
順番前後いたしますが5月17日(日)、谷桃子バレエ団『眠れる森の美女』16時公演を観て参りました。
谷バレエの鑑賞は2022年『レ・ミゼラブル』以来、現在の赤裸々裏側配信なるYouTube体制になって以降は初でございます。
https://www.tanimomoko-ballet.or.jp/2026sleeping-beauty/
監修 イリーナ・コルパコワ
振付・演出 エルダー・アリエフ
オーロラ姫:殿岡遥
デジレ王子:今井智也
リラの精:嶌田紗希
カラボス:三木雄馬
フロレスタン王:齊藤拓
王妃:光永百花
カタラビュート:貫渡竹暁
優しさの精:佐藤舞
元気の精:齊藤綾乃
鷹揚の精:手塚歩美
のんきの精:鈴木利沙
勇気の精:田中景都
オーロラの婚約者(プログラムはこの表記ですが求婚者の間違い??):
二村康哉 飯田嵐 西出拓真 安田幹
子猫:石川真悠
長靴を履いた猫:児玉光希
赤頭巾:奥山紗希子
狼:鈴木謙信
フロリナ姫:高谷麗美
青い鳥:田村幸弘
シンデレラ:白井成奈
フォルチュネ王子:飯田嵐
殿岡さんのオーロラ姫(大塚アリスさんの代役。初日に引き続きご出演)は内側から朗らかな輝きを放ち、安定したコントロールも腕の使い方もエレガントなオーロラ姫。
ロシアな振付を、細部まで神経を行き届かせつつ大らかな優雅さが花開いていた印象です。
森の場でゆったりとした曲調の中で音楽をたっぷりと使いながらも粗が無く滑らかで精巧な職人ぶり。
見るからに煌めく生粋のプリンセスなタイプではないかもしれませんが、幸せなオーラを晴れ晴れと振りまく愛らしい姿から、
個性豊かなキャラクター達が勢揃いする中を登場する結婚式冒頭での格高い威厳あるお姿まで、大絵巻物な世界の中での見事なデビューを飾られました。
今回の最大の目当てが殿岡さんで、トゥールーズのキャピトル・バレエから谷バレエへの移籍は驚きを覚え、コンテンポラリーも多種レパートリー上演していたであろう
キャピトルとは全くカラーが異なる、クラシック作品中心に上演している団への移籍となったわけですが、これからの活躍、楽しみです。
今井さんはテクニックの精度がやや抑え気味になっていた点はあれど、他の版に比較すると森の場への登場がスタコラサッサなすぐさま出現な演出であっても
颯爽とした出で立ちも目を惹く存在感。特筆すべきはサポートで、
当初組む予定であった大塚さんとは体型も全く異なる、しかも入団して間もない殿岡さんが気持ち良く伸びやかに踊られていて、
数ある作品の中でも最たる様式美を貫いているであろう眠りのパ・ド・ドゥでの表情、身体双方の優しげな会話が織りなす光景に見入りました。
数少ない谷バレエ鑑賞歴の中で私が観に行っていた20年前の『ラ・バヤデール』においても主役ソロルを踊られていて
恐らくは男性ダンサーの中でもかなりの長い在籍歴であろう今井さんの、誰でもぱっと受け止めて団に馴染ませてパートナーの魅力を引き出す術に拍手でございます。
リラの嶌田さんはプロローグのVaは目線が下降気味に感じられ、せっかく恵まれたプロポーションながら縮こまった印象を受けてしまいましたが
森の場で王子を導きオーロラの幻影に出会わせる仲介の支配感や艶やかな母性は魅力大。
三木雄馬さんのカラボスは妖しいノリ具合といい所作の色っぽさといい悪女であっても観る側からすれば楽しくなってしまうチャーミングな要素全開。
王子とカラボスの対決が意外にも呆気ない終わり方で、手下達1人1人を鋭く突いて倒していく様子はなかなか迫力あるものの、
カラボスに対しては剣で上手側の階段へ追い詰めていったあと突如ボン!と爆発して消え去ってしまう演出。
バレエ団を長年率いていらっしゃる主役級ダンサーの今井さん三木さんの対決であっただけにもっと魅せる演出であって欲しかったと思えます。
近年は谷バレエも参入し始めた上野の森バレエホリディにて、昨年は一般申込者がジゼルになりきって花占いを演じる企画があり、アルブレヒト役を務められたお1人が今井さんでしたが
バレエホリディでも初企画でしたからその様子を近所の出展関係者も通りすがりの人々も野次馬の如き集まって見学。
その中にいらしたのが三木さんで、同僚の今井さんと、ジゼル役の参加者達へ優しい目線を送っていらっしゃいました。
その後の屋外で行われた谷バレエトーク企画では司会進行を担当されている三木さんを、今度は今井さんが一般客に混じりながら大応援。
長年バレエ団を支えてきた者同士の間柄が窺える一コマでした。
谷の眠りも前から観たかった作品で、しかし前回10年前はどうしても行けず、カラフルな衣装の並びも生で観てみたかったのです。
一度広島県福山市でのガラにて大塚さん今井さんのペアがパ・ド・ドゥを踊られましたが私は大阪への移動のためお2人が出演された第2部は鑑賞できず。
しかしオープニングで各ペアがさらっとひと踊りされたときのキラリとした気品や優雅さ、白と銀で整えられた衣装の優美な着こなしもよく覚えております。
そうこうするうちに全幕再演時はチケット入手困難バレエ団になってしまいました。
衣装はコッテリ古典で貴族の如きふっくら豪奢な青い鳥に(リアル鳥貴族)、長いスカートのリラといった古き良き趣きがしっかり。 プロローグ5人の妖精達の色分けもセーラームーン並みにはっきりです。求婚者達のカールロング鬘や、遠目で見ると
りんごが乗っかっているような国王夫妻の王冠を始め一部疑問はあれどカラフルなお伽話絵巻を味わいました。
所々カットして全幕約2時間半にまとめ、宝石無しは寂しかったが短縮事業仕分けにて真っ先にカットの対象になりがちなシンデレラが入っていたのは嬉しく、
じんわりと旋律が織り重なるように展開する曲調も好んでおります。白井さんの綿菓子のような繊細でソフトな踊り、
白とピンクのラブリーなお衣装や白鬘も難なく着けこなしていて、御伽の国のお姫様そのものでした。
YouTubeの時折過激そうな内容や私生活に密着し過ぎる映像、降板するダンサーが登場しての謝罪には疑問あり
(実を申すと谷バレエさんのYouTubeにおいて最初から最後まで視聴したのは1回のみで、しかも今回の鑑賞の朝に、眠り配役発表の回のみ)
仮にYouTube配信の頻度が抑え目になったとしても今後も集客維持継続ができるか正念場でしょう。
そうはいってもこれまで何度か、10年前や20年前にも足を運んでいた東京文化会館での谷バレエの公演は3階より上の階はガラガラである上に
開演前や幕間に聞こえてくるのは〇〇先生おはようございますや、チケットご用意ありがとうございますといった、関係者やご親族の挨拶ばかり。
ホームページ等からチケットを購入して来場した一般の観客は果たしてどの程度であったのか、今では考えられぬ低い割合であったはずです。
20年前のバヤデールのプログラムの出演者紹介デザインやダンサー写真も昭和を引き摺っている感のあるレトロな具合でございました。
当時を思い起こすとここ数年で劇変した毎度満席上演はめでたく、出演者のチケットノルマどころかチケット足りません状態は悲願であったと思います。
先述の通り全部視聴した配信回は眠りの配役発表の回のみですが、この1回をみるだけでも定期的に配信を見ていれば
自ずと主役級のみならずコール・ドのダンサーの顔と名前も一致するようになると思われ、応援に熱が入るのも納得です。
概ね予想通りであったのは会場の大イベントな雰囲気で、東京文化会館に似た作りといい窓から見える新緑といい千葉の森バレエホリデイかと思うほど笑。
開演前には非番ダンサー達との写真撮影も賑わい、グッズもよく売れていて、幕間には「森岡恋ちゃん来ていますー。サイン貰えますー!」と、ここは本当にバレエ公演会場か笑。
ただ、各売り場や受付の導線はきちんと整備されていて、現在のような完売公演続出且つ初めてバレエを観にいらっしゃる観客が急増する状況になってから何年か経過して、
スタッフも手慣れた様子で会場を捌いていて昨年鑑賞した友人から聞いていた会場内大混乱な様子も無く、頼もしく映りました。
客席マナーも少々心配していたもののとんだ失礼で、私がいたエリアは皆様修行僧の如き鑑賞で物音少しでも立てたら大目立ちしそうな集中度。
谷バレエを心から応援して、激戦チケットを入手してお越しになっている方々ばかりで、私はすっかり紅葉マークを額につけて謙虚に鑑賞です。
おかしなタイミングでのブラボーもなく(最後の最後だけあったか)、またYouTubeを通して主役級のみならず 新人公演からの抜擢やオーディション映像等で
コールドや若手ダンサーのことも詳しく把握なさっているのでしょう。どの役柄の出演者達に対しても、特に結婚式での猫や赤頭巾といった御伽話キャラクター達に対しても
登場するとあたたかな拍手が沸き起こり、他の団の眠りではなかなか見かけない光景で新鮮でした。
新しい形での応援、鑑賞に賛否両論あるかと思いますし、繰り返しになりますがYouTubeの時に過激な裏側や出演者による謝罪、私生活に迫り過ぎた配信には思う部分あれど、
義理ではなく本当に観たくて来場されている、谷バレエをきっかけにバレエに興味持ち始め好奇心で一杯な観客で溢れ返り、楽しく過ごしてもらおうと奔走するスタッフの方々の
熱気ある会場に身を置いた数時間。バレエを観始めて間もない頃に抱いていた、目に入るもの全てにワクワク感を募らせる、
忘れかけていたフレッシュなワクワク感を思い出させてくれました。
そうでした。本千葉駅近くのビアバーからの帰りぎわに、我々も谷バレエ観てきました!と声を掛けてくださったお二方、ありがとうございました!
本当はもっともっと会話したかったものの遠足な距離を帰らねばならず早々に失礼してしまいました。
またどこかで、もしかしたら次公演シンデレラ会場の初台にて⁈お目にかかれますように!!
髙部監督のシンデレラを約35年前に観ている私でございます。

乗り換え、いざ千葉へ。

本千葉駅。本当の千葉、本家の千葉?本の意味するところが気になります。

会場に向かう途中、モノレール駅。
近未来な空間。

スプレーバラらしき花々。

青空

お城が見える会場前の広場。開演1時間前には長蛇の列、しかし係員が指示するわけてもなく、
皆様自主的に足並み揃えながらUの字を描きながら列を乱さず会場へ。
新国ライモンダ第1幕宴のグラン・ワルツのフォーメーションな会場入り光景です。

入ってすぐ、イベント会場な雰囲気。

タイムスケジュール。森岡恋さん、昨年夏にSHIVERガラにて福岡市と名古屋市で鑑賞。
なんでもトークの時間にて、日々の練習での身体との向き合い方についてテレパシーを駆使していると発言。
名言の一つになりました。福岡と名古屋両方とも、各出演者何かしら名言録を残していてためになる学びたくさんな面白いガラでした。

殿岡さんと森岡さん。オカコンビ。

花々の撮影スポット

撮影タイムはミストレスの日原さんが取り仕切ってくださいます。我が家に、ソ連崩壊から間もない時代に日原さんがモスクワ留学されたときの写真が掲載された雑誌、ございます。

ぼやけていてすみません。プロローグ妖精達や女官も集まって、カラフルな大絵巻物です。

手を振ってくださいます。

チーバくんも花束を。

帰りに立ち寄ったビアバー。

香りが華やかと記載された、スープライダー。

千葉駅改札内にある、チーバくんグッズ多数のお店です。チーバくん、シンプルで分かりやすいお名前です。名付け親のセンスにリラも脱帽でしょう。










































