2020年8月14日金曜日

【お茶の間観劇】牧阿佐美バレヱ団 サマー・バレエコンサート 2020

牧阿佐美バレヱ団から配信されているサマー・バレエコンサート2020を鑑賞いたしました。
https://www.ambt.jp/summerballet2020/

スパイスイープラスの作品解説
https://spice.eplus.jp/articles/271519

牧阿佐美さんへのインタビュー。今回のガラにおける作品選びのポイントや
日本を題材にしたバレエ制作時のエピソードや衣装の注意点を始め、日本バレエ史を辿っての興味を惹かれるお話満載です。
森下洋子さん、大原永子さんが写った角兵衛獅子初演ポスターも。
https://spice.eplus.jp/articles/271911





公演映像は有料配信を行っています。8月15日22時まで申し込み可能です。詳細はホームページ等をご覧ください。
■ライブ配信:8月11日(火) 17:00開始
※アーカイブ配信期間:8月12日(水)17:00~8月15日(土)23:59
販売期間 8月1日(土)10:00~8月15日(土)22:00
■発売日:8月1日(土) 10:00
■価格:3,000円(税込)
■ライブ配信ご購入はこちら:http://r-t.jp/ambt-rtv
※ご購入には、楽天IDによるログインが必要です。
 
■公演サイト:https://www.ambt.jp/summerballet2020/
■ライブ配信ページ:https://bit.ly/2Er2DZy


『トリプティーク』や『角兵衛獅子』など観たい作品が揃い、都合がつけば観に行きたかったものの連休明けの平日17時は難しく
有料配信の企画は嬉しい限り。『トリプティーク』は2012年のバレエ・アステラスにて芥川也寸志の不思議な旋律が織り交ぜられた音楽がまず気に入り
今回の再演では主軸を務めた米澤真弓さんの爽やかな晴れやかさが目を惹きました。
2012年のアステラスでは現在牧バレエ団員の中川郁さん、三宅里奈さんのお名前も。
また今年のアステラス中止に伴い開催が決まったヤングアーティストガラでも上演を予定しており踊り継がれていく作品として上演を重ねて欲しいと願います。
それよりも振付で気にかかったのは牧阿佐美さんは一斉フェッテがお好きなのだろうかと、『くるみ割り人形』葦笛も思い出しつつ想像。
『海賊』での水井駿介さんの張りと安定感、伸びやかさのある跳躍、サポートの滑らかさや
中川郁さんの『ラ・バヤデール』幻想の場における抑えた表情や透明感も印象に残りました。

それから一番の関心を寄せていた、新潟の郷土芸能を題材にした『角兵衛獅子』。虚無僧から簪を挿してもらった姉役光永さんの悲しみを帯びた恥じらいや
さらしを持っての長いフェッテは妹役阿部さんのテクニックが光り、終盤の全員で赤いさらしを手に舞う箇所は火祭りの如き真っ赤な染め上がりで
2階席から観ると彼岸花のような広がりを思わせるはためきであったと想像いたします。
2010年に新潟シティバレエが新国立劇場地域招聘公演にて上演し、角兵衛獅子の歴史や制作過程について詳細に記されています。
https://n-story.jp/topic/82/page1

楽しい祭りではなく辛い境遇の子供達中心の郷土芸能を題材にして全幕バレエ化し
統制が取れつつも寂しさや孤独感、命懸けで生きる懸命さを盛り込んだ群舞に至るまで今観ても古い印象を持たせず、久々の再演を嬉しく鑑賞いたしました。

まだまだ劇場集客も難しく制約も多い中、更には年間予定に無かったにも拘らずよくぞ急遽ガラを企画し実現させてくださったと思います。
10月公演の『眠れる森の美女』は文京シビックホール20周年記念の一環上演とのことで
NHKバレエの饗宴2017での3幕しか観ておらず、全幕通して鑑賞できたらと楽しみに待っております。

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