2022年12月22日木曜日

唐木田の集会所でアットホームな会  清水純子バレエアカデミー  クリスマスパフォーマンス   12月18日(日)






12月18日(日)、小田急多摩線唐木田駅近くのヒルサイドタウン鶴牧6団地 集会所内にて開催された
清水純子バレエアカデミークリスマスパフォーマンスを観て参りました。清水バレエさんの舞台は夏の発表会に続き今年は2度目の鑑賞です。
http://shimizu-sumiko-ballet.jp/

こちらの集会所は唐木田支部の練習場としても長年使用されているとのことですが、広いとは聞いていたものの行って入って大驚愕。
団地の集会所とは到底思えぬ面積の広さと天井の高さに仰天し、東大阪市に位置する、関西地域でのオーディションや照明合わせでも度々利用されている
ガレージアートスペースさんのスタジオに外観が似ていた気がいたします。

プログラムは13本。清水先生が司会を務められ、ヴァリエーションを中心にパ・ド・ドゥや少人数グループでの踊りもあり、幼児さんから大人まで年齢層も幅広く
上演時間は1時間弱。出演者の皆様から観客の前で踊る嬉しさ楽しさが伝わるパフォーマンスでした。
中でも、当ブログレギュラーの我が愛する後輩が披露したオデットのヴァリエーションの完成度の高いことよ。
持ち前の長い手脚を生かした優雅で品格ある踊りに魅せられるだけでなく、同じパや腕運びの繰り返しが多めでこれといった派手な部分もなく
勢い任せでは誤魔化せぬ振付であっても、腕も脚も1つ1つの軌跡が余裕ある美しい弧を描いていて、直線的にならぬ点にも見惚れました。
更には私が抜粋物で最たる重要視ポイントである「全幕を観ている気分になるか」、これも難なくクリア。
唐木田の集会所がドイツの森の湖畔に見え、柔らか且つ張りのある背中の向こうには彼女を慕う白鳥の侍女達、そしてオデットに恋い焦がれる王子がいるとしか思えぬ
王女の気品と大勢の者たちを率いる風格が備わったオデットでございました。

オデットのヴァリエーションと言えば、私の中で刷り込まれているインタビュー記事があり、1989年の森下洋子さんのお話。オデットほど難しいヴァリエーションはないと断言され
気軽に観てはならない踊りなのであろう、また踊る人は選ばれし者に限り、余程の人しか踊ってはならない踊りであると解釈していたものです。
昔の記憶を引き摺ったままですので目を一段と光らせて鑑賞に臨んでしまいましたが、皮肉屋な私の感情を清らかな方角へと大きく動かすオデットが唐木田に出現。
恐れ入ったとしか申せません。私の調子に乗りやすい性格を分けたいくらいに、
どれだけ褒めちぎっても謙遜の塊である後輩の努力が実を結んだ本番を、しかも近い場所から鑑賞でき居合わせ幸せ一杯でございます。

また直前になって今年8月の発表会を泣く泣く降板した経緯を思うと、観客前で披露できたことにも安堵。
降板事情を思うと例えば私を始め周囲に八つ当たりしても何らおかしくない状況であっても
私が予定通り発表会を楽しく観に行けるように配慮の連絡をまめにくれたり、本番当日の幕間は我が拙いレポートを読んでは自分が踊ったかのように
仲間達の晴れ舞台を祝す言葉を並べ私に伝えてくれたりと、電子手段であってもこちらが癒されるばかり。
一番辛い心境であったはずなのにその心優しさは何処から来るのか不思議なほど、見た目の美しさのみならず周囲への気配りを忘れぬ人柄を再度見習いたいと思った夏でした。
幼い頃からブランク無くずっと継続している持続力、加えて苦しいときであっても仲間達の幸せを自分の事のように喜べる優しさは簡単には備わらないもの。
先生から信頼され、スタジオの生徒さん達に慕われ、終演後の談笑の様子を見渡すと保護者の皆様からも好かれている自慢の後輩でごさいます。

唯一パ・ド・ドゥを披露されたのは講師の女性の先生と大人の男性の生徒さんによる『ドン・キホーテ』アダージオ。
真紅のキトリと黒バジルの円熟美そして結婚式を迎える晴れ晴れとした幸福を見せてくださいました。
リフトのときは観客からどよめきも上がり、ゲストではなく生徒の男性でこうも盤石なサポート力のある方はきっと稀な存在でしょう。
先生も客席の反応に後押しされたのか、ドンキ終了後に特例で談話開始。高々と安定感のあるリフトはいかにして出来上がるのか
2人のタイミングや呼吸の大切さ等を説明され、近くの観客の男性の方々には、是非チャレンジをと勧めていらっしゃるほどでした。
名サポートでバレエが持つ力強い魅力をも示されたバジルと幸福たっぷりなキトリが作り出す世界であったからこそ、
先生も思わず談話に踏み切られたのでしょう。距離感や客席への語りかけ方が『笑っていいとも』のタモリさんのようでした。

トリはジョコンダより時の踊り。4人で踊られ、曲は軽やかながら振付は過酷そうで細かいステップ盛りだくさん。しかし実に息の合った可愛らしい踊りで、
水色、薄紫、ピンク、ゴールドな色違いチュチュに胸元には斜めにお花が彩られた衣装も皆お似合いでした。

フィナーレはルロイ・アンダーソン作曲の『そり滑り』乗せて全員が次々と登場。トナカイさんなどクリスマスな頭飾りを付け、
疾走感のある曲調に鈴の音も加わった雪景色がすぐさま浮かぶ音楽ですからまさに動く立体型クリスマスカードを眺めているワクワクとした気持ちとなりました。
太古の昔に私もこの曲で勉強会にて踊ったことございますが、当時とは大違いな心和むひとときを満喫です。

出演者や保護者の皆様が準備された布の敷物をたくさん敷いてくださっているところに観客が座り、椅子も数脚用意。
観客の年齢も乳児から人生の大先輩まで幅広く、寛ぎながら楽しみました。
出演者が踊るスペースにはリノリウム?が敷かれ、前に出過ぎないよう、出演者と観客の距離が短くなり過ぎないような面積でしたので一安心。
2017年11月における伝説の東京タワー横のスタジオ事件のような、最前列着席者は出演者に手が届きそうではなく手が届く、(触ってはいません、誤解無きように汗)
理性が蕩けかけるほどの近さではありませんでしたので、唐木田では落ち着いて鑑賞できました。

子供から大人まで、踊るときの移動時は距離感をも意識していて変にはみ出たり行き過ぎたりもせず、日頃からの練習の積み重ねを思わせました。
普段の練習場所としていた幼稚園の一室を利用しての勉強会出演時、ただでさえ狭い部屋に椅子を並べるため更に半分の面積で踊ることになった本番にて
飛距離の計算が当時もできず園長先生の家まで跳んでいきそうになった(飛距離だけは元気の精であった)私のような不出来な者も世の中にはいるのです汗。

クリスマスツリーやタペストリー、手作りの模造紙プログラムも掲示されたアットホームな会で、何より出演者が楽しそうに踊る姿が目の保養。
初上陸した唐木田にて、清水バレエの皆様からの一足早いクリスマスの贈り物を両手にたくさん抱えて帰途についた師走のパフォーマンスでした。
来年2023年は第40回の記念発表会を開催。心待ちにしております。



多摩支部のレッスン場所である団地の集会所、とても集会所とは思えぬ広さ、天井の高さがあります。
パ・ド・ドゥのリフト練習も問題無しな空間です。これで2階建てなら東京都多摩市のガレージアートスペース!



オデットの純白チュチュ、上品な模様が更に後輩の美を引き立てます。膨張色のボリュームあるチュチュ、なかなか着こなせる人はいないでしょう。
腰位置高い我が後輩。身長差は私とさほどないはずが、私より腰は15cmは高いと思われる!しかし謙遜の塊な性格で、見習いたいばかりです。
もし私が彼女のような長い手脚に小さな頭、麗しい容貌に恵まれていたなら、今以上に調子に乗りやすく傲慢この上ない性格になっていたはず。
ズンドコドッスンな姿であるのは寧ろ良かったのかもしれないと近年思う管理人でございます。



お世話になっているバジル役の方へ、クレイジーバジル!喜んで大笑いしてくださいました笑。バジルが決め手、の文言ございます。



終演後、多摩センターへ。大切にしているオデットキティーちゃんを持ってきた後輩。
駅から近いピューロランドのものではないらしい。
キティーちゃんやピンクの服が似合う、それはそれは見るからに優美な雰囲気の後輩です。
プログラムはクリスマスカード型の可愛らしいデザイン。



バジル不在でしたので、国産バジル使用のパスタを注文。後輩は白サングリア、私は白ワインで乾杯。



カマンベールのアヒージョ。ワインもパンも進みます。



ラザニア。後輩はカシスサワーだったか、私は赤ワイン。話も弾みます。



ピンクのケーキも似合う後輩。



後輩へ、スワンベーカリーで色々調達。(一部水族館のお土産もありますが)随分前に購入していたオデットの絵葉書、ようやく出番が来た!

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