アンデオールバレエ日和2: ファン歴20周年記念東大阪のガレージアートスペースでレッスン

先月半ばの話に遡りますが1月14日(火)、東大阪市のガレージアートスペースにて山本隆之さんのレッスンを受けて参りました。
前日に東京都江東区で開催された、今月上演の矢上恵子さんガラの出演者クロストークイベント終了後、駅近くの「小野」珈琲で友人とお茶した後
そのまま東京駅へ向かい、大阪入り。江東区の森下駅からは2駅隣の馬喰横山へ出てからJRに乗り換えると東京駅はすぐ着き、交通が意外にも便利です。
休日に開講されていた初級は現在は開講されておらず、しかし平日の初級初中級に標準語捲し立てるド初級者が行って良いものか心配でしたが
昨年の4月に続き2回目のこの度も快く受講許可いただき、楽しんで参りました。

クラス名は初級初中級ですが、バレエカンパニーウエストジャパン出演者や昨年の協会関西支部公演『白鳥の湖』白鳥コール・ド先頭隊長、
教室主宰者、コンクール上位入賞者等実質上級者の集まり。その中に年間レッスン回数5回に満たぬズンドコドッスンな管理人を
山本さんご夫妻の優しさに助けられて混ぜていただき、受講いたしました。

先月の記事でも綴りましたが2005年1月10日の新国立劇場バレエ団『白鳥の湖』にて山本さんの虜になってからちょうど20年にあたり、今回記念に受講へ。
まあ、歴史的記念日だからとレッスンへ行く受講者なんぞ、地球上探して私以外に1人いたら仰け反るくらいに珍しい受講理由かと思います。
日頃から週1回なり2回なり、定期的にレッスンをなさっている方の中には、そもそも習い事として年数回のみ通う点からして許し難いとお思いになる方も
いらっしゃるかもしれませんが、特異な人間もいるんやとお考えいただければ幸いに存じます。

進度はサクサクと非常に速くも、山本さんの優しい教え方にお変わりはなく、穏やかな導きで進行。
コンパスに筆を付けて脚先で毛筆のように柔らかくツンツンと床の触れることを初めてやりまして
なんやこりゃ？？と関西版松田優作風に眺めてしまったのも束の間、鑑賞ではありませんから自分でやるしかありません笑。
こんな組み合わせもあるのか、と発見の連続でございました。私以外の方々は皆様上級者ですからすぐさま身体で覚えてこなしていらっしゃることも
私がやると途端に崩壊したのも数知れず。(当たり前や)レッスンで順番を瞬時に完璧に覚えることは
宇宙飛行士の採用試験や東京大学の入試よりも高難度であろうとこの度も感じるしかありませんでした。
加えて伴奏曲が使われている作品の場面の振付ならばすぐ分かるのだが状態も続き笑、
鑑賞回数の多さはレッスンでの覚えにはあまり好影響がなさそうとこの日も再確認汗。

しかし常ににっこりとしたお顔で皆にお手本を見せてくださる山本さんのおかげで変に緊張することなく
レッスン自体は昨年9月の東京でのチャコット渡邊さん初級クラス以来でこれといった運動習慣もない、
そろそろ健康診断で警告通知が来そうなほどに肝臓を除いては万年運動不足人間な私ですが(肝臓運動は週2回は定期的に行なっております汗)
数々のオーディションや公演照明合わせリハーサルでもしばしば利用されている広々としたスタジオ内で90分間動いても疲れ一切なく、
身体も全く痛くならず受講できました。そして今回においても、直後も翌日以降も筋肉痛も起こらず。西側の講師マジックです。
山本さんが主宰され、規子さんがピアノ伴奏や諸々事務方を担っていらっしゃり、ご夫妻が運営するオープンクラスであるため
常連の受講者も多数いらしていて火曜レギュラーは(笑っていいともみたい笑)顔見知りの方も何人かいて開始前からリラックスできる雰囲気でした。
生まれも育ちも在住在学在勤もずっと東京生活ながら、東京よりも大阪でのレッスンのほうが顔見知りに多く会える点からして私は変わり者なのでしょうが笑
常連の方々との久々の再会を喜び合ったり、初対面の方とも打ち解けることができたのは
集う方々のお人柄や何より山本さんご夫妻のあたたかな運営があってこそでございます。

ところで開始後バーの途中あたりから、ふと気づいたこと。伴奏曲が全て『白鳥の湖』の曲！
常連のお1人で18年前からほぼ毎年私が足を運んでいる愛媛のバレエスタジオ主宰の先生もあれ⁈とお気づきになられたご様子でした。
居眠りする家庭教師が道化に起こされるゆったりとした場やオデットのヴァリエーション、湖畔のコーダ、
センターになっても同様で、舞踏会終わりにオディールとの結婚決意を述べる場や1幕トロワの男性ソロ、オディールのヴァリエーションや王子の憂愁ソロに等
レッスンでの取り入れが珍しそうな曲も含めて伴奏してくださいました。何と規子さんが前夜から、オール白鳥の湖で行く！！と考えてくださったそうです。
終了後に事の経緯が説明され、受講者の方々の反応もあたたかく、山本さん、規子さん、皆様本当にありがとうございました！

初対面のお若い方の中に、東京で活躍なさっていたダンサーが関西で主宰するお教室の生徒さんがいらしていて、
タイムスリップして先生の現役時代を観たいと目をキラキラにさせていてそのピュアなひたむきさにも癒されました。
現役時代の公演を15年以上前からたくさん観ていた私の目撃談を喜びながら聞いてくださり、感謝が尽きず。
こんなに一生懸命に学ぶ、性格も心優しい生徒さんがいて、主宰の先生もさぞかし幸せに違いありません。
プロ目指していそうな雰囲気をお持ちで実技レベルや年齢は差があり過ぎるのに、ウェアの話や主宰の先生の話は対等に会話が弾んで不思議です笑。

それから当ブログでも時々ご登場いただいている関西の若手ダンサーで、冒頭にも触れた、
昨年のバレエ協会関西支部公演『白鳥の湖』白鳥コール・ド先頭隊長もそれはそれは優しくしてくれまして(レッスンで会うのはひょっとしたら10年ぶりくらいかも)
鑑賞回数「だけ」が多いにも拘らず大阪までレッスンに来てしまう私の変わり者の習慣を、
たくさん舞台を観ているからこそピアノ伴奏を聴いても、アンシェヌマンのお手本を見ても
作品の情景ばかりがすぐさま思い浮かんでしまう件についてあたたかな反応を示してくれました。

それにしても20年は早い。しかし20年前当時から別格スターでいらした山本さんが変わらずお優しいお人柄で、素敵に年齢重ねていらっしゃるお姿は
いつまでも拝みたいほどです。例えば芸能人でここまで長く虜でい続けたこともなく、
20年の次に長いのが2017年のお正月に現れた渡邊さんか。(いつのまにかもう8年。今や団の大黒柱です)

それはそうと、上級者集うクラスですから私のようなド初級者は大概はとても足を踏み入れられないと思いますが、
繰り返しにはなりますが楽しめたのは山本さん規子さんの器の大きさに助けられたからこそ。本当にありがとうございました。
西側の「お師」匠「活」動のお師活。雲の上の存在でいらっしゃいますからとても「推し」なんて申し上げられません。これからも続けられますように。

新大阪到着後、まずはなんばへ。

札幌発祥の夜パフェ店が大阪に進出。店名は大阪らしくNo.Kuma(難波くま)
。東海道新幹線EXパックでの選べる特典での来店です。たこ焼き店のクーポンも選べ、そちらのほうが大阪らしい気がいたしますが
値段が張り、滅多に来店する機会はないであろうパフェを選択。

季節に応じたパフェが6種類程度用意されていて、獅子舞を選択。飲み物はセット一覧に＋０と記載があるものはどれでも追加料金なしでつけることができます。
せっかくですのでスパークリングワインを選択。化学実験のようなグラスでユニーク。泡も弾けております。
パフェの中も凝っています。抹茶餅やあずきジェラート、鍛高譚のジュレ等和の素材もたっぷり。フランボワーズとみりんのソースも。
新春らしい、和洋折衷な獅子舞パフェです。

後ろ姿、少し掬いました。お獅子さんの背中、ほんのり哀愁を語っています。背中が語る、魅力ですねえ。
実質上級クラスと想像しながらも翌日のレッスンが楽しみで仕方ない心境でいただきました。
東京ですと、レッスン前日にこんなにのんびり過ごすなんぞあり得ませんが笑。
(早々に到着して店内の椅子に腰掛け、消火器に無言で話しかけて不安解消を試みているか、待機場所にあるロッカー前にパネルに体育座りで隠れていたり笑)

バレエでの獅子舞といえば、ビントレーさん振付『アラジン』ですが、世界初演のタイトルロールは山本さんでした。
そして昨年は、この日の昼下がりに東京都内にて2月に控える大型ガラの監督としてクロストークを先導なさってい
た山本さん同門後輩が惜しまれながらアラジン役で退団。特別セレモニーにて獅子舞を呼び込む、アラジン大好きなお仕えジーンの所作も美しうございました。