
2月28日(土)3月1日(日)、札幌市の札幌文化芸術劇場hitaruにて、hitaruバレエプロジェクト 千田雅子さん振付演出『くるみ割り人形』再演を観て参りました。
https://sapporo-community-plaza.jp/event.php?num=4432
【くるみ割り人形 公演御礼 🩰✨】
— 札幌文化芸術劇場 hitaru (@theater_hitaru) March 4, 2026
2/28・3/1の2日間にわたり上演いたしました、hitaruバレエプロジェクト「くるみ割り人形」および3/1に上演しました「hitaruのひととき My First Ballet ~くるみ割り人形~」おかげさまで、両日ともに大変多くのお客様にご来場いただました👏✨… pic.twitter.com/JbaetYRIbK
魔法の国の女王: 中村 祥子(K-BALLET TOKYO名誉プリンシパル)[2/28夜]、 郷 翠(札幌舞踊会)[3/1 夜]
魔法の国の王:ヴィスラフ・デュデック(元ベルリン国立バレエ団 プリンシパル)
クララ:湊 莉々子 [2/28夜]、巽 心花 [3/1夜]
ドロッセルマイヤー:山本 隆之(新国立劇場バレエ団 オノラブル・ダンサー)
くるみ割り人形:森脇 崇行(谷桃子バレエ団 ソリスト)
雪の王/アラビア:林田 翔平 (スターダンサーズ・バレエ団)

※吉報!3/1昼公演 My First Balletくるみ割り人形が有料配信されます。是非ご覧ください!
※お知らせより抜粋
見逃した方、もう一度見たい方へ!
「My First Ballet」のアーカイブ配信が決定いたしました
ご自宅の特等席で、あの感動をもう一度お楽しみください
配期間:3/20(金)~5/31(日)
配信プラットフォーム:HTB on ライン劇場(hod)
※料金:1,000円(税込)
詳細は、プロフィールのリンクから hitaru公式ホームページをチェックしてください
(3月中旬から情報を掲載します)
札幌市での鑑賞は数え間違いがなければ2007年全道ドンキ、2018年厚生年金会館ファイナルバレエ、2019年新国くるみ、2020年新国眠り、
2021年久富淑子バレエシンデレラ、2023年小泉のり子バレエ ライモンダ3幕ほか、2023年hitaruくるみ、2024年新国アラジン、2025年新国シンデレラに続き10回目記念でございます。
待望の再演で、札幌発のお洒落なくるみが更にバージョンアップしてのお披露目となりました。
通常お菓子の国やおとぎの国と設定する2幕は、魔法の国として描写しています。金平糖は魔法の国の女王、王子は魔法の国の王としてグラン・パ・ド・ドゥを披露します。
中村さんの魔法の国の女王は麗しく厳かな輝きを湛え、空間を大きく大らかに支配する踊りはまさに女王。
背が高く長い手脚の持ち主ながら踊り方が大味にならず常時滑らか、詰まる部分は微塵も見当たらず、
隙のないスケールあるコントロールカや指先脚先の細やかな優雅さにも見入るばかりでした。
デュデックさんは当初この役に配されたと知ったときは失礼ながらご年齢や体力の面に心配が募りましたが、
思えばhitaru千田さん版は王子様ではなく王様ですので、さほど違和感なく鑑賞。
ソロの部分は重量感が正直だいぶあれど(私が東京を始めくるみ割り人形を多々観ていて基準値が年々高まっているせいかもしれませんが)
アダージョの要所での威厳ある君臨は絵になる存在感でした。
札幌舞踊会所属の郷さんの女王はゴージャスな貫禄。札幌での様々な公演で主要役を務めていらして、前回のhitaruくるみではアラビアを、
2018年の厚生年金会館ファイナルバレエでの眠り3幕における華麗なフロリナ姫も印象に刻まれております。
全幕での主役は初めて拝見し、ヒヤッとする箇所が見受けられたものの、上階まで届くオーラといい
腕のひと振りでまさに魔法がふわりとかけられた心持ちとなる訴えかける魅力にも感激。
そして最大のお目当ての山本さんのドロッセルマイヤーは、クララの父親であるシュタルバウム市長の弟である設定で、
登場するとツリーからカバーをさらりとはがしてツリーのお披露目を盛大に演出。
クララをとことん可愛がったり、客人と一緒にツリーを見上げて談笑したりとあちこちを歩き回っていらっしゃり、仕草や振る舞いがたいそうエレガント。
パーティーでは遠隔操作で花火起こしたり、クララに対しても優しさたっぷりに接して、フリッツが壊したくるみ割り人形を
クララが自分の髪のリボンを解いて包帯がわりに結んであげている様子の見守りのあたたかさといったら。どれだけ慰めになったか分かりません。
しかし真夜中になると一変、魔物の如き雰囲気を纏ってクララに容赦なく再三試練与え、クララの動きをぴたりと静止させ、
歩み出す方向にて立ちはだかってクララの思い通りに事が進まぬよう壁を作り出たりとだいぶおっかない人格へと変貌。
しかしクララが乗り越える力を持っていると信じているからこその試練で、クララが懸命に行動を起こそうとするとさらっとサポートに回って後押しも。
厳しさも優しさも含めて一貫して愛情深い導きは心をぐっと響かせてくださり、圧の強めな山本さんドロッセルと対等に表現を交わす両クララにも再度拍手を送り たい思いでおります。
圧巻の存在感で楽しませてくださったのは小泉しづかさんのねずみの女王。上手側の装置からのご登場にて紫の照明の光が強すぎたため
約30年前に世間を騒がせたアニメにおける点滅で体調不良訴える子供達が続出した出来事を思い出してしまったほど。
それはそうとエリザベス1世の歴史画を思い起こす紫の重厚なドレスで杖を持ちながら四方八方を駆け回り、ボリュームあるドレスによる動きの制約も感じさせず、
躍動に満ちた仕草や振る舞いが目に届き、司令塔として部下達を束ねる統率力もお見事でした。
ねずみの部下達は全員女性で、身体にフィットする洒落た上着を着用し、ミュージカルのショーダンス風な味付けの踊りで
統制が取れている上に決めどころも満載。観ているうちに敵軍である設定をすっかり忘れてしまっておりました。
戦闘場面はくるみ割り人形側もねずみ側も人数多めで、しかし動線や交通整理がきちんとなされているためごちゃごちゃした印象はなく、
両軍の舞台を大きく使っての踊りの軌跡が痛快に映った次第です。
くるみ軍を率いるくるみ割り人形の森脇さんの達者なテクニックも冴え渡り、大人数がスピーディーに踊る中においても埋もれずに統率。
両クララへの眼差しや爽やかなサポートも好印象でした。
雪の国はそこまで派手で激しい動きは取り入れず、しかし舞台を目一杯使って(これ大事!!)緻密なフォーメーション移動が常に観察面白く、
小さいグループごとに固まりながらの移動もあれば全員で人力雪印を描き出す場面もあって、雪印の本家でございます。
あとにも紹介いたしますが鑑賞前に雪印パーラーへ行き雪の妖精シマエナガパフェを味わった管理人でございます。それはそうと上階がらの見え方を意識した計算し尽くされた振付でした。
雪吹雪もドカ雪ではなく、振付もさらっと軽やか細やかなステップが豊富で、膝丈の切り込みが入ったチュチュ効果もあるのかふわふわと舞う札幌市中心部の粉雪を 彷彿。
ちなみに初日の開演前に天候が雨から雪に変わり始め、hitaruくるみを盛り上げようと札幌の雪達が舞い降りてきてくれたのかもしれません。
2幕はほぼ全て衣装を一新。各国の踊りや花のワルツも、女王と王も魔法の国の背景に聳えるハートをモチーフにした衣装で統一感を出し
少しモダン且つお洒落でカラフル、濃いめの色味ながら品が漂うデザインが舞台を彩りました。
昨今くるみ2幕にてお国柄の表現に様々なご意見が飛び交う時代ですが、1点だけ、中国の振付のみ古めかしさが否めませんでしたが他は誇張し過ぎず
あくまで香り付け程度に抑え、美しく踊るよう徹底されていると窺え好印象。
殊に女性2人男性1人のフランストリオは、鬘も衣装も靴もエメラルドグリーンで一見するとギョッとする色味ながら
踊り出すと実に優雅で粋な淑女と紳士な絵が立ち上がっていたように思えます。
花のワルツは女性は濃いピンクの膝丈チュチュに花びらとハートが一体化した布を組み合わせて可愛らしい。女性の頭の上には丸みあるお花を装着です。
これ見よがしに勢いづく振付はなく、可愛らしい花々が形を変えながら集合体となって次々と咲き誇っていく光景が何とも優雅に映りました。
時間軸戻りまして、全編通してお洒落な遊び心が散りばめられているのもhitaru版の特徴でしょう。クララが読書好きな設定で、
冒頭にて序曲が流れる中でクララが1人上手側の猫脚の長椅子に腰掛けて、くるみの本を捲っていると主要キャストの紹介が始まって役名、プロフィール写真、イラスト画が投影され、
魔法の国の女王にはうっとりしたり、ドロッセルマイヤーには笑みで反応、しかしねずみの女王には怯えを示したりとクララの読書と幕開けが連動した演出で、
この度もクララと一緒に感情移入し、そのまま本の世界へと入り込む気分となりました。
1幕終盤における雪の国の旅立ち(宙吊り上昇の描写は装置で対応)、2幕幕開けにて降下してくるときはクララとくるみ割り人形青年は本を手前側に開いた状態のブランコに乗って登場。
クララが1幕冒頭にて手に取っていたであろう本がそのまま乗り物となり、文字と雪の結晶のイラスト入り。
しかもスキー場のリフトそっくりでhitaruロビーから見える、大倉山ジャンプ競技場のリフトを開演前に眺めながらこの度も感じました。
北海道での思い出がそのまま含まれているのかは定かでありませんが、いずれにしてもご当地感のあって心掻き立てる演出です。
ちなみにクララには安全ベルトが付いていて、森脇青年が手際良く、リフトの係員の如く外してあげてからのエスコートする流れもとてもスムーズでした。
ご当地といえば、会場すぐそばの札幌時計台の内部を2007年以来に見学したところ、中の壁の色や窓の格子の形がhitaruくるみのシュタルバウム家の装置によく似ていて、
奇しくも雪が積もっている時期。パーティーにて大広間の中央の窓から覗く雪景色の構図がそのまま時計台の中で体感できた気がいたします。
身近なものがバレエ作品の中に出てくればなんでも嬉しいかと聞かれたら決してそうではなく、
東京都民歴何十年の私だが新国立劇場バレエ団が一時期上演していたくるみに東京都庁が登場しても、喜びの募らせは困難でございました笑。世界観は大事です。
それから全体がエレガントな雰囲気に包まれた印象の推進力になっていたのは、子役達の魅力もあったかと思います。
子役が??とお思いになるかもしれませんが、私は基本的には公演でのくるみで子役がわんさか出てきて前面で踊るのは反対派でございます。
ただhitaruくるみは公演ではあれど地域の総力結集しての企画ですから、パーティー場面から地元選抜の子役が多数出てきても良かろうと前回の初演時の開演前も考えておりました。
しかし大概のくるみの子役達の印象とは180度異なり、大人とそう遜色のない美しい品のある振る舞いに思わず目を疑ってしまい
よく公演のくるみでお目にかかる、微笑ましさを通り越して幼稚な印象が強まってしまう構図は一切なし。
そうかといって無理やり背伸びして大人びた振る舞いをしている様子もなく、不思議な感激が今回も生じておりました。
くるみの子役だからといってワイワイいたずらして騒がしく走り回る振付ばかりにせず、市長一家のパーティーに招かれる設定に相応しい
親からきちんと躾けられ、品良く落ち着いた振る舞いを心がける子供達にしたためか詳細は分かりかねるものの、
男女ペアで踊る箇所も含めて実に折り目正しく、全体をより優雅な印象をもたらしていた子役の皆さんでした。
人形劇とエピローグでの子役活躍も一工夫が光り、1幕人形劇ではまず芝居小屋に小さなお人形さん3人が登場するも
その場でちょこっとやりとりがあった後は同じ衣装の大人のお人形さん達が登場して踊って見せ場を作り、可愛らしさとテクニックの見応え両方をバランスよく配分。
そしてエピローグにて、まだすやすやと椅子の上で横になって眠るクララのもとへくるみ割り人形を届けに来てくれたのは芝居小屋の小さなお人形さん達。
ドロッセルマイヤーの合図でスタタタタとやってきてクララにくるみ割り人形をそっと持たせると、よく出来ましたとドロッセルマイヤーに褒めらめられ、再び戻って行きました。
観ているこちらまで、更に一押し可愛らしいプレゼントをいただいた気持ちのまま終演を迎えることができた幕切れです。
端正で落ち着いたトーンのパーティーからの、プレゼント箱が一斉に巨大化する中に登場するねずみ達やくるみ割り人形、
そして軽やかな雪達やモダンでスタイリッシュな魔法の国、とめくるめくお洒落な世界観が続く
千田雅子さん版hitaruくるみのバージョンアップしての再演も鑑賞でき、今も幸福の最中におります。
ゲストは全国各地から、道内の様々な団体からなる出演者陣もまとまりがあり、普段から一緒に活動していると信じて疑わないほどに一体感ある舞台でした。
しかもドロッセルマイヤーが山本さん、次回も出演されますように。
※以下、写真が多数ございます。試練に立ち向かうクララと同等の忍耐力をお持ちの方はご覧ください。2泊3日、ずっと単独行動で過ごした札幌2026でございます。

羽田空港。離れのような新しい搭乗ロビーかもしれません。妙に綺麗な空間です。

我ながらよく撮れました、ANAの翼を挟む富士山と皇居周辺風景。

しらかわん、二度目の北海道へ。早くも空の景色を満喫中。今回は前回の昨年10月新国立シンデレラのときとは違って、
行きも帰りものんびりすると知って安心しているようです。

何しに札幌へ行くんだい笑??金沢に続きまた海鮮三味、表向きは観劇であっても実際はグルメ紀行であろうと予想するしらかわんです。

はるばる来たぜ新千歳!

まずは元祖なるスープカレー屋さん、南郷7丁目駅近くのマジックスパイスへ。
hitaru版のドロッセルマイヤーさんはどんな魔法を見せてくださるでしょうか。
また2幕はお菓子の国ではなく、魔法の王国である設定です。
2月にしては暖かな日が続いていた東京から来た者からすると凍える寒さでございます。
赤をベースにした、インドのおもちゃ箱のような内装のワクワク。そしてスープカレーはチキンを選択。
そのままではポトフのようなあっさり辛味無しの味のため瞑想を選択。ピリッと少し辛い程度ですが、
まずは気温差に震える我が身の体調管理にはうってつけなメニューでした。滋養にぴったり。
チキンがホロリと崩れ裂き、脂っこさはほとんど無し。お米は北海道のゆめぴりかとのこと。

意外にも初めて訪問、雪印パーラー。

くるみの雪の場面に先駆けて堪能、季節限定のシマエナガパフェ。雪の妖精さんなまろやかな貌です。
中のアイスは伝統のスノーロイヤル。上品でありつつふくよかなこってり感で大満足。

さて会場へ。hitaru、ロビーも居心地良し。行く前に、大通駅地下街のポールタウンにてクリスピークリームドーナツ北海道限定のミルキーアザラシも購入です。
テレビ塔隣のル・トロワ店は完売でした。ただ丸いドーナツにアザラシの顔を描くのではなく、ザラメとパチパチキャンディを散りばめて
流氷から顔を覗かせるアザラシを作り出しているアイディアは北海道のプライドを感じます。立体感ございます。
アザラシ好きなお方に写真送りましたら、隣の菓子職人写真も含めて!?喜んでくださって一安心。

ドラサン2種。私が好きな北海道のお菓子メーカーの1つ、柳月の季節限定品です。
毎年春と冬には渋くキリッとした顔立ちの菓子職人を描いたパッケージのドラサンが登場するもよう。
つまり、前回の昨年10月札幌新国立シンデレラやその前の訪札であった2024年7月新国立アラジンのときは無し。前回の2023年12月hitaruくるみ以来の再会です。
札幌訪問時は念のため毎回丸井今井の店舗に出向いて確認しております。
しかも今回は2月下旬で冬と春の境目にあたるためか両季節の品を購入でき感激!!
冬版には「くるみ」入りであるのも喜び一層高まります。
キリッとした鋭い目に渋い貫禄、見れば見るほど2025年の初台新制作くるみのファーストキャスト王子様を務められたの某プリンシパルに似ているとこのたびも感じます笑。
最初に発見したのは2021年の春で、新千歳空港のお土産売り場。その前日にシンデレラ王子様役で
札幌市教育文化会館にて鑑賞したばかりのタイミングでしたから姿が重なり、腰を抜かしそうになった記憶がございます笑。
ちなみに、柳月のYouTubeではこの職人さん、何とバレエ踊っています!
どういう経緯でバレエが得意な菓子職人設定となったかは分かりかねますが、ジャンプもご披露。カブリオールは無かったかもです笑。
2026年バージョン。販売員をこなしつつ、フォーサイス振付『精確さによる目眩くスリル』ポスター彷彿な開脚跳躍ポーズも飛び出しています!!本当に偶然でしょうか??
売り場で跳ばれたら買い物客、びっくりして仰け反りそうです笑。