2026年9月25日金曜日

2026年夏の締め括りはクリムト A la neige『生演奏&バレエコンサート』8月30日(日) 18:00公演




アフタートークでの撮影時間にて。2026年夏の最後、クリムトと目が合いました!!


8月30日(日)、渋谷区の大和田さくらホールにて、 A la neige生演奏&バレエコンサートを観て参りました。
『金箔のささやき』以外プログラムを把握せずに行きましたが、カルテットの生演奏と、
新国立劇場バレエ団で活躍されていた渡部義紀さん振付のバレエ作品2本をカルテットの演奏で上演される構成で、夏の夕べに相応しい短時間充実な企画内容でした。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003735.000013972.html


まずはカルテット演奏でモーツァルトのディヴェルティメントK136、ブリテンのシンプルシンフォニーより第2楽章(ピチカート)、ラヴェルの弦楽四重奏曲より第4楽章のプログラム。
ヴァイオリンの松田拓之さんのご説明が丁寧でユーモアも織り交ぜた語り口で大変分かりやすく、リラックスした心持ちで鑑賞できました。
シンプルシンフォニーはKバレエに熊川哲也さん振付作品としてレパートリーがあり、
ステップ詰め込みで踊るのも随分難度が高そうと思っておりましたが、ピチカートの部分は指が悲鳴を上げているようで、演奏者泣かせと判明。

続いてはバレエ2本立てで、1本目は『カミーユよ、永遠に』。メンデルスゾーンの「ヴァイオリン協奏曲ホ短調」作品64より第2楽章を使用し、
カミーユ・ドンシューを日髙世菜さん、クロード・モネを逸見智彦さんが務められました。昨年Kバレエの白鳥の湖にて
日髙さんのために1階席を取ったほど、踊りを近くで観てみたい欲があっため今回は大変近い位置から鑑賞できてまず感激。
モネが描く絵のイメージそのままに、カミーユの日髙さんとモネの逸見さんが織りなすしっとり優美な空気が立ち込めるパ・ド・ドゥの美しいこと。
はっきりとしたコンセプトは知らぬまま観てしまったものの、時にモネの絵のモデルもこなし、結婚して仲睦まじい関係を構築するも
2人目の子供を産んでから体調を崩して若くして亡くなってしまったカミーユの悲しみ、胸が張り裂けそうなモネの心情も静かに見えた気がいたします。

『金箔のささやき』はバッハのヴァイオリンソナタ、ヴァイオリンパルティータ、ヒンデミットの無伴奏ヴィオラソナタ、
バッハの無伴奏チェロ組曲第6番、バーバーの弦楽のためのアダージョの構成。
接吻の女を小野絢子さん、ユディットを木村優子さん、グスタフ・クリムトを渡邊峻郁さん、と新国立劇場陣が臨みました。
とりわけクリムト渡邊さんの闇深き鬱々とした中であっても明晰にダンスで自在に紡ぐ力量に、そして狂気魔な独特の色気にもまたもや恐れ入りました。
クリムトの人物像に関しては詳しくはないのだが(モネも合わせてやっとこさ書籍を借りてきた)、
それでも作品を生み出すために悩み苦しみもがきながら描き抜いた人生が浮かび上がり張り詰めた迷宮にぐっと導かれる感覚を体験いたしました。
28時間前には福島県白河市でバジル踊っていらした光景を目にしていた者からすると信じ難い短時間での魂丸ごとの変貌です。
2人の女性、小野さんによる接吻の女の危うい絡みに、木村さんのユディットは廃物な迫力で静かに近づく美しさにも感嘆。
派手なことは一切していなくても、ふとした静寂すらドラマ描画が続いているように感じたのは、振付者の意図を3人が的確に、
そして更に膨らみもたせて演奏者と呼応しながら表現なさっていたからこそでしょう。
バレエと演奏がぴたりと噛み合うとはまた違った、針の先端で摩られるような危なっかしい緊迫感がまた作品をより官能的に描き出す源になっていた印象すら受けました。

アフタートークもあり、出演者から4人が登壇。松田さんは温厚で面白い味も効いた語り口で、渡部さんはよく通る聞き取りやすいお声で配役や音楽について丁寧にお話しくださいました。
小野さんは外務省の報道官かと見紛う隙のない凛然とした語りで場を圧倒、万一観客の皆さんの目が見えなくなっても香りが伝わる踊りをしたいといったお話や
バレエ公演でのオーケストラと指揮者とは異なり演奏者と1対1で向き合う面白さ難しさのお話にもはっとさせられ、鋭い切り口に手を合わせた次第です。
渡邊さんは渡部さんをずっと推してきた振付家であるとアピールなさって、依頼を受けたときは嬉しさで一杯であった心の内を語られたりと
季節の挨拶も取り入れての校長先生風な穏やかなお話しぶり。出演者4人の互いに敬意を表す精神が清々しいばかりでした。

短時間に濃縮したスタイリッシュな夏の夕べなるプログラム、2026年夏の締め括りに相応しい内容でございました。




やっとこさクリムトとモネ関連書籍を借りてきた。絵本のモネ、生涯をあたたかな目線で描いていて、絵もほんわか。
カミーユとの出会いから死別までも、分かりやすい且つ愛情深さも感じられる描き方です。



行きは以前に通りかかってクリムト上演時での訪問を決めていたカフェマルリー。渋谷のパルコです。接吻の絵があります。
クリムト知識を予習しないまま鑑賞迎えたものの、本物でなくても作品を目にしておくだけでも何か違ってきそうと予感。
気持ちはかなり高まり、コーヒーはややお値段張るとはいえカフェ内装もまた感性を擽る空間であったのも良し。幸運にも絵が見える席に着席できました。




コーヒーカップ



しらかわんは前日前々日に滞在していた故郷の白河市と、この度初めて来た渋谷区の繁華街にて、
両方の街のイメージキャラクターを犬が務めていると知り親近感を覚えたようです。
そういえばしらかわんは東京に移住してから4年が経つのに、渋谷の繁華街に来るのは初。
繁華街といえば、すすきの、博多・天神、梅田・道頓堀、ロンドンのピカデリーサーカスやナイツブリッジ等、東京以外の地域の印象がまずは浮かぶようです。



旧チャコット本館近くにて、海遊館のアザラシさん!



しらかわんも夏の締め括り。8月は兵庫県西宮市、秋田県由利本荘市、さいたま市、長野県上田市、福岡市、西郷村・白河市、と東京以外だけでも行き先多数。真夏の大冒険でした。



平和なカルテット



帰りは金泡のささやき。



私の夏が終わりました。


0 件のコメント: