2024年9月26日木曜日

ガーシュインな組曲!ー西編ー 板東ゆう子ジュニアバレエ第6回サマーバレエコンサート 9月1日(日)《愛媛県西条市》





9月1日(日)、愛媛県西条市にて板東ゆう子ジュニアバレエ第6回サマーコンサートを観て参りました。
この日は当初大阪の吹田メイシアターで開催の深川秀夫さんガラ鑑賞予定でしたが直前含む交通網の混乱と悪天候により延期。
この週末の催し主催者の方々は頭を抱えながらの日々だったと察します。
本州から海を隔てた四国に位置する板東バレエは本番前の数日間は殊更口から心臓が飛び出しそうな緊迫した状況での準備であったのは想像に難くありません。
ところで毎年楽しみな板東バレエ鑑賞及び愛媛滞在、加えて山本隆之さん客演の舞台でありながら
なぜ当初は板東バレエを見合わせてまで大阪の深川ガラ鑑賞を予定に入れていたのかは予想にお任せいたしますが
結果として2009年7月26日公演『ジゼル』オープニング上演以来の再演の鑑賞が叶った
篠原聖一さん版ガーシュイン作品をはじめ、板東バレエの皆様の晴れ姿を目にできたのは幸運でございました。
8月16日に広島県福山市で鑑賞した元バーミンガムロイヤルバレエ団プリンシパル佐久間奈緒さん座長のSSBガラと同様に天候と交通機関大混乱であった中を
西村京太郎トラベルミステリーの十津川警部もひっくり返りそうな執念ですり抜けてきた経緯につきましては後ほど述べることにいたしまして
今回はお勉強会。グラン・パ・ド・ドゥもあればオリジナルの小品あり、パ・ド・ドゥのアダジオ&コーダとヴァリエーションを踊り分ける形式であったり、
大人の生徒さん作品も含めて多彩に組み合わせたプログラム構成。締め括りには15年ぶりの再演となる篠原聖一さん振付によるガーシュイン作品が披露されました。
また名称はお勉強会であっても、そもそも愛媛県でのバレエ公演開催は少なく、西条市にとっては年に1回の祭典のようなバレエ舞台で地元の方々も大勢来場。
今回も生徒さん、ゲストも賛助出演者も混在な構成で晴れやかに楽しく進行していきました。
板東ゆう子ジュニアバレエサマーバレエコンサート~第6回お勉強会~

ご参考までに。来年4月27日に延期、深川ガラ概要
https://maytheater.jp/series/2409/0901_ballet.html

https://maytheater.jp/series/2409/pdf/0901_ura.pdf


プログラムは全部堪能いたしましたが全て書き出すと24時間テレビ状態になってしまうので書き切れず笑、
ただその中でも生徒さんとゲストによる『海賊』、『サタネラ』のグラン・パ・ド・ドゥが印象深く
メドーラの生徒さんが腕のポジションが終始美しく、澄み切った丁寧な踊り方も好印象。フェッテの軸も綺麗でびっくり!これからも楽しみな生徒さんです。
アリの小森慶介さんの安定軸から繰り出すテクニックや、サポート時の優しい眼差し、どの位置でもがっちり支える安心感も素敵でした。

サタネラの生徒さんは端正で余裕ある技術もさることながらプレゼンテーションが抜きん出ていて、空気をぱっと変える表現力にも仰天。
背景にヴェネツィアの景色が見えまして、パートナーの福田圭吾さんは初心な青年でありつつもさらりと支える優しいサポートや弾むコミュニケーションも好感度大。
今回はパ・ド・ドゥ、振付作品提供、大掛かり作品のアンサンブルにも対応されていて万能調味料な活躍の福田さんです。

それから福田さん振付で板東先生と山本さんが踊られたrememberは静けさの中で
お2人の身体が床をも転がりながら絡んだり、翳りが迫ってゾクっとさせられるダークな展開で
終盤には照明を当てる箇所が舞台上から客席に突如転換する意表を突く演出にもはっとさせられ、あちこちから唸るお声が聞こえたほど。
何よりお2人が醸すじわりと滲む情感の襞の広がりが切迫感を押し出していて、観れば観るほど食い入るように観察してしまう、とても面白味ある作品でした。

ヴァリエーションもサクサク進むも見応えがあり、佐々木夢奈さんの『眠れる森の美女』第2幕は
夢幻的であっても存在感はきっちりと、ただ手の届かない儚さもあり、ラインも抜群に美しや。
工藤雅女さんの『ライモンダ』夢の場はゆったりした静謐な始まりからしてポーズの1つ1つがはっと息を呑む麗しい連なりで、場を持たせるのが難しい曲ながら
愛する人を待ち続ける健気な乙女っぽさもあり(全幕観ている気分になる、これ大事!!)、情緒豊かに広がる踊りに見入っておりました。
お2人ともに技術職人でもあるためどちらかといえば活発な役柄やコンテンポラリーのイメージが先行しがちで、
昨年の板東バレエ『コッペリア』ではたこ焼きソースまでもが薄味に感じられそうなほどに濃厚大阪パワーで炸裂する戦いの踊りが強烈でしたが笑
お淑やかな姫や貴族令嬢も絵にあるお2人です。

それからかれこれもう10年になるか、ずっと応援しているフリーの宮田遥夏さんの『眠れる森の美女』第1幕ローズアダージョのヴァリエーションも目に心に刻まれました。
何しろ今年の鑑賞は眠り祭り2024夏(客席での熟睡ではない、念のため)であった私で
1幕3幕合体ハイライト版、オーロラ姫の結婚、全幕、3幕パ・ド・ドゥのみと上演形態は様々であれどとにかく眠り続きな夏であった中でも
派手とは言い難い振付に間延びしがちな曲調であるヴァリエーションにも拘らず
国王と王妃に友人達や貴族、お小姓や家臣、そして4人の求婚者達が立ち並ぶ宮殿の大広間で執り行われている
オーロラ姫の16歳の盛大な誕生日祝いの様子が目に見えてくる踊り姿でした。
一瞬一瞬の流れるような脚運びや視線の送り方も目を惹き、あたかも見守る求婚者達がいて、語りかけるような表現にも驚かされた次第です。
考えてみれば、オーロラ姫は蝶よ花よと育てられ挫折とは無縁で16年生きてきたでしょうから、
1幕も恥じらいはあるとはいえ自身は世界中から愛され誰よりも美しいとの自覚はあるはずで、そんな誇り高さも覗く、細かな造形も見事なお姫様でした。
今夏8月上旬、東京の江戸川区で鑑賞したハイライト版にて4人の求婚者達が恐ろしく濃く個性強く、
約1名登場時に帽子に手をかけながら流し目で歩く姿がジュリー(沢田研二さん。お若い方はお調べください)にしか見えなかったり
ローズアダージョ中に小競り合いが激しい求婚者達もいたりと目が離せなかったわけですが
宮田さんの背後辺りにも我先と争う求婚者達が自ずと浮かんでくる、そんなヴァリエーションでした。

ユニークで楽しいお洒落な魅力が散りばめられていたのが大人クラスの方々のクラシカルシンフォニー。
チャイコフスキーの名曲がやや現代風に編曲され一定のテンポでの5分少々のメドレー形式な曲となり
『白鳥の湖』情景、葦笛、幻想序曲ロミオとジュリエット、悲愴、トレパック、『くるみ割り人形』金平糖、行進曲、中国の踊り、序曲、ピアノ協奏曲第1番の順番でした。
8人で踊られ、全員で一斉に踊るところもあれば少人数、ソロもあったりと曲目ごとに出入りが激しく
しかしとても息が合っていて、同時に整列して位置につく箇所やフォーメーションの変化も揃っている上にとっても楽しそう。
バレエシューズでのご披露で、その分大移動や、例えば白鳥なら羽ばたきや、葦笛なら軽やかになったりと
曲目によって次々と振付が変わって出番が回ってきては踊り出す流れを誰もが堂々と大きく華やかに踊っていらして、観ていて心から感激いたしました。
そうでした、幻想序曲ロミオとジュリエットと悲愴が耳に入ると、エイフマン版アンナ・カレーニナの
前者は物語終盤心がいよいよ歪んでいくアンナ、後者はヴロンスキーと出会い破滅への一歩を踏み出し始めるアンナ、何より山本さんカレーニン思い出さずにはいられず。ああ

締め括りは15年ぶりの再演、2009年7月26日公演『ジゼル』オープニング上演以来のGot Gershwin Tonight。
振付は篠原聖一さんで、ガーシュインの大人数編成というとバランシンのフーケアーズ?が思い浮かびがちかもしれませんが
共通しているのはフィナーレがアイガットリズムである点のみで、音楽構成や振付も全く異なる作品です。
幕開けは舞台に全員集合、スパッと鋭くポーズを決めながら彩る光景がは壮観でございます。
衣装がまたお洒落で凝っていて、男性はシンプルに黒Tシャツ黒パンツ、女性はパートごとに色違いで、
ピンク、白、紺、ベージュなど、レースの腕部分やスカートも細かな模様です。
全体通してエレガント・ゴージャスな作風で、15年の歳月を経て懐かしく幸せに鑑賞でき
照明も星空あり、摩天楼あり、楽器(ピアノとサックスだったか?)もありで凝った演出でした。
それぞれの曲目はONE、TWO、と数字で表記され、それぞれ生徒さんチーム、賛助出演者チーム、アダルトチームその1、その2、といったおおよその世代ごとの構成で
小さな生徒さん達のキュートな愛らしさや、ジュニア世代の若さ溢れるピュアで真っ直ぐな透明感も魅力ある一方
大人組の沸々と香る情感にもまたうっとり。ジャズクラシック版海と真珠とも思わす、跳ねるように楽しいデュエットの
佐々木さん、工藤さんのどんな技を繰り出そうがぴたっと揃うシンクロ率も恐れ入りました。
フィナーレ前の締めは板東先生と山本さんによる味わい深いパ・ド・ドゥで
15年経っても変わらぬ美しさに再度びっくりです。寧ろ年齢を重ねて一層美が増しているお2人かもしれません。
最後フィナーレはアイガットリズム。次々と飛び込んでくる出演者達が勢揃いし、
男性達の横並びパートは前回は山本さんに福田圭吾さん、福岡雄大さんもいらしたと思い出しつつ
更に高音のリズムが畳み掛けるような波を起こすとああ懐かしい、全員で両腕を交互にパタパタさせながら
盛り上がりが最高潮に達したところでジャンッと潔く終了!エレガントでゴージャスなガーシュインでした。

板東バレエのガーシュインな組曲は遡れば17年前、私にとって初の板東バレエ鑑賞時における、全幕白鳥の湖のオープニングで上演 された、ガーシュインズドリームも忘れられず。
板東先生振付の生徒さんのみの構成でしたが、松山駅から特急で1時間超、失礼ながら都会とはとても言い難い地域にて
驚くほどに垢抜けた踊り方に目を疑ったものです。白鳥の湖が篠原さん版で、
篠原さん始め下村由理恵さんら外部の先生も度々招いて外の空気を取り入れていらっしゃる指導にも納得でした。

偶然にも今年は東京の八王子と愛媛の西条で立て続けにガーシュウィンな作品を目にする機会に恵まれ
例えばある同じ曲でも学童の真面目熱血指導員と軽そうな(失礼)指導員と器用な男子児童2人の計4名編成な八王子に対し、
西条市は女子8人くらいで可愛らしく踊っていたりと、全く異なる風景が舞台に出現。振付家に音楽が与えるイメージが全然違っていたからこそ見比べか楽しく感じました。

結果として深川ガラの延期が板東バレエの舞台鑑賞に来場できた理由ながら、
しかも私がこれまでに鑑賞している深川さん作品のうち90%は出演なさっている板東先生主宰スタジオの急遽鑑賞に至ったにも拘らず、優しく迎えてくださった関係者の皆様ありがとうございました。
誰一人として、今年は愛媛を捨てるつもりで、なんぞ批判を口走る方もいらっしゃらず(皆様の寛大さに感謝でございます)
到着し、入口付近で待ち構えてくださっていた、板東先生のお母様の変わらぬ温厚な笑顔や
同日開催の広島県福山市でのガラと掛け持ちしたために第2部みだれ髪にぎりぎり間に合って会場入りを遂げた私を観るなり天を仰いで驚愕なさっていた
大阪府堺市での野間バレエ現場にもいらしたカメラマンさんが(深川ガラ延期になったからって)ほんまこっち来たんかー!と加速する驚愕の顔が忘れられずにおります笑。

恐らくは愛媛県西条市で毎年バレエの舞台を上演している団体は板東バレエのみのはずで、地元の方々も大勢来場され
年1回のバレエ鑑賞を指折り数えて待ち侘びていらっしゃる観客は多しでしょう。
生徒さんゲスト問わず、眼前で繰り広げられる華やぐ舞台を肩の力を抜いて満喫なさっているご様子があちこちで見受けられました。
お楽しみフィナーレでの舞台から客席への花束投げ入れも大盛況。ハッピーな気分で会場を後にされる観客の表情もまた和ませてくださいました。
本番数日前からの冷や汗しか出てこない大荒れ天候や交通機関混乱も乗り越え、無事開催されましたことを心から祝したい思いでおります。
来年は創立30周年とのこと!2007年から足を運び始め、15周年『海賊』、20周年『ドン・キホーテ』、25周年『ライモンダ』と数々の記念舞台も観ている者としては
時の流れに身をまかせていたらいつのまにま板東バレエ色に染まっていたわけですが笑、それはそうと、次回も待ち遠しいばかりです。
天候と交通機関大混乱であった中を西村京太郎トラベルミステリーの十津川警部もひっくり返りそうな執念ですり抜けてきて
西条市入りでき、行動を起こしてよかったと心底誇らしげにしております。



※以下、写真が大量にございますが、忍耐力の鍛錬を行いたい方は宜しければご覧ください。
今も能登周辺での豪雨に胸が痛み、10月以降は天気が落ち着きますように。

そんなわけで、深川ガラの延期発表が木曜日夜でしたので急遽愛媛転換の準備をして行きました。
大阪行きバスをキャンセルして松山方面のバスを予約し直すか、しかしバスは運休にならない限りキャンセル料が発生し
更には関西はおろか四国方面に出発するか分からず、飛行機はと調べると価格抑え目路線は松山行きは完売。
さあどうするかどうなるかと迎えた31日(土)の17時過ぎ、東バダイヤモンド・セレブレーション鑑賞後に確認すると大阪行きバスの通常運行が発表され安堵。
深川ガラ用に予約していた便をそのまま利用いたしました。
ただ東海道新幹線は1日(日)も東京名古屋間は運休。バス会社によっては関西方面の運休も多数ありましたが幸いにも予約便は予定通り出発となったのです。
予定通り運行とはいえ関西方面バス運休多発の中で自身が乗車する便は無事にまずは大阪に向かえるのか
そして大阪に着いても最終目的地の愛媛県西条市に辿り着けるか。
例えば静岡や名古屋あたり高速道路の途中で立ち往生して引き返しになる可能性や
大阪には到着できても以西、岡山あたりで通行止めとなって四国入りできず岡山駅で桃太郎宴会して終了も覚悟いたしましたが
今回と同様に東海道新幹線の東京名古屋間が運休になっていた8月16日の愛と執念の福山・堺バレエルートと同じく
大阪回りで行ったところ関西より西は概ね交通機関は平穏に運行。前日8月31日は運休であった岡山から愛媛方面へ行く特急しおかぜも運行され、
万一9月1日も運休の場合は岡山からバスで愛媛入りする方法も調べておりましたが
希望通りにしおかぜで瀬戸内海渡って午前中には西条市に到着できました。

ふう。地球上二大貴公子のためなら、十津川警部も追いきれない執念であらゆる交通機関を駆使して向かいます管理人です笑。
今回は篠原さん版ガーシュインを踊る板東バレエの皆様も鑑賞した欲も、好影響いたしました。





大阪着。よかった、静岡や名古屋辺りでは雨が強まりバスの窓ガラスに当たる雨音に不安を覚えましたが大阪は快晴。
予定より早く到着でき、シャワーして気分も爽快、いざ新大阪駅へ。そして岡山へ!東京名古屋間は運休中。新大阪駅の改札前にて同じ事態を眼前にした私である。



これから新幹線、岡山まで無事着けるか。着きました!!



前日が運休だったしおかぜが運行!!



瀬戸内海、風光明媚な景色が目の前に。



途中駅で列車連結風景も見学できました。



伊予西条駅到着。石鎚山登山口でもある。



伊予西条駅こちら側からも。



奴隷⁉そして10時半ころに到着でした。



せっかく早くに到着できたのだから、そうだ、レンタルサイクル受付があったと思い出して駅前の観光センターへ。4年ぶり2度目の利用です。
いざ自転車、会場の西条市総合文化会館を通過し右折してひたすら直進西条港線。



直進すると、西条港。この場所に来るのは4年ぶり3回目。前回は2020年のオータムコンサートのとき自転車で、
その前は2008年ドン・キホーテハイライト上演時で(フィナーレでディスコミッキーをゲスト含め全員で踊っていらした。
あれほどお腹捩れる勢いで笑ったバレエの舞台は、当時は初めてだった、生まれも育ちも東京の管理人です)
開演前の午前中にぷらぷら散歩していたら気づいたら港に来ていたのでした。



お目当ては、4年ぶりマルトモ水産の海鮮丼!厚切りの大きなネタが豪快にのっています。レモンも付き、爽やかにいただきました。
11時頃に着いて、整理券貰って3組待ちくらいだったと記憶。昼時はもっと大混雑します。
待つ間に売り場を眺めていると、東京ではあり得ぬお刺身の分厚さそしてお手頃値段に仰天。
近くに住んでいたら毎週買い物に来て、自宅でお刺身宴会しそうな私です。



会場となり、湧き水



会館名を彫った石も立派と毎回来るたびに思います。



無事舞台は終演。板東バレエさん始め、8月末と9月1日にイベント主催の実施された関係者も、
延期や中止を余儀なくされてしまった関係者も、全ての方々にお疲れ様と申し上げたい次第です。
雄大な夕日を眺めながら松山駅へ向かいます。すいていましたので、プレミアなビールを開封。泡がまん丸くアーチを描いて膨らみました。



夜の松山駅



松山駅、そして路面電車に乗り換えて道後温泉のいつもの宿へ。年1回の利用であっても道後の家と思っており、ただいまと言いそうになりました。
道後温泉は日帰り含めるともう何度も来ており、勿論全て板東バレエさん関連の用事でですが(板東バレエの皆様ありがとうございます!) 慣れているせいかお上りさん感覚はなく、4回目の利用のお馴染みのホテルのため
景色に見向きもせずさっさか歩いている様子は仕事終えて家に帰る地元民に見えたかもしれません。



まずはホテルに着いて、チェックイン後にかけつけの一杯。ホテル名物蛇口からみかんジュース!3種のみかんジュースが出てきます。
ああ美味しい!!ひとまず一杯飲んだら浴衣などを選んで取ってエレベーターに乗ってお部屋へ向かいます。段取りも把握済み。



温泉へ向かう前に一息。考えてみればお昼の海鮮丼以降何も食べておらずお腹も空いてきたので、食堂でサービスの鯛茶漬けをいただきます。
おかわりも自由。ほくほくの鯛めし!!薬味も多種。他にコーヒーやビスケット、ラムネや飴もあり。



今治タオルバー。温泉へ向かうとき、自由に選べます。(当たり前ですが持ち帰りは厳禁!!)
私は天使の羽の如くふかふかな質感が好みで、説明書をじっくり読んで選択。
尚、ホテルから温泉までは急な坂道を下るため、下駄利用時は特に足元要注意。
とりわけ私のような毎度1人で来ている者は転倒しても自力で起き上がるしかありません。
カップルで行動の方々は、起こしてもらうなり支えてもらうなりしてどうぞ愛を更に深く育んでください。



道後温泉本館。昨年訪問時は改修真っ只中で裏側から入館しましたが、改修も終わり、久々に正面側から入館です。
千と千尋の神隠しの音楽を思い浮かべながらいざ入館!日曜日夜の時間帯はさほど混雑せず。
お湯の温度が昨年より熱めだったかも。それでも壁に書かれた夏目漱石の小説の一部分や、浴槽に彫られた正岡子規の俳句を読みながらの入浴は格別です。



湯上がりビールをいただけるお店を探してこちらへ。カオナシが出迎えてくれました。



飲み物のみでも利用可能で、道後ビールを注文。テラスでいただきます。
ホテル備え付けの何種類の浴衣のうち一番好きなピンク色を今年も着用して湯上がり散策にビール。夜風が気持ち良し。普段ピンクのものなんてまず着用しませんが。



おはようございます。朝です。朝食です。砥部焼の食器も選べて嬉しいビュッフェ。
契約農家さんで採れたお野菜の種類多数で、こんもりと盛り付けましょう。オレンジジュースは2種。勿論鯛飯も。
お味噌やお醤油、みかん、牛乳等多くの食材や調味料が地元の生産者で、紹介文が綴られていました。



DGO(道後温泉) みかんの饗宴2024。甘みの強いものから酸味がしっかり系まで様々。ちなみに秋冬は種類が倍に増えます!
名物フレンチトーストもふっくら柔らか。みかん紅茶は毎回選ぶ青薔薇のカップでいただきます。



砥部焼でお茶、コーヒーもいただきます。



朝の飛鳥乃湯温泉。



どんぐり共和国道後店。昨年は行きそびれました。バス停もご当地仕様!



道後温泉本館を眺める商店街。



堅固な建築が立派な本館。



商店街



道後温泉商店街にて最近開店したらしい蛇口からみかんジュースの新店舗。



はるみ



はるか



はるみとはるか。何処かで聞いた親しみあるお名前の並びです。はるみは甘さ濃いめ、はるかは爽快感が前面に出た味。



上から眺める道後温泉本館。改修されて綺麗にはなりましたが、ただ昨年裏側から入ったときに感じた
歴史が染み込み、それこそ湯婆婆が出現しそうな古き良き質感が控えめになってしまった印象もあり。
しかし耐震性強化は必須ですし、海外からの観光客にもわかりやすいよう床に英語案内の照明が表示されたりと変わり行く時代に差し掛かっているのでしょう。



足湯



坊ちゃん時計。>


松山駅へ行き、普通列車の電車で今治へ。



ドア越しに広がる瀬戸内海。初めて板東バレエを観に行った2007年8月、四国に行くこと自体人生初で土地勘も全くない状態で
ひとまず無難に松山から普通列車で伊予西条まで向かっていたとき、車窓から見える瀬戸内海の風景に大感激した記憶。
それまで、電車から海を眺める経験が恐らく殆どなかったかと思います。



今治へ行ったのは急遽の予約であったこともあり松山駅発のバスがどこも完売だったため。
しかしバリィさん柄の小瓶のオレンジジュースや坊ちゃんサブレ、西条たぬき饅頭も購入できました。
今年は広島と愛媛両県を訪れ、広島ではレモン、愛媛ではみかんの商品を多々見かけ、
そういえば今夏の新国立劇場バレエ団 貝川鐵夫さん版『人魚姫』2幕におけるレモン組とオレンジ組の対決も面白かったと
今治駅前のパン屋のリトルマーメイドでお茶しながら思い出しました。ちなみに広島県の福山駅前にもリトルマーメイド、ございました。



駅横にて、キンキンに冷えたビールと鯛の押し寿司。瀬戸大橋の絵を鑑賞しながらゆっくりといただきます。最後は穏やかに終えられそうな伊予旅情。



帰りはパイレーツ号。瀬戸内のバスらしい名称で、久々に乗車。3列シートで快適。
伊予西条や壬生川回りでの運行のため、西条市総合文化会館前で停車もし、板東バレエ壬生川支部も通過です。
ところで板東バレエは来年30周年。どんな演目を上演予定か、久々に『海賊』ハイライト版も鑑賞したい気分にもなり、
2010年に鑑賞したときには実際に海賊の歴史が残る瀬戸内海地域にて鑑賞できたためか興奮や喜びもひとしおでした。
早くもプログラム概要発表が待たれます。
そんなわけで、さらば愛媛県西条市、松山市、今治市、また会う日まで!!!
※次の3連休大阪Kバレエスタジオは穏やかに移動できました。その前に有酸素運動と鑑賞の2回分挟んでからKスタは紹介して参ります。

2024年9月20日金曜日

還暦祝い  東京バレエ団   60周年祝祭ガラ  ダイヤモンド・セレブレーション  8月31日(土)







東京バレエ団 60周年祝祭ガラ ダイヤモンド・セレブレーションを観て参りました。
https://www.nbs.or.jp/stages/2024/tb-gara/


「エチュード」
振付:ハラルド・ランダ―
音楽:カール・チュルニー/編曲:クヌドーゲ・リーサゲル
東京バレエ団初演:1977年5月4日、東京文化会館

秋山 瑛、宮川新大、秋元康臣(ゲスト)


作品自体は公演での鑑賞は2009年の東京バレエ団公演以来。ゲストとしてサラファーノフとフォーゲルが出演していました。
その3年前に観たマリインスキー来日公演におけるソーモワ、サラファーノフ、シクリャローフの当時の新鋭達の主役競演が恐ろしくハイレベルであったかと記憶。
また2017年頃、ボリショイシネマではコール・ドの精度は頗る高く、主役ジンではスミルノワが1人すいすいと余裕な表情で主役を務め、
男性陣2人はちょいと苦戦していた覚えがございます。

さて2024年の東京バレエ団では女性主役は勿論秋山さん。音楽たっぷり吸い込むアダージョも涼しげな高速回転もお手の物で
淀みが一切ない研ぎ澄まされたテクニックが圧巻。基礎が相当に盤石に備わっていないと成し得ない役柄と思います。

宮川さん、秋元さんも溌剌且つ高難度な技もさらりとやってのける姿で牽引。ただ欲を言えば、秋元さんは8月の広島県福山市でのガラにおけるトップバッターの『ドン・キホーテ』グラン・パ・ド・ドゥで見せてくださった
一気に斬り込んでくる勢いやあっと沸かす熱量は抑え目だったかもしれません。
ただ、サポートあり、テクニックも回転跳躍ともに緩急様々な披露を要求される作品にて体力も切らさずに率いる様子は凄技に連続でした。
コール・ドも目を凝らして観察し、バーの基本な動きからやがて大勢が集結してうねる音楽のフィナーレに至る展開も胸躍って興奮。
冒頭の基礎中の基礎のプリエやタンデュの誤魔化しのない美しさの連鎖から惚れ惚れいたしました。
舞台の上で、脚だけライトアップされながらタンデュを披露するなんて、肝試し以上に度胸が試されることでしょう。
後半での舞台の左右から交互に繰り返し交差してくる大跳躍も、鼓舞するような曲調の気流に乗っていて、
女性ダンサーが横並びでフェッテを易々と乱れず楽しそうに披露する揃いっぷりも目を見張りました。
オーケストラピットが比較的見え易い席で、後半においては木琴の賑やかなアクセントが全体を引き締めていました。
それにしても男性も相当な人数、レベルも求められる中で1977年にはこの作品のバレエ団初演を遂げていたことに、驚きを隠さずにはいられません。

話変わって変わり者を承知で申すと、もし自身が男性ダンサーだったら1番やりたい役がエチュードのプリンシパルで(東京23区に1人いるかいないかの確率と思う)
コール・ドを従えて斜めジャンプや連続ザンレール、女性サポートは優雅に、憧れますが仕事量充満で大変な難役と再確認です。
来春3月、新国立劇場での配役はいかに。発表が待たれます。



「ドリーム・タイム」
振付:イリ・キリアン
音楽:武満徹
東京バレエ団初演:2000年5月27日、東京文化会館

沖香菜子、金子仁美、三雲友里加、宮川新大、岡崎隼也


2021年の『かぐや姫』第1幕初演以来の鑑賞。光がかった寒色系の背景美術、衣装、そして揺らめきつつも静止のポーズがユニークな振付が音楽とじんわり一体化。
沖さんの指先の雄弁さや三雲さんの全身が描き出すしっとりしたラインにも目が行き、題名の通りに夢うつつな気分に誘われる不思議なパワー宿す作品です。


「かぐや姫」よりパ・ド・ドゥ
演出振付:金森 穣
音楽:クロード・ドビュッシー
東京バレエ団世界初演:2023年10月20日、東京文化会館

かぐや姫:秋山 瑛
道児:柄本 弾

横に広大なNHKホールにおいても惹かれ合うかぐや姫と道児の思いやりが静けさに包まれながら伝わり、光が柔らかく差し込むように展開。
光沢ある白い総タイツ姿が先日の中秋の名月が思い起こされる静謐な輝きを放つ秋山さんかぐや姫で、柄本さん道児の受け止めも大らかに映るパ・ド・ドゥでした。


「ロミオとジュリエット」第1幕よりパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・クランコ
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
東京バレエ団初演:2022年4月29日、東京文化会館

ジュリエット:足立 真里亜
ロミオ:池本 祥真

立派なバルコニー装置がなくても今年5月の全幕公演を思い出す足立さんジュリエットと池本さんロミオで真っ直ぐ熱い化学反応が凝縮。
揃って鮮やかなテクニックと情熱的な恋心がカチッと噛み合って2人が交わすときめきが熱量急上昇し
そうかと思えば2人並んでじっくりと愛情を確かめ合う箇所も音楽をたっぷり使って恋模様を描画。また全幕でも観たいペアです。


「ボレロ」
音楽:モーリス・ラヴェル
振付:モーリス・ベジャール
東京バレエ団初演:1982年7月19日、東京文化会館

メロディ:上野水香(ゲスト・プリンシパル)


2023年2月に上野さんオンステージにてゲストプリンシパルへの移行に伴うセレモニーのように上演されたときに観て以来ですが
その後も折に触れての上演頻度が高い気がするものの、特別な節目公演に相応しい舞台。
何だかんだ言って上野さんの求心力、オーラは広々としたNHKホールでも明らかで、
ややスタミナや身体のキレはこれまでのような強さはなくなってきている印象はあれど
リズムの全てを抱擁して中央で昇華させていく華々しい魅力は誰でも容易に持てる強みではないでしょう。より丁寧に、音楽に語るように踊り刻んでいた印象です。


公演少し前には人事発令もあり、カーテンコールには斎藤新団長や佐野新芸術監督、バレエスタッフ、そしてダンサーも皆大集結して手を取り合って挨拶。
創設まもない頃から海外の数多くの大都市の劇場にて古典も現代物も含めたプログラムで公演を実施するなど、まだまだ手探りだったであろう日本のバレエ界にて異質な躍進であったはずで
還暦を迎えたバレエ団がどう歩んでいくか、これからも観続けていきたいと思っております。




50周年記念ガラのときと同じく海外公演ポスター多数掲示。友田姉妹!



シンデレラなど。東バのシンデレラも観てみたい。



ボリショイ公演。



ザ・カブキ



ウィーンにて。



古川さんが目立つ!



外国語キャスト表案内。



帰りは以前に1度訪れているパルコ地下のグッドラックカリーへ。
カレーのときは大概ビール或いはハイボール派な私ですが、ナチュラル白ワインとの名称に惹かれ白ワイン。
これが美味しくて、辛口ですがスッと柔らかく溶け込むような味わいでございました。
1杯の価格、ややお高めでしたが選んだ甲斐がありました。



カレーは3種盛りを選択。この手のカラフルなカレー、好きなのです。
イカとトマト、ほうれん草と豆、ルーローでございます。どれも好みでしたが、特にイカのお出汁とトマトの果肉たっぷりなカレーが一番好きでした。
このお店でアルコールとカレーを一緒に味わうのが1つ夢でして、前回来たときは2022年2月末で、中目黒で何回目だったか記憶の彼方だがワクチン接種後で(3回目?)
短時間で終了した上に晴天に恵まれていたため、帰りは徒歩で渋谷へ移動。
そして閉店間近のチャコットに行き、このとき初めて店舗の上にスタジオがあると知ったのでした。
宮益坂の存在は知りながら本店でもレッスンを行っているとはびっくり。遅すぎる把握でございます。
そんなワクチン帰りにわざわざなぜチャコットに行ったか。その約3週間後に迫った私にとって2年2ヶ月ぶりの、
東京においては6年ぶりのレッスンを新店舗の代官山のスタジオにて受講することが決まり、パンフレットか何かないか探しに行ったのでした。
そうしたらスタジオへどうぞ!とレジにいらした方が案内してくださりスタジオなんてあっただろうか??と思いつつエレベーターで上ったら音楽が聴こえ、
レッスンウェア姿で出入りする受講者やレッスン中の風景もちらりと見えて管理人、
数週間後には自身には全く不向きであろう花園のような空間にてレオタード着て身を置くと考えただけでゾッとしてしまい笑
加えて受講予定の概要が書かれたパンフレットをいただくと講師の顔写真に再度心臓止まりそうに笑笑。
そして帰りにエレベーターに乗った途端「絶対無理やーーー!!!」と無言の叫びを壁に向かって訴えたのち
そうだパルコへ行こうと思い立って入店したのがグッドラックカリーでた。ワクチン接種後であったためアルコールは呑まずでしかも心身に落ち着きがない事態であったため
今回東京バレエ団の還暦祝祭ガラのあとに、しかも訳あってこの日の夜出発の交通機関の運休なしも確認でき
ようやく約2年半越しに、ゆったり寛ぎながらワイン片手にいただいたのでした。
あの2022年2月末、帰りの電車内でもずっと握り締めたまま帰宅しましたが、店名の縁起も良かったのか、幸運は続いております。
これからも利用したいカレー店です。