2025年10月22日水曜日

【速報でもないが】【おすすめ】新国立劇場バレエ団2025/2026シーズン開幕『シンデレラ』




10月17日(金)に開幕した新国立劇場バレエ団 アシュトン版『シンデレラ』を観て参りました。只今折り返し地点のあたりで、明日以降も公演は続きます。
https://www.nntt.jac.go.jp/ballet/cinderella/



リハーサルレポート。柴山さんや渡邊さんをはじめ、インタビューもあります。世界遺産な四季の精達のヴァリエーション映像も!
義理の姉妹の妹役の小野寺さんがほんわか可愛らしく、単に意地悪ではない役の魅力も語ってくださっています。



詳細な感想はまた全公演終了後に綴りますが、プロコフィエフの流麗な音楽にのせて繰り広げられる、時に切なくときにクスッと笑いもこみ上げる
極上お伽話な全幕バレエでございます。お伽話だからといって子供騙しでは一切なく、音楽振付衣装美術どれもが質高く、
新国立における初演時の1999年に英国ロイヤルバレエ団から買い取った、繊細煌びやかで手の込んだ衣装も見どころです。
毎回時代に合わせた改訂が少しずつなされていますが、今回は大きな転換点でしょう。
役柄名の変更や、あるキャラクターを醜さを排除した造形での演出がなされたりと目にはっきりと見える変化もあり。
納得な部分もあれば残して欲しかった部分もあり、クラシックな物語作品の上演継続の難しさも感じつつの開幕となりました。
ただ、全編通して美しいと唸らせる作品であることに変わりはありません。

とりわけ私は四季の精達の場面が好きなのですが、第1キャスト特に春の五月女さん、夏の飯野さん、秋の奥田さんはもう世界遺産レベルでしょう。
そんな4人と並ぶも初挑戦・冬の根岸さんの凛然とした踊りも目を惹きます。
紗幕が次々と上がっての光の当て方や、星の精達の鋭くもキラッと灯りを放ちつつ時計の要素と合わさったような振付も何度観ても心を掻き立てられております。
宮殿の奥へと吸い込まれそうな柱の羅列やシンデレラ登場時の淡い光のベールに包まれる心持ちとなる照明の美しさもぜひご体感いただきたい演出です。

現時点で当方は6回鑑賞しており、いたく印象に刻まれているのが初日と19日(日)夜。
渡邊さんが同じ公演期間中に2人のシンデレラと組む配役となったわけですが(サポート名手頼みなのか、山本隆之さん時代に戻った気もいたしますが)
トッププリマな米沢さんシンデレラとは、乙女な魅力を引き出しつつも王者な存在感で渡り合い、柴山さんシンデレラとは王道少女漫画路線な優しい王子様。
どちらも心惹かれてやまない、王子様でございました。 同じ公演期間中に同じ役でも全く異なるアプローチで拝見できるとは、
踊っている側はあれこれ切り替えて心身に負担もかかっているでしょうに観ている者としては楽しみを倍に膨らませてくださって、
幸福極まりない日々です。土曜日昼のご登場も待ちわびております。シンデレラは19日(日)夜に続き再び柴山さんです。
柴山さんと渡邊さんがシンデレラにて組むのは久々の8年ぶりで、しっとりされどシャープな踊りが爽快な柴山さんシンデレラと、
登場時から人間ファンファーレと化している渡邊さん王子様による、甘酸っぱく丁寧に紡ぎ上げる恋模様のワルツやパ・ド・ドゥは
是非とも大勢の方にご覧いただきたい限りでございます。

作品にもよるかもしれませんが、今回から本公演においてもカーテンコールでの撮影が可能となりました。
しかし諸事情によりまともに撮れたのは現時点6回鑑賞中1回のみ。
特に上の階からの写真は初台撮影技術残念コンクールグランプリになるであろう写りばかりですが、参考までに載せて参ります。
19日(日)夜公演に関してはまだまだ写真多数手元にございますが全て載せるとそれだけで記事終了となるためここでは割愛笑。

それはそうと数日前に発生したパリのルーブル美術館でのナポレオンの宝石盗難事件を聞いて、アシュトン版シンデレラの今シーズンからの改訂部分が過った方もいらっしゃるかと存じます。
英国にとっては敵対人物でこの版では風刺したキャラクターとして描いているとはいえ、名前は残しておいたほうがよかったのかあれこれ過ぎります。
それはさておき、明日以降も公演続きますので是非ともクラシカルで美しい、御伽話な世界をご覧くださいませ。




19日(日)夜 1階前方席から。柴山さん渡邊さん組。



見つめ合う柴山さんシンデレラと渡邊さん王子様。



初日3階から。米沢さん渡邊さん組。



初日、指導のマリンさんを迎えに行く渡邊さん。



四季の精と王子の友人たち。



18日(土)昼、木村さん速水さん組、3階上手側寄りから。



18日(土)夜小野さん井澤さん組。3階上手側端から。



池田さん水井さん組、4階上手側端から。



ジゼルロンドン公演写真展示中。



マエストロへ。



カボチャのスープ。演目にぴったり!コクのある滑らかな舌触りです。クリームがまろやか!



ペンネ。シュレッドチーズがふわふわと。



しらかわんとワイン。この夏以降は白河市への里帰り以外では初めてあちこち旅してきました。今夏はロンドンへ!バッキンガム宮殿へ行く道中にレスタースクエアで購入したSの字ユニオンジャックキーホルダーを誇らしげに装着。
新国立劇場へは初めての訪問。地元の王子様を舞台近くの席から鑑賞に意気込むしらかわんです。


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