
2025年7月24日(木)~27日(日)、英国のロイヤルオペラハウスで開催された新国立劇場バレエ団「ジゼル』ロンドン公演を計5回観て参りました。
https://www.nntt.jac.go.jp/ballet-dance/news/detail/77_029712.html
※当方は新国立のモスクワ公演以来16年ぶりの海外渡航でロンドンは初訪問。
何度かお出かけになっている方々からすれば王道過ぎる観光コースに面白みを感じぬ滞在レポートでございます。
大人の旅プレミアムな観光がお好きな方やロンドン通なお方はすっ飛ばして後日投稿予定の公演感想のみどうぞ。
また公演は5回全て観ておりますが、座席がバラバラで上階隅っこ7ポンドの立ち見席のときもあれば千秋楽のみは1階席、と見え方がバラついております。
見切れなく均等な感想につきましては5回全て鑑賞目つ良席でご覧になっている方もいらっしゃるはずですので、自力でご検索ください。
或いは5公演全てご覧になったバレエチャンネル阿部さや子さんが非の打ち所がない完璧レポートを少しずつして投稿してくださっていますのでそちらをどうぞ。
※序章やらプロローグやら何分私自身と同様に高脂肪な内容になりそうで、数日間に分けて綴って参ります。
◆序章
ロンドン公演について発表されたのは2024年3月。2024/2025シーズンラインアップ発表時でした。何しろバレエ団にとってはモスクワ以来16年ぶりの海外公演。
また初回の2008年ワシントンD.C.はジャパンカルチャーフェスティバルだったか招待公演でモスクワはザハロワが間に立って橋渡ししてのボリショイ劇場公演。
しかしロンドン公演は主催公演として乗り込んで行くと知り、ワシントンD.C.、モスクワ共に観に行っている者としては嬉しさと緊張が交わる発表でした。
恐らくは行くであるうとはうっすら考えてはおり2025年4月半ば『ジゼル』の頃に証明写真を撮ってパスポートを申請
(ワシントンD.C.のときに取得するも期限切れ。それだけ久々の海外公演)、
5月半ばに受け取るもまだ4月半ばの時点では行くか否かは未定段階でした。
職場には3月上旬には、7月末に1週間程度休暇をいただくかもしれませんとは伝えていたものの、真の目的は知らずでも
一部私の十津川警部並みの旅癖を知る同僚からは行き先を聞かれ、回答すると会うたびに暫くはフィッシュアンドチップス!と話題にされ笑、
或いはロンドン旅行経験者からはバッキンガム宮殿近くで食べたというパサパサスコーン事件も教えてもらい笑、
旅の達人な若手従業員の1人からは、劇場と博物館いっぱい、○○さんにぴったりですロンドン〜と
いつも以上に癒しを貰い(職場の若手陣、皆本当に素敵でして、接する度に学びと癒しを貰っています)
繁忙期の休暇予定ながら誰もが応援体制でいてくれたのは本当に救われました。ただまだこの頃は、本当に行くかどうかはわかりませんとしきりに伝えていた記憶があります。
もう時効でしょうし違う職場におりますため打ち明けてしまいますが実はワシントンD.C.公演時、非は仕事の出来が良いには程遠い私に100%あったのは承知しておりますが
3日間の休暇申請するも上層管理部の1人に皆が急がしい時なのだから許されないと、
休暇を認めていただけず。すると現場の先輩達が口裏を合わせて、家族の用事での米国渡航にして伝えておくからと、
大嘘を貫き通してくださり、私はどうにかワシントンD.C.公演に行けたのです。ですから帰国して出勤しても晴れ晴れした顔は厳禁、
それよりも私が懲罰や処分受けるならまだしも物語を作って貫き通してくださった現場の先輩方に何かあったらどうしようかと心配が尽きず。
帰国後も約2ヶ月間は生きた心地があまりしなかったくらいでした。
ですから今回のロンドンは、キャスト発表つまりは私の渡航が決定確実になる前の段階では私よりも同僚達のほうが寧ろ喜び興奮しきりな恵まれ具合に今も感謝が尽きずにおります。
ロンドン行きの決め手になったのは勿論キャスト。2025年4月30日夜に発表されたロンドンキャスト概要にて、私の渡航は決定確実となりました。
しかもこの円安の時期。恐らくは配役されるでしょうが渡邊さんが出なきゃ行かないわいとぼやいていたら千秋楽に無事配役。しかも弟君の拓朗さんとの対決が決 定。
4月公演を観ながらいつか兄弟対決実現したらと希望は思い描いていただけにまさかロンドン公演で実現とは、思いもいたしませんでした。
渡邊さんの文字に私のただでさえどっしり重たい肉付きの宜しい腰も上がり、まずはロイヤルオペラハウスの会員登録から開始。
そして海外サイトでのチケット購入は2008年のワシントンD.C.公演以来。できるか不安でしたが困ったときには同じ舞踊家応援隊でもあり
偶然にもお2人ともロイヤルオペラハウスでの鑑賞経験があるため商品のヘルプセンター以上に親切に教えてくれました。
また座席に関しては千秋楽は1階で観たいが段差が小さいと聞いて暫く悩んでおりましたが5月のスターダンサーズバレエ団公演帰りに
偶然飲食店で一緒になった古株なロイヤル通の方々から千秋楽あなたはここ!!!と素早くご指定。
背の高い人が前にきても通路側ならどうにかなると聞き、2列目も空いていたものの中側の場合大きい人が前にきたら
視界の逃げ場がなく危険と教わり、3列目の通路側に決定したのでした。
私自身日本の女性の中では大きくもなければ小さくもない、(ちらっと聞いたがパ・ド・ドゥで男性と一番組みやすい身長数値だとか。まあやることはないだろうが笑)
背丈ですが、欧州では小柄に分類されるでしょうし段差が小さい劇場では目の前が丸々覆われる可能性もあるうと考え素直に通路側3列目を購入。
入力時エラーが何度か出るも、カード会社から送られてくる入力コードが届き、入力して無事完了。
メールにロイヤルオペラハウスチケット購入明細が届くと、ああ、本当に行くんだ、と背筋がすっと伸びる気分になったものです。
座席位置を確認し、約2ヶ月半後にはロイヤルオペラハウスの舞台に渡邊さんアルブレヒトが現れるのか、と考えがよぎるも実感は沸かず。
他日のチケットは今となっては信じ難いかもしれませんが、初日除く4公演は6月半ば頃までは残席がかなり多く、席を迷い過ぎて一か月が過ぎてしまったほど。
まさか最終的には全公演完売だなんて誰が想像できたことでしょう。意地悪な予想かもしれませんが、吉田都監督以外は現地では無名ですから、
日系企業にチケットをばら撒いてどうにか席を埋める、そんな事態も想定していた私です。
6月公演のアリスの頃にはまだ全公演買っておらず、何処にしょうか連日眺めては1公演ずつのんびり買いましてやっとこさ無事全公演購入。今にして思えば恐ろしい呑気ぶりです笑。
航空券の購入は5月下旬。飛行機関係にお詳しそうな方に尋ねたりしつつ、直行で日系よりお値段抑えめ、
また英国行くなら利用してみたいと憧れもあったブリティッシュエアウェイズに決定。結果、大正解でした。
またここ最近英国渡航で必要になったETA(電子ビザ)は公式ホームページから申請したところ、送信後5分程度で許可のメールが来て本当に良いのか、
早すぎる返事にかえって心配になりましたが笑、あなたは英国へ行けます、といった文面がありましたのでまあ一安心。
ホテルはブッキングコムから、オペラハウス間の距離と値段で決定。まあ、宿の印象を話すと泊まりたがる方はいませんでしたが笑、個室で1泊1万円台且つオペラハウスから徒歩10分、
西友のようなスーパー、セインズベリーも通り道にあり(紀伊國屋や明治屋は私には合いません笑)、お風呂等は共用でも私からしたら好条件です。
スーツケース荷造りは前日の昼以降に開始しまして、遅過ぎるとのご批判受けるでしょうが、とにかく三連休直前に同僚達から気をつけてね、楽しんできて!と言われても、
(繁忙期真っ只中の渡航であるため近い席の同業務な人達にしか行き先は打ち明けずにおりましたが
前日夕方になって瞬く間に広域に知られ笑、しかし誰もが素敵!ロンドン行くんだって?!楽しんでね!と優しく声をかけてくれました)
7/19のアステラスにてロンドンで会えますね!とモスクワ公演でお世話になり、モスクワに引き続き現地入りなさる読売新聞記者の方と言葉を交わしたり、
アステラス帰りに大阪のKバレエスタジオ大人生徒さんでロンドン出張経験者から色々話を聞いていても尚、海外渡航する実感が湧かなかったのです。
また出発前日は我が節目でもあり、随分と能天気に即席ファーストジャックのケーキを用意して過ごしてしまい、
親族に借りたスーツケースをやっとこさ開けたのも21日午後以降でした笑。
スーツケースを使って旅立つのもモスクワ以来。いつも国内飛行機利用であってもリュックを持ち込んでしまうためです。
荷造りするも、元々旅の荷物が少な過ぎる私なので札幌へ行くときの準備時間とさほど変わらず、そしてスーツケースの中はスカスカ。
お土産たくさん入る!、いや、スーツケースが大きめだからかとも思ったものの帰りの便が偶然同じで帰国後先にターンテーブルに出てきた私のスーツケースを目にした英国通な友人曰く、
これに全部入ったの???と大驚愕。どうやら6泊にしてはだいぶ小サイズであったとは帰国後に知りました笑。
ロンドン出発前日、オンラインチェックインも無事済ませ、座席指定はもうできない状態だったのか一番後ろでしたがお化粧室も近く、
飲み物なども貰いに行きやすい座席だから良いか、と思っていたら隣客の女性がとても親切で仲良くもなったりととんでも幸運な座席でしたが
それはそうと、そんなこんなであとは行くのみ。でも前日なのに実感沸かずどうしたら笑。
自宅を早朝出発であったためドキドキして殆ど眠れず、ほぼ不眠のままいざ羽田空港へ。
※以下写真が30枚ほどありますが、忍耐力や辛抱強さを鍛えたい方はどうぞご覧ください。
海外旅行経験豊富な上級者の方々、ロンドン精通者にとっては笑っちゃうような初心者ぶりです。無理に読もうとなさらずに。

羽田空港国際ターミナル、初めてきました!

スーツケース。ステッカー、可愛いでしょう?鳥羽水族館の春のラッコ祭りで、HUBでウイスキー飲んだとき、チャコット代官山でお土産購入時にもらったステッカーです。
酒とバレエとラッコと旅。河島英五さんの代表曲なスーツケースでございます笑。

ブリティッシュエアウェイズ!

16年ぶりの国際線、ドキドキの飲み物提供時間。とてもフレンドリーな接客に和みました!
そしておやつ!程よい塩気のプレッツェル。ドイツのものかと思ったら、英国産らしい。ドイツに英国、あっ、ロンドンでジゼル〜
しらかわんとミャクミャクさんも同行です。しらかわんは、地元出身兄弟のロイヤルオペラハウス対決が観たい、コミネス白河での里帰り舞台まで待ちきれないそうで、ロンドン行き決定。
万博に行った親族が買ってきたミャクミャクさん、万博会場でバーミンガムロイヤル始めバレエを何度か観たようですが、
また一時は紙コップアフタヌーンティーだった英国館も話題になりましたが笑、本物の英国に行きたくなったらしい。

甘辛いエスニック焼きそば。白ワインとも合い、美味しい〜。機内食が楽しみで、テーブルに置かれた瞬間拍手した私です笑。

地図を自由に検索できる機能があり、初台地図。有名スポットは所々抜けていても新宿の角筈ホールは出たりとなかなか不思議笑。

何しに行くんやロンドンに笑笑。しらかわん、ミャクミャクさんとスケジュールシフトを話し合っているんです。しかし実際には当日の天候で決めていました。

おはようございます〜朝ごはん?提供が遅れ気味だったようですが、クルーの方々のチームワークが抜群で、緊迫気味にはなっても決してピリピリせず、
足りない飲み物など素早くリレー渡ししてはありがとうと声かけあっていて、観ていて感心してしまった。
食事提供時間以外は控室からは楽しそうな会話聞こえてくる時もあり、人間関係素敵なチームでした。

もうすぐロンドン。飛行中はハリーポッター映画を初めて観た。カートの駅のキングスクロスはこの場面かーと一応予習。パディントン映画も鑑賞。

茶色い家がよく見える

ヒースロー空港到着!地下鉄エリザベスライン乗りますー。新しい路線で、広々車両。荷物多い空港利用者も乗りやすい作りです。紫の丸印が半蔵門線に見えて仕方なかったが。

街中に着いて最初に撮影した1枚です。初めて観る二階建て赤いバスに大興奮!
するとひっきりなしに来る笑。奈良の鹿を初めて観たときの状況に似ていました。奈良公園、どこに行っても鹿はいた笑。

宿に到着。下宿な外観です。大英博物館すぐ南、駅はホルボーンとトッテナムコートの間くらい。
空港への乗り入れはトッテナムが便利だが、どちらかと言えばホルボーン寄りの立地でした。
閑静な地域ブルームズベリーで、博物館や大学、研究機関が並び、落ち着いた雰囲気でとても良き場所。
程よく飲食店もあり。オペラハウスにも近く、恵まれた立地でした。
ホテル予約サイトには掲載されていますが実質下宿。お風呂は各フロア共用。しかしロンドン中心部に近い地域で個室としては破格な宿だったかと。
フロントもなく、オーナーから来たメールに従い暗証番号入れてキーボックスから鍵を出して開ける、そんな宿です。
最初玄関の入り方すら分からず、偶々出てきた宿泊客が大変親切に教えてくださり事なきを得ました汗。
隣室や上の階の声丸聞こえで、英国特有のペットボトル蓋のカチッと鳴る音も響いていたはず笑笑。なるべく部屋では蓋は開けっぱなしにして蓋開閉は最小限に抑えていました。
コップもポットもなく、ガスもレンジもなく、かといって温かい飲み物を買ってばかりいては支出もかさむ。
そこで、コップはペットボトルを切り取り湯呑み型に、共用バスルームで熱湯をジップロック袋に入れては部屋に持ち帰り、
理科の実験状態で日本から持ってきた後輩からの誕生日プレゼントのドリップコーヒーを淹れておりました。
袋から熱湯を細い線で少しずつ淹れる術は身につきましたがこの技を今後生かす機会は、ないでしょう笑笑。
部屋のドアの上部の開閉金具が外されていて箪笥の上に堂々と置かれていたが笑。歯ブラシ立てかけたり輪ゴム掛けておいたりとすっかりインテリアとして有効活用していました笑。
窓横は丸々倉庫のため、景色は分からず。共用バスルームの僅かに透明な屋根から天気を毎日確認!
私がいたのは1階の部屋で、計2部屋のフロア。隣部屋は途中で宿泊客は入れ替わっていましたがともに男性。
恐らく善良な方とは信じたいところですがお風呂上がりなど可能ならば鉢合わせたくはないため音が一切聞こえてこない不在らしき時間帯、
或いはいびきが聞こえてきたり(つまり寝静まっている)、YouTuberなのか配信中ぽい声が聞こえてきている最中に素早く済ませていました。
リラックスは、あまり出来なかったかも笑。帰国後の翌月に福岡と名古屋でカプセルホテルを、福島県の新白河駅近くのビジネスホテルを利用しましたがもう天国です笑笑。

ただ質素ながら部屋のセンスは女性オーナーセンスが光り、ヴィクトリア朝の夜会の絵や、ブックスタンドもお洒落。

宿から散歩へ。そして初めて目にするロイヤルオペラハウス!!!

噂の!?スクールからの通路。夜8時でもまだ明るい空。

オペラハウス隣はライオンキングの劇場。

地図があちこちに。このお陰で到着初日も携帯や手元の地図の出番なしで4時間歩き回りながら過ごせました。

大胆な柄のユニオンジャックバス!

オックスフォードサーカス方面へ更に歩いてみましょう、リバティ!

パブのシェイクスピアヘッド。大阪の道頓堀や通天閣もびっくり、シェイクスピアが立体化しています。
繁華街ど真ん中にあり、ガイドブックにも掲載されているためか中も外も大混雑。賑わっていました。

シェイクスピアヘッドとなり道。何処歩いても絵になる街。

管理人、遂にパブ全英デビュー!初台HUBでの練習成果を発揮です笑。シェイクスピアヘッドすぐそばにあり、恐る恐る入店。
すると女性店員さんばかりで、にこやかに迎えてくれました。値段が何処にも見当たらないが(多分私が気づいていないだけ笑)
ロンドンプライドを指差して発音もして注文。すると、どっちのサイズが良い?とグラス大小取り出して聞いてくださり、小さい方を注文。
そして支払い。地下鉄改札を除けばロンドンでの初めての買い物です。支払い完了したか不安になっていると、店員さんが愉快な動きをしながらこれで大丈夫よー!と声かけてくれました。
デビューのパブがこの店で良かった!

せっかくなので外飲み。気持ち良き。店員さん達のおかげで、到着初日ながらすっかりリラックスして呑んでいました。ロンドンで呑むロンドンプライド、良い喉越し!
白馬の看板も目に留まり、千秋楽アルブレヒトは普段から白馬に跨ってお城の周りを行動しているのだろうと想像もよぎりました笑。

駆けつけの一杯も済ませ、暗くなってきた。更に南方面へ歩いてみましょう。

ウエストミンスター寺院!

夜空に輝くビッグベンと赤いバス!

ビッグベン。ピーターパンに出てきたあの時計台!嬉しくて、早速オノボリ写真も撮ってもらいました。観光客の方、ありがとうございます。
気づけば周りは皆さん長袖なのに、興奮と歩行量の熱量なのか私はロンドン到着してからずっと半袖笑。この時既に22:00回っておりました。

宿まで歩いて戻ります。道中にあった夜のコヴェントガーデン駅。

23:00過ぎに宿到着。早々に夜遊びしてしまった笑。部屋のブックスタンドや本の取り揃えはしらかわんやミャクミャクさんもすっかりお気に入りに。
ともに品と知性香る二大貴公子ゆかりの地のキャラクターですから、書物にも興味津々な様子。
しらかわんのSキーホルダーは後日レスタースクエアで購入。
さあ、明日7/23は夜はジゼルと同じく森の精霊を題材にした舞台作品を鑑賞しますが、あとは何をしようか。明日の天候等で考えましょう。
※第2回或いはジゼルに先立ってのバレエではない観劇感想に続く。
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