白ワインによく合います。



いちごのグラタン。ほかほかまろやかな甘さでございます。



踊り盛り、抜擢が続くダンサーの故障者が相次ぎ、しかも本番舞台上で発生。
公演回数の増加は嬉しいことである一方、配役の負担具合や日程調整は要課題です。



ロンドン出身のドウソンさん、スタイリッシュで澄んだ美しさのある作品をありがとうございました。



店内でスタッフさんが売り歩いていたため、ちょうど次の1杯を考えていた機会でしたので購入。確かカシスとウイスキーのブレンドらしい。
前回『ジゼル』公演期間中の購入時は葡萄がのっていましたが、今回はいちごです。そしてウイスキーのときはコインチョコレート付き。
ああ2020年2月、1回きりにはなってしまったものの渡邊さんで観たいと望んでいた色悪系役なるレスコーを思い出します。
ただ悪人ではなく、周囲との橋渡しや金欲の塊な部分がチャーミングでもあり、
人間味の深い人物として描写されていた点に大変好感を持ちました。しかも狡猾そうな風貌からの色気も備え、束ねた髪のおリボンもお似合い、
GMに向けた憎悪の眼差しの最期も忘れられず。うう、もう1回観とうございます。

2023年1月11日水曜日

行き場のないペットボトルとビニール傘達の声 Kバレエ  オプト  プラスチック K-BALLET OPTO PLASTIC 1月8日(日)《横浜市》




1月8日(日)、KAAT神奈川芸術劇場にてKバレエ  オプト  プラスチック K-BALLET OPTO PLASTICを観て参りました。
前回の昨年10月開催のオプトにも足を運び、舞台機構を目一杯使った大掛かりな新作上演が予想以上に見応えがあったため今回も鑑賞に至りました。
https://www.k-ballet.co.jp/contents/23_opto_julian

ペットボトル迷宮
音楽:J.S.バッハ:前奏曲とフーガ  ホ短調  BWV.548「楔」、G.リゲティ:ヴォルーミナ、他
振付・演出・台本:アレッシオ・シルヴェストリン
企画:高野泰寿
舞台美術:アレッシオ・シルヴェストリン、坂田直哉、蘆  雨凡(東京工業大学 塚本研究室)
照明デザイン:伊藤雅一
衣裳デザイン:アレッシオ・シルヴェストリン


スモーキーグレーやブルー系のレオタード衣装のダンサー達があちこちから現れては機敏に踊って去り行くスピーディーな展開で
きちんと構築されたフォーメーションも観ていて気持ち良い緊張感を与え
車輪付き壁型装置をダンサー達が動かしたり配置する箇所も含めよく計算されていました。
上階席からは一見引っ越し等の梱包で使用される気泡緩衝材(通称プチプチ)に思えた複数の壁型装置こそ大量のペットボトルを積み重ねたもので、
確認できたときは作品名になっているとはいえども衝撃が目を覆ったほど。
(公演趣旨に賛同した街の美化や資源回収の効率化を図る企業FORCETEC による協力で実現したとのこと)
後半にはペットボトルを腕や脚に装着した状態で踊られ、動くたびに邪魔になってしまうと感じたのは僅かな時間で、
それこそ実は再生利用もなかなかされず、処理に困る物として待ち受けるペットボトルの行く末を風刺した演出にも見て取れました。

ゲストのジュリアン・マッケイは良い意味でバレエ団と一体となった自然な姿で沸かせ
端正且つエネルギッシュな踊りで飯島さんらと組む場面もスムーズな舞台運び。ハードな作品であっても
心から楽しんでKバレエのダンサー達と共演する様子に好印象を持ちました。マッケイを観るのは2019年11月のミハイロフスキーバレエ団『パリの炎』以来です。
当時の感想と大幅重複の点は悪しからず、2018年に遡る話ですが、ソビエト連邦時代にモスクワで上演されていた全幕作品のある版を
現代に即したものにしてミハイロフスキーが所有している旨や、作品について調べる際には
リハーサル映像や舞台装置も写した写真も含まれているマッケイのSNS投稿が参考になると
職人級バレエ精通者から教えていただいたことがマッケイについてより知るきっかけに。
しかし令和に入った現代においても華やかし映えたる写真投稿共有の使用方法や閲覧方法が
把握できずにおりましたので、慣れぬ操作を繰り返しやっとこさ投稿を閲覧。妙な自撮りばかりではなく
舞台構造が分かる写真や舞台袖からとらえたリハーサル撮影映像も載っていてマッケイ自身よりも(失礼)作品の舞台美術や演出に興味を持つ私も2018年当時、大いに参考になったのです。
『パリの炎』は革命軍の勇士にしては少し強さが不足にも感じてしまったため、今回のようなコンテンポラリーで鑑賞でき、良き方向へ印象が変わりました。

それから、昨年1月のFLOW ROUTEを観て以降飯島さんが踊るコンテンポラリーが頗る好きになり
今回も軽々と空気を切り裂く研ぎ澄まされた四肢の可動に魅せられっぱなしに。
終盤、これで閉幕かと思いきや下りかけた幕が再び上がり打って変わって照明も客席を当てながらぐるぐると旋回してノリの良い展開となり
スパスパっと身体が躍動し繋いでいく光景や天井から次々と降下するアルファベット文字(これらもペットボトルを組み合わせた作りであったかと思います)に
こちらの体内の情熱までもが循環止まらず、突っ走りそうになりました。
環境問題を提起しペットボトルの行く末を悲しむ風刺と最後は後味良くダンスの洪水な幕切れ、双方を堪能できる哀楽凝縮な作品と受け止めております。



ビニール傘小町
音楽:
I.クセナキス:ジョンシェ(蘭草の茂る土地)、
L.v.ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番変ホ長調 Op.73「皇帝」より第2楽章、他
振付・演出:渡辺レイ
企画・構成・台本:高野泰寿
原案:三島由紀夫『近代能楽集「卒塔婆小町」』、太田省吾『小町風伝』
舞台美術:渡辺レイ
照明デザイン:伊藤雅一
衣裳デザイン:貫井倫佳


私の予習や知識不足で物語の理解にまでは残念ながら至らなかったものの演出に工夫が富み、静動のメリハリも大きく終始見入った作品です。
まず、舞台前方下手側にて上演中ずっと捨てられたビニール傘を数えては試合の得点札ような道具の札をひたすら捲り数えていく様子が、
行き場がなく処分に悩まされる傘の悲痛な叫びを摘み取っては観客に投げかけていると見て取れ
最後まで一定のリズムでずっしりと重たいものを引き摺る心持ちとなりました。

白石さんの老婆が傘を持ち歩く佇むだけでも不気味な悲哀が伝ってじめっとした感触が肌に迫る感覚に襲われ
そうかと思えば中盤には伊勢佐木町ブルース!しんみりと踊っていたダンサー達がムーディーな装い、メイクも変わったか
正面側の断面を切り取ったクローゼットのような箱の中でテーブルを囲み、戯れる姿に仰天でございました。
意図はよく分からずではありながら大胆な場面転換、そして初演のご当地曲であり、サックスがふんだんに活躍する私も好きな曲であるためどっぷり笑いながら鑑賞。
仮に大阪市周辺での初演であったら、『雨の御堂筋』が流れたのであろうかとも想像が巡ったものです。

プログラムには、回収率は高いが作業分担が細かく物流コストも高い点が課題とされる日本のペットボトルリサイクル事情や
『ビニール傘小町』の美術とし登場した、展覧会で使用した特注カーテンの再利用について等、読み応えある内容を掲載。
地球環境問題を取り入れたバレエ作品はこれまでにも目にして参りましたが
ペットボトルとビニール傘といった非常に身近な物に焦点を当てて問いかける舞踊作品は初鑑賞。
また近年はコロナ禍による緊急事態宣言中における飲食店が営業が困難な時期に
持ち帰り対応に踏み切る店も増えましたが、一方で大量に増加したプラスチック容器の処分が追いつかない問題も報道で見聞きしただけに
作品そのものは舞踊の見せ場もしっかり設けつつあからさまに訴える作風ではないながら、
処分され行き場のないペットボトルやビニール傘の声が自ずと充満し入り込んできた思いがいたします。
KAAT大劇場の舞台機構を存分に生かし、予期せぬ場所から装置や美術が出現する仕掛けや精鋭揃いのダンサー達の踊りも堪能できた上に
まさに身近な環境問題についても考える、ユニークで鋭い発信力が込められた企画でした。





会場最寄駅の日本大通り駅から少し歩くと現れた『よこはま・たそがれ』なる夕暮れ時。横浜の名所を眺めます。



横浜海岸教会。日本で最古のプロテスタント教会とのこと。白い壁がすっきりと聳えています。



帰りは横浜中華街へ。KAATを出たと同時に脳内では銅羅が鳴り響きます市場通りを歩いていて見つけた、地球を思わす名称のお店へ。まずは紹興酒で乾杯。
KAATに来たら、1人の場合は間違いなく中華街へと繰り出します。



好物2種盛り、麻婆炒飯。炒飯の僅かに覆われたお焦げから香ばしさ広がり、麻婆豆腐は広東風だからかそこまで辛くはないが
炒飯との組み合わせならば丁度良い味付けでした。

2023年1月8日日曜日

メリー大晦日あけましてクリスマス  新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』2022年12月24日(土)夜〜2023年1月2日(月)昼




2022年12月24日(土)夜〜2023年1月2日(月)昼、新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』を計5回観て参りました。
https://www.nntt.jac.go.jp/ballet/nutcracker/



前回公演時のハイライト映像。主演は柴山紗帆さんと渡邊峻郁さん。
パーティーにて、子供クララと踊る甥っ子の凛々しくも優しいことよ。※英語音声です。



2022年12月31日大晦日公演、主演は木村優里さん渡邊峻郁さん。大晦日特別フィナーレが披露されました。
一昨年の紅白歌合戦な豪華路線ではなくほっこり和やか。最後は指揮者の仕草な渡邊さん、三本締め等に見えなくもない、きっちりとした締め方でございます。
お衣装はシャンパンゴールドな洋装でも、どこか和の年末な趣き。そんなところも魅力です。





※キャスト等は新国立劇場ホームページより抜粋
12月24日(土)夜
クララ/こんぺい糖の精:木村優里
ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子:渡邊峻郁
ドロッセルマイヤー:中島駿野
ねずみの王様:渡邊拓朗
ルイーズ:池田理沙子
雪の結晶:渡辺与布、広瀬 碧
花のワルツ
飯野萌子、廣川みくり
原 健太、福田紘也*

12月25日(日)昼
クララ/こんぺい糖の精:柴山紗帆
ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子:速水渉悟
ドロッセルマイヤー:清水裕三郎
ねずみの王様:小柴富久修
ルイーズ:五月女 遥
雪の結晶:飯野萌子、廣川みくり
花のワルツ
中島春菜、吉田朱里
浜崎恵二朗、渡邊拓朗

12月25日(日)夜
クララ/こんぺい糖の精:小野絢子
ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子:福岡雄大
ドロッセルマイヤー:中家正博
ねずみの王様:木下嘉人
ルイーズ:奥田花純
雪の結晶
柴山紗帆、広瀬 碧
花のワルツ
飯野萌子、廣川みくり
原 健太、福田紘也*

12月31日(土)
クララ/こんぺい糖の精:木村優里
ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子:渡邊峻郁
ドロッセルマイヤー:中島駿野
ねずみの王様:渡邊拓朗
ルイーズ:池田理沙子
雪の結晶
渡辺与布、広瀬 碧
花のワルツ
飯野萌子、廣川みくり
原 健太、福田紘也*

1月2日(月祝)昼
クララ/こんぺい糖の精:木村優里
ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子:渡邊峻郁
ドロッセルマイヤー:中島駿野
ねずみの王様:渡邊拓朗
ルイーズ:池田理沙子
雪の結晶
渡辺与布、広瀬 碧
花のワルツ
飯野萌子、廣川みくり
原 健太、福田紘也*


※昨年末の速報でもないが記事と謹賀新年2023記事に類似部分多くございますが悪しからず。 2017年のバレエ団初演以来6年連続の上演で、振付や演出に関しては申したい事柄を並べ始めると
成人の日を過ぎても終わらぬ文字数となるため、感想は他公演に比較するとだいぶ割愛度高しです。順不同で綴って参ります。


柴山さんは前回初挑戦経験が生かされ、堂々溌溂可愛らしいクララ。登場時の少女感も違和感がない上に
盛大なクリスマスパーティーを開く家のご令嬢らしい楚々とした品もあって
話の展開は分かっていてもこの先々で待ち受ける試練を乗り越えて欲しいと応援目線に自然となりました。
そしてくるみ割り人形、甥っ子とのパ・ド・ドゥではこれまた前回の経験が大いに生かされたのでしょう、
何があっても動じなさそうなくらいに終始溌剌と頼もしい導きでリードしていました。
全幕主演は初となる速水さんは無駄に難しいリフト等も安全第一に乗り切り、破綻なく終えて一安心。
怪我なく終われば良し、欽ちゃんの仮装大賞で例えるならば得点パネルの合格点に少しでも到達すれば良し、のど自慢で鐘が2回鳴れば良しとしか言えぬ振付のため
この作品が全幕初主役は荷が重かったでしょうに、更には初演から6年目にしてようやく作品主演初挑戦の男性ダンサーとして名を連ね、
6年連続の猛者な先輩達に並んでよくやり切ったと思います。

小野さんはクララの眼前に現れたくるみ割り人形に対する怯えから人形が甥っ子へと変貌した後の徐々に目覚めていく恋の昂りを段階を丁寧に辿りながら表現。
上階の隅々まで行き渡る視線に毎度惚れ惚れしておりますが、リフトされぐるりと回される遠心力真っ只中であっても目が合った気がしてしまったほどです。
福岡さんはご年齢を考えると超人級かと思わす舞台姿で、ネズミや兵隊達がわんさか詰め込まれた場において
勇猛に駆け抜ける戦闘シーンも圧巻。若返りが止まらぬ!?恐るべき身体能力の持ち主でしょう。
小野さん福岡さんが繰り出す超人パートナーリングには再釘付けとなり、高難度なリフト4連続もあるであろうパ・ド・ドゥも滑らかで高らかに歌い上げる姿に感嘆。
一時期は組み過ぎな印象もありましたが、この作品においてはペアの盤石を超越した底力を発揮されていた気がいたします。

木村さんは憧れを募らす少女クララがぐっと色めいていく過程を色濃く描画し、戦闘場面であっても
恐怖心よりも好奇心沸きたっている様子でドロッセルマイヤーにとっても頼もしき存在であったかもしれず
一段と優雅さが増し丹念に紡ぐヴァリエーションにも見惚れました。

渡邊さんは士官学校主席卒業と思わす凛々しい軍服青年もシャンパンゴールド上着もサマになり
力強い張りが増した踊りも目に福。嬉しい楽しいクリスマスイブに大晦日、お正月となりました。
ドロッセルマイヤーが開く人形劇の準備もせっせとお手伝いしていて、マントを留める作業にやや手間取っていたかもしれず、
ひょっとしたら普段はおじさんからこき使われている関係性かもしれぬと背景の想像を膨らますひと幕でもありました。
お正月だったか、パーティーの去り際クララに貰ったパッチン留めを手にして歩くとき、見つめながらニヤッと嬉しそうに微笑む表情を管理人は見逃しておりません。
クララちゃんの部屋へと走り、報告に行きたい欲に駆られたものです。ところであのパッチン留めリボンはあの後甥っ子は机の引き出しなり何処かにしまったのでしょうか、
それとも自身の髪に試しに装着もしてみてドロッセルおじさんにお披露目していたか、これまた描かれぬ場面であっても想像を膨らませました。
木村さん渡邊さんによるパドドゥの醍醐味もとことん味わい、雪の前の出会いにて、振り子時計もびっくりなリフト多用振付も疾走感たっぷり且つ
夢見心地に見せたのは技量の高さの証でしょう。幸福のシャンパンゴールドに覆われる展開となった2幕のグラン・パ・ド・ドゥも
音楽を丁寧に掘り起こすように2人の呼吸が合い、各国の踊り手要員も一切不在である魔法の国のモデルルームの如くスッカラカンな舞台上であっても
眩い煌めきで満たし、上階から観ていても物寂しさを感じさせないのは華やぎのみならず、再演を重ねて積み上げた凄腕ぶりであろうと思います。
大晦日公演では最後木村さんが代表し挨拶。全幕を踊り切った直後の一生懸命な語り口に出演者も観客も大応援な視線を送り、大きな拍手に包まれました。
そして花のワルツ終盤部分が演奏され、出演者が手を振りながらお開き。大量の紙吹雪が舞い降りた一昨年とはだいぶ異なっていた演出ではあっても
ほっこり和む路線も宜しいと感じ、渡邊さんが指揮者の仕草兼賑やかな空気を取り仕切る感もあったお開きの手捌きは場を締める役目を果たされいました。
(拍手をびしっと締めるタモリさんにも見えた気が笑)

年内最後の鑑賞を幸せ一杯な締め括り、自宅に直帰しテレビをつけると吉田都監督が森保一監督と松本潤さんの間に腰掛け
紅白歌合戦審査員なさっていた2022年大晦日でございます。

年明け昼公演の2日は途中までは日本のお正月気分とクリスマス融合な幸福のシャンパンゴールドに覆われる展開でしたが
木村さんが金平糖のヴァリエーションにて転倒してしまい暫く立ち上がれない事態に。
そのまま続行し中断もなくコーダも踊り切っての終演でしたが、明らかにコーダでは脚がもつれかけ、主役2人はカーテン前に登場しての挨拶は無しで
一斉に揃っての前進も無し。極力短時間で終了させようと全員が木村さんを気遣い、観客も応えたのであろうカーテンコールでした。
木村さんをずっと支え、恐らくはその場での咄嗟の判断であったであろう、指揮者お出迎え役等の役割変更もこなし
陣頭指揮を取っていらした渡邊さんの存在がどれだけ心強かったことか。

とにかく木村さんの具合が心配になってしまい、転倒時ショックもおありだったでしょうに
優雅さを壊さぬよう、舞台進行を止めないよう気力を振り絞って最後まで務められたことと察します。大事に至っていないことを願っております。

主要役も個性様々で、ドロッセルマイヤーは中家さんは全身から怪奇っぷりも発揮されながら場を支配。
しかも小道具使いからパ・ド・ドゥまで、毎回楽しそうになさっていて、いつでも安心中家さんです。
清水さんは初役であっても終始どっしり構え、落ち着いた芝居運びで魅了。
2幕におけるスッカラカン空間(失礼)での1人司会進行の身体捌きも綺麗に決まって、次の出番の皆様を活気づける活躍でした。
中島さんは、前回の冒頭で披露する手品からして甥っ子のみならず乳母やクララ達からも心配そうな視線を集める緊張もすっかり無くなり笑
変な段取りも見えず、スマートな身のこなしで牽引。蝶々パ・ド・ドゥも、謎な振袖風な蝶々衣装に負けず(要改善ですあのヒラヒラ)
花畑を舞う蝶々さんを描き出し、見事でした。

ネズミの王様もそれぞれに魅力が更に開花。小柴さんは怒っていてもあまり怖くなく、角がまろやかネズミ王。きっと子ネズミ達にとっては優しい父親な存在と想像。
木下さんは指先迄遊び心満載で機敏な動きから目が離せず、ちょこまかミリ単位な細かさで
クイックターンもお手の物。常時愉快な事を考え王国を楽しませていそうな王様でした。
渡邊拓朗さんは巨大な被り物に押されてしまっていた感があった前回とはまるで別人で、身体の内側から解放させて踊り、威厳も倍増しで帝王なるオーラを放散。
ツリーを大きくさせる場でのガシッとした体躯から想像つかぬ柔らかな背中反らしには目を疑い、
マトリックス大会或いはリンボーダンスも易々とこなせそうな身体でした。
くるみ割り人形との兄弟ダイナミックバトルも前回に続き再実現し、興奮なイブ、大晦日、お正月でございます。
一見豪胆なネズミ王、本当ならばくるみ割り人形を王宮に招いてネズミ子分達をしっかり接待させて、チーズの宴を催したいところでしょう。

ところで、イーグリング版恒例の年末年始ネズミ王かくし芸大会の箇所は(戦闘場面前半、下手側で披露)今回何も分からず汗。
以前は井澤さんによる志村けんさんや、奥村さんによるUSAやNiziU縄跳びダンス等
流行に鈍感な私でも分かるものが目立っていたように思え、年々流行難易度が高度化しているのかもしれません。
大晦日、拓朗さんは格闘技のようなポーズを繰り返しなさっていて、この年を沸かせた選手でぱっと浮かんだのは井上尚弥さんくらいでしたが
直後に反復横跳びをなさっていましたから恐らくは違うか。大晦日でしたからRIZINの選手か。大晦日の上演中に暫く考え込んだものの
すかさず世にも勇猛なくるみ割り人形が斬り込んできましたから観る方こそ益々多忙になり考える時間もなく笑、
もし分かった方がいらっしゃいましたら一報お待ち申し上げます。

他にとりわけ印象深かったのはルイーズ五月女さんの蝶々の跳躍ポーズの格好の美しさ、
花のワルツでの吉田朱里さんが描く踊りの軌跡の鮮やかさや渡邊拓朗さんとのはっと目に留まる華やぎあるペア、
廣川さんの大らかで花が開くような腕遣いや、混沌とした戦場に新鮮な息吹を一気に注入した石山さんの騎兵隊長も心に残る場面です。

雪の合唱がバルコニー側に復帰も嬉しく、マスク着用で苦しいでしょうに客席に向かって温もり広がる歌声を届けてくださいました。
上階で聴くと自身をふわっと歌声で浮かせてくれるような気持ちに、1階で聴くと
天上から歌声が舞い降り包まれる気持ちとなり席位置によって違った響き方を体感できたのも幸せに思います。
時間軸戻って、私のみであろう、1幕にてパーティー場面に移り変わり、ツリーの下に置かれた羊滑車の位置や角度確認。正面に近い向きのときもあれば
大砲の中を覗いている状態のときもあり、グッズ化されたら直ちに購入へ走るに違いないと初演時から考えており、つい注目してしまう小道具です。

この版の最大の問題点と思えるのは繰り返しにはなりますがリフトの多さ。6年連続で観ていても、勿論踊りこなしは見事なものですが気になるのは毎年変わらず。
よく見ると、例えば雪の前のパドドゥはクララと甥っ子の交互のアラベスクや跳躍はいたく伸びやかで観ているこちらも心も躍るのも束の間、
その後リフトが何連続も続いて疾走感よりも疲労感がまさってしまうのが正直なところ。
リフトを大幅に除けばだいぶ見心地の良さも向上するのではないかと近年益々思うわけです。
温室効果ガスではないが、リフトも5割削減を目指す方向でご検討を。
くるみ割り人形のお面はつけ外しの回数も多く、魔法が解けたり戻ったりを見せるには至りません汗。
2幕は不要と思います。無駄に汗まみれなお顔を目にするたび、お気の毒にしか思えずです。
2幕のクララがお出迎えもされず各国の人々と接点がないままディヴェルティスマン開始は、紗幕は、スッカラカン空間は、もういいか笑。
雪国で戯れるネズミも、実は雪達との調和を目指して踊っているようにも見え、最近は愛おしく感じてきました。慣れって恐ろしい。

子役達の人数や出番の多さも発表会風になって気にはなりますが、近年は保護者達の観察が面白いのでリフトに比べれば許容範囲。
前回に続きお父さん達の見比べが楽しみで、威厳ある拓朗さんお父さんもいれば、にこやかに子供に手を振ったりと童心のままな太田さんお父さんの観察、
見応えありました。来客接待に忙しい両親に変わってクララの相手をするのが毎度よその親達で
今回は中でも吉田明花さんだったか、母親代わりにクララに付き添っている様子が優しく映りました。
客人達の全員異なるシック且つ洗練された衣装も毎度じっくり観察。

雪の完成度は特に上階から観ると溜息もので、大小様々な結晶を描いてはすぐさまフォーメーションを変えていく変化術は全員が職人肌だからこそ成し得るもの。
頭飾りやチュチュが反射してきらりとする輝きも銀世界に身を置いている心持ちとなりました。
花のワルツのパワーある趣き、初演時から綴ってはおりますがフィナーレにて男性のみで三角形を描きながら跳躍で展開する流れもいたく好きで毎回の楽しみな見所です。
最初は温州みかんや宮崎マンゴーにしか見えなかったオレンジ色衣装も、雪国から温暖な国に来たと思えばまあ良いでしょう。

前回今回と年末年始も上演し、上演回数が増えるのは観客としては大晦日もお正月も新国立劇場で過ごせる嬉しさに万歳したいものですが
ニューイヤーとの間隔が非常に短く、クリスマス後も28日や29日も上演を設け(29日は昼夜)
関係者は疲労困憊な事態になっていたであろうと推察。年始にクリスマスの夢も愉しいものの、出演者側は非常に酷であろうと一層察した今年のお正月でございます。
今年もこの版で年末年始にかけての上演実施かまだ分かりかねますが、祝賀のみには終わらなかった、
されど初台で過ごす年末年始がいかに尊いものか感じた2022年末から2023年始の初台クリスマスでした。




夜公演、光り輝くツリー。2階3階の壁にも装飾が連なります。



25日も行って参りましたマエストロ。シャンパンと前菜7種、気分はシュタルバウム家のパーティー。
注文したコースが前回と異なり、前菜の品数が多めに。



鱈とカリフラワーのトマトソースパスタ。ご一緒させていただいたお世話になっている方が、トマトが大好きと仰り、
私も今回はトマトソースを。果肉がしっかり入っていて食感も嬉しい。 2022年はジゼルのときマエストロで茄子とトマトソースパスタを、
そして6月には群馬県高崎市にて高崎芸術劇場レストランでいただいたトマトソースボンゴレパスタも美味しうございました。
東京バレエ団ベジャール版『火の鳥』上演含め、美空ひばりさんの名曲以上にまっかに燃えた2022年。



大山鶏と白隠元豆のカチャトーラ。トマト味に隠元豆のほっくりした食感が混ざり、これまたワインが進みます。



ガトークラシックショコラ。チョコレートぎっしりでございます。ゆっくりと味わいました。



メリー大晦日。和洋折衷、今年は天ぷら蕎麦。海老天が2匹、サクッと丈夫な衣付きです。
くるみの前に蕎麦といえば、2017年の長野県上田公演を思い出します。しかも上田城のすぐ近くにて胡桃蕎麦を食したのち、渡邊さん王子を鑑賞したのでした。
大晦日やお正月をも劇場で幸せな時間を過ごせるのは年末年始も出勤となってしまった劇場、公演関係者の方々のお力があってこそです。感謝尽きません。
これまでは大晦日はおせちの準備や蕎麦打ちを習慣になさっていた関係者も多いことと存じます。
この日の王子、鉢巻締めて真剣な眼差しで蕎麦打ちするお姿も絵になると想像いたします。



2日後、あけましてクリスマス。ツリーを眺めながらスパークリングワインとお汁粉。最早国が分からぬ混在状態で新年をお祝いです。
この日の王子、首から手拭い掛けてせっせと小豆を茹でるお姿も絵になると想像いたします。



銀座松屋で開催中のアニメージュ展。入口のねこバスを見ると、ライトのねずみがくるみのネズミさん達と目の赤い光り具合が似ています。
スペースによってはバレエでも耳にしたことのあるジブリの音楽も流れていました。
発表会では『千と千尋の神隠し』の主題歌や『魔女の宅急便』、『天空の城ラピュタ』ラピュタ到着時の「大樹」だったか、使用作品にお目にかかったことがありますが
『風の谷のナウシカ』は昨年3月に大阪で鑑賞したEsuko バレエアトリエ公演にて
佐々木大さんが踊っていらしたプログラムに含まれいたく喜びを覚えたものです。
この展覧会、1980年代のアニメージュ掲載の作品がほぼ網羅され、見応え十分。お若い世代の方々も是非どうぞ。
1990年以降の冊子は展示されていなかったと思いますが映画のポスターはジブリ中心に多々あり。
一昨年の年末に大阪開催時にも行きましたが(偶々梅田で広告を見かけ、すぐさま会場の阪急百貨店へ向かった次第)
今回のほうがよりゆったり見学できた気がいたします。

ところで1984年は吉田都監督がプロデビューした年でございますが、
映画界においては『風の谷のナウシカ』『うる星やつら2』『超時空要塞マクロス』が公開された、劇場アニメ映画史上大きな転換年であったとキャプションに記載。
どれも劇場で目にしたかった作品で、当時アニメ映画に関心を持っていなかった自身が悔やまれます。
しかもマクロスは公開日が7月21日であったらしい。管理人が生まれるちょうど◯年前!?
興味を惹かれてやみません笑。

2023年1月2日月曜日

謹賀新年2023





あけましておめでとうございます。昨年も当ブログに目を通してくださった方々に再度心よりお礼申し上げます。本当にありがとうございました。
本年の3月末には開設10年を迎え、奇しくも10年前の開設当時と同様に新国立劇場Dance to the Futureの時期でございます。
これといった努力もせず文章力無き人間がただ正直に感想を綴っているうちに何時の間にか2桁年数に突入となり
これまで存続の危機は2度ほどございましたが、継続できたのは立ち寄ってくださっている読者の皆様のおかげです。
毎度ぼやいております通り、内容薄くも高脂肪で存在感は埋没である私の人格を
そのまま晒しておりますブログではございますが、本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

早速ですが、2023年の鑑賞はじめは本日1月2日(月)、新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』昼公演を観て参りました。
https://www.nntt.jac.go.jp/ballet/nutcracker/

主演は木村優里さん渡邊峻郁さんで、途中までは日本のお正月気分とクリスマス融合な幸福のシャンパンゴールドに覆われる展開でしたが
木村さんが金平糖のヴァリエーションにて転倒してしまい暫く立ち上がれない事態に。
そのまま続行し中断もなくコーダも踊り切っての終演でしたが、明らかにコーダでは脚がもつれかけ、主役2人はカーテン前に登場しての挨拶は無しで
一斉に揃っての前進も無し。極力短時間で終了させようと全員が木村さんを気遣い、観客も応えたのであろうカーテンコールでした。
木村さんをずっと献身的に支え、恐らくはその場での咄嗟の判断であったであろう、指揮者お出迎え役等の役割変更もこなし
陣頭指揮を取っていらした渡邊さんの存在がどれだけ心強かったことか。
昨年分も含めて鑑賞した全5回分はまた後日綴って参りますが、祝祭気分とはだいぶ違った形での2023年1発目鑑賞となりました。
とにかく木村さんの具合が心配になってしまい、この後ニューイヤーも間近に迫っているだけにご無事でありますよう願っております。


※以下はお正月の恒例、どうでも良い不要不急な内容の頂点であろう管理人の年末年始を綴った内容です。お忙しい方は通常に戻るであろう次回以降をお待ちください。

12月24日25日に計3回初台にて鑑賞し、翌日は早退して平日月曜日17時開演のウクライナ国立バレエへ。
日時の関係上来場者数は決して満席状態ではなかったものの、出演者やオーケストラ、そして観客との拍手反応のキャッチボールがまことに熱く、大満足!

翌日27日は退勤後一旦帰宅し、大急ぎでやるときゃやります、ウクライナ国立ドンキの感想を運動会徒競走の音楽が鳴り響いているんか心境で概ね綴り、
(タイムリミットがあると、無いに等しい脳みそも案外稼働してくれるらしい笑)荷物持っていざ新宿のバスタへ、夜行バスに乗って大阪へと向かいました。
晴天に恵まれ、深川秀夫さん作品等舞台も大充実した28日は2022年遠征締め括りに相応しい鑑賞をして当日夜のバスで帰京し翌朝29日東京到着。
これまた無いに等しい脳みそが意外にも働いてくれまして笑、移設前も含めて最短記録、猛スピードシャワーの勢いの力を借りて朝の出勤前にほぼ完了。
昼休みに写真解説文(これがあるから高脂肪ブログになるのだが汗)も終え、その日の夜には無事更新。
通常はこんな急ピッチ調子は無謀でございますが、年の瀬のめまぐるしい時期に限っては今後も頑張ってみます。

仕事納めは30日。定時で終わり、管理人の勤務先は現在も同僚同士複数人数での昼休憩や食事、お茶も厳禁ですので(見つかると通報されるもよう)
当然忘年会もなし。ただ上層部も含め誰も困っておらず、ここ数年は親睦会のしの字も、会食のかの字も話題にならず
退勤後は各自の生活にすぐ切り替えよ路線は私としても嬉しい指針でございます。
そんなわけで管理人は1人楽しく自宅近くで餃子とビールで乾杯。帰宅したらレコード大賞終わっていました。

そして31日大晦日は新国立劇場へ。クリスマスツリー眺めながら天ぷら蕎麦を食し、ほっこり特別フィナーレも見届けまっすぐ帰宅し紅白歌合戦を視聴すると
吉田都監督が森保一監督と松本潤さんの間に腰掛けていらっしゃいました。
吉田監督、ゆずの「もう一回」コールやタオル回しもなさっていたのでしょうか笑。新国立の宣伝は、無かったがまあ仕方ない。
近年の日本の流行邦楽は全然分からず、私としては喜ばしかったのは年代は違えどともに我が節目に発売され当時は一斉を風靡した記憶がある
KinKi Kidsの『硝子の少年』と篠原涼子さんの『恋しさとせつなさと心強さと』を聴けたこと。両曲発売日が7月21日でございます。
だから何だと聞かれたらそれまでですが、篠原さんは発売当時は二十歳そこそこだったか、髪を掻き上げる仕草の色気に驚いた記憶が未だにあります。
因みに、舞踊や機械と同じく歌も大音痴な管理人の稀少なカラオケレパートリー2曲のうちの1曲でもあります。(繰り返し申しますが大音痴です汗)
これまでの人生におけるテレビゲーム経験回数は5回にも満たず、テーマ曲となったゲームソフトについては今も全くの無知ですが
歌は歌詞も曲調も脳裏にざくっと刻まれたのでした。私生活は波乱もあったようですが、私の中では松下奈緒さん田畑智子さんに並ぶ好きな女優さんの1人です。

年越しは夜はジルベスターを視聴し、カウントダウンの『新世界』よりも年明け最初に演奏された『雷鳴と電光』に歓喜。
ああ、プティ版『こうもり』ヨハンの大名演者によるグラン・カフェの伊達男なソロを回想すると同時にこれから観たいお方のお姿も勝手に想像。
カフェ場面のみならず、1幕の新聞読むお父さんからしてぴったりと図になることでしょう。あけましての元旦は恒例ののんびり正月で、
親族少数で各々のペースで食しては呑んで過ごし、全員一旦どこかのタイミングで昼寝もしつつ(誰も見てはならぬ光景です汗)
夜はウィーンフィルのニューイヤーコンサート。しかしこの時間帯は毎年だいぶ酔いが回っている管理人、バレエ場面の振付家等頭に入らず
衣装の美しさや今年は苺ピクニックやら舟漕ぎやら寸劇多めな印象だけ持っているうちに何時の間にかラデッキー行進曲。
我が尊敬する知性に富んだお若きブログ執筆者の感想を拝読し、理解を深めようとした元旦で
翌日は箱根駅伝中継にて往路の戸塚中継所に位置するぴかぴかの黄色い看板つり具のタックルベリー付近を目にしてから出発、新国立劇場へ向かった次第です。

年始からつらつらと失礼をいたしました。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

2022年12月31日土曜日

2022年バレエ総括





2022年もまもなく終わり。今年もたくさんの素敵な舞台に出会えました。好みなもの、そうでなかったものも人間ですからあったものの
劇場での鑑賞はヤクルト1000以上に心身の調子を上げてくれました。舞台制作、公演関係者の皆様、ありがとうございます。
コロナは相変わらず収まらない状況ですが、国外に目を向けると今年は更に痛ましい情勢になってしまいました。
呼称をキーウに変えても戦況は静まるどころか未だ終わりが見えず、夏は昔から親しまれている呼び方との考えからキエフバレエガラの名称で公演が行われ
冬にはオーケストラ帯同での全幕来日が告知されたとき、その頃にはどうか状況が落ち着いているよう望みを持ったものの
連日の悲しい報道は止まらず。穏和な日々が戻るよう願ってやみません。

さて、今年の舞台を振り返ると、新制作且つ連日通った公演が自ずと上位に台頭。
勿論記憶に刻まれる出演者の姿があったわけですが、決して豪華絢爛華麗な趣である物語ではなくても
中世ドイツの村、神様降臨な衝撃を静かに深く味わった秋でございます。狩猟の文化もリアルに描写され
実は鍵を握る人物と思わす存在であった子供がキツネを巻いていた姿も目に残っております。
英国系の演出はリアリティ追求ばかりで黒色な背景が目立つのは如何なものかと思うときもあれど、物語の筋が整理されている点はよろしいとも捉えつつあり
昨年日本のバレエ団としては1年の延期を経て初演し、来年の再演も決定しているライト版『白鳥の湖』のプロローグで国葬が描かれているのもまずまず納得です。

ところで今年もあちこちへ旅路を行って参りましたが、私の良くない習慣の1つが交通手段予約の順序。
次の事が決まらないとその先に進めず、例えば航空機なんぞ早期に申し込んだ方が早割が利いてより抑えた価格で予約できるにも拘らず
夜行バスにしても新幹線利用にしてもまずは直近の予約が完了しない限り、先回りしての他日の予約に辿り着けないのです。
案の定、今夏愛媛訪問において、日程順に行っていたら往路分はあれよあれよとお手頃価格の航空券が完売。
そのときは半ば仕方なく夜行バスでの岡山経由で特急しおかぜ利用にしたところ、
お世話になっているレッスン上級者で我が2年ぶりのズンドコドッスンをいつも浪速の地から励ましてくださっている大阪人と岡山駅で合流できる展開に。
日付順序に忠実に物事を進め、交通手段予約にしてもまずは直近のものから進めて行くのは大事であると
勝手に悟り、これからも先回りせずてまえどり精神で行こうと思ったのでした。

話が二転三転いたしまして失礼。ふと思い立ち、今年大活躍されたヤクルトの村上選手のご年齢を調べたら2000年生まれの22歳!
つまり2000年問題発生時を知らぬ世代とは、お若くしての大記録達成に驚愕でございます。
しかし管理人、今年宿泊先の群馬県高崎市の大浴場にあった体組成計に乗ってみると表示されたよ体年齢18歳!!
基礎代謝や筋肉量で算出されるらしいが、有酸素運動の習慣もなく飲酒や食生活の抑制もしていない私でございます。この時期は不思議の国のアリス三昧でしたから
たった1回とは言えアリスなお店でヌン活やら、劇場ではジャムタルト、初台の隣駅ではヴィクトリアケーキにキャロットケーキも食し、糖分過剰摂取時期であったぞ。
機械、故障でないわよね!?!?と何度も見返したが表示は変わらず18歳。飲酒して良いんか笑。
文明開化以降、鉄道開通以降の生まれですから実年齢の半分未満やで。(当たり前だ)
そんな調子であった2022年、今年も一挙に総括して振り返ります。一応該当記事のリンク貼っておりますがきちんと繋がっていなかったらすみません。
また普段以上に言葉遣いも荒めで言いたい放題で作品によって文字数バラバラでございますが、誤字脱字大幅増加と思いますが悪しからず。


※上の画像、特に印象深く残った公演チラシ等を組み合わせたものです。順不同。ざっと数えた限り、今年の劇場での鑑賞回数は94回です。
★Etsuko Ballet  アトリエ公演(大阪市)
★京都バレエ団『ロミオとジュリエット』(京都市)
★新国立劇場バレエ団『ジゼル』
★新国立劇場バレエ団『不思議の国のアリス』
★バレエ・アステラス2022
★Ballet Studio Planè バレエスタジオプラネ第36回発表会 (福島県白河市)
★2年ぶりの有酸素運動、2カ所で渡邊さんに習いましたレッスン


※以下ひとまず時系列にだーーっと書いています。
漏れがあったら失礼、読み辛いと思いますが、忍耐力を試したい方はどうぞー。


新国立劇場バレエ団 『くるみ割り人形』※前年末からの継続公演  2022年1月は2回鑑賞
新国立バレエ団史上?新国立劇場自体初!?大晦日やお正月3が日公演開催。大晦日には鴨葱そば、お正月はお汁粉や甘酒も販売。
大晦日は紅白歌合戦なフィナーレ、お正月はキャスト変更に伴い、行く予定のなかった2日から出動。
変更発表後に購入した舞台近くの席のチケット手に初詣(実は行ったこと、1回しかない)気分で初台へ。
お正月から渡邊さん王子であけましておめでとうございます2022でした。
パートナーリング過酷くるみで2人相手に計4回、心身が余程しっかりしていないと務められません。
2017年のこどもバレエしらゆきひめでも渡邊さんは同様の事態であったが
異なる女性ダンサー相手に同じ公演期間に主演なんて山本さんや菅野さん以来では!?本当に、恐れ入った次第です。


新国立劇場バレエ団   ニューイヤー・バレエ  『テーマとヴァリエーション』『ペンギン・カフェ』 1月14日(金)〜16日(日)
テーマ、米沢さん奥村さん組はともに経験者同士で安定したクオリティ。柴山さん渡邊さん組はともに初役同士で、後半のアダージョが随分とゆったりテンポな気もしたが
少しヒヤリ。されど渡邊さんのテーマプリンシパル、観たかったのだ。衣装は白地に簡素な金模様でちょいと古めかしいが汗それでも似合う、
長身男性軍従えての前進、ああこーれーも観たかったーと願い叶いました。何しろ山本隆之さんが新国立初主役の作品でしたので(観ていないのが悔やまれる)
2017年のNHK饗宴テレビ放送観て以来新国立のテーマ鑑賞が夢であった妹も来場、柴山さん渡邊さんを観るのは初でした。
男性のレベル上がったよね、と終演後ぽつり。そしてテーマ爆上がり~との連絡入りました!
ペンギンは生で観ると悲しみの余韻が全然違う、配信では体感できぬ感覚でした。妹曰く、うちにあるぬいぐるみみたいと言っておりました笑。
そして本島さんや貝川さん、福田圭吾さんらベテランやビントレー世代の健在ぶりも嬉しかった様子です。


Kバレエカンパニー『クラリモンド~死霊の恋~』全編 『FLOW ROUTE』 『シンプル・シンフォニー』1月29日(土)
この日は新国立の枚方市公演に行く予定だったが中止に。数日前から何か気配がしていたため一応交通やホテルも予約せずにいたら本当に中止に涙。
計画変更してKバレエへ。クラリモンドは日髙さんの艶かしい色気やしなる脚を素早く捌く術にもびっくり。
フロールートは飯島さんの軽々自在な身体能力に脱帽。光の大胆な使い方や疾走感のままに終わる一斉ポーズも圧巻。渡辺レイさんの振付の虜にもなりました。


【お茶の間観劇】宝満直也さん振付  大和シティーバレエ『美女と野獣』
2020年12月公演の配信。振付演出は全く違えど同名作品で余りに思い入れあるものがあるため、鑑賞見合わせてしまいましたが評判を聞き配信にて視聴。
ショスタコーヴィチの音楽構成が抜群に良く、コミカルな部分もしっとり悲しい部分も流れるような展開な仕上がり。
衣装も可愛らしく洗練され、小野絢子さんのベルの愛らしさといったら。中家さんら黒集団?のチームも良き味。


スティーヴン・スピルバーグ版 映画『ウエスト・サイド・ストーリー』
音楽はニューヨークシティバレエや演奏会でも度々耳にしていながら作品を通しての鑑賞は初。
有名曲がどこにどう置かれているか分かったのも収穫で、人種差別や貧困等想像以上に重たい要素が終始のしかかる作風に
今更ながら驚きを覚えました。しかも今もなお根絶していない問題ばかり。


Kyoto Ballet Gala Special  2月19日(土)《京都市》
京都バレエ団がゲストを迎えてのガラ。The Man I Loveはしっとり大人な雰囲気満点、ブルックリンの夜景が見えた私です。
清水寺近くの静寂に包まれたお店で中庭眺めながら湯豆腐を味わったのも思い出でございます。


新国立劇場 舞台美術展で巡るオペラ・バレエの世界2022 ~Opera&Ballet Stage Set&Design Exhibition 2022~
吉田都セレクションが中止となり涙、重なって行けないと思っていたこちらへ。提案してくださった友人に感謝!
ライト版白鳥の衣装が何点か展示され、細かな作りを凝視。


日本バレエ協会『ラ・エスメラルダ』3月5日(土)
だいぶ突っ込みどころ満載。2幕のフルールの宴が長いが当時を知る上では良かったか。フェビュスがあれだけ刺されてなんで生きていたんだ??と
散々なことをやらかしては最後は改心してヒロイックにエスメラルダを助ける流れもねえ笑。
米沢さん木下さん中家さんの新国トリオに救われた舞台でした。米沢さんの悲しみを全身で訴える踊りが響く宴の場、忘れられません。


NBAバレエ団『ロミオとジュリエット』3月6日(日)
小野絢子さんが緊急代役出演!刑部星矢さんロミオとのピュアな雰囲気がとってもフレッシュで好印象。
ロマたちのパワフルな賑わいも楽しく、だからこそ悲劇が引き立つ。世界情勢を考えると、両家が和解する幕切れに救われる思いが一層いたしました。


東京シティ・バレエ団トリプル・ビル2022 3月10日(木)
1月の公演中止の延期公演実現。火の鳥は主役以外はアイドルのコンサートや南国風やら謎な衣装多しであったが
オクテットの高揚、伸ばしたポーズを更に引き上げての美を目指す振付は何度観ても面白い。
バナ作品では三浦さんとのヴァイオリン共演も耳に目に喜ばしい作品でした。


チャコット代官山スタジオオープニング特別レッスン
まさかの渡邊さんレッスンを受講することに。概要発表時の2月12日の朝、管理人の電話着信音が鳴り止まず、
前日の北京五輪スノーボードで金メダル獲得した平野選手と間違えて祝電いれてくる方がいるのかと思ったくらい笑。
9年前の秋から再開はしていましたがただでさえ訳あって年1回程度の頻度なレッスンでしたし2年間つまりはコロナ禍となってからレッスン一切やっておらず、
しかもチャコットの代官山オープンとなればバレエの大ブランド且つお洒落な立地からして綺麗な人しか行ってはいけないとも思わせ、私なんぞ門前払いやん、と思ったわけです。
1日がかりで後輩や彼女の友人から説得され続け笑、受講に至りました。
とにかく渡邊さんがどんな指導されるのか一般のクラスでの指導の話は耳にしておらず
スパルタなのか優しめなのか見当もつかず、このときばかりが大ファンではなく「大不安」を胸に向かいました。
結果楽しいよりも緊張しっぱなしでしたが汗、追い出されるかもしれないと何度も思うほど見た目も技術レベルもクラス一の出来損ないであったのも明らかでしたが汗
90分間同じ場所にて間近でお手本も拝見でき、幸せな時間でございました。
疲れは全然せず、すぐにでももう一回同じ内容で丸々受講したいと思ったほどです。
偶々ですが、終盤のジャンプにて、ソロルのヴァリエーション曲で同じタイミングでぶわっと一緒に跳んでいました目撃証言も2名からいただき
勿論だいぶ気遣っての証言であったと受け止めておりますが、ジムにも行った経験無く、2年間これといった運動習慣一切無しで何もやっていない割には
筋肉痛にもならず体力は全く落ちず、(もともとあるほうでも無いか汗)その部分のみはよくやったほうではないかと調子に乗りやすい私は嬉しくなった次第です。


アーキタンツにてレッスン初受講
何と2週連続でレッスンなんぞ子供の頃以来です。初めてアーキタンツさんへ行きました。
私の思い違いにもほどがあったのですが、アーキタンツは大変敷居が高いスタジオと思い込んでいてしかもレベルフリーとなれば上級者優先なクラスで
下級者初級者は静かにお邪魔いたしますな雰囲気で、ついてこられない受講者に対しては怒号が飛んだり容赦なく退出処分させられると信じて疑っておりませんでした。
電話で問い合わせまでしてスタッフの方が親切に案内してくださったのに。
※実際にはそんな懲罰ありません、誤解なきように。
そんなわけで、顔は青ざめそれ以前に田町駅到着までに緊張が限界を超え汗、
今日で私のノホホン幸せな人生もピリオドになりそうと完全後ろ向き精神で向かっておりました(駄目受講者です本当に)。
バーからして余りの難しさにぶったまげましたが(周りの方々は余裕綽々でしたので単に私が駄目なんだと思うしかなく、、、。
ただ渡邊さんのお手本は整理されたパズルのようでしたー)
いよいよ退出処分の文字も過ったものです。だいぶ大目に見てくださったのか、我が地味埋没存在が良い方向に働き視界にお入りにならなかったか、追い出しの事態にはならず
センターのジャンプが一番好きなので最後までいさせてもらえるか心配したもののどうにか最後までおりました。
音楽も振付も好きなのでアクティオンなジャンプ、最後に観られて幸せでございました。
このときのアンシェヌマン、実は今もまだ覚えており毎日思い出しているくらい。なんだかんだ言って幸せなレッスンだったわけです笑。


Kバレエカンパニー『ロミオとジュリエット』3月20日(日)昼
新国立の研修所出身吉田早織さんが主役デビュー。少し粗削りなーところはあれどひたむきでパワフルなジュリエットに拍手。
ロザラインの位置づけが不思議だが、浦邉さんの艶やかさは目を惹いた。


シュツットガルト・バレエ団の輝けるスターたち    3月21日(月祝)
全幕中止から一転、ガラ形式での来日実現。フォーゲルのボレロ、ドカンとしたインパクトは薄めだったが良く言えば丁寧な印象。
バデネスとのうたかたの恋が歪みの極致へと到達する恐ろしさをパドドゥのみでも体現。


スターダンサーズ・バレエ団   DANCE SPEAKS  2022  3月26日(土)
セレナーデはキビキビと軽やかなパワーに満ち、バレエ団による味わいの違いを堪能。安定した軸から繰り出す喜入さん、芳醇な色気にくらり。
マラサングレはノリの良さの中からダークな皮肉がチラリ。貞松浜田バレエとの共同制作である点も注目し、
西日本では王子貴公子系統の役では何度か観ていた水城さんの身体能力の高さに驚愕。
そして緑のテーブル、戦争開始を指示する上層部に対する批判が痛烈で、池田武志さんの死が強烈な突出。この世界状況下で鑑賞することになるとは。


Etsuko Yamamoto アトリエ公演 3月27日(日)《大阪市天王寺区》
山本悦子さんが振付企画。山本隆之さんとピアニスト山本規子さんの夫婦共演も実現!!
何曲も規子さんがピアノに編曲して演奏に臨まれました!!
山本悦子さん版じゃじゃ馬ならしは米沢さんと速水さんによるドタバタパドドゥ。
じゃれ合う姿もどこか可愛らしい2人でした。


グラッシオバレエスクール第41回発表会『ジゼル』『リトルマーメイド』ほか《兵庫県姫路市》
山本さんが1幕アルブレヒトとしてご登場。マント姿は最後走り去る場しかお目にかかれずでしたが涙
どう見ても村人に見えず貴族のお坊っちゃまであってもあんなに温厚に優しく接してもらえたら、結果として裏切りではあってもジゼルは許すことでしょう。
2幕アルブレヒトの宗近さんが山本さんの趣を引き継いでの表現で(考え込むときの顔の角度など)大きな違和感なく繋いでいらしてびっくり。
生徒さん達のウィリのコール・ド、すっとした静けさと恐怖感がいいバランス、統制もしっかり取れていました。
公演日の朝に食した姫路の喫茶店、その名も葡萄屋のアーモンドトースト(姫路のソウルフード!)のふっくらボリューム感や
鑑賞後の姫路おでん、焼き穴子も美味しうございました。


バレエカレッジ バレエ音楽の魅力と秘密〈第22回〉「ライモンダ」~舞曲を愛した作曲家グラズノフの絶頂~
井田勝大さんが講師の配信授業。そういえば、この時期にルーマニア国立バレエが牧さん版を上演したり、オランダ国立バレエ、イングリッシュナショナルバレエも独自の版を上演。
東洋の世界の描き方において上演が難しい役柄設定作品と言われがちな割には創意工夫して新制作上演が続き、音楽の魅力の大きさを再確認。
私はマントでジャン!のテーマが大好きっす笑。(忘れられないのよ、2021年6月11日金曜日の初台でのこの場面~)


新宿村に篠原聖一さん下村由理恵さんのオープンクラス受講
バレエ界大御所なお2人のオープンクラスへ。アーキでの散々な出来を基本能天気な私も久々に引き摺り、縋るような気持ちで行ってしまいました。
(レッスン回数少ない割には選ぶクラスがドエライところばっかりやんと言われますが笑)
舞台で何度も拝見しているプロの方々も一緒に受講でしたが不思議と変な恐怖感はなく、
終了後は篠原さんも下村さんも随分と励ましてくださり(初受講の事情もあったかと思いますが)、お2人の優しさに触れた1日となりました。


東京インターナショナルバレエカンパニー  Bright Ballet Performance Peace for Ukraine    ウクライナに平和を  4月23日(土)
初めて観た団体の公演。ウクライナのハリコフで制作されたバヤデールの舞台美術の壮麗さにも見入りました。
お国は異なりますがカンボジアのアンコールワット遺跡や天空の城ラピュタをも想起。
このカンパニー(付属教室もあるようだが)の代表大串千恵子さんは私にとって発表会において最初で最後の全幕バレエ『シンデレラ』の振付者。
この日が誕生日であったプロコフィエフの摩訶不思議な音楽が好きになるきっかけとなったのでした。


新国立劇場バレエ団『シンデレラ』ゲネプロ見学(総舞台稽古見学会)
吉田都セレクションで当選していたがゲネも中止になり、そのまま封書が届き、直前になって注意書きを読んでおこうと開封したらゲネ予定キャストに歓喜!
通常の通し稽古のみならず、木村さんが指揮者とのテンポ確認光景や、なぜだか渡邊さんがタオル持って
上手側と下手側を小走り往復など笑(お姉さんズかいな笑)珍しい景色に居合わせて幸運。
王子友人は全員初役陣で、これは興奮しそうな方、あの人とあの人と、とお顔が浮かんだものです。


上野の森バレエホリデイ
今年は現地でも開催!東京バレエ団のクラスレッスンは思った以上に注意も細かく、個人の名も呼んでの指摘も多々あり。
イベント感はゼロで、佐野志織さんの指導もまことに勉強になりました。脳裏に残る名言いくつかあります。
厚地さん佐久間さん柄本さんによるマクミラン版とクランコ版ロミジュリクロストークも面白く、
ロミオの過酷さは共通であったり、リピートとサイレントについても、経験者の肉声を間近で聞くと説得力大!
大阪府堺市のアンディオールさんのコンフィチュールも購入できました。ソフィア堺にいったことがあると店主に話したところ驚かれましたが笑。
バレエみくじや占い、武蔵野ルネさんが私を実物の何億倍にも綺麗に描いてくださり(見たままに描いたらチュチュなんて着させられません涙)
中世フランスの姫にしてくださいました。イエイ!危機的状況になったときは、誰か助けに来てくださいと言いたいところですが現実はそうもいきません。


東京バレエ団『ロミオとジュリエット  4月30日(土)
足立さんが意思のある、ロミオよりも強く突っ走るジュリエットを好演。最期は母性に溢れ、ロミオを抱く姿も刻まれました。
それにしても、ハードなバルコニーパドドゥの締めにロミオは懸垂するわ、
マントだったか引っ掛けて降下するわ、消防士かい!?


新国立劇場バレエ団『シンデレラ』5月1日(日)〜5月5日(木)  計5回
新国立、久々の公演!全日できてまずは良かった。渡邊さんが貫禄ある王子で、友人役が全員初役且つ長身でつい名付けたヒマラヤフレッシャーズ!
細田さんのつややかで繊細な光が零れる仙女にもどれだけ夢見心地になったことか。
奥村さんが最終日、途中で王子を降板され心配に。アリス高崎公演にてびっくり嬉しい復帰でした。


アーキタンツ2回目
前回の最たる大反省、心の持ち方を大幅に変えて臨みました。見た目も技術レベルもクラス一の出来損ないであったのは毎度と同様に明らかでしたが汗
結果、この回は3月の初受講時とは打って変わって楽しみながら受講できました。
念のため申し上げますが、渡邊さんは萎縮させるような指導は一切なさっていませんので誤解なきように。
万一そういった内容のレッスンでしたら、いくら好きなダンサーであっても私は行きません笑。
色々なレベル、上はプロ並み、下は私のような最下層民まで集まっているのに皆が楽しめるように考えてくださっている姿勢に毎度頭が下がります。


【お茶の間観劇】コール・ドに力を注ぐ大切さ  Angel R  ODORIGOKORO(オドリゴコロ)Vol.10  5月8日(日)
カウンセラー友人を通して知り合った方が長谷川智佳子さん振付『ライモンダ』夢の場に出演。
フォーメーションの変化も見事なもので、身体の傾け方や角度もよく揃いレベルの高さに驚くばかり。
長谷川さんのご指導や出演者の努力の賜物でしょう。他にも、主にコールドをきちんと踊る指針な作品が揃い、
近年町興し並みの増加傾向にあるパ・ド・ドゥ大会(需要はあるようだが何でだ?汗)なものは無し。


 O.F.C. 合唱舞踊劇『カルミナ・ブラーナ』5月14日(土)
歌い踊る合唱団やあの壮大な曲の中で踊る酒井はなさんらの光景に圧倒。
ビントレー版もまた観たくなる。
開演前に立ち寄った向かいの国立西洋美術館の常設展の教会史料やダイアナとアクタイオンの絵も凝視。


スターダンサーズ・バレエ団『ジゼル』5月15日(日)《神奈川県川崎市》
1幕全体衣装の色味を茶色いお弁当と呼んでおり(申し訳ございません)、廃れたお墓も好みでなく
何でもかんでもリアリティ追求すればいいんかなあとばかり思っていたライト版ジゼル。
しかし貴族と村人の境界線やバチルドのフルフォードさんの高飛車な名演もあり、母親ベルタとヒラリオンの関係など辻褄がきちんとなされた版であると発見。
ウィリは緑がかっていて恐ろしかー!


清泉ラファエラ・アカデミア   バレエへの招待  2022年春期
今春期のテーマはオネーギン。クランコ版を中心に振付の特徴や音楽構成等学んでいきました。
ガラでもお馴染み鏡のパドドゥに潜む要素には初心なタチヤーナの胸の内を思うと、話を聞くだけでもどきりとするものでございます。


バレエシャンブルウエスト『タチヤーナ』5月28日(土)
タイムリーなことにシャンブルが上演。作品は16年ぶりの鑑賞です。
川口ゆり子さんが内気な少女から立派な貴婦人まで年齢段階をくっきり示しながら披露され、これが最後のタチヤーナとのこと。
この16年の間に三大バレエ以外にもチャイコフスキーの曲を使った様々な作品を鑑賞してきたためか
前回16年前にはオペラと同じポロネーズがある、ぐらいにしか印象に残らずであった音楽も
エイフマン版『アンナ・カレーニナ』やクランコ版『オネーギン』等で耳にした曲も多々あると気づき、歳月経ってからこその鑑賞の面白さも体感。


新国立劇場バレエ団『不思議の国のアリス』  6月3日(金)〜12日(日)計8回
延期を経ての再演!米沢さんアリスと渡邊さんジャックの更なるスケール度増したパドドゥが圧巻。
4階から観ると巨大な飛び出す絵本を眺めている気持ちに。
渡邊さんによるジャックの色付けも見事で、内気な庭師、おっちょこちょいだけれど姿美しいハートの騎士、そしてちょいと強引な現代青年まで
市販の画材では足りないほど豊かな色彩で見せてくださいました。
中島さんうさぎの自然な芝居運びも好印象。小野さんアリス、福岡さんジャックという大先輩看板ペアを相手に堂々好演でした。
本島さんの品格と美を崩さずユーモアある恐怖感を含ませたハートの女王、目に心に焼き付けました。
退団公演での花束贈呈、学級委員長なハートの2番家臣が代表で跪いて贈りました。
そして白バラが見つかり4人一斉逃亡笑、でも本島女王、とっても嬉しそうに怒りながら追いかけていました!


新国立劇場バレエ団『不思議の国のアリス』群馬県高崎公演 6月18日(土)19日(日)
延期を経て、高崎の劇場側も待ち望んでいた高崎公演無事実現。2階建の観やすい作りでした。
2日目だったか、料理女の渡辺与布さんがテーブルから落下し、されどそのまま続行していましたが怪我なかったか心配に。
この日の高崎の大半のホテルはB'zコンサート来場者で埋め尽くされ、私の宿泊先も同様。
大浴場の脱衣所でB'zファンの方々と仲良くなりました。これぞ裸の付き合いかー笑。来年も心はウルトラソウルで参ります!


東京バレエ団『ドン・キホーテ』  6月24日(金)
涌田美紀さんが本公演主役デビュー!丁寧且つ色っぽさもほんのりとある踊りに好感。ワシリエフ版は最後もワイワイ、お祭りで楽しい。


東京シティ・バレエ団『ジゼル』 7月2日(土)
清水さんの育ちの良い上品な娘なジゼル、ミルタ平田さんの堂々君臨で長身ながらコントロール力も抜群な踊りも強烈。
仲良くなったジゼルが実は婚約者と関係を持っていた事実を知り、難しい立場に置かれてしまったバチルドを櫻井美咲さんが細かく表現していたのも良かった。
2幕ウィリ達は舞台後方の墓地からうらめしやーと言わんばかりに立ち上がり、これがほんとの肝試し汗。猛暑であったこの日にはピッタリであったかも笑。


NBAバレエ団『ラ・フィユ・マル・ガルデ』 『ブルッフ  ヴァイオリン協奏曲』7月9日(土)夜
カラフル麗しいブルッフ、NBAレパートリーの中で特に好きです。フィナーレの盛り上がりも宜しい〜。
そしてラフィユ、やっとこさ発表会定番パドドゥ位置づけ分かり、刑部さんのシモーヌが抱腹絶倒且つエレガントなお母さん。舞台袖への箒丸投げは大笑い。


バレエカレッジ  小林十市スペシャルトーク 〜ベジャール「火の鳥」のこと。そして、これからのこと。
東京バレエ団の公演前に開催の講座。ご自身の経験や東バでの指導のこと、そしてBBLバレエマスター着任のびっくりニュースも!
初めて生で観た小林さん、ああ某ダンサーはこの方から火の鳥を南仏で学ばれたのかあ、としみじみ。(観に行くのは東バやで笑)


ロイヤル・バレエ・ガラ【Bプログラム】7月17日(日)昼
ガラにおける演目選びや配役の重要性を感じたガラでした。アリスは抜粋でやってもねえ。高田さんとサンベのコンテンポラリーは良かったぐらいか。


キエフ・バレエ・ガラ2022 7月18日(月祝)
大変厳しい状況下に来日。定番古典中心であっても楽しいプログラム。 中でもムロムツワとスハルコフ組による、
勢い任せにしない品格あるバヤデール婚約式やダイアナとアクティオンを鑑賞でき大収穫。トークショーも聞きました。


東京バレエ団ベジャール・ガラ  7月22日(金)23日(土)24日(日)
待っていました、訳あって南仏のバレエ団のリハーサル映像は何度も視聴し2017年は特に再生回数数知れずなベジャール版『火の鳥』。
ようやく作品を生で観る機会に恵まれました。我が節目に近い日程で、東バからの誕生日の贈り物と思っております笑。
何度も脳内転換してああ観たかった、叶うなら2016年6月のトゥールーズ行きたいドラえもんーと心の声を発していた私です。勿論今からでも機会あれば是非踊っていただきたい!!!!
パルチザンの振付、特に伝田隊長!?の仲間達を鼓舞する鋭い活躍にも痺れました。


新国立劇場バレエ団  こどものためのバレエ劇場2022『ペンギン・カフェ』 7月29日(金)〜31日(日)計5回
夏の子どもバレエにペンギンかあ、売れるのかしら、結果は以下略。解説付きで、まあ時にはこういう年もあっても良いのかもしれません。
ここずっと福岡さんのシングルキャストであったモンキーに渡邊さんが新登場。
豪快な福岡さんとは全く異なる個性で、ふわっと木々を飛びながら両手で大事そうに果物食べていそうなモンキーさんでした。金ぴかサンバ座長も良かったで。
そして細田さんの退団発表、私は未だショック引きずっとります。


清水純子バレエアカデミー第39回発表会  8月4日(木)《東京都渋谷区》
我が愛する後輩が本番直前に涙の降板。ああ。しかし大人同士のペザントや、眠り3幕の狼含むチーム赤頭巾の結束の見事なこと!
一番辛かったであろう後輩本人も家から電子手段で私が楽しんで鑑賞できるよう、また仲間達の晴れ姿を喜ぶ連絡くれまして、どんだけ優しいのでしょうか!!


BALLET theNewClassic 8月5日(金)
斬新だけれどクラシックなユニークお衣装満載、間近で観た中村祥子さんにも感激。
最後、みんなで踊ろうライモンダハイライトは(盆踊りか笑)なかなか抜粋では披露されない曲もあり、
作品好きに嬉しい選曲でした。登場シーンの中村さん、2幕帰還のヴァリエーションの横山さん、素敵でございやした。


バレエ・アステラス2022 8月6日(土)7日(日)
発表会では2度観ており、単に賑やかに超絶技巧お披露目にとどまらず、野性味と美しさ兼備で物語の想像を掻き立ててくださっていた、
またトゥールーズ時代に出演されたガラらしき写真でのブルーハーレムパンツ姿も惚れ惚れし、
渡邊さんアリをいつかは初台で!!と願い続けて早3年、ようやく叶いました!!!!!
ヴァリエーションでの跳躍後に身を低く屈めるポーズも初台で目にでき感無量。お仕え忠臣ぶりや、目のギラリ度も胸に刺さり
ロマンス物でよくある、貴公子が一族を奇襲によって失い、復讐に燃えて奴隷となって海賊船に乗り込んだストーリーも見えた気がいたしますー。
今回は池田さんとのパドドゥ相性も良さそうに感じました。


【お茶の間観劇】GGGガチョーク讃歌プロジェクト  8月8日(月)
作品自体は好きで西日本では何度も観ているが、思えば非公式上演。このたび公式に上演できたのは吉。
また私が大人になってから再開したレッスン初日からお世話になっているお方のお嬢様がアンサンブルにて月曜日に出演。東京の親戚になった気分で映像越しに大応援!!


エチュード・バレエ・アカデミー バレエフェスティバル 8月9日(火)《多摩市》
柴山さん渡邊さんがパキータに客演。爽やか&品のある将校でございました。
渡邊さんのシルヴィアパドドゥも清らかな爽快感!いつかあのABTのブルー系衣装姿で観てみたい。(1984年だったかハーメル&ビッセルの映像。1984年なんてつい最近やんか笑)


谷桃子バレエ団『レ・ミゼラブル』 8月10日(水)
迫り出した舞台機構や後方の橋を生かし、モルダウの曲で民衆が蜂起する演出が面白かった。


京都バレエ団『ロミオとジュリエット』 8月11日(木祝)《京都市》
山本さんがキャピュレット卿でご出演。書斎でジュリエットのドレス眺めながらの回想から始まる演出!
訳あって映像では何度も観ているトゥールーズキャピトルの金子稔さんマキューシオの上体の美しさ、芝居心も巧みで衝撃。主役2人はあまりよく覚えていない汗。


NHKバレエの饗宴2022 8月13日(土)
コンセプト大幅転換、瞬時に完売こんなものなのねえ。妙に豪華なまさにプライドのぶつかり合いなパ・ド・カトル、
宇宙からの使者か!?男版セーラームーンなるフォーフォー、貴重な共演でした。


大和シティー・バレエ2022 想像×創造 8月14日(日)《神奈川県大和市》
本島さんと渡邊さんの主演共演が実現!冷たくも美しいゆきおんなと純朴な青年の禁断の恋に身震いでした。ああ、和の美男美女なお姿の並びの魅力なことよ。
今夏も渡邊さんの和装を拝見できました。今回は木こり?
何しろ、格式ある着物雑誌でモデル務められたほどですから。和洋どちらも絵になりますなあ。


The 1st BALLET EDUCATION(第1回 バレエ・エデュケーション)8月17日(水)《東京都葛飾区》
田北志のぶさんのオープンクラスの生徒さん中心の発表会、レベル高く、基礎が盤石な方々ばかり。
新国立根岸さんと渡邊さんによるコッペリア3幕が大人可愛いほのぼの感。また観たいと思っていた渡邊さんの3幕の白い結婚式フランツのお姿も目にでき楽しき平日夏の夜。
代役で海賊も踊られ、赤い宝石つけた鉢巻(頭飾りと言わんかい笑)で情熱的なアリでございました。
そして田北さんと、特別出演スハルコフさんによるウィンナワルツのオシャレなこと。
更にー、シルヴィアパドドゥコーダ曲にのせたフィナーレでは渡邊さんとスハルコフさんが並んだー。
盆と有休(正月ではない笑。それは来年2月こそ!)同時到来な事態に大興奮。


BALLET NOW バレエ ナウ第15回発表会 8月19日(金)《東京都八王子市》
夏の恒例ほっこり八王子祭り!貝川さん振付のパキータ大改訂版がとってもわくわく、出演者全員が楽しく踊れるよう
少し易し目にした部分もありつつ、見応えあるクラシックバレエ観た気分にさせてくださいました。
そしてアルレキナーダにて、年齢不詳な渡邊さんのハーレキン笑。あどけない可愛らしい役もお任せあれ、らしい。引き出しの数が無限大かこの方は笑笑。
コロンビーヌ役の生徒さんの表現達者な持ち味にも拍手です!
それからナウさん名物キャラクターダンスが毎回楽しみで、ライモンダマズルカやチロリアン風な(多分)ダンスまで!
開演から終演まで、小さなお子さんの観客も親御さんと一緒に幸せそうに鑑賞している姿も毎回心和む光景です。
バレエを習うだけでなく未来の観客育成につながれば!


Ballet Studio Planè バレエスタジオプラネ第36回発表会『ジゼル』『コッペリア』他 8月21日(日)《福島県白河市》
昨年に続き今年も行けました、白河!昨年と同じ千駒酒造さんを見学、同じ方が担当者でいらしたので来た経緯をあれやこれや打ち明けたら喜んでくださり一安心。
今年はとら食堂へ観光案内所レンタル自転車で、税務署まで出ればほぼ1本道のため分かりやすいのです。焼豚ワンタン麺、スープ1口目から幸福でございました。
このままではラーメンの話で終わりそうなのであとは割愛笑。
ジゼル2幕は静かな悲しみ纏うウィリー達のコールド、引き込まれました。
そして渡邊さんアルブレヒトとお姉様がミルタで共演!君臨力がある女王様でお見事!ご兄弟に似ていらっしゃり、美女美男姉弟でございました。
渡邊ご兄弟と中島さんの並びを観ていたら、峻郁さんが愛する弟&中島さんに振り付けたあの幻になりつつある作品、公演でのご披露お待ち申し上げます。


エンドウ・バレエ発表会  8月27日(土)《東京都立川市》
何を踊られるのか分からぬまま想像しつつ、これぞ立川記念(競輪ではない汗)、いざ立川へ。
遠藤さん指導のスタジオなだけあってジュニアのコンテンポラリーも面白い。
渡邊さんが何と白鳥トロワにご登場。プリンシパルに昇格された今は目にする機会はなく、爽やかな宮廷が立川に現れましたとさ。
人生初バレエ鑑賞時のABT来日公演白鳥において、トロワしか印象に残っていなかった当時を思い出し懐かしくもなりました。
白鳥3幕では王子、椅子に座ったり佇んでいるだけでも、雅やかでした。


板東ゆう子ジュニアバレエ第5回サマーバレエコンサート  8月28日(日)《愛媛県西条市》
さあ8月最後、2022夏の最後は愛媛。God save the Queen(水兵さんたちのあの作品)、海に近く、関西人の出入りの多いスタジオにぴったり。
船長は山本さん~。そんなわけで、私も港に泊まろうと宿泊は今治港隣の宿へ。
夏の締めくくりとして鯛の華コースを味わいました。来島海峡の鯛、むっちり美味しい!!
そして偶然にもこの日の夕食後は24時間テレビのマラソンゴール時間。私も夏の鑑賞マラソンが終わり、部屋で一緒にサライ歌いましたとさ。
職場も例のアレ関連でバタバタバタと次々人が休み、ただでさえ夏は繁忙期なのだが業務も全体が遅れ、1人でウン人分こなすなど
(もう遅れてもしょうがない、一番大変なのはかかってしまった方々本人なのだからと皆で共有)
なぜだか私は元気にずっと過ごしてきたわけですが、残っている皆さん休日はゆっくり身体休めてください通達もありましたが
私しゃこのスケジュール笑。業務の都合上在宅勤務が不可能なためとにかく体調崩さないようにしなければと気を張っていたので
最後はバタンキュー、にも全くならず、晴れ晴れと秋を迎えました。いざ、9月!!


小林紀子バレエシアター アシュトン・マクミランプログラム9月3日(土)
スケートで遊ぶ紳士淑女を描いたレ・パティヌールは涼やかな品があり、フォーシーズンズは古典的かと思いきや衣装や背景は随分とモダン。
顕微鏡、ジンベエザメ等、美術衣装は色々ご意見あり。


牧阿佐美バレヱ団『飛鳥』9月4日(日)
映像が予想以上に鮮やかで変な違和感なし。天空から飛び込むような錯覚を起こす演出もなかなか良かった。
生駒など馴染みある地名もあって親しみも湧いた作品です。


K BALLET STUDIO (Kバレエスタジオ)36th Concert  9月18日(日)《大阪府吹田市》
観に行き始めて今年で15年のスタジオ。修学旅行以外、縁もゆかりもなかった大阪への扉を本格的に開けてくださったスタジオでもあります。感謝!
まさかの、本島さん細田さん福岡さんによる海と真珠が実現。格調高いトロワでやした。
久留美先生版アラジン宝石はクラシカルな趣きで、細田さんや山本さんの品性香る美しさも堪能。
福田紘也さん振付死神の大和市初演以来の再演も嬉しく、シャープでスタイリッシュな本島さん死神の凄みを満喫!
通天閣にオープンした滑り台アトラクションも体験、大阪在住者からもびっくりな反応いただきました笑。


スターダンサーズ・バレエ団   The Concert  スコッチ・シンフォニー/牧神の午後/コンサート(国内バレエ団による初演) 9月23日(金)
コンサート、待っていました!厳格な決まりごとを守るからこそぎりぎりの部分で生じるおかしさに笑いそして唸らせました。
作品をよりくっきりと見せる林田さんの大胆な振る舞いや渡辺さんのずっこけぶりも拍手。


映画『新章パリ・オペラ座 特別なシーズンの始まり』
日頃お世話になって方よりおすすめと聞き、鑑賞。練習再開以降を記録し、葛藤や不安も赤裸々に語るダンサーの声とリハーサルや舞台映像ともに豊富でした。
オレリ・デュポン、このときはまだ監督だったのよねえ。


COCON de Ballet.Arts(ココンドバレエアーツ)発表会  9月25日(日)《大阪市淀川区》
岸本繭子さんが大阪で主宰され、このたび名称が変わり、クラス編成も増え、またホームページもでき、再始動。
岸本さんと山本さんのコンテンポラリーのロミジュリが情感溢れる美しさ。
パキータには木下嘉人さん客演。クールされど熱いリュシアンで、来場叶わなかった木下さんファンの方の分も凝視!
この舞台の件がきっかけで接点ができ、帰京後には新国立劇場で対面!嬉しうございました。(半獣神のときはお互い揃ってウハウハ笑)


Kバレエ  オプト  プティ・コレクション  K-BALLET OPTO  Petit Petit Petit  10月1日(土)夜
KAATの舞台機構を生かした大掛かりコンテンポラリー3作品、どれも面白かったが、ゆがんだ真珠と小さな家はまた観たい。
フロールートでも感じたが、どうやら私は飯島さんが踊るコンテンポラリーが好みらしい。
帰りは中華街で紹興酒と麻婆炒飯!!炒飯大好き。


【人生3度目】アーキタンツにてレッスン受講
今回は初級Ⅱクラス。レベルフリーに比較するとシンプルな振りが多く、また雰囲気も一層和やか。以前よりも格段にリラックスして受講いたしました。
どのレッスンでも言えることなのですが、全体への言葉のかけ方がとても優しく、変な恐怖心を持たずに受講できるように渡邊さんはいつも組み立ててくださっています。


バレエシャンブルウエスト『眠れる森の美女』10月9日(日)《東京都八王子市》
ウエストモーランド版を基盤にした品のある演出。プロローグカヴァリエ達が白地に色違いの模様入りで、王宮戦隊ロクレンジャーに見えたのはご愛嬌。
柴田さんが登場の壇上アラベスクから魅せるオーロラ姫、主役公演鑑賞でき幸せな夢心地でした。


東京バレエ団「ラ・バヤデール」10月15日(土)
秋山さんの、クリアなテクニックと秘めた意志の強さが光るニキヤに見入り、修羅場に驚いたのか前代未聞花籠のソロ中にまさかの蛇ぶっ飛び事件も勃発しましたが
マグダヴェヤの機転と即座の台本執筆により無事進行。(この日のMVPでしょう)


清泉女子大学ラファエラアカデミア  2022年度秋期バレエへの招待
くるみ割り人形について学ぶ後期。原作や各版の違い、そもそもクリスマスとは何ぞやな基礎知識から(キリスト教系の大学なだけある)学んでおります。
来年1月にあと1回あり、心待ちにしているところです。地下のカフェのケーキやコーヒー、ピザがお手頃価格なのに美味しくて気に入っております。


新国立劇場バレエ団『ジゼル』10月21日(金)〜10月30日(日)   計8回
少数派でしょうがセルゲイエフ版も好きでしたが、新演出もなかなか良い。衣装装置が細やかなデザインになり、家の屋根や煙突も立派な作りに。
渡邊さんアルブレヒト、2日間のうち23日のほうが私は好みで、かなりの傲慢でちょこっと意地悪で
決してジゼルを褒めちぎったりおだてたりもせず愛想も特別良いわけではないのに自然と惹かれてしまう青年でございました。
一歩間違えれば憎らしい役に思えてしまうところを、ジゼルからしたら何もかもがときめきに映る魅力に変えられたのは、
渡邊さんの徹底した造形力があったからこそと思います。遊び人アルブレヒトは何人も観てきましたが、今回は衝撃のアルブレヒト像でした。
ボンボンであっても胆力ありそうな逞しい佇まいも、ジゼルからしたら頼もしく思えたのかと見て取れます。背中に隠して守ってくれそうです。
そして全5組、ヒラリオンも含めて皆違うアプローチで興味津々!木下ヒラリオンの翳りある男前青年でジゼルの手首を優しく持つところも強烈印象でした。
んで、月はいつ消えたーーー笑???


DaBYパフォーミングアーツ・セレクション2022 in Tokyo 11月1日(火)
吉祥寺シアターの間近な距離で酒井はなさんによる瀕死の白鳥がとてもユーモア一杯。まずはきっちりと踊った後、
そもそも何で瀕死になったのか台詞と踊りで解剖する後半、チャーミングでした!


DAIFUKU à la carte  11月2日(水)
ダイフクが板橋区に上陸!Homeは360度空間な横浜と大劇場な大阪で観ているが、小さな板橋区のホールでも健在!
LOVEおっさんずは意見は色々あった模様ですが、サラリーマンの哀愁を上手く舞踊化していると私は捉えております。
Kバレエカンパニーがバレエジェンツなら、新国立はバレエリーマン、ぴったりでしょう。
次回上演時は是非ご出演いただきたい方が約1名いまーす。菅野さんと共演されての経理主任など、ぴったりでは!?!?


第48回現代バレエ合同公演  11月3日(木)《千葉市中央区》
新国立から池田さん渡邊さんがパキータにゲスト出演。渡邊さんリュシアン、宝塚風な前髪で何をどうしたらこうなった笑、将校らしさは金白軍服をお召しになっていた昨年の白河市での舞台が断トツでしたが、今回は麗しいリュシアンであった。
念願のチーバくん物産館にも訪問!!


モンテカルロ・バレエ団『じゃじゃ馬馴らし』 11月11日(金)
ショスタコーヴィチの音楽やスタイリッシュな衣装と装置、振付もダンサーの技量全てがお洒落にマッチ!!


牧阿佐美バレヱ団『ダンス ヴァンドゥ』 11月12日(土)
誕生日の贈り物が優雅で丁寧に作り上げた幸福感でいっぱい。序盤のワルツから浮き浮きとしてしまったほど。
芥川也寸志作曲のトリプティーク、哀愁帯びた重厚で歯切れ良い曲調が好みで、生で聴けて嬉しい。
グラズノフ、ビゼー、芥川也寸志、グノーなど音楽も聴きごたえあり、アビアントは全幕よりパドドゥ抜粋が良い笑。


ステージバレエアカデミーにて江藤勝己さんによるバレエセミナー『くるみ割り人形』
10月のアーキタンツレッスンにて江藤さんの伴奏や選曲について書いたところご連絡が入り、まさかの有酸素運動から座学講座へ繋がるとはびっくりぽん(古い)
くるみの音楽構造を分析し、雪の合唱も初めて挑戦!音痴には難しい笑、でも楽しく気分すっきり。
江藤さんのスタジオ生徒さんに当ブログ愛読者の方がいらっしゃり、アーキ日記の内容を伝えてくださったそうです。ありがとうございます涙。
当ブログなんて、読み続けるのはさぞかし忍耐力要りますのに、12月の講座でご本人とも対面でき感激でした。


新国立劇場バレエ団『春の祭典』『半獣神の午後』 11月25日(金)~27日(日)
半獣神はBキャスト渡邊さんのキャッツアイ風な紫マンと木下さんの南ちゃん風な赤新体操コンビの妖しい亜熱帯な絡みが色気ムンムン。出番がああ短過ぎた涙
こういうもの、もっと観たいものです!!


【 ワールド・バレエ・デー 2022】オーストラリア・バレエのクラスレッスン
巷ではロイヤルやパリオペラ座に注目が集まっていたようですが、私はオーストラリアのレッスンを一番心地良く視聴。
明るい開放感のある空間で間隔を広く空けた、区画整理された並び方や有名どころのバレエ音楽多く、
センターではヴァリエーション曲メドレーも聴いていて楽しく、好みでした。芸術監督ホールバーグさん自ら指導しお手本もしっかり、お声も聞き取りやすく
ついていけないのは目に見えておりますが(1億年早いでー)私も受けてみたくなりました笑。


アーティゾン美術館 パリ・オペラ座  響き合う芸術の殿堂
バレエのみならず、ガルニエの設計図や構想図、オペラの舞台美術絵も多数。
勿論、タリオーニのポワントやファニー・エルスラーらの絵、ディアギレフの私物もじっくり鑑賞。


ステージバレエアカデミーにて江藤勝己さんによるバレエセミナー  チャイコフスキーの三大バレエ
三大バレエを総括した内容で、特に白鳥の湖における振付の逸話が驚きの連続でした!


NBAバレエ団『眠れる森の美女』 12月17日(土)昼《埼玉県所沢市》
眠り全幕上演はバレエ団としては初めてとのこと。振付助手に2人の団員を起用し、
特に岩田さんが手掛けた森の場でのオーロラ姫とデジレ王子の心が近づいていくパドドゥが自然な説得力。
オーロラ姫の野久保さんがまろやかな愛らしさと高い技術を示しプリンシパル昇格も納得です!


清水純子バレエアカデミー  クリスマスパフォーマンス   12月18日(日)
我が愛する後輩が無事にオデットのヴァリエーション披露。とにかくお客さんの前で踊れたのが喜びです。
全幕を観ている気持ちにさせ、皮肉屋な私の心を清らかさで満たしてくれました。
バレエは誰がどう見ても上級者で、見た目も中身も美しいながら、謙虚さの塊な性格である後輩。調子に乗りやすい私の性格を分配したいくらいです笑。
オデットの衣装なんてなかなか似合う人はおらず、憧れはするが私が着たら白鳥ではなく雪達磨になる汗。ズンドコドッスン!


ウクライナ国立バレエ(旧キエフ・バレエ)『ドン・キホーテ』 12月26日(月)
スハルコフさんが大柄な身体を抜群のコントロール力で陽気な面から格式ある結婚式まで品良くバジルをご披露。観に行って良かった!
全体の人数は少なめであったが全員が全身から屈託ない明るさを発している姿に、ドンキを持ってきたのは正解と思う夜でした。
束の間ですが公演関係者の皆様、日本公演をどうか楽しんでくださいますように。


川上恵子バレエスクール発表会 12月28日(水)《大阪府吹田市》
年末恒例の大阪へ。深川さん版シンデレラ『ガラスの靴』は1幕物でも内容展開が工夫され、照明や星空の美にも感嘆。
板東さんと山本さんのコンテンポラリーロミジュリの初心な面と大人な情感双方が含まれ、3年前の愛媛に続き感激でした。


新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』2022  ※ひとまずクリスマス2日間   年末年始も上演
とりあえず2日間3回鑑賞。今年もこのあと大晦日公演に行きます。6年連続、観る側も慣れてきたものの振付特にリフトは(以下略)。
今年もイブに渡邊ご兄弟のダイナミック対決を目にでき興奮な夜でございました!
渡邊(峻)さんの軍服も凛々しいことよー(心臓印)。大晦日も行くでーーーー笑!!!!



以上、2022年の総括を終わります。大埋没高脂肪な当ブログをお読みいただいた皆様への感謝は尽きません。本当にありがとうございました。
長くなりましたので、また当ブログは来年3月末に開設10年を迎えますのでまどろっこしいようわからん挨拶はそのときにでも行いたいと思っております。
皆様どうぞ良いお年をお迎えください。

2022年12月31日  アンデオールバレエ日和管理人