


話がだいぶ前後いたしますが7月19日(日)、新橋演舞場にてスーパー歌舞伎もののけ姫を観て参りました。
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歌舞伎に関しては花道の存在を忘れ去っていたほどの大のド素人で、鑑賞は玉三郎さんの舞台、『風の谷のナウシカ』以来3回目。
バレエに例えるならば三大バレエが1本も分からない、小野絢子さんも米沢さんも知らない、熊川哲也さんなら知っている、といったレベルです。
ナウシカはジブリ好きであるため足を運んだ次第でございます。もののけ姫は映画館にて、そして3年前には米良美一さんコンサートにも行き生で主題歌を聴く機会にも恵まれました。
また歌舞伎鑑賞の2週間前には新国立劇場バレエ団公演にて宝満直也さん振付のString SAGAを4回鑑賞し、奇しくも久石譲さん音楽にどっぷり浸かった7月となりました。
ここでの紹介はバレエ迷いましたが、本来バレエ雑誌であるはずのダンスマガジンでも隔月刊への移行が決定して定期的発行の書物としては掲載が益々貴重になりつ つ最中に
スーパー歌舞伎『もののけ姫』「謎の」大特集が組まれてはアシタカ役の市川團子さんが表紙まで飾る事態となり、(ならば歌舞伎雑誌でもバレエダンサー登場させても良いと思うのだが)
ターゲットをバレエ鑑賞愛好者にも広げる目的であろうと察しておりますため、一応記録として大雑把ではございますが紹介して参ります。
尚、細かいジブリネタが出る予定でおり、ついていけなくなった方は無理に読もうとなさらずに。
映画を繰り返し観た方々や関連書籍を読んでこられた方々も、展開や音楽も変にいじっておらず、そこまで違和感なく入り込める内容に仕上がっていたかと思います。
『風の谷のナウシカ』と違い原作がなく、『もののけ姫』と言えば映画のみ。だからこそアシタカの髪型等演出で少しでも映画と異なるアプローチがあると
首を傾げがちになりはしたものの、ここぞというときの決め台詞はそのまま。
ただどうしても映画における松田洋治さんの凛々しい声(アシタカ)や石田ゆり子さんの可愛さと鋭さ同居の叫び(サン)、
美輪明宏さんのこの世のものではないような厳かな声色(モロ)、森光子さんの柔らかくも芯ある語りかけ(ヒイさま)が同時再生なる場もありましたがこればかりは仕方ない。
公開時に劇場で観た、パンフレットやアニメ雑誌の特集を読んだ世代は共通かと思います。映画の公開は新国立劇場開場の数ヶ月前、来年で30周年です。
乙事主さまは今回市川中車さんで観ていると半沢直樹の修羅場を彷彿笑。
そうはいっても、歌舞伎で上演するが故の事情であろうと分かっていても序盤から疑問が生じたのは、タタリ神から呪いを受けて旅立つ前の、アシタカの髷切りの場 面。
映画ではお団子のように結った髷を丸ごと切って、所謂大相撲の断髪式状態になって以降おかっぱ頭に。
しかし歌舞伎ではポニーテールのように々長めの髷にしてあり、半分程度に切って、髷はそのまま維持。
歌舞伎の舞台で序盤ですぐにおかっぱ頭になるのは避けたかったのかもしれません。
しかし公開時映画のパンフレットに掲載された宮﨑駿さんのインタビューを読むと、日本刀持ってちょんまげの少年が出てくると侍になってしまい
それまでの時代劇のイメージのままになってしまうため、侍ではなく少年であることを明示したかった、といった内容を語っていらっしゃいます。
また、髷を切った瞬間にもう人間ではなくなっている、自分の意志で出ていくのではなく実は村が追い出している、との考えをも示されていました。
おかっぱ頭は宮﨑さんの意図がはっきり表れた髪型だったのです。
映画自体は面白くも内容が重たいため、劇場で観たのは1回でその後は金曜ロードシヨーで放送されてもトトロやラピュタとは違って所々観る程度でしたが
公開当時はインターネットもまだ現代ほど発達していなかった時代。映画のパンフレットは繰り返し目を通していたためインタビューが脳内に残り続けており
歌舞伎版にて序盤の段階で作品の根幹部分がひっくり返された気分になってしまったのは正直なところです。
それからアシタカが森の地面に横たわり眠る場面にて、見せ方の事情からか岩に苔付きの大きな椅子風な台に腰掛けて眠っていて、
随分たいそうな椅子に寝かせられている感があり、『ラ・シルフィード』のジェイムズ状態でございました。(来年新国立劇場バレエ団が10年ぶりに再演します)
舞台機構を目一杯活用した回転式の舞台転換や板の上に苗が植わっている田んぼの作り方はロンドンで観た舞台版となりのトトロとも似ており嬉しい共通点。
歌舞伎ですから、映画のままの疾走感や猛スピードの斬り込みは当然ながら困難で、早う逃げたほうが安全でしょうにと、見得を切っている間に何度思ったことか笑。
あっ、ヤックルも首を回して見得を切っていてご主人アシタカを守り抜いたことを誇らしげに主張していたのは歌舞伎ならではの表現で笑いと喝采に溢れました笑。
サンとエボシ御前の対決は屋外にて行われたはずが、屋内になっていたのも不思議と言えば不思議でしたが、
階段や物置から飛び降りてきたりと迫力をあちこちから放っていましたからこれはこれで良いかと納得です。
観客の年齢層は非常に幅広く、夏休みであるためか家族連れも目立ち、或いは古株であろう歌舞伎大精通者も多数。
團子さんご贔屓のお若い観客も大勢見かけ、『もののけ姫』を映画ではまだ観ていないが團子さんのビジュアルが素敵だから、とのお声も。
思えば『もののけ姫』映画公開はかれこれ29年前で、エボシ御前役の中村時蔵さん(1987年生まれ)が当時9歳で映画館でご覧になっているとのこと。
公開時に映画館で鑑賞していた世代としては一番若い世代でしょう。
またSNSもインターネットも発達前で、少しでも映像観たければ映画館に足を運ぶしかなかった時代。のちにDVD発売や金曜ロードショー放送、リバイバル上映の機会はあれど、
公開当時特有の熱気、期待と緊張の異様な高まりは居合わせた観客にしか味わえなかった体験かと思います。
例えば1930年代公開の街の灯と違ってリアルタイムを体験した観客がまだ多数いるわけですから、映画がきっかけで、ジブリ好きで
歌舞伎版を鑑賞した方々からは疑問や不満が全くないことはないでしょうが、まずはナウシカに続き歌舞伎化の実現に拍手を送りたい思いでおります。
次はラピュタを是非!但し、何度も観ているこの作品こそあれやこれや口煩く希望が出続けるのは目に見えておりますが笑。肉団子が小さいやら、目がー!の甲高さが足りないやら笑笑。
話を戻します。團子さんはお顔立ちが可愛らしい印象があり、高貴な身でありながらヤックルに跨り意を決して命懸けの孤独な旅に出ては森を駆け回るアシタカにはどうかと
当初は感じたものの、孤高の少年をきりりと演じていて好印象でした。
お若いファンの方々にも、團子さん達のビジュアルを目に頭に残したいお気持ちは分かるが映画も是非ご覧になってほしい、
宮﨑さんが描いたサンやアシタカも目にしてほしいと願ったのも約1ヶ月半。
今度は私が、原作全く読まず絵も頭に入れず、出演者ありきで足を運んだ企画舞台が9月上旬にあり、
出演者版のビジュアルを目に頭に焼き付けたい残したいお心が痛いほど分かる経験をいたしましたので前言撤回。原作映画鑑賞の無理強いはしません笑。
次回は昭和の大作バレエ漫画の舞台版SWANです。

お弁当等のメニュー

時間区分け表
もののけ姫特集書籍も持参。

幕間

7年前のナウシカ以来、人生3度目の歌舞伎鑑賞で日頃バレエ中心の観劇のため、
歌舞伎なら当たり前であろう客席でのお弁当食べる行動に対して余分に心張り詰めていた私でございます。
甲子園球場ならば朝からビールとカレー味わえるのに笑、劇場客席となると感覚が全く違ってくるのです。

提灯。写真売り場にて、ずらりと各場面の写真が100点以上⁈貼り出されていて、番号書いて申し込む方式のよう。

3年前の大阪、Kバレエスタジオの舞台鑑賞前に立ち寄った、ジブリなかき氷販売しているお店にて。
私は千と千尋のメニューを注文いたしましたが隣席の方々と打ち解け、もののけ姫かき氷の写真も撮らせていただきました。ふかふかヤックルもいます。

もしバレエ化したら精霊のコダマはジゼルと同じく女性コール・ドの見せ場になりそうです。
アシタカは、、、いやあ凛然とした目元や眼差しといい高貴な風貌といい敵対する勢力同士の仲介に入る複雑な立場の表現といい益々想像が巡りました。
こちらのポスターは愛知県のジブリパークの撮影可能エリアにて。
それからもののけ姫音楽といえば。2年前だったか、アーキタンツにてレッスン終了後に待合スペースにてアンケートを記入していたら
次のクラスが始まり、ウォーミングアップが映画の終盤に流れる「アシタカとサン」。
再び呼んでいただきたい講師のことを綴りつつ、極上BGMでございました。ともに生きよう!のところです。
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