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2024年9月2日月曜日
シンデレラの中で催されるハイライト集 ノリコクラシックバレエNEIGE発表会 8月14日(水)
8月14日(水)、亀有でノリコクラシックバレエNEIGE発表会を観て参りました。初めて鑑賞するスタジオで、古典から創作まで多彩なプログラム構成でした。 新国立劇場の渡邊(峻)さん、木下さん、原さん、谷バレエの牧村さんが客演。新国立研修所の中村美月さんのご出身スタジオとのこと。
https://www.neige-ballet.com/
第1部と第2部はバレエコンサート。子供の生徒さん達が出演された『子猫ちゃんのおしゃべり』はアンダーソン作曲の可愛らしいワルツで、発表会の定番ですが
NEIGEの生徒さん達もほわほわと可愛らしくて、一応私も過去にやりましたが映像や写真が一切残っていないのが幸いと思えるほどの不出来であったため汗
今回も生徒さん達のひたむきでにっこりした舞台姿に癒されそして見習い、幸せ一杯に上書きもさせてもらいました。
発表会で目にする子供達のお姿から、一層たくさん学ばせていただいている今日この頃でございます。
そして新国立研修生中村さんと渡邊さんが『ラ・シルフィード』よりパ・ド・ドゥをご披露。
中村さんは艶っぽく語りかけるシルフィードで、両手で掬った水をジェームズにあげる仕草を始め所作の1つ1つから愛らしい言葉が聞こえ
婚約者がいる身の男性であってもあんな魅惑的な妖精に恋されたら、心溶かされてしまうのも納得。
渡邊さんはベレー帽被ったお姿でのご登場で、妙にチャーミング!御人好しそうに森へやってきてしまい、
シルフの魅力に首ったけで益々恋焦がれてしまう青年がそこにいました。
中村さん、渡邊さんともに音楽とも一緒に遊ぶようにしての会話が達者で生き生きとした恋模様の描写も響き、
いけない行為とは分かっていても2人の恋の戯れが胸がキュッとなる微笑ましさに満ちて目が蕩けるしかありません。
渡邊さんジェームズは初見で、キルトが靡く鮮やかな脚捌きもじっと観察。全身を隈なく使っていらして、
鑑賞前に土地柄こち亀の両津勘吉達の像をあちこちで目にしたばかりであるはずが、
葛飾区亀有ではなくスコットランドの森へと連れて行ってくださり、全幕でもいつか観てみたくなりました。
それから長瀬伸也さん振付の大掛かりな創作作品Stringも上演され、ゲストから生徒さんまで多数出演。
題名からしてコンテンポラリーな振付かと思いきや衣装も振付もクラシックがベースで、女性は光沢の強いチュチュ着用で男性は謎に透け感のあるシースルー黒系の衣装。
芥川龍之介の『蜘蛛の糸』を土台にして作られたそうで、様々な人物が寄り添ったり離れたりソロになったりしつつ繋がっていく光景をしっとりと描いていた印象です。
第3部はDream ガラと題し、シンデレラの仙女と四季の妖精達が織りなすオープニングから妖精達のほかに他作品の登場人物も加わったワルツが披露。
やがて背景美術はそのままに、眠りのフロリナと青い鳥、くるみの葦笛、眠りのオーロラ姫とデジレ王子、
バヤデールのガムザッティとソロルのアダージョ等が繰り広げられました。
衣装は女性は違和感なくそれぞれの役柄らしいデザインで、男性陣はこのあとの王子の友人をそのまま踊る都合上
青い鳥でもなくソロルでもないデザインではあったものの、王子の宮殿で開催された宴に
様々な作品のキャラクター達がやってきたハイライト集な設定なのでしょう。異色豪華な趣でなかなか面白い演出でした。
シンデレラの出発シーンも経て、シンデレラの登場は仙女、四季の妖精達も立ち会い
シンデレラはバレエでは珍しい、きらりとした質感のやや濃いめのブルーのチュチュ。
(珍しさより諸事情により私には幸せな懐かしさも。○○年前の私が幼き日の全幕発表会シンデレラにて
当時としてはかなり斬新なブルーとクリーム色の膝丈のシフォンスカートであった)
とてもお洒落でシンデレラ役の谷バレエ永倉凛さんの、すらりと背の高い容姿にたいそうお似合いでした。
王子は渡邊さんで、クラシックのハイライト集をたっぷり上演した直後に登場されても頭一つ抜けたオーラで、
踊りはもとよりシンデレラに駆け寄るときや袖へと一緒に入る箇所まで後ろ姿も含めて骨の髄まで王子様。そうそういませんこういうお方は!
手を掲げたり差し出すだけでも、魔法にかかって亀有がフランスの宮殿に様変わりしておりました。
見せ場のボリューム拡張のためか、王子の友人の踊りにも、王子は後方での見守り係ではなく
先陣切って踊る役目が与えられ、これまた新鮮な嬉しさもあり、格も一気に跳ね上がっていた印象です。
フィナーレでは長年NEIGEの舞台を支え続けてこられ、今回で勇退される舞台スタッフへの方を讃えるセレモニーもあり
くす玉が豪華すぎて花束をも絡めてしまい解くのに一苦労だったか今こそ蜘蛛の糸な連なりが出来てしまっていましたが笑
公演であれ発表会であれ長年同じ団体の舞台にかかわってこられたスタッフの方は同志な存在であり
手仕事手作業で行われることが大半であろう舞台演出は、また舞台主催者、主宰者の意図をすぐ汲み取り形にできるのは
それこそ長年の経験の蓄積あるベテランの職人芸なしには成立せず。凄腕職人です。
新国立研修所の中村さんや講師もなさっている谷の永倉さんの魅力も堪能でき、生徒さん達からの学びも勿論あり、
多彩なプログラムでこう来たか!な演出もあったりと、楽しく面白く鑑賞いたしました。
金の両さん
改札出て、会場の入る建物のすぐ前に3人組。撮影スポットです。
亀有の熱血かめさん。
ぐるんぱの展示会開催中でした。
帰宅後、スコッチウイスキーに近い⁈余市のウイスキーと、ベレー帽くまさん見ながら乾杯!
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