2022年3月3日木曜日

新国立劇場 舞台美術展で巡るオペラ・バレエの世界2022 ~Opera&Ballet Stage Set&Design Exhibition 2022~

遅ればせながらの内容ですが悪しからず。2月半ばの日曜日、東京スカイツリータウンソラマチにて開催された
新国立劇場 舞台美術展で巡るオペラ・バレエの世界2022  ~Opera&Ballet Stage Set&Design Exhibition 2022~を昨年に続いて観て参りました。
https://www.nntt.jac.go.jp/release/detail/23_022015.html










かれこれ3年連続開催と思われ、昨年のバレエ部門では『竜宮』における太郎やタコ八、森山開次さんお手製の亀さんも展示され、ふらりと立ち寄ったご家族連れの皆様が
浦島太郎のバレエの存在やタコの巨大な衣装を始め、楽しそうな声を上げながらご覧になっていた光景を思い出します。
入口のペンギン・カフェブースは撮影可能で、ペンギンさんの隣で記念撮影するお子さん達の
嬉しそうな表情が微笑ましく映りました。お盆持った愛くるしさにも驚いていたようです。

今年のバレエ衣装はピーター・ライト版『白鳥の湖』。展示点数はさほど多くはなかったものの黒味を帯びた重厚な衣装を間近で観察できたのは貴重な体験でした。
吉田都セレクション公演と同日開催で行けず終いと思っておりましたが公演が中止となってしまったため、友人が提案。
何かしらバレエに触れる機会ができ、友人には今も感謝が尽きません。

展示衣装はオデット、3幕4幕の王子、王妃(3幕?)、スペイン、ハンガリー王女で、衣装の写真撮影は禁止でしたのでその分じっくりと、裏側に至るまで鑑賞。
中でも、ハンガリー王女の黒とゴールドを細かく重ね合わせたチュチュの部分の複雑な作りや赤い宝石を彩った頭飾りの美しさには感嘆の声が零れそうになりました。
同時にこの役を踊られた3名のダンサーそれぞれの魅力も思い起こし、クールではっとさせる強さが目を惹いた廣田さん、
骨の髄まで高貴な美が宿り音楽との調和も見事であった細田さん、晴れやかゴージャスであった中島さん、と麗しいお3方が脳裏を過った次第です。
私は細田さんが好みでしたが、全く異なるタイプの廣田さん中島さんの 同役を鑑賞でき、キャスト違いの醍醐味を心から堪能いたしました。
そして王妃の衣装の重量感にはたまげ、衣装負けしない存在感や着用して颯爽と歩く筋力、更には威厳を示す精神力、と
本島さん盤若さんの実力に再度平伏したい心持ちとなりました。あるお世話になっている方が仰っていた、貴族達の衣装に対して「小林幸子」 の例えも納得でございます。

先日行われた2022/2023シーズンラインアップ発表ではこのライト版『白鳥の湖』の早い再演が2023年6月公演にて組まれ
本公演前には、今年は2月末にシンデレラ編を上演予定が中止になってしまったエデュケーショナルプログラムでも取り入れられるとのこと。
ダークな趣きの濃い作品をいかにして分かりやすく紐解き展開させていくか、構成も楽しみにしたい企画です。




ソラマチにて、期間限定メニュービールパンナコッタ。上にのったビール泡がふわり。そして器も中身もルビー色が美しうございます。

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