2021年1月13日水曜日

NHKBSプレミアムドラマ『カンパニー〜逆転のスワン〜』初回視聴

1月10日(日)より放送開始のNHKBSドラマ『カンパニー』の初回を視聴いたしました。
https://www.nhk.jp/p/ts/NYXK5QNJVW/




ドラマの監修協力を務めている熊川哲也さん率いるKバレエカンパニーの昨秋公演『海賊』キャンセル待ち中に
チケット売り場前にて二宮金次郎の如く立ったまま、時々数歩移動しつつ原作を読んでおりましたが
協賛企業社員ならではの悩みや一部の日本のバレエ団特有のしきたり、プロとアマの曖昧な境界線、
主人公の青柳がバレエのバの字も分からぬまま飛び込むもお姫様王子様の話のイメージ先行を覆したのであろう『ラ・バヤデール』の物語に惹かれる様子や
またスターダンサー高野悠が王子よりもロットバルトに憧れを抱くエピソードなど
思わず頷いてしまう要素が満載。非常に期待を高めて視聴に臨みました。
結果ややコメディ路線に走り過ぎたのか、大袈裟な反応や過剰な騒がしさを感じてしまった感がございます。
原作は淡々とした中にも熱さ、慌ただしさを潜め、どの場面も笑いの要素は抑えめ。
丁寧に場面展開を描いていた印象でしたので、映像化となるとあれもこれもと詰め込み編集しての放送且つ視覚部分も加わってきますから
原作を気に入っている読者に響くのはなかなか難しいのかもしれません。

しかし、バレエをよく知らぬまま交渉に来た青柳達の核心を高野が突く発言は横柄な態度ながらも説得力を与え、思わず聞き入ってしまう場面もあり。
ひょっとしたら、これまでゲスト出演依頼にて時に頭を悩ませてきた熊川さんのご経験も反映されているのかもしれないと思いつつ視聴しておりました。
著書『メイド・イン・ロンドン』にて招聘元とのやりとりだったか、近い内容の記述があったような気もいたしますが記憶曖昧で失礼。

バレエ以外にも、マスメディアに作り上げられた虚像に悩み続けていたスポーツトレーナーや、青柳の家族像から考えさせられることも多々。
井ノ原快彦さんはサラリーマン青柳役にぴったりと嵌っていますし、まだ台詞数は少ない段階ですが
小林美奈さんらKバレエカンパニーから出演のダンサー達による声出し演技も楽しみであり、次回以降も視聴して参りたいと思っております。

管理人にとっては、人生3本目となる全話視聴の連続ドラマとなりそうでその点も楽しみでございます。
昭和より長年生きておりますが、所謂歴代で高視聴率を叩き出した作品『東京ラブストーリー』や『101回目のプロポーズ』、
もう少し現代寄りでは『ひとつ屋根の下』『ロング・バケーション』、2000年代以降は『ビューティフル・ライフ』や『やまとなでしこ』等
一度も視聴していない或いは数話程度の視聴で、テレビ好きな時期もあったとは言え、世間の潮流に左右されなさ過ぎる視聴人生を歩んでいるかもしれません。
歴代最高視聴率を記録しているであろう『おしん』は朝の連続テレビ小説ですから当時全話視聴なさった方は果たしていらっしゃるか気になるところですが
では全話見逃さずであった作品の2本とは何ぞやかと申しますと1997年放送の高校を舞台にした痛快な『名探偵保健室のオバさん』と
2002年放送の真面目一徹な女性獣医と幼馴染のフリー写真家の男性が主人公のほっこり喜劇『初体験』。
著名な俳優陣が出演するもいずれもさほど注目度は高くなく映像ソフト化もされず視聴率そのものは振るわなかったようですが、初回から面白く夢中になり、
周囲とは話が合いづらくも毎週を心待ちにしていた思い入れのある作品です。
当ブログをお読みの方の中には恐らくいらっしゃらないとは思いますが、我こそは観ていたとの珍人種の方、ご一報お待ちしております笑。
そういえば、昨年師走のくるみ割り人形週間に入る前に鑑賞した映画も周囲に鑑賞者無しと思われましたが(完全に鬼滅の刃に押されていた)
昨日地元のスーパーマーケットにて主題歌が流れ、思わず最後の星空の場面を思い起こしながら
珍しくバレエではない芸術分野に足を踏み入れた日の新鮮さは忘れ難いのであろうと考えた次第です。

さて、話を本拠地バレエに戻します。2021年の鑑賞はじめは思わぬ形でオンライン配信を堪能。福袋を開封した心持ちでおり、次回綴って参ります。

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