寒い日が続きますが皆様いかがお過ごしでしょうか。
現在多数の舞台の中止が相次ぎ、開催か否か毎度緊張を強いられる方も多くいらっしゃることと存じます。
先日の金土日と初台の公演は無事開幕、全日程終了し安堵。3公演観て参りましたので感想はまた後日に回すといたしまして(相変わらず頭の働きが遅うございます)
昨年4月末の突如の緊急事態宣言発令が出そうにあったときにコッペリアはどうなるんやと人生の楽と苦が同時に来る云々と走った水戸黄門のテレビ視聴ではなく今回はバレエに依存。
開催か否か不安で仕方なかった13日の木曜日、考え込んでいても仕方ないと思い
気晴らしに偶々視聴した
全く異なる分野の公演のハイライト映像が面白かったため紹介いたします。
光藍社主催バレエの美神2021です。
公開されたばかりのバレエ・アステラス2021フィナーレ映像の視聴直後に見つけ、バランスのとれたプログラム構成や人選等
ご覧になった方からの評判は聞いておりましたが納得。古典から現代作品まで幅広く、何コレ珍百景な選択もなく自信を持っての披露に頷く作品が揃い
現代作品もわけの分からぬ系は無くネオクラシックに近いものが並んでいた印象です。
こういった来日公演が隔離期間も経てどうにか開催に漕ぎ着けていた昨年夏から秋にかけての時期が奇跡のように思える現在ですが
美神の公演の時期、(上野ではベジャール・バレエ団公演)東京では震度5の地震が発生したり、他日にはJRの変電所火災による電車の乱れも生じて開演が遅れたりと
ただでさえ世界規模での大変な事態に次から次へと災難が舞い込んでいた時期でもあったと思い出し
関係者もてんやわんやであったと察します。公演実現にかかわった光藍社の方々にも敬意を表します。
さて、映像を視聴して特に印象に残った方をざっと順不同に綴って参ります。大雑把ですが悪しからず。
まずボリショイのアリョーナ・コワリョーワ。来日公演でのミルタで観た記憶がございますが
クラシック・チュチュでの姿の映像は初見。腰位置の高さ、身長の高さが更に目立ち、ポワントが画面から消えかけるつまりは追えないほど脚が長く
本人も身体の条件、コントロールには苦労しているのであろうと推察。ただスケールはあり。
それからエレオノーラ・セヴェナルドとデニス・ロヂキンによる『スパルタクス』。
リフトした上でポーズを巧みに変えつつ移動したりと盤石なパートナーシップに双方に強靭な体幹がなければ成し得ない振付で
グリゴローヴィヂの手腕に唸り、今観ても色褪せぬ魅力がございます。
フリーギアが背負う悲しみを情感豊かに踊るセヴェナルドですが
『ドン・キホーテ』キトリでは品性を保つ端正な踊りとぱっと華やぐ表情、ポーズの連鎖にも見入ってしまいました。
それからナターシャ・マイヤー組が披露する作品が何本かあり、Luminousだったか、流れるような爽快感をもたらしていました。
フィナーレはビゼーの交響曲ハ長調の第4楽章にのせて全員が登場。披露した作品の一部分を溶け込ませつつ高度な技巧を一斉にこなす場もあり高速展開のまま終了。
出演者全員テクニックも安定し(オデットまでフェッテ笑)、長髪がやや気になったロヂキンが座長らしく締め、なかなか楽しいフィナーレでした。
この曲といえばバランシンのシンフォニーインCがすぐさま浮かばずにいられず。そうです、この金土日3日間バランシンたっぷり堪能いたしました。
それはそうと、このバレエの美神映像、見応えありますので是非ご覧ください。
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