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2022年11月2日水曜日
瀕死の白鳥の解体新書 DaBYパフォーミングアーツ・セレクション2022 in Tokyo 11月1日(火)
順番前後いたしますがこちらを先に。11月1日(火)、吉祥寺シアターにてDaBYパフォーミングアーツ・セレクション2022in Tokyoを観て参りました。
https://dancebase.yokohama/event_post/pas_tokyo
https://www.musashino.or.jp/k_theatre/1002050/1003231/1003962.html
酒井はなさんによる瀕死の白鳥解説
1本目は鈴木竜さん振付never thought it would。天井(であったか上部の装置かもしれない)から何本もの縦型蛍光灯らしき電灯が吊るされ、ときに様々な色に変わって点滅。
その中をときに迷路のように探り歩く全身黄金色総タイツ姿の柿崎麻莉子さんが自在に操る身体が発する叫びと装置の一体化の吸い込まれました。
前方席頭上まで電灯があり、休憩時間には前方1列目、2列目着席の観客は外への移動を促され装置転換が行われていました。私はもう少し後方の席でしたので
その転換過程観察に興味津々。人の手で1点1点手際良く回収されていく光景に、スタッフの方々にも思わず拍手を送りたくなりました。
2本目は今回の目当てであった酒井はなさんによる『瀕死の白鳥』でチェロ演奏は四家卯大さん。しなやかに力強く波打つ肉体や静かに閉じていく瞳を間近で目にでき感激。
序盤、パドブレの最中であったかチュチュにこんもりと付けられた羽の1枚がはらりと舞い落ち、それも演出かと思わすほどに白鳥の化身であった印象です。
今年はスターバレリーナによる『瀕死の白鳥』を観る機会に恵まれ、エレーナ・フィリピエワさんは柔軟な関節肩甲骨に驚愕し
中村祥子さんは陶器のような滑らかさ。酒井さんは尚生きようと藻掻く野性の鳥らしいパワーと
静寂のメリハリを明示され、踊り手による違いを堪能できた幸運な1年でございます。
続いて『瀕死の白鳥 その死の真相』、演出振付は岡田利規さん。酒井さんが作品解釈を台詞で語る斬新なパフォーマンスで
まず一通り踊り終えた後にマイクを装着したり水分補給する間は四家さんが椅子を移動させたり面白い動きをしたりと無言無音で独演会を行い上手いこと場繋ぎ。
準備が整うと酒井さんが踊りつつ解説を入れ、なぜここで息絶えそうになるかなど振付の意図やご自身の考えを語り
或いはポーズに込められた意味を時には四家さんの演奏も交え、掛け合いもユーモラス。環境問題風刺も取り入れての締め括りには思い切り笑ってしまいました。
名古屋で鑑賞した方々から評判に聞いていた通り、一旦解体して踊り手自身が読み解いていく展開に驚きつつも説得性のある演出でこの目で耳で確かめて良かった作品です。
最後は鈴木竜さん振付のWhen will we ever learn?。飯田利奈子さん、柿崎さん、鈴木さん、Ikuma Murakamiさんの4人が緊迫感が広がる空間にて
ソロの披露もあれば身体同士が触れ合うと途端に空気が切り刻まれるような発光を思わす反応が発生。無音時間が長くテーマはやや分かりづらくも(失礼)
だからこそ目でじっくりと追って振付のコンセプトを探り当てたくなる作品でした。
愛知県芸術劇場エグゼクティブプロデューサー、Dance Base Yokohamaアーティスティックディレクター唐津絵理さんの挨拶文によれば
今回は全国の公立劇場7か所での再演ツアーが実現とのことで、生み出された作品が1か所にとどまらず全国各地の観客の目に触れることは大変意義深く
少しとっつきにくい公演かと実は心配で場所が吉祥寺だから、酒井さんがご出演だからと足を運んだ私も
結果としてもう2作品も小劇場な空間における演出含めて丸ごと堪能できました。
吉祥寺通な方のご案内で、ハモニカ横丁へ。管理人初の、ジン翠ソーダで乾杯。白っぽい透明度のあるものを欲しておりました。
目の前に現れた酒井さん白鳥の美しさ、生きようと藻掻く情熱にうっとりしたと皆で回想。
そういえば、過去10年間でレッスン回数15回未満の管理人。うち1回は酒井さんレッスンで、白鳥の腕の練習取り入れは忘れられぬ思い出でございます。
計4名で乾杯。酒井さんのクラスや地元スタジオに長年通う方々や長年レッスンを続けていらっしゃるお三方です。週に2回は通われ、皆様上級レベル者でございます。
しかし揃ってお優しく、変わり者にもほどがある年に5回あれば非常に多いとみなす我が少なきレッスン回数にも理解を示してくださって安堵。
鑑賞の多さは身体の動きにも好影響ではとの前向き推理される方もいて、そうなんやろうか?
この日の3作品と同様に、追求したい人生のテーマです。どなたか検証論文の発表、お待ち申し上げます。
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