
1月31日(日)、大和シティー・バレエ『西遊記』を観て参りました。
https://www.ycb-ballet.com/2025winter
演出・振付:竹内春美
斉天大聖 孫悟空:林田海里
三蔵法師:本島美和
猪八戒:福田圭吾
魔王:櫛田祥光
山神の爺さん:小出顕太郎
平天大聖 牛魔王:五十嵐ゆうや
小川莉伯:沙悟浄
観音菩薩:ブラウリオ・アルバレス
燦:紅孩児
鉄扇仙女:池ヶ谷奏
魔王の妻 百花羞公主:古尾谷莉奈
金角大王:窪田夏朋
銀角大王:田中杏奈
玉面公主:室屋しおり
林田さんの孫悟空は、無鉄砲でやんちゃな様子から三蔵法師や猪八戒、沙悟浄らと出会いながらやがてはヒーローへと変貌して行く姿を躍動感たっぷりに描写。
失礼ながらお名前は存じ上げておりませんでしたが、1コマごとの身体の動きが生き生きと俊敏に弾け、全身から茶目っ気や時には狡賢さ頼もしさも放って釘付けに。
牛魔王達との対決での如意棒持っての跳躍や移動も生まれながらの孫悟空かと思わすほどにお手の物でした。
猪八戒とのお饅頭?の奪い合いも、座り姿勢からの隙を見ての強奪に大笑い。
少しでも間がずれれば全部が台無しになる緊迫と喜劇のバランスが崩れてしまう高難度な場面であっても自然な展開でスリルを見せ、楽しませてくださいました。
猪八戒の福田さんは、配役知ったときから間違いないと確信させる期待度でしたがそれ以上。
一歩間違えればコントになりかねない衣装や付け鼻も何ともチャーミングで、台の後ろから出現して食いしん坊な性分をゆったり可愛らしく表現。
しかしいざ孫悟空と対面するとすばしっこい追いかけっこが始まり、その落差にも笑いが詰まっておりました。
冒険中に、飾られた肖像画を眺めるときのボーッと見入る様子もほっこり微笑ましい要素を注入。
小川さん沙悟浄の、水の底でもがきながらやがて地上へと出て踊り出したときの秘めたパワーや腰の入り方も力強く映りました。
そして最も待ち焦がれていた本島さんの三蔵法師の余りの美しさと踊りの達者ぶりも感嘆。
誠に不思議ですが、本島さんは見た目も踊りも年齢を重ねる度に研ぎ澄まされた美の凄味が増していて
実のところ役柄からして今回は芝居中心のキャラクターかと思いきや、着物の裾をさっと翻しながら颯爽と踊る場面の豊富なこと。
いざこざを取り仕切るときの澄み切った存在感も、波乱万丈な物語にふと安堵感を与える魅力がありました。
荘厳な寺院に佇んでいても違和感皆無なアルバレスさん観音菩薩の悠然とした足運びや
豪快に斬り込んでくる牛魔王始め、とにかく各々のキャラクターが挿絵から飛び出してきたかの如くぴったり。
群舞の使い方も工夫が行き届き、扇持って艶かしく優雅に舞い踊って彩ったかと思えば
孫悟空達の対決にて、簡素な白衣装でしたので恐らくは雲としてかと思われますが台を動かしつつ
対決に浮遊感を持たせるよう演出に注力。場面ごとにめくるめく変化で周囲を固めて行く技量も大迫力でした。
そして衣装の凝り方も見所で、孫悟空達主要キャラクター達だけでなく、鉄扇仙女や魔王の妻 百花羞公主を筆頭に
女性衣装が髪型含め細部まで凝っていて中国の宮廷歴史絵巻を見た気分です。
音楽は世界遺産番組で流れている悠久のときを描き出すような壮大な曲もあり。天竺への旅によく合っていた印象です。
西遊記の話を詳しくは把握しておらず、ガンダーラの曲は知っていても堺正章さん主演ドラマも観たことがなく
前日に書店の小型絵本ラックで見つけて大急ぎで立ち読みして鑑賞に臨んだわけですが
明快な物語展開でコンテンポラリー職人達が結集しての胸躍る冒険を堪能いたしました。早期の再演、お待ちしております。
1点要望を申し上げると、平日開催の場合は18時半以降の開演ですと大いに助かります。

カーテンコールは撮影可でした。チャーミングな猪八戒!

奪い合い!

三蔵法師様、笑みが炸裂!

一斉に後ろ向きダンス!

ご挨拶!

徹頭徹尾観音菩薩。

ロビー階段にて!

帰りはぶらり途中下車小田急線。素敵店名!

紹興酒で乾杯。並々入っていました。徳利も艶やか。

チャーハン!!クーポンで餃子もサービス。美味しく、価格も抑えめ、寛げる空間でした。
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