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2021年2月21日日曜日
バレエカレッジ講座 マエストロ・井田勝大氏「バレエ音楽の魅力と秘密」『眠れる森の美女』中編
2月13日(土)、バレエカレッジの講座 マエストロ・井田勝大氏「バレエ音楽の魅力と秘密」『眠れる森の美女』中編をオンライン受講いたしました。
https://balletcollage-maestro15.peatix.com/view
今回は1幕を中心に講義。音符だけ見ると奇妙なオーロラ登場曲や花のワルツにワーグナーを彷彿の旋律が取り入れられたり(確か)、
ローズアダージオにおける楽器総動員での壮大さ、短調長調の組み合わせ効果の隠れなど音楽を次々と紐解き分析しながら説明してくださいました。
携帯の操作をそのままテレビ画面に映すアプリが役立ち(いかにして使いこなせるようになったか記憶が曖昧で、
昨年の新国立2016年ロミジュリ配信で何としてでもパリスを大画面で堪能したいが為に執念で辿り着いたやり方であった笑)
楽譜を示しながらのお話も譜面がよく見え、パートごとの役割も分かりやすく伝わりました。
ところで冒頭あたりに井田さん、長音階をdur(カタカナ表記ではドゥアー?)短音階をmoll(モール)とドイツ語読みで説明している旨を
分かりづらいかもしれないと心配され、言い直しもなさっていたりしていましたが、
子供の頃にピアノを習っていた際に教えてくださっていた先生がドイツ人と結婚なさった方で、音名はドレミではなくツェーデーエー、
長調短調もハ長調等とは呼ばずドイツ語読みで習っておりましたため、頭には入ってきやすい気がしております。
ただ習っていた経験があるとは言え、バレエその他美術工作含む全ての芸術そしてスポーツと同様自身は鑑賞者向きであるとは幼少期から自覚しており、
一生懸命練習していたとは言い難く恥ずかしい限りですが(現在は弾けません)、当時の知識が役立ち少し喜びを覚えております。
話が逸れました。講座から1週間後の昨日、新国立劇場バレエ団『眠れる森の美女』を鑑賞しローズ・アダージオの音楽の重み、
オーロラ姫小野絢子さんの誇り高さも合わさって上階席からの鑑賞でも十二分にスケール感が響く場面であると再確認いたしました。
この場面で今も忘れられないのは2007年の2月まだセルゲイエフ版を上演していた頃の新国立劇場での眠りで、川村真樹さんが待望の主役デビュー日。
大作中の大作と呼ばれる『眠れる森の美女』主役デビューであるためか オーロラ姫登場前のソワソワした音楽以前から
舞台上は迎える態勢万全、客席は緊張と期待で落ち着かず(笑)、そして遂に川村さんオーロラが現れた瞬間
当時頻繁にゲスト出演していたザハーロワ登場時よりも遥かに大きな拍手に沸き、ローズアダージオが無事終わると近隣の初台商店街にまで音漏れしそうな
割れんばかりの拍手が轟いていた光景は今もはっきりと脳裏を過ります。主役経験豊富なダンサーであっても恐怖な大場面ですから、
コール・ドで入団し、コリフェ、ソリスト、(のちにファーストソリスト 、プリンシパルに昇格であったと記憶)と
着実に昇進を続けてきた叩き上げで、満を持しての主役デビュー公演でしたから殊更舞台上も観客も一体となって歓喜と安堵に包まれた空間と化したのでしょう。
話が逸れました。井田さんの眠り音楽講座はひとまずは全3回構成とのことですが、最後まで終わらなければ追加企画の可能性もあるもよう。
楽しみに待ちたいと思います。そしてオーケストラにも注目しつつ、本日も「生」で、昼夜通して眠りの音楽を堪能して参ります。
※写真は15年ほど前に購入したCD、サンクトペテルブルク放送交響楽団演奏です。
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