2023年10月25日水曜日

全幕になってようやくすっきり  東京バレエ団『かぐや姫』10月22日(日)







10月22日(日)、東京バレエ団『かぐや姫』全3幕を観て参りました。
https://www.nbs.or.jp/stages/2023/kaguya/





※キャスト等はNBSホームページより
演出振付:金森穣  音楽:クロード・ドビュッシー
衣裳デザイン:廣川玉枝(SOMA DESIGN)
美術:近藤正樹  映像:遠藤龍  照明:伊藤雅一(RYU)、金森穣 演出助手:井関佐和子  衣裳制作:武田園子(Veronique)


かぐや姫:秋山 瑛
道児:柄本 弾
翁:木村和夫
秋見:伝田陽美
影姫:沖香菜子
帝:大塚 卓
大臣たち:宮川新大、池本祥真、樋口祐輝、安村圭太
側室たち:二瓶加奈子、三雲友里加、政本絵美、中島映理子
緑の精:伝田陽美、二瓶加奈子、三雲友里加、政本絵美、涌田美紀、中島映理子
中沢恵理子、平木菜子、髙浦由美子、長谷川琴音、瓜生遥花、長岡佑奈、
本村明日香、大坪優花、前川琴音、米澤一葉、佐藤瑞来、鈴木香厘、富田紗永、 居川愛梨、相澤 圭、富田翔子、池戸詩織、橋谷美香

童たち:工 桃子、安西くるみ   岡崎隼也、井福俊太郎

村人たち:中沢恵理子、平木菜子、髙浦由美子、長谷川琴音、鈴木香厘、富田紗永
生方隆之介、鳥海 創、海田一成、岡﨑 司、後藤健太朗、山田眞央、中嶋智哉、小泉陽大

従者たち:ブラウリオ・アルバレス、生方隆之介、鳥海 創、海田一成、岡﨑 司、後藤健太朗、加古貴也、山田眞央、中嶋智哉、
山下湧吾、星野司佐、 芹澤 創、小泉陽大、宮村啓斗、山仁 尚、寺田瑠唯、髙橋隼世

侍女たち:涌田美紀、加藤くるみ、中沢恵理子、平木菜子、髙浦由美子、長谷川琴音、 瓜生遥花、長岡佑奈
本村明日香、大坪優花、前川琴音、鈴木香厘、富田紗永、居川愛梨、栗芝みなみ、富田翔子

光の精:二瓶加奈子、三雲友里加、政本絵美、平木菜子、中島映理子、長谷川琴音  涌田美紀、中沢恵理子、髙浦由美子、安西くるみ、瓜生遥花、
長岡佑奈、本村明日香、大坪優花、前川琴音、米澤一葉、鈴木香厘、富田紗永、 相澤 圭、栗芝みなみ、富田翔子、池戸詩織、橋谷美香、池内絢音

黒衣たち:岡崎隼也、井福俊太郎、海田一成、山下湧吾


1幕は2021年、2幕は2023年に観ておりますが、衣装や全体の空気感等果たして全幕として完成するのか心配すらするほど疑問点が多くありました。
しかし全幕上演にあたって手直し改善の効果もあったのか、想像よりも遥かによくまとまっての構成となり一安心。
記憶が彼方状態にはありますが、1幕の緑の精は確かシャバシャバとした裾が付いていた気がしており(違っていたら失礼)
それらが無くなってすっきりとしたデザインへ。上から観てもゴテっとした印象が薄まり、
舞踊そのものがくっきりと浮き立って序盤からかぐや姫の物語へ導かれて行った印象です。

秋山さんのかぐや姫は動きやすそうな白い服でのお転婆少女っぷりはそれはそれは目を細めたくなる可愛らしさで
2年前の1幕のみ鑑賞時における、絵本で目にするような蝶よ花よと大事に大事に育てられたイメージからは程遠いと思えた違和感は不思議と今回は無し。
四肢が幼さを雄弁に語り、その後に続く道児とのパ・ド・ドゥがあどけなさと大人への階段を行き来するようなもどかしさを
徐々に募らせ、ピュアな世界を構築していく流れが自然に見えたからかもしれません。
しかしやがて緑色の着物(羽織り?)を着用すると一変してやんごとなき姫の顔となり、
生まれどころが俗世界ではない謎めいた美しさに一段とはっとさせられました。

2幕では沖さんの影姫の存在感がやはり強烈。どうしたって総タイツ衣装が引き締め磁気タイツ効果あります感を加えたように思えてならなかったものの
着物から覗く歩み出す一歩一歩の脚線が艶めかしく、似た色味の衣装を着けた大人数の侍女達を従えていても
埋もれぬどころか女王然としたオーラで場を率いていらっしゃいました。
今年の上野の森バレエホリデイ期間中に観た2幕はモダンなのか何なのか中途半端さが残ったはずが
帝の大塚さんの牽引力、求心力が一段と増した成果もあったのか従者達との場面が
宮廷中が揺らぐような大掛かりな統一感があった点も目を追わせる理由であったかもしれません。
最後、中央の階段を上りながら月へと帰っていくかぐや姫の背中から広がる悲哀と決意が滲んだ輝きを
無機質なデザインの装置も引き立て、一層強い光となって目に飛び込んできた印象です。
上階末端席であったため重要人物との絡みも見届けられぬ点もあり、来年NHKBSプレミアムシアターにてテレビ放映されるそうで、よく確認したいと思っております。

奇しくも今年は5月にバレエシャンブルウエストの『ルナ』全幕も観ており、竹取物語を題材にした全幕バレエを国内2つの団体で鑑賞。
シャンブルはグラズノフの音楽を使用して古典バレエの要素をたっぷり馴染ませつつ地元八王子の伝統芸能八王子車人形を取り入れ、
東京バレエ団ではすっきりと削ぎ落とした美しさでかぐや姫の心理を浮かばせる手法で音楽はドビュッシーでしっとり、両団体の魅力を堪能。
日本の古典文学を土台にしたバレエ作品の見比べ、大いに楽しみました。




会場すぐそばの上野バンブーガーデン内のお店へ。今年の上野の森バレエホリデイ時に続き来店。日本酒逆さ月。



ふんわり笹餅豆冨。笹を開いたときのお豆腐の写真を撮りそびれましたが
まん丸い形でほのかに甘みがあり、マスカルポーネチーズのような食感もあり。
お塩、わさび、みたらし、どの味付けも合います。



竹の間から眺める月。


2023年10月22日日曜日

【速報】【2023/2024シーズン開幕】新国立劇場バレエ団『ドン・キホーテ』初日2日目の昼夜




※ご訪問ありがとうございます。東京総括感想はこちらです。
https://endehors2.blogspot.com/2023/11/10201029-6.html




新国立劇場バレエ団『ドン・キホーテ』初日、2日目の昼夜公演を観て参りました。
https://www.nntt.jac.go.jp/ballet-dance/news/detail/77_026557.html






バレエ団インスタグラムに、リハーサルの写真や映像が多数掲載されています。(2月公演との差は歴然)
いくつか紹介いたします。※どれも同一ダンサーばかりやんとのご指摘ご意見は受け流します。


バジルのヴァリエーション。



1幕キトリとバジル。バジル、ギター似合いますなあ。お調子者そうな様子もまた良き。


狂言自殺作戦実行寸前。バジルの険しさ増す睨み顔から、仁義なき戦いのテーマ曲流れた管理人です。

バレエ団で採用しているアレクセイ・ファジェーチェフ版は1999年の初演以来変わらず上演を重ねているレパートリーで
新国立におけるプティパ作品においては最も伝統あるプロダクション。近年は2020年に上演しており、速水渉悟さんが主役デビューしたり、自前でバジル6人参上したりと記憶にある方は多くいらっしゃるかと思います。
正直申し上げますと、衣装にしても展開にしてもやや古色蒼然とした趣が色濃く、好きな作品かと聞かれたら首をすぐさま縦には振れずにいる私で
2005年に初鑑賞したときは、場面の繋ぎのぶつ切り感やプロローグ、酒場の長さにもびっくりしたものです笑。
しかしその年以来にこの度ファジェーチェフさんがいらしてのご指導もあってかボリショイな勢いや味付けが行き渡って非常に躍動感ある舞台へと仕上がっていた印象です。

特に!前回2020年公演時は今ひとつ本調子には思えず珍しく手に汗を握る主演となってしまった渡邊峻郁さんが
昨夜はボリショイ味付けたっぷりに成熟してダイナミック、俺を見ろ!舞台は任せとけな男前大黒柱バジルでご登場。
テクニックも多彩に繰り出す上にコントロール力も抜群で、技巧の百科事典状態な踊りで楽しませてくださいました。
お調子者で所々間抜けな漫画風表現も可愛らしく、土曜日夜は再度注目して参ります。
また木村優里さんの全幕復帰姿も嬉しいばかりで、脇もデビュー者多数。しかも若手のみならず
清水裕三郎さんや今村美由起さんといったベテラン勢もロレンツォと妻に初挑戦されたりと
新たな息吹が伝統作品に注入され、衣装や演出は古風ながらもいたく新鮮な舞台と化していました。
新入団員で私の中の注目株である大木満里奈さんが日によってはカスタネットの踊りのギターペアやファンダンゴ、
アプレンティス伊東葉奈さん(にっこりした笑みがチャーミングな、揺るぎないテクニックの持ち主である浪速っ子です。
一昨年の山本隆之さん版白鳥の湖にて前半から湖畔に出没して妖しさを振り撒くオディール役が強烈でした)が早速セギデリアや貴族にも入り、
お2人とも街の賑わい隊をも楽しそうに生きていてどの役においても既に馴染んでいるお姿が喜ばしく思えた開幕2日間でした。

またドンキかい、バージョンも不変かい、なんぞ思っておりましたが祝祭感たっぷりな作品が更に底上げされ活力もたっぷり。意外にも大満喫でございました。
公演はまだ続き、愛知県公演もあります。是非ご来場ください。詳細な感想は東京公演終了後にまた更新予定でおります。





公演限定スペインのカクテル、カリモーチョ。



グッズ色々、買っちゃいました。ポスターと小クリアファイルの立体感あるポーズと力強い眼差し、何度も見つめてしまいます。

2023年10月19日木曜日

御伽噺なサスペンス  K BALLET TOKYO(Kバレエ トウキョウ)新制作 熊川哲也版『眠れる森の美女』10月14日(土)





10月14日(土)、渋谷のオーチャードホールにてK BALLET TOKYO(Kバレエ トウキョウ)新制作の熊川哲也さん版『眠れる森の美女』を参りました。
Kの眠りは17年ぶり鑑賞で、当時は浅川紫織さんや宮尾俊太郎さんがコール・ドにいらした頃。
長田佳世さんがパ・ド・シスの妖精、プログラムにて熊川さんの次にページ割いてインタビューや紹介記事が掲載されていたのが芳賀望さんでした。
その後はTBSドラマ『眠りの森』にてKバレエが全面協力出演し、話のテーマが『眠れる森の美女』でしたから衣装等を画面越しに目にする機会はあったくらいです。
https://www.k-ballet.co.jp/performance/2023sleepingbeauty.html

オーロラ姫:岩井優花
デジレ王子:栗山廉
カラボス:小林美奈
リラの精:戸田梨紗子
フロレスタン王:ニコライ・ヴィユウジャーニン
王妃:山田蘭
執事:ビャンバ・ボットバルト
フロリナ王女:長尾美音
ブルーバード:山田博貴
猫:世利万葉  金瑛揮
赤ずきん:山田夏生
狼:グレゴワール・ランシエ  中井皓己  高橋芳鳳
婚約者:杉野慧  グレゴワール・ランシエ  中井皓己
宝石:佐伯美帆  石橋奨也  島村彩



新制作であり、まだ後半の東京文化会館公演日程や大阪、福岡公演もありますので詳細は極力(でもないか)控えますが、
御伽噺にサスペンスが融合したようなスリルある展開でした。※以下所々ネタバレございます。これからご覧になる方はご注意ください。雑記風な記述が続きます。


プロローグは従来よりも家庭的な雰囲気をもう少し押し出し、王室の権力誇張な儀式感を削ぎ落として貴族達のゴテゴテした行列も無し。
延々と続く形式重視な祝宴に違和感を覚え、王室万歳ではなくもっとオーロラの誕生そのものに訪問客が心を寄せる場面にしたかったのかもしれません。
王妃の山田さんがたっぷりと踊る場があったのは嬉しく、デコルテ部分や首筋、立ち居振る舞いも抜群に美しく惚れ惚れ。
にこやかな笑みが岩井さんと何処か似ているのか、母子関係の構図も説得力がありました。
妖精達はリラを筆頭に、ソリスト陣は衣装は色違いですが4人で、名前や各々のヴァリエーションは無し。リラはあり。
これまた延々と続く妖精達の踊りに熊川さんは違和感を覚えていたのか、残して欲しかった気もいたしますが
代わりにいくつかの従来のソロ曲ではカバリエや子供達も加わっての祝福の踊りや妖精達が力強く踊る場としても披露。
コーダはあり、角度を少し変えながら並んでのリフトポーズで締め括りです。リラがだいぶ変形なポーズで持ち上げられて静止し、なかなか不思議でございました。

場面によってはここでこの人もう出るのか⁈なる演出もありますが、フロリナと青い鳥、猫達もオーロラとの関係性に落とし込んでいて
赤ずきんの位置付けは実に驚かされましたがただの添え物にしたくない意図には納得。
上野公演の日程は時節柄南瓜が目に浮かぶメイクにも見えなくもありませんが。
世利さんの猫が小回りが自在に効く大変な身体能力で場をリードする姿にも目を奪われました。
結婚式にもフロリナや猫達、改心した赤ずきん達もお祝いに駆けつけしかも姫と王子のグラン・パ・ド・ドゥも後方から見守る演出も繋がりがきちんと見えて好印象。
フロリナ達が別室に行かず(毎度思うが別室モニターから中継を視聴しているのかと疑問)主賓達の踊りを見届ける演出は東京バレエ団こども眠り以外では2団体目の鑑賞です。

1幕の花のワルツは宮廷ではなく森の中の生き物達の歓喜をオーロラ姫と共有し、つまりオーロラ姫がこのワルツで登場。
先に述べたフロリナ達とはお友達関係と見て取れます、恐らく。花々や蛙さん達とも仲良しで目一杯踊ります。
オーロラとデジレ王子が出会うのはこのあとで、オーロラがカラボス手下の狼集団の奇襲を受けているところに短剣手に勇猛にヒロイックに登場!
音楽は本来は貴族達が目隠し鬼遊びをしている曲で、急かす曲調が姫のピンチと王子による救出作戦の緊迫感にもよく合っていました。
しかもただジャジャン!と登場するのではなく跳躍を繰り返しながらの救出で、まさかな出会い状況でございました。
しかし単細胞人間な私は、少女漫画王道シチュエーション(読んだこと殆どございませんが)に色めき立ち、
Kバレエを観ているはずが他団で当て嵌めたくなった方がすぐさま脳裏に浮かびましてその後暗い影を漂わせ豹変していく場面を鑑賞していると更に加速。
勿論栗山さんの好演もあっからこそですが、上階後方列で興奮していた旨はお許しください。

デジレ王子はその後ヒーローから瞬く間に転落してカラボス達の魔力が乗り移り、事態は急展開。
そしてローズアダージオにて改めてオーロラが今度は白地にピンク薔薇が大きく描かれた優美なチュチュで登場すると
そしてあの日に出会った男性としてデジレ王子も再び登場。ローズアダージョの4人の中の1人として振る舞い、
何処かで出会った記憶が互いに交差するオーロラとデジレ王子の間には不穏な感情も生まれ、デジレ王子は1人だけ翳りや和を保てない静かな焦りもあって
惹かれ合いながらも冷たい不気味な物質に身体中が弄られかき乱される感覚がもたらされた気がいたします。
やがて最後、オーロラに黒い薔薇を渡して死に至らせたのがデジレ王子でした。チラシの文言をようやく咀嚼。まだ王子、邪悪な罠にかかったままでございました。

2幕はサクサクと進み、それまでの話の膨らみに比較すると王子とカラボスの対決やカラボスの敗北も呆気なく思えてしまいましたが
全体を通してオーロラよりも王子ありきな演出であった印象が濃く残っております。
デジレ王子の方々にさぞかし重荷ではあったでしょうが、栗山さんは大試練に見舞われる王子の翳を場面毎に微細に体現。
ローズアダージョ、幻影?、グラン・パ・ド・ドゥが全て2幕に含まれているためか体力配分はかなり難しそうで最後は栗山さんに疲労の色が見え隠れしていましたが
勇ましいヒーローから転落して毒持ち陰鬱殺人鬼な王子に豹変し、そして自身と姫の呪いも解いていくストーリーを
しっかり伝えてくださいました。王子としては合格点かと思います。来年多数の団体からの出演者が集う山口県での公演も訳あって拝見予定でおります。(Kバレエの方々も何名かご出演)
また16年前には札幌市での全道バレエフェスティバルドン・キホーテにて子役として出演されていた舞台も観ており、当時認識はしておりませんでしたが
この度は新版眠りにて主演舞台を初鑑賞できたのは大変喜ばしく感じております。

岩井さんの主役も初鑑賞。柔らかな品が香り技術も美しく達者。上品な魅力も備え、今後が益々楽しみになりました。
もう1組の主役とも呼ぶべきでしょう、カラボスの小林さんは黒いスタイリッシュなドレス捌きを颯爽と行いながら踊りでグイグイと宮廷の空気を暗雲立ち込める色味へと変え
自身の招待漏れを執事ではなく最終確認者、最高責任者であろうフロレスタン王の頭を掴みつつ縦横無尽に駆けながらとことん問い詰めるお仕置きが痛快に映りました。
リラの戸田さんはきりっと気風の良い凛としたリーダーで、包容力もありつつ
シャープでダイナミックなテクニックも駆使しながら妖精達を従え、カラボス達にも負けぬ力強さをも発揮。
4人の妖精たちもカラボス達と踊りで対抗し合いフォーメーションを素早く変えて行く情景を鮮やかな身体使いで魅せていました。

全体を通して、アトラギッチが手掛けた衣装は色味やデザインも上品。Kのダンサーにも皆さんよく似合っていた印象です。
カバリエの衣装は、初台の眠りのときには是非ブルーインパルス隊に貸し出し求むと願いたくなるほど、
薄いクリーム色だったか、甲冑模様を彩るようなスタイリッシュなデザインでございます。
フロリナ王女の少し渋みあるブルーやゴールドを合わせた衣装も高貴な輝きがありました。
解説文によればヴィクトリア朝に移してのイメージとのことで、そもそもブルボン王朝礼賛な作品からすると音楽と国王夫妻や貴族衣装のバランスが時折ずれ掛けている印象はあれど
コテコテの鬘や豪奢な衣装行列とはまた違ったすっと垢抜けた色彩美で綴る眠りもこれはこれで良いかと考察。
100年に及ぶ悠久のロマンはないものの、予測不能なサスペンス展開眠り、なかなか面白い新解釈でした。




Bunkamuraはオーチャード以外は改修のため閉鎖中。静かでございました。



帰りは渋谷のスクランブル交差点を避けるため、宿泊街な裏道を通って渋谷マークシティへ。
ロゼシャンパンで乾杯。生ハムイチジクとのセットで、ピンクの祝宴でございます。

2023年10月16日月曜日

皆が救われる優しいマジックの点灯 板東ゆう子ジュニアバレエ第14回発表会 10月8日(日)《愛媛県西条市》




愛媛県西条市で板東ゆう子ジュニアバレエ第14回発表会を観て参りました。2007年から数えてほぼ毎年鑑賞しており、今回で15回目?となる鑑賞です。
http://www.yukobando.com/





今回は1部と2部にバレエコンサート、『レ・シルフィード』、子供達の作品『お人形のお店』、そして篠原聖一さん振付演出『コッペリア』2・3幕。
盛りだくさんで、西条市にすっかり所縁深くなったゲストの方々と共に作り上げた楽しさに溢れる発表会でした。

バレエコンサートで特に懐かしく思い起こされたのが『白鳥の湖』よりパ・ド・カトル。
現在は全幕の中で上演される機会は少なく、私が知っている限りでは牧阿佐美バレヱ団が採用しているウエストモーランド版や
過去には英国ロイヤル・バレエ団においてマカロワとダウエル主演映像ではあったはず。
しかしどうしても舞踏会に無理やり取って付けたような前座にしか見えず、されどカラッとした音楽や振付は好きで
抜粋で観るほうが楽しめるのかもしれない云々と考えが巡っていたところに決定的起点となったのが2010年の板東バレエ発表会のバレエコンサートでした。
当時は福岡雄大さんと福田圭吾さんがこの作品に出演され、福田さんは13年後の今回もご出演。化け物か!?と驚かされたわけですが
今回も生徒さん2人の技術もしっかりしていて4人の息がよく合ってのカトルで
コンサート第2部幕開けを飾り、宮廷に身を置いての晴れ晴れとした気分で鑑賞いたしました。
尚、13年目のカトルの生徒さんのお1人が現在も板東バレエで続けていらして近年は各作品で主役を張られ、頼もしさを再度感じております。

他にもパ・ド・ドゥやヴァリエーション、小作品等生徒さんとゲストの方々も交えて多岐に渡って披露され、
中でも感慨深かったのがフリーで活躍中の宮田遥夏さんのキトリ3幕。宮田さんがまだ高校生の頃に同ヴァリエーションを踊られた姿も目にしており
あどけなさが残っていた頃から年月を経て、エレガントな美しいキトリへと変化。
今週金曜日以降11月上旬にかけてこのヴァリエーション、尾張の国を含めいったい何回観るのか
もう勘定もできずにおりますが笑(9回?)目の保養となる踊りと白地に赤ラインの衣装姿が視界を覆い、自然と笑みが零れた私です。
今やバレエ団の全幕公演でも一部の振付を手掛けたりと活躍が益々目覚ましいNBAバレエ団ソリスト工藤雅女さんの
パワーとスピードの緩急やスカートの翻る光景に至るまで計算し尽くして臨まれていると思わせた『チャイコフスキーパ・ド・ドゥ』ヴァリエーションや
披露は珍しい部分であろう佐々木夢奈さんによる『エスメラルダ』よりカスタネットのヴァリエーションの情熱を秘めての闊達な踊りも印象に残っております。

群舞を伴う作品では『レ・シルフィード』を上演。主軸は板東先生、山本隆之さんで、山本さんの詩人は2回目の拝見。
実は東京ではお目にかかっておらず前回は2016年の高知県で現在のところ四国限定でございます。
身体を寄せ合いながら歩く姿やリフトのポーズのお2人からロマンティックな趣きがふわりと醸され、
パ・ド・ドゥ終盤のシルフィードのスカートを詩人が下からふわりと広げる仕草も、これといって物語がない作品であっても
森の奥深い場所へと迷い込んだ心持ちにさせてくださいました。それから生徒さん達の群舞の整い方も忘れられず、ポーズを切り替えての静止も余計な動きが微塵もなく
移動のフォーメーションも綺麗な揃い方。個々がきちんと妖精として舞台に立ち、
周囲の呼吸を感じ合いながら踊っていたからこそ白い幻想的な世界が成立していたのでしょう。

子供の生徒さん達中心の『お人形のお店』は『パリの喜び』や『フェアリードール』『くるみ割り人形』等の曲を集め
女の子が訪れたお店にいるバレリーナ、フランス、ロシア、ぜんまい、カンカン、
うさぎさん、くまちゃんといった様々なお人形さん達が繰り広げるとても可愛らしい作品。
9月に鑑賞した福島県白河市での鑑賞感想やその他何度か綴っておりますが、『パリの喜び』の曲で構成された作品を太古の昔の子供の頃発表会で踊ったことがあり
くまちゃん人形の速いテンポの曲は私の出番のうちの1曲でしたので特に懐かしく
恐らくはぜんまい人形の曲では妹が子犬役で白チュチュで犬耳付けて踊っており
(私と正反対で似ておらず破壊級に可愛い子でした。しかも白河市のキャラクターしらかわんにそっくりで笑、
あっ、みきゃんやバリィさんでなくて愛媛の皆様すみません汗)
コーダは板東バレエさんも同じで大定番の天国と地獄。間違いなく盛り上がり、思えば非常に恐ろしい題名で大阪に同名の激辛お好み焼きを提供する店舗があると
帰京日に松山空港搭乗ロビーで視聴していた朝の情報番組で当日の10月10日がジュージューでお好み焼きの日である旨と合わせて知ったわけですが
女の子役の生徒さんがお人形さん達を上手く取り纏めて楽しい大団円で終了。
並ぶ位置や座る場所もきちんと把握できていてそれぞれの踊りの繋ぎも切り貼りした感がなく
メルヘンでキュートな雰囲気に満ちたお店を私も訪れて暫し店内でお人形さん達をほのぼのしながら観察した気持ちになりました。

第4部は篠原聖一さん振付演出『コッペリア』2幕・3幕。幕開きの前にナレーションが入り、もしや篠原さんのお声?
1幕のあらすじと2幕からの流れを分かりやすくワクワクさせられる口調で案内してくださいました。
幕が開くとコッペリウスの家の中。スワニルダがランプを手にしながら友人達と一緒に不法侵入してくる様子からして怪しい世界へと手招きされ、
板東先生のスワニルダがちょっとした動きや仕草もチャーミングなおかしさもあって序盤から引き込まれました。
友人達は生徒さん達とゲストの混成で個性や掛け合いも皆さん面白く笑、スワニルダにコッペリア確認を強要する箇所の変な譲り合い精神は
息が合っていると見せかけて最後はずっこけたりと全員がちょっとしたタイミングの見計らいが盤石だからこそ生じた面白さでしょう。

そしてお行儀良く並んだ各国のお人形達が動き出しているといよいよ山本さんコッペリウスが不法侵入者達に対して怒りを露わにしながらご登場。
「2021年の配信」(これ大事。今年2月の観客入れての再演ではない)コッペリウス彷彿なダンディな容貌で、黒いジャケット姿がいたくお洒落。
やがて忍び込んできた福田圭吾さんフランツとは大暴れ対決で、両手を前に掲げひらひらとさせつつ
フランツを取っ捕まえ現行犯逮捕しようと企むコッペリウスのお茶目な迫力なことよ。
喝采を浴びる笑いを起こし、しかし加減が絶妙なのかやり過ぎには思わせず
もっと観たいと感じさせたところで一歩引いての表現に戻られるなど、過剰表現にならぬ行き届きにも感激いたしました。
素直に言うことを聞いてもらえず斜め体勢になったアラビア人形だったか、立て直す様子もおかしいと思いつつも健気に映り
睡眠薬を混入したお酒を飲ませる場でも、フランツが飲み終える頃合いまで引き延ばして
コッペリウス分のお酒は後方にちゃっかり捨ててしまう流れも、悪巧み宴会の面白味が更に強まってたっぷりと笑わせてもらいました。
コッペリアに変身し、大きなおリボン含めピンク三昧なお姿になった板東先生スワニルダと山本さんコッペリウスのやりとりも笑いたっぷりであった一方
生命を吹き込まれたように生き生きとした動きを見せるも、コッペリウスがどんどんのめり込んで喜びを歌い上げる様子に
フランツ救出作戦のための騙し演技とはいえスワニルダが僅かに複雑そうな表情を示していたとも見て取れ
コッペリウスの純情ぶりにスワニルダも心を動かされていたように思えたひと幕でした。
興奮の最高潮はスコットランドの踊りの箇所で、機敏に踊るスワニルダに呼応してコッペリウスさん、とうとう阿波踊りへ突入笑。
これが曲調や心境の表現にもぴったりで、洋物にすんなり溶け込む阿波踊りの寛容性に
山本さんがドン・キホーテ役を踊られたときに狂言自殺が成功して晴れて結婚が決まった
キトリとバジルを祝う場における2015年徳島県での『ドン・キホーテ』以来感じ入ったのでした。

スワニルダの作戦が成功し、酔いから覚めてコッペリアが人形と知って狼狽えるフランツと共に逃げ出していくのは他の版と変わりない演出ですが
ここからが肝。コッペリア人形を演じていたのが工藤さんで、踊らない笑わないじっとしている役でありながら配役された理由が当初は疑問でした。
ところが、スワニルダ達が走り去っていくと衣装を脱がされネグリジェ姿のコッペリアはネジが取れたかのように上半身が床へ向けて急降下。
手脚が取れてバラバラになったかと錯覚させられるほどで、工藤さんの身体能力を生かして壊れていく不気味さそして悲しみがコッペリアそのものから生々しく伝わり
悲嘆に暮れるコッペリウスの哀れさも一層胸を打つ場面となりました。ただの人形ではなくコッペリウスを支える唯一のパートナーであり、
例え言葉を喋らなくても人間のように自在には動かなくてもコッペリウスにとっては生活に潤いを与えてくれていた尊い存在であったのだろうと考えさせられます。

3幕は概ね王道路線で、通常は1幕で披露されるマズルカを市長さんも加わって披露。
大人クラスの生徒さん達とゲスト女性ダンサーの二層構成で双方の存在感が引き立つよう入れ替わりや並び方も工夫が凝らされての一体感がありました。
時の精達は生徒さん達8人構成で、少し夕暮れ時な光に変化した照明や哀愁ある音楽に調和するアンサンブルが美しく
翌日に訪れた道後温泉駅前にある坊ちゃんからくり時計を眺めながら思い出したほど、綺麗なバレエを観た満足度大。
3幕冒頭にて、結婚式に臨むスワニルダとフランツの前に現れ恨み辛みを語るも修繕費を得たコッペリウスが
市長さん達と3人睦まじく並んで結婚の宴をあれこれ反応を、ときには立ち上がって全身で見せながら見守る光景も
人物に優しさを注入し全体に行き渡らせる術に長けていらっしゃる篠原さんらしいと思えました。
戦いは工藤さん、佐々木夢奈さん、嶺さん、宮田さんの4人で、濃厚ソーストリオに異色な果汁の雫がもたらされた感のあるなかなか個性面白き構成で
テクニックもさることながらバレエと戦隊レンジャーを足して2で割ったような決めポーズも潔く、
終了後に次の平和の空気に惑いながらバトンを渡していく流れも自然な描写。3幕スワニルダは水色に花模様が彩られたチュチュ姿で
生徒さん(先に綴った、2010年のバレエコンサートで白鳥の湖パ・ド・カトルを踊られた方。社会人になった現在も板東バレエで続けていらっしゃいます!)が
結婚式に相応しい品格や幸福感を持って踊られ、 福田さんフランツとの穏やかな語り合いが聞こえてくるペアでした。
フィナーレの大団円が終わると、静かな音楽がキラリと雫を滴らせるようにしっとりと響き渡り、
壊れてしまったはずのコッペリア(板東先生)が元通りに可愛らしいピンクの衣装とおリボン姿で登場。
コッペリウスは歓喜しながら迎え入れ、やがてコッペリアを追いかけるように人々の間を掻き分けながら去っていきました。
壊されてしまい生々しい悲しみを吐露していたコッペリアも、大事な大事な相棒を失ったコッペリウスも
そして観客もほっと胸を撫で下ろし揃って救われる演出が残す優しい余韻も大きな魅力と感じた篠原さん版でした。

こちらはだいぶ個人の事情ですが。2幕コッペリウス家の美術が今年の8月のお盆に神奈川県川崎市で鑑賞した発表会『コッペリア』とどうやら同じで、
中央後方から梯子で上ってきてガラス扉越しに現れ、開けて侵入する方法も同じでございました。
『コッペリア』は今年2月の新国立劇場公演における諸事情で大の苦手作品となり、(人生賭けて思い描いていた大きな夢が初日開演4時間前に打ち砕かれた)
音楽を心から好きになることは生涯を閉じるまではもう無いと思っております。
しかしなぜか2月以降も今年は『コッペリア』を抜粋全幕問わず鑑賞の機会が多くございます。
そんな中10月と8月、西と東で同じ美術、途中まではフランツの行動も同じな流れで2幕鑑賞し、
しかも今回西条では山本さんコッペリウスを拝見したためか尚のこと2月の件が脳裏を過ぎり
もし合体したら、と想像が脳内どころか身体中を巡ってしまいました。あっ、フランツは西条フランツの方がガラス扉越しのシルエットや居眠り姿もどこかスマート。
川崎フランツはシルエットからして一段と天然度が強く笑、居眠り姿は二日酔いのサラリーマンにも見えなくなかったが汗
それはそうと、西条での舞台をお洒落に品良く仕上げて人物に込められた優しさをふわりと広げる工夫をもたらす振付演出の篠原さんと
登場して場を取り仕切る全てが魔法となって舞台の格をぐっと上げ、出演者も観客も笑みが絶えなくなってしまう山本さんコッペリウスのマジックの点灯には恐れ入った次第です。

2幕の主役や『レ・シルフィード』、そして子供達作品を手掛けたりと板東先生のパワーにも圧倒され
なかなかプロのバレエ公演が無い土地で、堅苦しくなくされど見応えある舞台上演の長年の継続に頭が下がる思いです。
最後、フィナーレは毎回世相を反映した選曲で今年は六甲おろし笑。今年は西でも東でも、トラにまつわる幸運に巡り合う私です。
板東先生と山本さんはユニフォーム姿で登場され、会場のお客様達もまさかバレエの発表会で六甲おろしを聴くなんて夢にも思わなかったでしょうが笑
(神戸の貞松浜田バレエ団では年末くるみでは過去にあったとか)それはそれは大盛況な中で閉幕。
ロビーには出演者達からのメッセージボードにずっと胸にしまっておきたいくらいにびっくりする文言もあったり涙、
正岡子規ら文豪を輩出した県らしく川柳や短歌に纏めている人もいたり、
じっくり読みつつ西条、愛媛を満喫いたしました。来年も心より楽しみにしております。



※以下、当ブログ「迷物」ひたすら旅日記です。写真50枚以上ございます。
鑑賞感想のみで十分の方はここまでありがとうございました。次回東京都内のバレエ団の新制作公演の更新まで暫くお待ちください。
フランツ奪還に向けてコッペリウスへの地道な対抗を繰り広げるスワニルダに負けぬ気力の持ち主であると自覚されている方は、続きもどうぞお読みください。




岡山駅から特急しおかぜに乗って瀬戸内海を縦断。
知り合ってからちょうど10年を迎えた、東大阪会の方と。大人になってのバレエ再開初日に仲良くなり
私が通う場所が東京都内に変わってからも、相変わらず年数回である我がズンドコドッスンレッスンもずっと応援してくださり、
私が珍種な受講者であるにも拘らず決して否定なさらず、諸々尊重してくださる優しいお方です。



昨年訪れた会場近くの和食店が臨時休業であったため、会場すぐ横のこちら昭和喫茶へ。
店内ではキャンディーズの年下の男の子など、私でもすぐ口ずさめる曲が延々と再生。
ピンクレディの春一番も流れていました。管理人は昭和歌謡の中では 木綿のハンカチーフも好きでございます。
他には長崎は今日も雨だった、あずさ2号も。旅情ものを好んでおります。
長野県岡谷市、諏訪方面の公演へ出かけるとき、歌の世界観を再現したいがために8時ちょうどのあずさに乗って出かけたほど笑。



昼から石鎚の日本酒。西条市の銘酒です。フルーティーな味わい。昭和な内装がふと落ち着きます。
観音開きなモノクロテレビで育った、東京オリンピックのマラソンでアベベを生で見ているとよく言われる私ですが、
生まれた時は既にカラーテレビの時代でございました。加えて自宅で正座生活はしたことございません。
我が体型が短足だったからか、親も極力椅子生活をさせたかったと思われます。効果のほどは分かりませぬ。



友人が別途アイスミルクティーを注文されると、丁寧な盛り付けで登場。カゴやコースター、食器も和洋折衷な組み合わせで素敵です。



友人注文、もつ焼きセット。品数多し!



メニューを見て人気好評と記されていたナポリタン、私が注文。具沢山で挽肉もスパイシー。きりっとした味わいなナポリタンです。
友人が注文したもつ焼きが大変なボリュームで、少し分けていただいた。これまたスパイスが効いていて、お酒にも合います。




この日はお祭りだったらしい。電車を待つ間、眺めていた。



アンパンマン列車が来た!反対側のホームにいらした、翌日も舞台を控えていらした出演者の方が手を振って見送ってくださった。嬉しい。



松山駅到着。えひめねんりんピック開催が近づき、みきゃん達も大張り切り。
いよいよオレンジ率の高い地域に私は今年も来たけん。



今回は2泊の旅。1泊目は連休真っ只中のため松山駅すぐそばのお手頃なビジネスホテルでしたが、寝心地の良いベッドに
道後温泉の券もいただき、部屋も値段からすると広々。朝は路面電車の音で目覚めるのもこの土地での滞在らしくて記念になりました。
夕食は西堀端まで10分少々歩いてホテルマイステイズ1階にある瀬戸内バルへ。
まずは西条の銘酒石鎚で乾杯。ラベル色がプログラムとほぼ同じ。コッペリウスさん達も、この時間帯は劇中とは違って睡眠薬無しの大宴会をなさっていた頃でしょう。



さあ、食べたかった一品です。伊予鯛のクリームリゾット!特にネットで話題になっていたわけではなく、
以前から行きたいと思っていたお店であり、事前にメニューを眺めていたところ発見。これが大当たり!
ほぼ白一色で見えづらいのですが、ふっくらとほぐれた鯛があちこちに含まれていて、口に入れたとき思いがけず大きな鯛の感触があると喜びもひとしおでした。
お出汁とクリームが溶け合った相性も良く、フルーティーな石鎚も益々進みました。1人でも利用しやすいお店でございます。
店内から路面電車や松山城のお堀が見え、風情がありました。
食後はてくてく線路に沿って通りをホテルまで歩き、部屋の階へ上がるとあちこちから歓声が。
そうです、ラグビー日本対アルゼンチン戦真っ最中でお部屋で各々観戦していたようです。
集合住宅でもよくありますこの事態。私が住む防音設備がさほどなっていない集合住宅ですと
サッカーW杯時なんて、駐輪場にいても各部屋から大歓声や落胆の声がよく聞こえて来ます笑。



おはようございます!朝のニュースで東京の渋谷マークシティが映り、冷え冷えとした大雨天候の模様でした。
愛媛県は天気予報外れたのか、窓から少し晴れ間も差していました。
ならばのんびり松山市散策ではなく当初の企画を決行、とべ動物園とえひめこどもの城をターザンのようにワイヤーで渡る、
高所好意症にはたまらぬものがあると事前に知り、ホテル内で当日ネット予約してとべ動物園へ。
松山市駅まで徒歩で行き(20分くらいです)、松山市駅からはとべ動物園行のバスが出ています。
動物園到着後は入園料を払い、予約時間開始1時間前にトラ舎前にある受付に集合。(また虎です。ご縁があります)
予約が無難ですが、休日晴天にも拘らず余裕はありそうで当日現地予約も受け付けていました。
写真はスタート台です。真下に池やスワンボートがあり、早く渡りたいと欲を膨らませながらも事前レクチャー聞いたあとはひとまず園内散策。
そして予約時間の15分前に戻ります。



有料で借りることが可能なスマホショルダーを使えば写真、動画の撮影をしながら渡れます。渡るスピードはそれほど速くないため、
体勢のコツが掴めれば比較的撮りやすいかと思います。
バレエ音楽でいうなら、ビントレー振付『アラジン』ジーンの登場やアラジンとプリンセスが魔法の絨毯で浮遊するあの場面の音楽を思わず脳内再生したくなります。
こどもの城側に着く頃には眼下に来場客の姿もはっきりと見え、手を振ると皆さん振り返してくれました。コンサートでワイヤー演出に臨むアイドル気分味わえます笑。
ちなみに動画も撮影いたしましたが我が奇声を含む音声や画像にだいぶ 乱れが生じ、大事故に遭ったかのような停止ボタンを操作をしてしまい(実際は安全着地)
また当ブログ、撮影動画掲載には非対応のようで、私が撮った動画を切り取った写真と、公式サイトで紹介されています動画をご参考までに載せておきます。







オープニングセレモニーでは中村愛媛県知事がチャレンジ!



復路はこどもの城側から。ここの乗り場がプチ登山のような登り坂、山道、階段を計約15分登ったところにありまして、
とべ動物園側の乗り場の方が辿り着きやすい気がしたのが私個人の感想です。最後の最後でこの階段です。
まあ、日頃飲酒習慣は週2ペースであるものの運動習慣がない私ですので、(運動行事つまりレッスンは年5回。健康診断の結果上ではいよいよメタボ予備軍着任予感)
ちょうど良いか。ただ眺めは良いので疲れは全く感じませんでした。



復路でしたのでだいぶ心に余裕もあり、利用客同士で往路済ませた組から今回が初の方々にアドバイスをしたりと初対面同士でも和気藹々。
スタッフの方々も大変親切でしっかりしていて、装備の装着も不安感なく、参加できました。
柔らかくも丈夫なブランコに乗って横断するイメージです。
今問題視されているオーバーツーリズム状態になっても困るが、もう少し人気が出てもよさそうなんだが。
足元写真で失礼、こんな感じで、身体晒した状態で管理人ふわふわ浮いておりまする。



とべ動物園側に到着。トラさんはお昼寝中でした。それにしても、西でも東でも、行く先々で「トラ」にまつわる幸運に出くわす2023年秋でございます。



動物園からバスで松山市駅へ。みきゃんポスト!ご当地ポスト、全国にあるのだろうか。
姫路はしろまるひめ、宮崎は日向夏ポスト。ポスト探訪記やってみるのも楽しそうです。目指せ伊能忠敬。(畏れ多いが)



何処へ行ってもみきゃん。バスも様々な企業によるみきゃんキャラクター、労働相談の告知も、工事現場も、愛媛県庁正門にはみきゃん柄の公用車?もありました。
スポーツチームもみかんを模したデザインで、(オレンジバイキングス)松山空港もみかんのまっくう。
みかん以外に何かないんかと段々今回も思えてきましたが愛媛の象徴なんですきっと。



松山市駅から歩いているとじゃこ天のお店。一番お手頃な60円のものを購入。じゅわっと旨味があって美味しい。



さて、予定よりも早いバスで松山市駅へ来て、そして徒歩で松山駅へ。しかも更に青空も見えてきたので、ならばもうひと頑張りして
以前に空港へ向かうバスの車窓から眺めて気になり続けていた松山総合公園へ。
これは一昨年、空港行のバス車内から撮影した写真で、駅裏手の山の上に、おとぎ話或いは史劇に登場しそうな堅固な塔がぽっかりと出現。
松山市市制100周年記念の公園だそうで、ドイツのフライブルクが姉妹都市であることから、ヨーロッパな建築の塔を建てたらしい。
現在、サッカーの堂安律選手が所属するチームの街です。
ホームページを見ると徒歩でも行けそうな距離であったので、ひとまず空港行バスと同じ道のりを歩いて向かってみた。
休日の日中でも徒歩者、一人もいなかったが汗。(車社会です)ただ道中に美味しそうなラーメン屋さんやパン屋さんもあったり、観察面白い。そして駐車場広い。



公園入口に着くも、ただ事ではない登り坂を歩き、松山駅からは約40分かかって、ようやく塔が見えてきた。
松山市駅からは結局1時間は歩いた計算になる汗。同じ手段で移動なさる愛媛県民の方はいらっしゃらないでしょうねえ。
いかんせん登り坂の途中で松山城と殆ど同じ高さな眺めであるとわかり、
3年前には悠々とリフトで上昇しお城まで向かっていたことを思い出すと、そりゃ大変な坂道続きになるわけだ笑。



やっと到着。堅固な建築。あの塔に幽閉されたら誰か助けに来て、くれないだろうなあ。騎士も王子も来ません。要自力脱出。
それにしても、ラピュタでムスカの要塞に閉じ込められたシータも思い出します。流行りの服は嫌いかと尋ねつつ呪文を聞き出そうとするやり手なムスカです。
それから眠れる森の美女に出てくる青い鳥の原作。まさにこのような塔に閉じ込められたフロリーヌだったか姫に、青い鳥に変えられたシャルマン王が命からがら会いに来る場面があります。



このベンチに腰掛けると松山城と視線がほぼ同じ高さになり、お城と面と向かって挨拶できます。



塔の中の階段。来園客は5、6人いたかいないか。素敵な公園なのに。オーバーツーリズムな混雑も困るが。



立派な格子の窓から、瀬戸内海。




塔の上からも瀬戸内海。



上はテラスな空間。



帰りは反対側から戻り、途中で方向感覚が混乱するも通り過ぎる電車を見て松山駅方面を確認。
古町駅方面からは割りと早くに松山駅到着。ホテルで荷物を受け取り、目の前にある路面電車でいざ道後温泉へ。
商店街を抜け、まずは道後温泉本館で整理券を受け取ったあと、椿の湯の前を通り毎度のホテルへ。



3度目の宿泊。今年もお世話になります!



今治タオル、自由に使えます。選ぶのも迷います。



チェックイン後、着替えて道後温泉本館へ。只今改修工事中で、モダンなカバーと元来の歴史の重みある建築2構成な姿で
客をもてなしてくれます。来年7月には改修終了予定とのこと。



裏側から入館。初めて裏側に回りましたが、裏は裏で細かな意匠があちこちにありました。入館後、湯上がりに記念撮影。
ご通行中か、整理券を受け取ったあとに建物撮影をなさっていた方、ありがとうございました。
1人旅であるため、自分が入る撮影の場合見知らぬ方のご協力を毎度得ており、優しい方ばかりで毎度恵まれております。
管理人、腕が短いため自撮りも苦手。(脚もか)正座させない生活を親が貫いてくれたにも拘らず、ああ汗。
浴衣はホテルの名物レトロみかん柄。確か2色で、ピンクと青があり。これを再び着て、今回はゆっくり温泉街散策したかったのも毎度のホテルにした決めてでございます。
ピンクなんて普段まず着用することないんだが、旅先や運動行事といった非日常の場では着用願望が募るらしい。(前者はともかく後者は何ぞやでしょうが)



湯上がりに、足湯のある丘の上へ。本館すぐ裏側です。足湯は満員でしたがそばにベンチがあり、腰掛けながら高台からの温泉街を眺めるいことができます。



夕暮れの道後本館。千と千尋の世界が広がります。



足湯の入り口。ベンチもあります。



さてやってみたかった、これまで道後温泉に来ても駆け足散策ばかりであったため、まだ早めの時間帯に湯上がりのんびりビール。



道後ビールのぼさんと宇和島鯛めし。ああ、爽快。浴衣のままでゆったり寛ぎながらこれやってみたかった。野球の語源は本当にの・ぼーるなのでしょうか。



うっかり、どんぐり共和国道後店に行きそびれた。営業時間が過ぎていた汗。道後温泉バス停とトトロ、以前にも撮影したが。
しかし初めて浴衣のままのんびり飲食店やお土産屋さん巡りもできて、満足満足。



湯上がりはビールそしてアイスも欲したくなります。道後ミルクチーズケエキへ、みかんを始め果物とチーズ、ミルクを用いた甘味をいただけます。
まるごとみかんパフェを注文したら、風呂桶に入れての提供!食べ終えて帰りかけていた他のお客さんもびっくり、注目なさっていた。
レジ後ろには長い椅子があり、素朴で可愛らしい牛さんとネズミさん。一仕事終えたあとは温泉に浸かって
湯上がりにはこうしてお互いの身体を拭きあっているのでしょう。私の学年は子年或いは丑年です。



お風呂の「オケ」ピ笑。中にもほのぼのとした絵がこちらを覗いています。そして枡にお酒ではなくパフェが入っている、珍しい体験な管理人。



暖簾くぐると更にスペースがあり、みかん椅子やみかんクッションで寛ぐことができます。私はみかんクッションでのんびり。連休最終日の夕方のせいか、貸切でした。
漱石先生、子規先生、文筆が煮詰まったときは温泉が一番でしょうか。



道後の歴史



ホテルへ。名物の1つ、蛇口から三種のみかんジュース!!左側から、柔らかな甘さ、酸っぱくすっきりした甘さ、コクのある甘さ。飲み比べです。



宿泊者向けのラウンジも充実し、20時になると鯛茶漬けサービス!宿泊客も勇んでやってきます。コーヒーやクッキーもあります。
部屋に戻るとテレビ視聴。愛媛のローカルケーブルテレビが断然面白い。
地域密着型案内番組を延々放映していて、救急車、救急医療を正しく有効に使おうと呼びかける番組では救助隊の方々達自らが体調不良者や対応策説明係を熱演され、
台詞が特別上手いかどうかは別として笑、従事者達自らが一生懸命訴えてくださっている様子が何よりも説得力を与えていました。
他に、行政担当者とみきゃんも登場してのねんりんピック案内など、ここでしか視聴できないからこそつい集中して視聴してしまった。
これまで福岡ではめいたいワイド、札幌ではどさんこワイド、兵庫ではいってみひょうご等印象に残る番組は多々あり、現地のローカル番組視聴も楽しみの一つです。



おはようございます。朝の道後散策。飛鳥乃湯温泉の床絵が雲模様と重なり、とても美しい。



さあ、待っていました!朝食の時間です。自家農園野菜のサラダそして北条鯛めし、宇和島味噌のお味噌汁。食器は殆どが砥部焼です。
ドレッシングはレモンを選択。板東バレエ終演後、ある配役の例えでレモンが話題になっていたのでした。
3回目の利用ですので、サラダの盛り付けも上達。



オレンジプレート。みかんも何種類もあり名称全ては覚え切れませんが(冬場にかけては更に増えるかと思います)
中央は「はるか」。甘酸っぱく爽やかな味です。
四角く白いのは白雪豆腐だったはず。ポンジュースオレンジゼリーや柿、林檎もありました。
そしてチャコット代官山もびっくりであろう、野菜と果物約10種を混ぜた緑色のジュースや八幡浜のきりっと酸味があるオレンジジュースも気に入りました。



名物フレンチトースト。用紙で注文すると出来たてを持ってきてくださいます。
1口サイズでふわっととろっと、香ばしく美味しい焼き上がりです。



ホテル各フロアは靴を脱いであがるスタイルで、エレベーター横に部屋番号が振られた下駄箱があります。



前夜に楽しんた道後ミルクチーズケエキ。シャッターの牛さんネズミさん、懸命に作業中です。



さて道後ともまもなくお別れ。時計台です。板東バレエさんの時の踊りも美しく整ったコール・ド、再度拍手を送りたい。



駅と空港行きのバス。帰京日が最も晴天。



砥部焼柄の電車!



車窓から松山駅。驛の文字がまた味がある。



松山空港へ。ねんりんピックは運動競技のみならず、俳句や将棋等もあるらしい。



エスカレーターもみきゃん。



スカイデッキ。瀬戸内海がよく見渡せます。



搭乗口前にて。またね、みきゃんやダークみきゃん。きっと来年も来るけん。さらば愛媛、また会う日まで!!






搭乗時刻遅延のお知らせ。朝の情報番組を見つつ待機。この日は10月10日、ジュージューでお好み焼きの日だそうで
大阪で訪問している店舗も放送されていた。そうかと思っていたら新国立劇場の誕生日らしい。
あと銭湯の日、目の日。



機内で余韻に浸る。バームクーヘン、ここでもねんりん笑。キーコーヒーの鍵絵がプログラムのコッペリウス家の鍵によう似とるけん!


以上で岡山県からの愛媛県西条市、松山市の旅日記を終わります。およみいただき、そして西条市松山市の皆様ありがとうございました!