バレエについての鑑賞記、発見、情報、考えたことなど更新中
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2021年2月12日金曜日
創造されたバレエの夢 Ballet Creation 2020 Special 日本バレエ協会 Ballet クレアシオン公演 記録映像上映 『真紅の風流るる地にありて踏みしむ土の薫黒き』『Bourbier 』 2月6日(土)
2月6日(土)、渋谷のユーロライブにて、日本バレエ協会主催創造されたバレエの夢 Ballet Creation 2020 Special 記録映像上映
『真紅の風流るる地にありて踏みしむ土の薫黒き』『Bourbier 』2作品を観て参りました。
http://www.j-b-a.or.jp/stages/ballet-creation-2020-special/
大岩ピレス淑子振付 『真紅の風流るる地にありて踏みしむ土の薫黒き』
初見作品。失礼ながら振付者の大岩さんについても存じ上げず鑑賞に臨みましたが
トワイラ・サープのカンパニーやフランスのプレルジョカージュでも活躍されたダンサー、振付家とのこと。
ブラジルのパーカッションを盛り込み、演奏者も舞台に上げての晴れやかな躍動感のある舞台でした。
世田谷区を拠点に活動するバッキバとの共演により、とどまることなく続く曲調に聴き入りつつダンスを眺めているうち瞬く間に終演。
時間の経過がいたく早く感じ、終演後は客席に下りて通路を踊りながらの幕切れもその場に居合わせあたらさぞ楽しい気分に浸れたであろうと想像いたします。
出演者の1人、振付家としても活躍中の日原永美子さんはダンサーとしては谷桃子バレエ団『ドン・キホーテ』ジプシーなど何度か鑑賞しておりますが
今も記憶に強く残っているのは薄井憲二さん開設のロシア(開設時は昭和末期であったため名称はソビエト)・バレエ・インスティテュートとして
ソ連崩壊後間もないボリショイバレエ学校への留学についての見開きの大きな記事。
レッスン以前に国が大混迷な最中で食糧難に見舞われながらも懸命にバレエに打ち込む様子が写真でも紹介され、
映像であってもお姿を目にするとその記事が脳裏を過ぎります。
※舞台写真
http://www.j-b-a.or.jp/stages/平成24年度バレエクレアシオン/
※バッキバの方々による当時のブログ
http://baqueba.blogspot.com/2012/12/1110.html
矢上恵子振付作品 『Bourbier』
上演直後ダンススクエアに舞台写真が多数掲載されました。作品の迫力をどうぞご覧ください。そして干支一回り前、福岡雄大さんがあどけない!
https://www.dance-square.jp/bsym2.html
初演は2007年大阪、東京では2009年が初披露。山本隆之さん、福岡雄大さん、福田圭吾さん、紘也さん始め、多数のプロダンサーを輩出している
大阪の名門Kバレエスタジオ主宰三姉妹の三女で、先駆者として昭和の時代からコンテンポラリーの作品発表、指導に
力を注いでこられた矢上恵子さん(2019年逝去)振付です。
Kスタ出身、所属ダンサー中心に出演者は28人で大人数で一斉にハイスピードで駆け、
右から左から中央奥から変則的なフォーメーションを組みつつ集団で斬り込み迫る振付と言い寸分の隙もなく展開。
ただ単に機械のような構成ではなく随所に柔らかな部分も含ませ、マスカーニ作曲のカヴァレリア・ルスティカーナ間奏曲を用いて
安らぎをも与える、実に緩急に富んだ点も特徴で飽きさせません。
主軸は若き福岡雄大さんで、2009年11月当時は新国立劇場入団間もない頃。葛藤を吐き出す感性は鋭く、はち切れんばかりの身体能力で
只者ではならぬ存在感を示していたのはアップのカメラワークが殆どない記録映像であっても明らかです。
間奏曲に乗せた終盤のソロ部分を抜粋して踊った2008年のヴァルナ国際バレエコンクールにて3位入賞を果たし恵子先生は振付賞を受賞され
師弟にとって、特別な思い入れのある作品であるのは想像に難くありません。
尚、出演者の中には新国立入団4年目であったKスタ出身の福田圭吾さんやのちにNBAに入団し、この上映直後に初日を迎えたコボー版シンデレラにて義理の姉を踊られた岩田さん、
スターダンサーズ入団の井後さん、ノイズム入団の井本さんも名を連ね、懐かしさと喜びがひとしおでした。
思えば私が初めてKバレエスタジオの舞台に足を運び恵子先生の振付を初鑑賞した作品でもあるためか、干支一回り前の出来事であっても
大阪初演においては14年前の舞台であっても昨日のことのように思い出すのですから不思議なものです。
ちなみに大阪での初演は恵子先生そして山本さんも出演され、プログラムを読み返したところ51人構成。
Jr2、Jr3と小中学生までもが入ったチームも出演し、子供の生徒さんまでもが相当な訓練で鍛えられている様子が初見でも窺えた大衝撃は今も忘れられません。
恵子先生の作品は関西圏では上演機会が今も頻繁にありますが関東では少なく、2010年の日本舞踊との融合作品や
2014年のPDA(関西中心とした男性ダンサー集団)東京公演、最後の青山バレエフェスティバル、佐藤勇次さんスタジオやDAIFUKUでのソロ作品披露など
私が東京で鑑賞した恵子先生作品上演舞台は両手指にも至らぬ回数です。
(遡れば2000年代前半のダンスアクト舞台スターダストin上海もあり、観たかったが。後年にプログラムは購入)
今回記録映像上映会が開催され、恵子先生作品を初めてご覧になった方も感激のお声が聞こえて誠に喜ばしい機会となりました。
韓国国立バレエにも招聘された恵子先生を讃えて、会場近くで韓国焼酎チャミスルをちょこっと1杯。 薩摩で口にした焼酎より爽やかで飲みやすい。
2009年の東京上演前に宣伝宜しくといただいた香織先生からのお手紙とチラシも手に参りました。
当時はまだまだバレエを通した交友関係が今ほど築けておらず 先生、12年ぶりにチラシ新たに2枚捌けました。遅過ぎてすみません!
上映鑑賞前にカンジャンセウ丼、大きな海老が3本入っています。前のブログと合わせても韓国料理は初登場です。
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