2021年7月9日金曜日

オリジナル大作で挑んだ井脇幸江舞踊生活35周年記念公演『トスカ』 同時上演『Mozartiana』『サタネラ』  6月19日(土)20日(日)




6月19日(土)と20日(日)、新宿文化センターにて井脇幸江舞踊生活35周年記念公演『トスカ』同時上演『Mozartiana』『サタネラ』を観て参りました。
https://ibc.yukie.net/schedule.html#more

スパイスイープラスでのインタビュー。『トスカ』制作経緯や『サタネラ』奥田さんへの注目ぶりについても語ってくださっている濃い内容です。
https://spice.eplus.jp/articles/287099


※キャスト等はホームページより抜粋

バレエコンサート
『Mozartiana』
振付:石井竜一
<音楽>チャイコフスキー
プリンシパル…梅澤絋貴・髙橋ナナ(19日)/戸塚彩雪(20日)
セミ・プリンシパル…工藤加奈子
男性ソリスト…愛澤佑樹、森田維央、藤島光太、井上良太
第1ソリスト…立山澄/真鍋歩、藤田瑠美、戸塚彩雪/髙橋ナナ
第2ソリスト…真鍋歩/立山澄、山田琴音、長野ななみ
コールド…松島愛、山田萌奈美、小林汀、矢内七重


役柄ごとに異なる色彩の衣装を纏ったダンサー達が次々と登場し、端正に幕開け。
モーツァルトの音楽への敬意を込めた作風らしく、チャイコフスキーにしては劇的抑揚が抑え目です。
一部女性コール・ドの頭飾りや配色が『ラ・バヤデール』を少し彷彿とさせつつも、きびきびと呼吸の合う踊りで歯切れ良さがあり、
特に2日目のプリンシパル戸塚さんの優雅な軽やかさは目を惹きました。 実は何週間も経過した現在も後半部分の音楽が頻繁に脳内旋回中です。
この曲を用いたバレエはこれまで2度観ており、直近では2017年3月のアナニアシヴィリのガラにて、
座長と同郷出身であるバランシンの振付。女性は長い裾のチュチュで、振付に面白味があったか否かはさておき、故郷のダンサー達が踊る光景を観られたのは幸運。
もう1回は28年前の小林紀子バレエシアターにて、英国人振付家マイケル・コーダーによるもので、クラシカルな作風であったのは覚えているのだが
いかんせん同時上演作品で、前年が日本のバレエ団としては初演であった『二羽の鳩』の衝撃たるや、本物の鳩と共に記憶も飛翔していった次第。
モーツァルティアーナをご覧になった方、いらっしゃいましたらお教え願います。若かりし頃の森田健太郎さんもご出演でした。



『サタネラ』よりグラン・パ・ド・ドゥ
奥田 花純・渡邊 峻郁


本拠地では組んでいない初組み合わせの新国立劇場バレエ団のお2人。奥田さんの華やぐ職人芸と渡邊さんのにこやかで時折覗く純朴な魅力が作品に合い、
晴れやかされど単調系音楽(プーニよ、すまぬ)でも愉しい会話のように響いてニンマリ、終始口角下がらずでした。
2日目は更にこなれて花開き、芯は盤石ながら音楽の余韻に至る迄四肢を柔らかに操る奥田さん、
サポート時も屈託ない笑み零れる渡邊さんが悪魔な娘に首っ丈な物語(解釈違っていたら失礼)を構築です。
とにもかくにも渡邊さんが前週金曜日の、婚約者を連れ去ろうとした恋敵に対して鬼の如き形相で立ち向かい手袋を叩きつけて決闘に挑んでいた
全身から怒りの炎充満なジャン・ド・ブリエンヌと同一人物にはとても思えず。目上の男性に対して失礼な表現と重々承知の上で申すならば実に可愛らしいのです。
登場時の上手側の幕からちょこんと顔を覗かせる箇所から恋い焦がれる女性を浮き浮きした心持ちで探す気満々な表情に笑ってしまうほどで
アントレ直後で奥田さんから仮面を外すところでのドキドキと胸の鼓動が伝わり、外したあとの逸る気持ちを必死に抑えながらの興奮ぶりや
最後脚をむぎゅっと両手で抱き掴む決めポーズも、青年どころかもはや朴訥とした少年でございました。

初日は2階、翌日は1階前方で鑑賞しておりましたが、金曜日のジャンと同一人物とは何度も考えても一致せず。それだけ役への入り込みが深かったからこそでしょう。
ひたすらズンチャッチャ曲調で跳躍続きである音楽と振付双方メリハリにも欠けるヴァリエーションにおいても
恋する青年の高揚する様子を表出され、ほんの僅かな音楽の変化にも機敏な反応を魅せてくださいました。
そして初ペアとは思えぬそして作品の世界観にもぴったり。ふと思ったが、発表会で目にする頻度が高く
そうなると中高生くらいの生徒さんとプロの男性ダンサーによる舞台が圧倒的多数。勿論微笑ましい晴れ姿に感激しておりましたが
しかし今回年上、先輩女性ダンサーと若き後輩男性ダンサーの組み合わせで観て膝を打ち
艶やかな美女と恋に盲目状態にある初心な青年なる絵に、後者のほうがしっくり。奥田さんの紺地に細かな刺繍や装飾がなされたお洒落なチュチュと
渡邊さんのサタネラ男性には珍しい上下白に紫色ベストの調和も宜しく、もう第1部終了時点でチケット代の元が取れてしまった気分。
特に男性はヴァリエーションも含めて音楽も振付も単調で物語として魅せることが難しい『サタネラ』への意識が覆されたのでした。
実は似た図式の同作品を今月末に鑑賞予定のため、俄然楽しみが増しております。

さて、新宿文化センターでもやります髪型考察。今回も丸、ですが疑問符もあり。やや明るさを帯びた色合いでしたが
照明の具合なのかより茶色が増していた印象。分け目や整え方は自然で前週に続き好印象でございます。

前述の通りガラや発表会での上演は大変多く、これまで何度も観ているパ・ド・ドゥですが心底浮き立ったのは約12年ぶり。
12年前とは何ぞやかと申せば、数週間前まで報道映像で見ない日はなかった、現在大阪府の大規模接種会場である大阪国際展示場内のグランキューブ大阪で開催された
夏の風物詩MRBスーパーガラ2009にて、法村珠里さんと山本隆之さんが踊られた舞台で、
ゴージャス美女といつもとは打って変わって能天気青年なお2人の美の連なりでございました。またもや干支一回りの法則が当て嵌まり、恐ろしや。
初日の帰宅後、届いていた新国立劇場会報誌が視界に入った途端巡り合わせに再度驚かされた次第です。(詳細は6月22日記事参照)
尚MRBスーパーガラは大阪国際展示場が接種会場となった関係で急遽会場変更を余儀なくされ、メルパルク新大阪にて今年は開催。
昨年中止からの延期、会場変更と困難を経ての開催で、成功を祈願いたします。

ところでこの作品、あらゆる中で何年も前から調べても内容や振付経緯が未だ整理がつかず分からず。
悪魔、ヴェニスの謝肉祭、プーニ、辺りが鍵のようだが綺麗に繋がらず、ヴァイオリニストのパガニーニがヴェニスの謝肉祭を弾く光景も入った映画も7年前に観たが
つい先日自宅に所有していると思い出したCDの解説書が最も簡潔な説明であるかもしれません。



『トスカ』 全2幕
振付・演出:高橋竜太 音楽監修:井田勝大
<音楽>プッチーニ
トスカ…井脇幸江
カヴァラドッシ…安村圭太
スカルピア…高岸直樹
アンジェロッティ…梅澤絋貴
堂守…江本拓



今回のために書き下ろされたオリジナル新作。オペラ素人入門者にも分かりやすい筋運び、演出でした。
新国立劇場オペラ公演『トスカ』のあらすじを読むと、1800年6月17日の物語だそうで、ちょうど221年が経っての同時期にあたる公演日程であったようです。
来年再演が決定しているためあまり詳しく明かし過ぎないほうが良いかもしれず、ざっくりと綴って参ります。
井脇さんのトスカは情熱を秘めた歌姫で、ワインレッド色のドレス衣装を纏った姿も美しく気高い女性。
カヴァラドッシに会えたときめきからスカルピアとの緊迫した攻防、覚悟を決めた最期に至るまで壮絶な生き様を描いていらっしゃいました。
安村さんのカヴァラドッシ純粋でひたむき、心優しい画家で、トスカとに戯れもほんわか優しい調べが彩り
だからこそ中盤にて拷問を受ける姿がそれはそれは痛々しく目を背けたくなる哀れぶり。
クラシックよりもむしろ野暮ったい(失礼)訳ありな役の方が似合い命からがら脱獄してきた悲壮感と再会の幸福の入り混じりバランスも
丁度良い塩梅であった梅澤さんにも驚かされ、そして高岸さんのスカルピア毒々しさは実に壮烈で
トスカに迫る姿の嫌らしいこと。(褒め言葉です)登場した瞬間から空気をがらっと染め上げるオーラや
相変わらずのすらっとした体躯、そして技術に衰えどころか若返り傾向すら感じさせる機敏な踊り方も見事なもの。
単なる悪役にとどまらず、厚みを加えてくださっていました。尚、強い眼力や濃く雄々しいお顔立ちから
管理人の脳内では『風と共に去りぬ』レッド・バトラーが時折過っていきました。
目を見張ったのは江本さんの堂守。物語の展開の急所で鍵を握る人物として場面と場面の橋渡しな役割を
時にシリアスに、時に滑稽に俊敏なソロでも魅せながらいざなってくださり
身のこなしが軽やかで引き締まった体型も不変、これからも長く踊って欲しいダンサーの1人です。

現代の美術館からタイムスリップする導入部はなかなか良く、現代と言っても某団のお蔵入り『くるみ割り人形』と違って東京都庁が出てくるわけでもなく
あくまで美術館の館内や鑑賞する客、警備員、と芸術空間に身を置いた気分になり、ここからいかにして1800年のローマへと移るのか想像を掻き立てる演出でした。
IBCダンサー達が踊る美術館にやってきた人々の弾むような踊りには青春を謳歌する若人達の心が解放されたような爽快感があり
1800年のローマへ移ってからももっと活躍の場面、振付があれば尚舞踊としての全体の見応えに繋がったかと思われます。

初日と2日目と全く異なる席で鑑賞し、2階席で観た初日は普段オペラは殆んど観ていない私が初『トスカ』であったこともあり
正直なところ少人数の芝居中心部分において分かりづらかった箇所もありましたが2日目に上手側前方で鑑賞すると見え方伝わり方が当たり前ですが大違いで
中でもトスカの願望とスカルピアの野望がぶつかりやがてトスカが刺殺に手をかける場面は、背筋までもが震えを覚える緊迫最高潮場面。
激情に駆られた曲調と合わさって目と耳を突く展開で、同時に小道具の凝り方も思わず観察し、スカルピアのつまみまで気づけば覗き込んでおりました。
芝居の割合が多めでしたので、更にパ・ド・ドゥによる膨らみがあれば一段と引き込まれた気もいたします。
サンタンジェロ城の堅固な装置やトスカ達の愛憎劇を見守る、Nao Morigoさん製作の艶めかしくも美しい大きなマグダラのマリアの絵もオリジナル大作に相応しい迫力でした。

オペラド素人からしても、プッチーニの音楽は甘美で劇的抑揚に富んだ印象が強く聴き応えもありながら
Kバレエカンパニーが2019年に初演した『マダム・バタフライ』を思い出し、オペラ音楽のバレエ用アレンジは難しいと再度考えた次第。
音楽監修は『マダム・バタフライ』と同じく指揮者の井田さんで、2019年5月バレエカレッジでのオペラとバレエ音楽についての講座にて、
音楽の骨格がしっかりとしている『カルメン』と比べてプッチーニは歌ありきなため編曲作業は楽しくも難しいと
Kバレエ『マダム・バタフライ』開幕に向けたエピソードとして紹介なさっていて、そうなると歌無しでも自然と音楽が耳に入ってくる『カルメン』と違って
『トスカ』での重要局面では歌声付きアリアを挿入しての工夫にも納得。ただやや唐突な印象も否めず、演出の難度の高さを考えさせられました。
あれやこれや綴ってしまいましたが、『トスカ』の音楽に興味を持ったのは確かで、ほぼ全編聴くのは初であっても2日間鑑賞すれば所々耳に残り
後日オペラでの描き方を確認しようとメトロポリタン劇場での映像を観てしまったほど。
これまで『トスカ』の音楽は思えばソルトレイク五輪フィギュアスケートでのイリーナ・スルツカヤの滑りで聴いたぐらいであったと記憶
オペラではNHKで放送のガラコンサートでしか耳にしていないかもしれません。
数ある舞台ジャンルの中でもオペラは苦手分野の1つで、決して食わず嫌いではなく、今までに『コジ・ファン・トゥッテ』、『イドメネオ』、『運命の力』、
『蝶々夫人』、『道化師』、『アイーダ』など主に新国立劇場公演にて5回は鑑賞。
『アイーダ』は一度は観てみたいと思っていた凱旋行進曲での有無を言わせぬ黄金色に覆われた絢爛豪華な人海戦術に圧倒され楽しみましたが、
以降は「余程」の理由が無ければ観に行かず、足を運んだのは1回のみ。 2019年3月の藤原歌劇団『椿姫』で(当時の感想はこちら)
約10分のバレエ場面のために2日間通いましたが、明解な話の展開や美術衣装が品良く華麗でバレエ以外の場面も満喫でき
せっかくオペラの音楽に関心が再び高まった今回の『トスカ』を機に、また何かしらは観てみようと思っております。

プログラムは今回も中身大充実で、井脇さんの舞踊人生振り返りやイタリア旅行した際の写真も掲載した『トスカ』構想の経緯、リハーサル写真や
出演者へのインタビューまで盛りだくさんな内容。お城の前での井脇さんの立ち姿が颯爽として惚れ惚れし
現地のワインや美味しそうなお料理の写真には思わずお腹が鳴りそうになりました。(食いしん坊の管理人笑)

後日に井脇さんと高橋さんの対談を視聴し、(井脇さんのインスタグラムにまだ残っているかと思います)
高橋さんの振付ノートには人間のイラストではなく台詞が記されていた振付作業の裏話や
東京バレエ団時代にお2人が経験された、新作を振り付ける際のノイマイヤーとベジャールの違い
また後輩の高橋さんが先輩の井脇さんとどう打ち解けたか、『ザ・カブキ』南米公演話まで面白いお話たっぷり。
そういえば15年か20年ほど前のダンスマガジンにて、私達のバレエ団の紹介なる記事にて井脇さん、高岸さん、木村和夫さんが登場したインタビューで
井脇さん曰く、入団した頃は先輩と気軽に話せるような雰囲気ではなかったため(別書籍での前田香絵さんの記事によれば
前田さんが入団された1960年代後半頃は非常に厳格な団員教育の環境だったようで
井脇さんの入団時は既に約20年経っていたとはいえ当時の名残がまだ少なからずあったかと想像)
今は自分から積極的に後輩達に話しかけることを心がけていると仰っていました。
当時からの周囲への分け隔てない気遣い、優しさもまた現在に繋がって自身のカンパニー設立後も精力的な活動の実現に至っていると感じられる記事です。

群舞付きのクラシック、グラン・パ・ド・ドゥ、そしてオリジナル大作と珍しい構成且つ井脇さんの舞踊生活35周年を飾るに相応しい公演でした。
団員の指導から公演企画、ご自身の鍛錬、と総監督としての仕事は毎日がめまぐるしいことと察し
長年踊り続けて更にはコロナ禍においての公演の継続も井脇さんに並々ならぬ力が備わっているからこそでしょう。
来年の『トスカ』の再演、改訂含め心待ちにしております。




小林紀子バレエシアターで1993年に上演された『モーツァルティアーナ』公演チラシ。ううむ、観たはずだが思い出せぬ。
脳を過るのは1992年に日本のバレエ団として初演を果たし、2年連続上演となった『二羽の鳩』における
極悪人な(褒め言葉)塩月さんのジプシー頭領と、鳩を肩にのせて改心しながら帰宅した志村さんの爽やか少年。
https://ballet-archive.tosei-showa-music.ac.jp/stages/view/7872



新宿駅と会場最寄駅の新宿三丁目駅間の地下通路を歩いて移動する途中にある、ヴェネツィア料理店にて1人静かにノンアルコール赤ワインで乾杯。
6月20日までは緊急事態宣言のため酒類提供ができない中、どこのお店も工夫を凝らして対応。呑んだ気分になれました。(そしてまた発出)
ふと思ったがこのお店、前回2019年9月のIBCガラ帰りに友人と立ち寄り、スタンディングバーのエリアを利用したのでした。
いかにもバルらしい賑やかさでワインや料理のメニューも手頃且つ美味しかったのだが、当分は難しい営業形態なのかもしれません。



あらゆる作品の中で何年も前から調べても調べても内容や振付経緯が未だ分からずであるサタネラ。
悪魔、ヴェニスの謝肉祭、プーニ、辺りがキーワードだが結局何やねんと思いつつ魚介のパスタでヴェネツィア気分。
イタリアを1人旅した身内によれば、12月末のヴェネツィアは凍るような寒さでゴンドラどころではなかったそうですが、予約済であったため乗船はしたとのこと。
八代亜紀の舟唄、ではなく(ぬる燗もあぶったイカも管理人の好物)
オッフェンバック作曲のホフマンの舟歌
(少数派だがダレル振付のバレエ版ホフマン物語、曲も振付も好きでございます)を
口ずさんだか念のため尋ねたがそんな余裕あるわけないと即答。
空港への移動で立ち寄った温暖なローマとは気候が大違いだったそうです。



『サタネラ』も収録されたCD。作品の成り立ちについて、結局この解説書が一番簡潔。ガラや発表会で様々なグラン・パ・ド・ドゥを観るようになって音楽にも興味を持ち
しかし図書館にはまず無いため、また生で観る鮮烈な感激を失わないためにも動画サイトは極力視聴しない派であったためこの手のCDは4枚購入し所有しております。
勿論踊れませんが、何度も観ておりますので振付や衣装はぱっと目に浮かび、ある方とも数ヶ月前に話題になった「妄想バレエ」ならば金賞獲る自信満々です笑。
ただこのCDの表紙にもなっている『タリスマン』、女性ヴァリエーションの後半部分は
仮に真似事であっても私がやるとクルクルパーにしか見えぬ、一段と知性無きソロと化すのは目に見えております。



初めて井脇さんを拝見したのは、恐らくは2001年の東京バレエ団シルヴィ・ギエムとの全国ツアーでの『春の祭典』。
とにかく音楽の難解さにたまげましたが、写真では度々目にしていた一斉に身体を反らしたり、
両手を掲げた儀礼ポーズに圧倒された覚えは今も残っております。 そして男性コール・ド写真の高橋竜太さんがまだあどけない印象。
まさか大先輩である井脇さんに振付作品を手掛ける方になられるとは、将来は分からないものです。
改訂前の、レトロな衣装特にロットバルトのアップリケが名物(迷物⁉)であった『白鳥の湖』でも
井脇さんのスペインが登場すると空気が突如締まって洗練された香りが漂っていたと記憶。



初台駅の新国立劇場方面通路に貼られていたポスター。通るたびに渡邊さんの鋭くも力ある眼差しの磁力に引き寄せられ通過しようとするも
数歩戻って凝視、をのべ5回は行っておりました。つまり『ライモンダ』に向かう5回公演全ての往路、素通りなんぞさせぬ見返り美男でございます。

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