2022年8月18日木曜日

パルテノンの夏 エチュード・バレエ・アカデミー バレエフェスティバル 8月9日(火)《多摩市》





8月9日(火)、パルテノン多摩にてエチュード・バレエ・アカデミーバレエフェスティバルを観て参りました。初めて鑑賞する教室の舞台です。
足を運んだことのある方によれば、『海賊』全幕を上演したときもあったとのこと。
http://www.etude.gr.jp/

バレエ・コンサートと『コッペリア』全幕(2幕3幕は休憩なしで続けて上演)なかなかの盛りだくさん舞台で、ゲストも複数のバレエ団から招いての上演でした。
我が目玉はまず新国立劇場の渡邊峻郁さんが『シルヴィア』パ・ド・ドゥにご登場。スタジオ出身で今春に牧阿佐美バレヱ団に入団された
新国立劇場のイーグリング版『くるみ割り人形』初演時には子役として出演されていた門脇紅空さんと踊られました。
お2人とも白系の衣装で纏められ、小柄な門脇さんはいたく愛らしく軽やかで丁寧。
渡邊さんは間延びしがちなアダージオもたっぷりと大らかに音楽を受け止めながら滑らかにサポートされ、
ヴァリエーションも次々と繰り出される着地している時間が短い振付を晴れやかにこなされこの日の天候以上に抜けるような爽やかな青空彷彿。
そして元がギリシャ神話を題材にした作品であるためか再び思う会場名の由来、一応外観もそれらしい形状ではあるが多摩センターにパルテノン。
振付は恐らくバランシン版参考と思われ、8月4日に引き続き私の中の38年前のABT名盤ハメル&ビッセルの映像が脳裏を通過していったものの
渡邊さんで拝見したいと願ってきたパ・ド・ドゥの1本でしたから幸いなる多摩の夕刻でございました。

『パキータ』には新国立劇場の柴山紗帆さん(スタジオで講師も務めていらっしゃるとのこと)と渡邊さんがタイトルロールとリュシアン役でご登場。
かっちり規範を守る技術を持ち、ぱっと華やぐ品位あるお2人で白地に赤い花が彩られたチュチュが艶やかに決まった柴山さんと
上は黒(ボレロと呼ぶのか?)、下は白な衣装の渡邊さんはじっくりと溜めに溜めた後にコール・ドの整列に沿って歩み出てくる
対角線登場(これ大事。さまになっていなかったら管理人、心は閉店作業に突入です笑)も
周囲に赤薔薇が見えてくる凛々しい軍人ぶりで整った横顔もああ美しや。
生徒さん達は紅色に近かったか濃いめの赤い衣装で、ヴァリエーションの見せ場も増やしつつよく息のあったコール・ドでした。

『コッペリア』全幕の3幕はスタジオ出身の新国立劇場多田そのかさんが優美なスワニルダ披露。頭小さくほっそりとした身体から麗しい香りを放ち、
結婚式に臨むもコッペリウスの大事な人形コッペリアを壊してしまったことを憂える表情は1、2幕から出演していたかと思わせる表現。
全編通してフランツは木下嘉人さんで、コンサートで黒鳥のグラン・パ・ド・ドゥを踊られた後に全幕フランツ
しかもヴァリエーション1個追加版を(プティ版を参考にしたのか1幕にて戦いの踊りの音楽でフランツが踊る演出)踊りも芝居も上質なレベルで見せ、恐れ入るばかり。
祈りの音楽でコッペリアとコッペリウスが踊る場を挿入したりと独自な演出も盛り込んだ全幕でした。
なかなかの長丁場でしたが、発表会での『コッペリア』は1幕のマズルカとワルツと3幕合体型なる演出でしか経験がない私からすると、全幕挑戦は羨ましい限り。
スワニルダとの大慌てなコッペリウス宅侵入を始めドタバタ騒動や、絵本に出てきそうな可愛らしい装置
コッペリウスの家の内装、美術に触れられるのは全幕ならではでしょう。最後まで楽しみ、帰途につきました。



早退し、特急橋本行きでぶらり京王線の旅へ。到着するとサンリオピューロランドなお出迎えで、多摩センター駅はキャラクター達の絵で溢れています。



パルテノン多摩外観。うう、雲ひとつない夏空が広がります。一瞬アクロポリスに身を置いた気分になりかけたが東京都多摩市です。



なかなかの長丁場でしたが楽しみました。甘酸っぱく爽やかなサングリアで乾杯。



チーズリゾット。複数種のチーズがよく馴染んでいてサングリアも進みます。
まだ8月は始まったばかりです。

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