※当記事につきまして、関係者の方がリンクを紹介してくださったようで、当ブログでは昨年秋の新国立劇場バレエ団『ジゼル』以来であろう
テレビ番組で例えるならば『おしん』並みのアクセス数に喜び驚愕しております。
アクセスしてくださった方、ありがとうございました。
佐々木美智子バレエ団の公演は初鑑賞が2013年『バフチサライの泉』で、チケット申し込み時に電話にて
美智子先生と2007年に東京で上演された小林恭バレエ団の同作品についてのお話も弾んだ嬉しい思い出がございます。
その後は2015年『アナンケ』、2016年『ロミオとジュリエット』(鑑賞前に甲子園球場で高校野球観戦いたしました。今思えば暑さも抑え目だったか)、
2018年『バフチサライの泉』、と足を運び拝見しております。
美智子先生とは、山本隆之さんの紫綬褒章受賞を祝う会にて初めて対面して会話を交わし、賑やかで明るい口調にとても元気付けられた記憶がございます。
メールでのチケット申し込みにおいて丁寧に対応してくださったミストレスのさおり先生、そして大さん、夢奈さん、嶺さん、須弥奈さん、と
佐々木ご一家や佐々木バレエには良い印象しかなく、この度もたっぷりと公演を楽しませていただきました。
鑑賞後すぐに綴ることが困難な脳みそであるが故に鮮度が薄れた頃に更新され、そうはいっても旨味が強まるわけでもないどっちつかずなブログでございますが、
また余分な脂肪が多めの管理人と同様に文字量過多な内容の時代錯誤なブログであり、アクセスしたものの辟易して数秒で閉じられた方もいらっしゃるかと存じます。
例え数秒であっても、多くの方にお越しいただけて感激しているところでございます。本当にありがとうございます。
当方技術面に関しては特にまだまだ知識不足な事柄が多々あります。また大阪ドンキならば安易に道頓堀ドン・キホーテの風車、ではなく観覧車を記念撮影したり
バレエ公演の感想記事にいくら東大阪と地域が近いとはいえ聖徳太子が登場したりと相当な捻くれ変り者が書いており、
舞台で踊る側の立場になっての思考が至っていないかと思いますので公演関係者の皆様、苦情等ございましたらどうかご一報くださいませ。
7月30日(日)東大阪市文化創造館大ホールでにて佐々木美智子バレエ団『ドン・キホーテ』を観て参りました。
佐々木美智子バレエの公演は5年前に八尾市で開催された『バフチサライの泉』以来の鑑賞、東大阪市文化創造館は初訪問でございます。
https://sasaki-michiko-ballet.cloud-line.com/
キトリ:佐々木夢奈
バジル:佐々木嶺
ドン・キホーテ:山本隆之
サンチョ・パンサ:小森慶介
メルセデス:佐々木須弥奈
エスパーダ:北井僚太
ロレンツォ:内田卓
ガマーシュ:佐々木大
ジャネッタ:水口早織
ピッキリア:齋藤伊世
森の女王:三澤喜梨香
キューピッド:森美麗
酒場の女将:杉前玲美
佐々木夢奈さんのキトリは快活でチャーミングなパワー全開。登場時から顔の表情のみならず全身からにこやかさを放ち、
高いジャンプからは太陽光線を目一杯飛ばして場内を照らしていて照明器具が大増量したかと思う気分にさせてくださいました。
実際の身長はどれほどかは分かりかねますが舞台姿がとにかく大きく、1幕ソロでは1回における空間移動の長さにもたまげ、
加えて勢い任せにせず手先や脚先は柔らかく花がふわりと咲きそうな余韻も目に刻まれております。
また隅々まで街の人々への目配せも細やか。賑わう街の空気感を頼もしくリードしていらした印象です。
佐々木嶺さんは軽やかで背中が抜群にしなやか、爽快なバジルで舞台を鮮やかに盛り上げてくださいました。
特にキトリ友人達との1幕トロワにおける、急速ランベルセの遠心力の強いこと。
水口さんジャネッタと齋藤さんピッキリアもキビキビと達者な踊りで、息の合い方もバッチリな3人組でした。
6月末のジャクソンでの入賞や、Kバレエスタジオの舞台でも披露してくださった矢上恵子さん作品でのぶっ飛ぶレベルな身体能力といった
ハイテクニックの持ち主の印象がありましたが、それだけでなくキトリから雷を食らう浮気性な一面や
酒場での狂言自殺をあらかじめ知らせ歩く、隙のないされどスリルな味わいといい、場面転換な箇所での物語の運び人としても大活躍。飛躍が益々楽しみなダンサーです。
夢奈さんと嶺さんは実の姉弟でいらっしゃいますが、言われなければ気づかないほど
爽やか熱々カップルな関係を舞台上では構築され(キトリのほうがちょいと強そうではあったが笑)
父親の反対を押し切って乗り越えようやく結婚に漕ぎ着ける恋人同士な2人を踊るにあたって気恥ずかしさや戸惑う様子も少なくとも観ている側には全く感じさせず。
共に白い衣装で揃えた晴れ晴れスカッとした3幕グラン・パ・ド・ドゥの祝福感も忘れられぬ盛り上がりでした。
姉弟や兄妹で恋人同士を踊るのはどんな心持ちとなるのか、佐々木バレエでも嘗ては美織さんと大さんがジゼルとアルブレヒトとして主演を務められたことがあり
また17年前の世界バレエフェスティバルではマヤ・マッカテリと近年は今回の会場からも近い東大阪市内のスタジオでの指導でもお越しになったデヴィッド・マッカテリが
兄妹からなる『ロミオとジュリエット』で熱々接吻もしていたかと記憶。案外恥ずかしくもなくなるのか、気になるところです。
篠原さん版の名物でしょう、たっぷり踊る設定のサンチョの小森さんは沸き立つ切れ味で場を浚い
鬘や帽子もなく、詰め物もなく、格好は一見『マノン』物乞いに見えなくもないものの
踊り出したら吹き飛び、軽快に舞ったりそうかと思えばご主人のドン・キホーテには一生懸命お仕え。常に明るい気遣い屋さんでした。
3幕ではアントン・シモーヌ作曲の「水兵の踊り」の音楽(2月のバレエ協会ドンキの時、バレエ教師及び音楽専門家なお方に教えていただき深謝)にのせた、
脚が絡みそうな技巧満載な急速ダイナミックソロも用意され竜巻のような旋風で一気に驚かせて場内大沸騰。
メルセデス佐々木須弥奈さんのゴージャスで芳醇な香り漂う踊りやオーラ、北井さんエスパーダの吹っ切れたキザな表現が描き出す大人な世界も見所でございました。
そして最たる話題かもしれません。ドン・キホーテに山本さん、ガマーシュには佐々木大さんが配され、味わい深い豪華共演が実現。
薄紫色のタイツな貴族衣装もお似合いで剽軽ながらやり過ぎず、脚の出し方1つにしても品も備えた大さんガマーシュは
テラス席で相席となったドン・キホーテのお世話もする面倒見の良い気配り屋さんな貴族らしく笑、ドン・キホーテと和やか仲良しに。
対する山本さんのドン・キホーテは夢想に耽りながら好き勝手に生きているのか笑
食事の途中で居眠りしても、起きてボーッとしながらお酒を嗜んでいても絵になる老紳士。
キトリをドルシネアと勘違いし恋心を募らせていくところは設定上は変わり者扱いをされる展開ではあっても
街の女子達が自然と引き込まれていった光景に見て取れたのは、山本さんによる高貴で悠々とした品位あるキャラクターだからこそでしょう。
キトリピンチ計画を救うときの槍で床を打ちながらの反動で客達を宙に浮かばせてしまう演出の立体感といい、
頑固なロレンツォであっても折れるしかない静かで熱い迫真の詰め寄りといい、現れるだけでもドン・キホーテの世界がふと広がる、
しかし主役がきちんと引き立つよう抑える存在感の出し方にも平伏したい思いでございました。
街の広場は想像以上に賑やかな活気が1人1人から溢れ、音楽のテンポが速めであっても全員が多彩なテクニックを盤石且つ熱く示して
前方から1列ずつ順々に座りながら変化をみせる振付も上の階から見ると飛び出す絵本のような迫力十二分。
夢の場の吸い込まれそうな空気も忘れらず。夢奈さんは薄紫のチュチュで登場され、打って変わってのロマンチックなキラリとした輝きに満ち
愛嬌ある可愛らしさでふわふわ舞いながら上の階の観客にも魔法が振りかけるようにしつつ、
子キューピッドを率いるリーダー感やドン・キホーテを堂々と導く姿にも拍手を送りたくなったキューピッドの森さんや
森の女王の三澤さんの安定感ある軸から優雅に繰り出される踊り方も好印象。
コール・ドの連なりも優美な完成度で、チュチュが暗めの緑或いは少し渋めの紺色で彩られ、
光射し込む満天の星空の背景と調和しながら瞬いているように見える視覚効果もありました。
それからユニークでありもう一歩祝福感が強まる演出として、酒場の女将とロレンツォが睦まじい関係となり、3幕のボレロはこの2人が披露。
キトリとバジルだけでなくもう1組のカップル!?が成立し、2人も衣装はそのままありのままの姿で娘達を、そして自身をも祝いながら結婚式を盛り上げていたのでした。
親族身内、友人らが集う街中での結婚式となればボレロ担当が顔見知りな2人による披露はごく自然な流れに思えますし
頑固なだけではない、ロレンツォの愛情深さにも触れた気分となる演出です。
女将の杉前さんが酒場の仕切りや2幕終盤の騒ぎを経て一件落着後に1人残ってお酒を飲み干す豪快さは勿論のこと、ボレロでのキレキレな踊りも見事でした。
そういえば、佐々木バレエの皆さんのメイクが以前より薄くなった印象を持ち、近年の潮流に合わせたのか私の気のせいか。
おでこのくるくる描画やノーズシャドウももっと濃いめであった覚えがあり、最初に見たときのインパクトたるや笑。されど浪速に来た証にも思えたりしたものです。
『アナンケーノートルダム・ド・パリー』や『ロミオとジュリエット』『The Fisherman and His Soul 』(オスカー・ワイルド原作の漁夫とその魂)等
篠原さん作品で多く共通するであろう照明も効果抜群で、光と影のコントラスト演出が秀逸。
プロローグではドン・キホーテの部屋の家具等はなく、暗闇にぽっかりと光が照らされた場所にドン・キホーテとサンチョが
その後、光は移り変わってキトリやバジルが現れた場所に照らされ、ドン・キホーテの孤独な内面を映し出し
展開を示唆する不思議な力が巡っているような効果もあったと捉えております。
エピローグも皆に見送られての賑やかな旅立ちではなくプロローグと同じく再び暗闇となり、
ドルシネアへの思いを抱いて次の旅へと静かに突き進む2人にしっかりと焦点が当たっていたと見て取れました。
先月札幌の小泉のり子バレエスタジオ発表会記事でも触れたとおり、篠原さん版ドンキは2007年札幌で全幕、
2008年愛媛でハイライト版、2015年愛媛で全幕、そして今回2023年の大阪と、3府県目での鑑賞。
2007年札幌全幕と2008年愛媛ハイライト版は山本さんがバジル、2015年愛媛全幕は佐々木大さんが後半のバジル、山本さんがエスパーダ、
(前半バジルは福岡雄大さん、サンチョが福田圭吾さん。そしてガマーシュが篠原さん!プログラム未掲載であった、酒場への突然乱入泥酔客が下村由理恵さんと福岡さんだったはず!)
当たり前ですが場所が変われば土地柄や地域性も変わり、団体が異なれば演出も少しずつ手を加えられ、年月を経ていけば
配役も世代交代が行われる場に居合わせ、だから長きに渡っての全国行脚はやめられません。
洗練されエネルギッシュであった札幌市、大らかさとノリの良さが溶け合った愛媛県西条市、コテコテドヤーな東大阪市(東大阪に愛着ある私です、褒め言葉です笑)と
同じ篠原さん版であっても3箇所とも雰囲気はだいぶ違って、こればかりは各地の客席から観た者にしか体感できぬことでしょう。
先月の札幌市カナモトホールでの小泉バレエ鑑賞時には夜の部の1作目へのご出演者であり
及び昼夜のカーテンコール挨拶で終盤に登場された教師陣の中にいらした小泉しづかさんがジプシーの女を踊られた2007年が思い起こされ、
また客席においても、2007年の篠原さん版全幕ドンキの主要役を踊られた方のお姿を拝見。
作品の継承の大切さや、観客として観続ける意義を再確認した今夏7月の札幌と東大阪鑑賞でございました。
また是非とも観たいと思わずにはいられぬ、篠原さん版『ドン・キホーテ』です。
※佐々木夢奈さんのSNSに1幕キトリソロの練習映像があります。軽やかで力みなく、さらりと舞う美しさでございます。
紫色がお好きでいらっしゃり、とてもお似合い。私の中で紫と聞くと、聖徳太子、紫綬褒章、そして夢奈さんがぱっと浮かびます。
この少し前のご投稿であったか、映像でお召しになっている練習用スカートの紹介もなさっています。
実は管理人、このスカートと同じ柄のカシュクールノースリーブのレオタードを持っておりまして私の動くコンクリート歩く暗幕なる容姿を知る方は信じ難いであろうと存じます。
私が着用すると案の定ズンドコドッスンと右往左往するただの紫膨張物体になるわけですが汗
(いかんせんレッスンは年3回程度のため着用物は上質品を選びたくなるらしい)、
スカートをお召しになった夢奈さんのお姿写真が視界に入った途端全くの別柄に思えた次第です。
着用者、大事でございます。
※以下、写真多数ございます。酷暑か猛暑かもうようわからん天候でございました。
お時間のある方は宜しければご覧ください。お盆も近づきそんな暇は無いお方は恐れ入ります、次回更新をお待ちください。
東京での鑑賞記ですので写真はそこまで多くならぬ予定でおります。
おはようございます。梅田スカイビルの下から空を見上げます。
前週に篠原ともえさんとアンガールズの田中さんが案内する建築系の番組にて
梅田スカイビルや大阪城について放送されていて、また行ってみようと足を運びました。何度見ても、空や近未来に繋がっていそうな不思議な構造です。
七夕。四季折々の風情も取り入れた森山開次さん振付の竜宮、また観たい、そして皆様にご覧いただきたい涼やかな作品です。
大阪城へ。まだ午前中だがこの時点で暑い笑。本当は天守閣にも行こうと思ったが、外観だけ撮影して戻りましたとさ。ここでラジオ体操やっていたのでしょうか。
大都会の中にある大阪城。あ~と歌いたくなります。(お若い世代の方はご自身でお調べください)
お昼は大阪で特に好きなお好み焼き店おかるへ。
蓋をして蒸し焼きにするのがおかる流。
名物、絵も描いてくださいました。まいど、ビリケンさん。
おかるのあと、アーケード街を歩いていたらマスコットキャラクターに遭遇。つい撮ってしまいます。
いただいた団扇、重宝しました。扇ぎながら近鉄奈良線に乗り、会場へ向かいました。
道頓堀のグリコ看板。大阪何回来てんねんと思うでしょうが、元祖アロンジェやと思いますー。
食いだおれ人形。修学旅行時とやっていることが変わらぬ管理人笑。
かれこれ大阪訪問回数は80回には達しそうですが、(正確にはもうわからん)バレエ以外の用事で来たのは初訪問であった高校の修学旅行のときのみです。
現在物議を醸しているらしい欧州の名所でのとんがりポーズを通天閣前でやっていた同級生もいて、懐かしい。勿論修学旅行でなら何ら問題ないでしょうが。
難波周辺の立体看板を見上げ歩くことが好きなものの、ここまで暑いとそうもいかず。大阪王将の看板、餃子圧の迫力!
いつか乗りたい特急ひのとり。車内ではストラヴィンスキーの曲が流れていると嬉しいが。
会場の東大阪市文化創造館。まだ開館して間もないそうで、隅々まで綺麗な造りです。次回は中にあるライブラリーカフェにも立ち寄ろうと思います。
帰り、ホームの向かいに来た近鉄奈良線が鹿さんや東大寺でしょうか、奈良の名所絵巻物なデザイン。柔らかなタッチでカラフルです。
奈良には何度か行っており、一人旅で出かけたことがある家族もおり、我が家には鹿さんのぬいぐるみがいくつもございます。
ところで行きに日本橋(にっぽんばし。道頓堀からも徒歩移動可能な駅)から乗車し、
暫らく経つとある駅から同じ車両の左側に乗車してきた女性グループの中に、見覚えのある心優しい美女が。
ああ、昨年のガチョーク賛歌プロジェクト(現在再演プロジェクトとして全国公演中。昨日無事熊本公演を終えたようで天候が不安な最中
交通機関も乱れ、大変では済まない公演であったかと思います。横須賀、大阪も無事できますように)にアンサンブルで出演した、
そして2月は新国立劇場での鑑賞前に初台近くのオアシスにて、例の件で私をずっと慰め励ましてくれたお方!!
そしてまた暫く経ち、今度は同じ車両の右側から私の名字を口にする声が聞こえた気がし、但し私の名字は関西圏に多いためそこまで気にせずにいたところ
度々お世話になっている大阪Kバレエスタジオのマダム達でした。やはり私のことを話題にしてくださっていたらしい笑。
今回はドン・キホーテ役やからさすがに来ないんちゃうかと思ったら噂をすれば来てはる!!、今ちょうど話していたんやで!と、
当の本人が同じ車両にいて驚愕であったご様子。そりゃそうだ笑。会場までの道を把握していなかったため、案内してくださいました。
幕間も楽しく、ありがとうございました!
私は大阪で生まれた女でもなく、府内での在住在学在勤経験も無い、生まれてからずっと東京生活にも拘らず
公演会場への道中とはいえ近鉄線の中で両手に知り合い状態になるとは、長年に渡り訪問し続けていると面白い嬉しいことが起きるものです。
帰りは難波へ。公演での席が近く、この地域界隈に詳しいKスタマダムが美味しい焼き鳥屋さんがあるからと連れて行ってくださいました。
どの串も美味しい!!お弁当の持ち帰りも時々利用されているそうで、美味しいらしい。
近所に住んでいたら、毎週休前日に利用したくなりそうなお店でした。女性1人でも入りやすそうです。
鴨葱串の鴨は河内産とのこと。
ネギ味噌焼き鳥、苦味と香ばしさでビール進みます。
磯辺巻きと赤ワイン。ワインも進みます。この日の公演のこと、新国立劇場にも度々いらしていて近年の初台でのこと、
色々語ったりまたまた励ましてくださったり。心安らぐ時間となりました。
バス乗り場へも案内いただき、至れり尽くせり。ありがとうございました!
さらば大阪、また9月!!