2020年12月4日金曜日

緊迫情勢下の北国を彩った古典絵巻 新国立劇場バレエ団『眠れる森の美女』札幌公演11月14日(土)15日(日) 《札幌市中央区》





大変遅くなりましたが11月14日(土)15日(日)、札幌文化芸術劇場hitaruにて新国立劇場バレエ団『眠れる森の美女』を2日間観て参りました。
札幌でのバレエ鑑賞は2007年に下村由理恵さんと山本隆之さんが客演された日本バレエ協会北海道支部全道バレエフェスティバル『ドン・キホーテ』全幕、
新国立劇場より飯野萌子さん、渡邊峻郁さんが出演され『眠れる森の美女』3幕より抜粋ではオーロラ姫とデジレ王子として締め括られたニトリホール(旧北海道厚生年金会館)閉館公演、
そして昨年の新国立劇場のくるみ札幌公演に続き4度目です。
https://www.sapporo-community-plaza.jp/event.php?num=1545


※以前の記事である速報でもない速報と重複する部分もございますが大雑把な内容である点も含めご容赦ください。キャストはひとまずソロな役どころを一部掲載。


オーロラ姫:小野絢子(14日) 米沢唯(15日)
デジレ王子:福岡雄大(14日) 井澤駿(15日)
リラの精:木村優里
カラボス:本島美和
国王:貝川鐵夫
王妃:関晶帆
式典長カタラビュート:菅野英男
誠実の精:益田裕子
優美の精:柴山紗帆
寛容の精:飯野萌子
歓びの精:五月女遥
勇敢の精:奥田花純
気品の精:横山柊子

エメラルド:柴山紗帆(14日) 細田千晶(15日)
サファイア:寺田亜沙子(14日) 飯野萌子(15日)
アメジスト:広瀬碧(14日) 五月女遥(15日)
ゴールド:木下嘉人(14日) 速水渉悟(15日)
フロリナ王女:池田理沙子(14日)柴山紗帆(15日)
青い鳥:奥村康祐(14日) 渡邊峻郁(15日)
長靴を履いた猫:原健太
白い猫:渡辺与布
赤ずきん:五月女遥(14日) 広瀬碧(15日) ※両日奥田花純さんより変更
狼:中島駿野
親指トム:福田圭吾



小野さんは無邪気であどけない姫から威厳ある姫への変化が明確なオーロラ姫。
1幕の登場時がとにもかくにも可愛らしいにこやかさで、品良くされど野山も喜んで駆け回れそうなお姫様。弾むようなステップに頬が蕩けずにはいられませんでした。
2幕では物哀しさが内側から漂い、終始伏し目がちながらもふとした瞬間 に王子を求める表情を見せたりと幻影ではあってもぼんやりとはせず
展開は分かっていても姫の宿命はいかにと追いたくなる助けたくなるひと幕でした。
結婚式では絢爛で厳粛とした佇まいで、立ち姿からして平伏したくなる煌々たる輝き。
米沢さんは愛らしくも清艶な姫君を造形。1幕、はにかむように登場しつつも艶っぽさが既に醸され、優雅な足捌きにも惚れ惚れ。
2幕でも広がりの踊りで魅せ、物憂げな風情は保ったままのアラベスク1つで王子をふわりと導くような描画にも感嘆。

hitaruでの舞台経験は2018年のバレエ杮落し第一弾酒井はなさんと組まれた『ドン・キホーテ』から立っていらっしゃる福岡さんは風格たっぷりに堂々たる登場。
小野さんとのパートナーシップはこちらが馴染み過ぎるせいもるかもしれませんが、安定感は勿論ありますがはっとさせる瞬間は以前よりも抑えめだったかもしれません。
先の『ドン・キホーテ』ではアドリブ満載で1起こせば2返る急速コミカルな展開にワクワクと胸躍りましたが眠りのような姫と王子のお伽話では難しいのは否めません。
ただ札幌側からは恐らく要望があったでしょうし、札幌の観客も看板ペアを観たいお気持ちも強くあろうと思います。

びっくりするほど表現が雄弁になっていたのは井澤さん。米沢さんとのパートナーシップが素直に良いと唸らせるデジレ王子で全身の表情の種類が増加していたのは
先の『ドン・キホーテ』に続き喜ばしい驚きでした。
完璧な余りこれと言って特徴が無い役柄にも拘らず、森の場でのオーロラへの一目惚れや会いたいとリラへの訴える姿もくっきりとした表現。
小舟に乗り、更に不思議な世界へと入り込んでいく際のマイムも美しく
刻一刻と近づく姫との対面にこれまた展開が分かっていても、胸をドキドキとさせる光景でした。

米沢さん、井澤さんによる目覚めのパ・ド・ドゥも以前に東京公演よりも遥かに迫るものがあり
戸惑いながらも少しずつ現実を把握していく姫と、包み込んで行く王子の感情の通わせが頗る伝わってきた次第です。

木村さんのリラは以前に比較し一段と統率力、威厳が増した印象で、お付き達を従えている絵もさまになっていて頼もしい限り。
本島さんカラボスを無理やり勢いと力で封じ込めようとしていた前回公演と異なり、今回は手のちょっとした掲げ方に至るまでが優雅で
勢いだけではなく優しさ、しなやかさ、様々な要素を含んでの打倒カラボスな善良の精でした。
無駄に大きい、船舶免許必須であろう舟や札響のド迫力演奏の圧にも負けぬ存在感も光る好演です。

初日の冒頭、舞台も客席もなかなか緊張が解けぬ最中に斬り込み、空気を一変させたのは本島さんのカラボス。
舞台中央にて静かに前方へと歩み寄っているだけで不気味さで会場を惹きつけ 手下達を従えて踊った後には大喝采。
またただ恐ろしいのみならず、カタラビュートの髪を毟り取るよう命令時には
笑みをも浮かべ、手下達にゆっくりと視線を送って指示。案の定手下も意気揚々と従い、日頃から愛情をたっぷり注いでいるのでしょう。
『それゆけカラボス』なる特別編を妄想せずにいられず。カーテンコールでの拍手は主演のお2人と同じ熱量か、或いは凌いでいたといっても過言ではありません。
そして毎度思うが、本島さんは古典の主役を多々張っていた20代の頃よりも現在の方が体型はしなやかで綺麗、技術も強くなっている印象。
これからも芝居中心の役にとどまらず踊る役でもたくさん観たいダンサーです。今月末の2020年総括でも触れるつもりではおりますが
中家さんと共に作り出したミステリアスな世界観、大胆で斬れ味鋭い踊りにも感激したニューイヤーでのDGVは忘れられません。
イーグリング版古典の名物であろうリラとカラボスが乗った吊るし式の巨大なゴンドラもそのまま札幌にお目見えで、強いインパクトを与える幕開きでございます。

柴山さんの伸びやかで身体の表情までもが丹念に作り上げられたフロリナ王女も好印象。要所で締める役割は間違いないと毎回安心感を与えてくださいます。
渡邊さんの青い鳥は予算不足で布地簡略化かと見紛う透け透け鯉のぼり爆死衣装(例えが乱雑で失礼)を美しく着こなし、
跳躍1つでふわっと華やぎをもたらす姿にうっとり。パ・ド・ドゥ冒頭にて客席から柔らかで浮遊感のある跳躍に見惚れる溜息までが聞こえてきたほどでございます。
柴山さん、渡邊さんペアの相性も宜しく私個人としてはとても好きで2017年の『シンデレラ』の記憶が脳裏を過りました。
何しろ、私が渡邊さんの正式に虜となったと記している年月日は2017年正月ですが
関心を抱いた発端は前年2016年シンデレラのおけぴリハーサルレポート。
初々しい柴山さんシンデレラをインタビューの言動含めて頼り甲斐と貫禄がありそうな、まだ入団から数ヶ月の渡邊さん王子が支える姿にこんな男前な契約ダンサー今存在したかと
入団紹介でのラーメン屋の少年な写真や金髪が似合っていなかったパリス(再演は合格)と同一人物かと何度も見比べた経緯もあり綴ると長くなりますから後は省略いたしますが
2016年の本番シンデレラは柴山さんがカチコチに緊張してしまい、渡邊さんは髪型がきっちり過ぎる七三分けであった以外は印象も良く
長田佳世さんの引退公演を除けば初めて握手会も最後まで見物。
当時はZ席鑑賞でしたが翌年も同演目で組んでくださり、勿論S席を確保。(人生分からんものだ)パートナーシップも大向上していて満足度高い舞台でした。
何れにしても、この先バレエを鑑賞していく中でも印象に残るペアとして挙げる中に含まれるのは確実なお2人でございます。

珍しいハプニングも発生し、2日目の赤ずきんと狼での 最後。狼が担いで袖に入っていくところで少々不安定な様子もありましたがよくある事であろうと眺めていると
舞台に近い客席辺りからはおっかなびっくりする声が聞こえ、もっと反応していたのは入る袖近くにいた貴族達。
袖で崩れるように転倒していたのかもしれずそこまでは客席には分からずでしたが
袖近くにいた貴族陣は高貴な振る舞いはそのままに顔を見合わせたり手で口を覆ったりと驚きの反応を見せ
恐らくは中島春菜さん、守屋さん、宇賀さん、福田紘也さんだったか見事な咄嗟の反応でした。

不可思議衣装の代表格一員である宝石は(グランプリは青い鳥であると思うが笑)
とりわけ細田さんのエメラルドの精細な美にこの度も見惚れ、指先脚先まで神経が行き届いた一音一音を奏でるような細やかさは観る度に幸福感を覚えます。
ゴールド初役の速水さん、ゆったりと余裕のあるヴァリエーションは良かったのですがサポートはもう少し(どころではないぞ)頑張りましょう。
そしてやはり前髪のメッシュが気になって仕方なかったが、きっとこだわりがおありなのでしょうと結論。

五月女さん赤ずきんの何とも滑らかで素早いエシャッペと上体は怯える様子を目一杯体現する踊りや福田さん親指トムの会場を一気に盛り立てる躍動、
初役渡辺さんの白い猫もこれまた甘い雰囲気に満ちて可愛らしく仕草はほんのり色っぽく、目を見張りました。
福田さんは新国立の全国公演名物であろう珍配役にてトランペッターとしても活躍。
トランペットを手に宮廷に登場されただけでもいよいよ始まる物語に期待を高める効果をもたらしてくださいました。
戻りましてプロローグ妖精ソリストで恐らく唯一初役の益田さんのおっとりとした誠実にも魅せられ
妖精達とカヴァリエが組んでの歩きながらの登場では先頭を務める重要な箇所も並び位置に相応しいオーラを放ち、初挑戦とは思えぬ大らかな姿でした。
このときに流れる音楽が眠りの中では一番気に入っており、弦楽器の繊細なワルツから徐々に盛り上がり
リラの精やリラの精たちが続々と現れる絵も毎度目と心に沁みる情景でございます。
2017年の上演では、妖精達とカヴァリエペアの登場の先頭を務め(日によっては異なっていたはずですが)
真っ先に視界に飛び込んできた寺田さんと渡邊さんの端麗な並びが今も忘れられません。加えて渡邊さんはこの年の眠りでは全日ロシアの王子。
我が興奮の頂点は全日程ローズアダージオであったのは言うまでもりません笑。あの韃靼騎馬民族風な衣装を纏ったお姿を来年2月公演では拝見できますように。

先にも、また初演時から述べている通り不思議な衣装博覧会なるプロダクションで
基本何事も優しく受け止める傾向がありそうな札幌の観客も、カヴァリエ達の奇妙な青には驚いたようでしたが笑(見たことがない青ね、と)
セルゲイ・ヴィハレフによる復刻版眠りをも彷彿させる1幕男性貴族の原色衣装や、椿屋珈琲店の店員或いはメイドさんのような女性貴族衣装であっても
すらりとした美形揃いのバレエ団であるのは明らか。濃緑な森の妖精達のコール・ドも衣装の色を一時忘れさせる幻想的な美しさを丁寧に作り上げ、
リラの精たちやオーロラ友人と言った6人、8人程度の構成の役にしてもこれだけ美しく実力も盤石なダンサーが揃うのは称えられるべきことで
バレエ団の底力、層の厚さを証明するには良い作品であるのかもしれません。(要改訂な衣装は多いが)

ロシア特にボリショイのオーケストラを彷彿させる芯が太く重厚な札幌交響楽団(通称:札響)の演奏も好みで昨年のくるみでも感激しながら聴き入りましたが
より壮大な作品である眠りのほうが本領を発揮していた印象で、雷鳴の如き序奏から会場を轟かせドラマティックな迫力満点。
打楽器、クライマックスの銅鑼の音も誠に大きく(これ重要)
だいぶ飛んでアポテオーズもひたすら仰々しく地底まで動かしそうなパワーで、大変幸せな舞台を満喫した次第です。
後にも書きますが、是非『ライモンダ』全曲をいつか聴いてみたいと思わせ 中でも1幕のグラン・ワルツ、
2幕のスペインとアブさん集団によるフィナーレ、3幕グラン・パ・クラシックのコーダとフィナーレは聴き惚れてしまいそうです。
札響の東京公演があれ聴きに出掛けたいと思っております。

2日目の朝はクラスレッスンを2階席より見学。例によって定点観測状態でしたため感想は割愛の方向でおりますが(頼りにならぬ見学者ですみません)
座席は指定で下手側壁近くでしたが着席すると、何ともすぐ目に留まる位置にいらっしゃいました。(目は心臓印状態)
朝から爽やかな気分を満喫です。双眼鏡を目に押し当て、札幌野鳥の会ならぬ「青い鳥(2日目)」の会(お世話になっている方の表現を拝借)、任務終了。
本番用の青いシューズに途中で履き直したり、終了間際にはパタパタジャンプを入念に確認なさったりと
数時間後の本番に期待を膨らませ過ぎて風船割りそうな勢いの管理人でございました。

それから先月視聴した映画『ミッドナイトスワン』ウェブトークにて映画内でのバレエレッスン音楽監修もなさった
蛭崎あゆみさんのピアノ伴奏を 伴奏時のこだわりについてのトーク内容を踏まえて聴くと誠に興味深く、思わずじっくり耳を傾けて聴き入りました。
長調よりも短調がお好き、そして複数の曲を混在させながら弾いてしまうと仰っていてそんな職人芸が可能であるのかと思っていたところ札幌にて拝聴。
『眠れる森の美女』赤頭巾の前半と『ジゼル』にてハンスを沼に突き落とした直後とアルブレヒトが現れるまでの間
次の獲物を捕らえようとウィリー達が軽やかにおどろおどろしく駆けていく箇所を交互に弾いていらっしゃり、ピアノ方面も少し観察。

現在の状況での札幌開催については賛否両論あったかと思いますし、チケットは昨年や一昨年の完売に比較すればキャンセルも相次いだのか空席も目立ちました。
最初は1席置き販売でのちに規制が緩和され、全席販売へと移行した頃のタイミングに札幌市内の感染者が急増。
本番当日までチケット販売中の文字が強調されたポスターがあちこちに掲示され、 昨年一昨年とは比較にならぬほど売れ行きが決して順調ではない様子が窺えました。
また毎日毎日、札幌入りした後も札幌文化芸術劇場のサイトそして鈴木北海道知事の会見における一言一句に注目し祈るような心持ちで眺め、一観客の私ですらそんな状態でしたから
札幌、新国立関係者の方々は胃が縮むような緊迫が続いていたであろうと察し これまでならば数日前には発表されていた主役以外のキャストは全て当日発表であった点からも窺えます。
広めな作りのロビーを生かしソーシャルディスタンス対策も万全な案内でスタッフの方々の対応も頼もしいものでした。

しかし空席が目立った状況とは相反し、救われたのは札幌のお客様の好反応。それはそれは大変喜んでいらっしゃり特に2日目は幕開けのリラとカラボスの登場から拍手が沸き
3時間超の長丁場作品の終演後にも拘らず、客電がついても観客帰りたがらず拍手が鳴り止まず。
新国立の予定通りの来札、公演の開催、そして来年の来札も心待ちにしている気持ちが深く込められた精一杯の拍手であったに違いありません。

終演後はあちこちから観に来てよかった、新国立が来てくれて上演してくれて良かった、等々幸福感と安堵が入り交じったお声がたくさん聞こえました。
すぐ後ろを歩いていらした女性2人組はご友人が誘ってくれたそうで、声かけてくれてありがとう、とっても良かった、また観たい、と繰り返し感謝を伝えていて
東京在住の一オタクファンとして、胸が熱くなりました。
仮に翌週末以降の開催ならば東京からの大掛かり引越し公演ですから中止となっていた可能性も十分高く
日程の運にも恵まれた、リラの舟も驚嘆な滑り込みでの漕ぎ着け上演であったと思えます。

帰りは分散退場で同じフロアでもより細かく分けての対応で全員退出するまでは相当時間を要しているように感じましたが
パノラマ音楽(録音音源)が流れ、客を見送り。リラ丸に乗った心持ちで余韻に浸りながら劇場を後にしました。
例年翌年の札幌公演についてプログラム最終ページに記載がありますが今回は未発表。待ち侘びている北海道の皆様のためにも、また開催されるよう願っております。




※以下、写真が約45枚ございます。ご多忙な方はこのあたりでお開きにしていただき次回をお待ちくださいませ。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
少数であろう、ご興味のある方は辛抱をご覚悟の上、以下どうぞ。ただの珍道日記でございます。
今年の札幌市中心部は日中は暖かく、歩きやすい気候でした。
だからこそ凍えながらも笑、弾丸食べ歩き観光大強行軍な行程を組んでいた昨年のようなスケジュール実行ができずであったのは残念でしたが
来札できただけでも、そして公演開催だけでも万歳であり何しろ今年は上演時間3時間超えの大作上演。
どちらにしても無理のないスケジュールが理想であったことでしょう。
すすきの周辺の飲食店は接待を伴わない店舗であってもすすきの一括りな打撃を受けて売り上げが激減しているそうで、
予約の際にも席に余裕のある時間帯を添えて案内してくださるなど感染防止対策は実に入念に行っていた印象でした。




出発前、羽田空港にて飛行機達を眺めながら優雅にコーヒー。
管理人、最寄駅を始発に近い時間の電車で出発時は半分寝ているため笑、向かいのお店でホットコーヒーを購入しブラックで飲みながら目を覚ましていきますが
今回は駅到着が発車ぎりぎりであったため、空港まで半分居眠り状態に…。
しかし空港到着は時間に余裕があったため晴天ですしせっかくならば見晴らし良好なお店を探したところ発見。店内はクラシック音楽が静かに流れています。



飛行機の写真を撮りつつ、まもなく搭乗。(8時発の予定が、整備が長引いてしまったそうで40分遅れで出発。
しかしモスクワからの帰りのように5、6時間も遅れたわけではありませんし
無事到着できましたから問題ございません。それに空路ですから地上の交通よりも一層入念な点検が必要でしょう。事故なく到着できて安堵)
空港では感染症対策のため大きな画面のサーモグラフィーが保安検査場の近くに設置されていて、大画面のため他の乗客も映り込むのですが
朝方のためか管理人、自身の人相の悪さに落ち込むばかり。
しかし帰りの新千歳空港でも同様で、同じタイミングで映り込んでいらしたお2方が妙に華と品格があった事情も加わり、
朝方のせいではなく我が生来の容姿に難ありと再確認した復路でございます…。こればかりは仕方ないと悟るしかありません。



いざ空の旅へ。レインボーブリッジを過ぎ、皇居上空あたりか。



何しに札幌へ!?食い倒れ行脚ですかとのご指摘は受け流します。



まもなく新千歳空港。雪景色を上空から撮影。



はーるばる来たぜ、(この後移動するので)札幌〜。



40分遅れで無事到着。そして札幌駅や大通公園でのんびりする余裕もなく、すぐさま大通駅近くのスープカレー名店ガラクへ。開店から数分経つと瞬く間に行列ができるお店です。
和風のお出汁が効いた、程よくコクもあるカレーで気に入った。ほぐしやすいチキンレッグも美味しい。
そして野菜もたっぷりでイエローライスも香ばしくそのままでも十分美味しくいただけます。



さっぽろ創世スクエア内の図書館。アート系の書籍も充実し、閲覧は自由です。一角には『眠れる森の美女』上演を記念した、バレエ書籍特集コーナーも。
作品事典やバレエリュスまで、マニアックも満足な取り揃えです。
新国立の2019/2020シーズンガイドブックやダンスマガジン、そして札幌眠り主演の小野さん福岡さん米沢さん井澤さんへのインタビュー記事もあり。
福岡さんの北海道愛が熱い!



こちらはオーロラスクエア。



auショップオーロラ。オーロラ姫が機種変など対応してくださいます。(そんなわけはありません)



夕方前から雨が降り出したため、チェックイン後は平日滞在のお楽しみ、現地のローカルワイドショーを休憩がてら視聴。
昨年と同様、『どさんこワイド』を見つつ、気づけば睡眠不足からか寝落ち…。
そういえば、昨年は札幌到着後すぐ北海道大学内を散策していたところ 東京五輪2020でのマラソンが札幌開催に決定した時期で、
事務総長が視察に訪れていて何台ものテレビカメラが取材に来ている現場に遭遇したのでした。
そしてその日夕方の『どさんこワイド』ではトップ扱いで、東京で予定していたコースとの比較を諸々討論し合っていたと思い出します。
まさか翌年中止となり2021年開催も危うい!?こととなるとは知る由もありませんでした。

宿泊した部屋はビルの壁側で窓から天候が確認できず、ニュースを見ていると札幌駅からの中継映像のおかげで雨が止んだと知り、ホテル向かいの市電で藻岩山へ。
宝石の如く広がる景色に圧倒され、雨上がりの潤った空気も美味しく、雲が去りつつある空模様も素敵でございました。



藻岩山展望台に入っている展望レストランの名前はジュエルズ!
いつか新国立での鑑賞が夢です。エメラルドは細田さんと寺田さんで私の中では決定している笑。
ダイヤモンドは小野さん渡邊さんが厳粛に格調高く締めてくださる気がしており、純クラシックで組む姿も観てみたいと興味を沸かせます。
そういえば、米沢さんと井澤さんはダイヤモンドのパ・ド・ドゥを踊る予定であったとインタビューで語っていらっしゃり、実現したらどんな舞台であったか気になるところ。



昨年に続き訪れたジンギスカン店ひげのうしにて、いざジンギスカンお一人様プラン。また来年も来ると誓ったお店で、無事果たせて一安心。
東京でも焼肉店に行った経験がこれまでの人生で3回しかなくしかし七輪と鉄板両方を1人で駆使して焼く作業も楽しい限り。
サッポロクラシックと一緒に乾杯!3種が選べるプランで、グレインフェッドラム・塩ラム・昔風味付けラムを選択。

詳細はこちらをご参照ください。http://www.higenoushi.com/menu/menu_04.php



焼肉開始。但し1人ですと、焼き作業と飲食両立はなかなか難しいときもあり気づけば玉ねぎ焦がす事件も2回起こしました。失礼。
バレエ団関係者の皆様はお弁当生活であるとご投稿を拝見して知り、肉体労働者ではない且つ常時要減量な私が食い倒れ祭りをしていて果たして良いのか
申し訳ないと劇場方面を向いてまずは詫びつつ、食街道まっしぐら。
ちなみにカウンターは貸し切り状態。 来年以降札幌公演開催時にはバレエ団の皆様も自由に外食できますように。



すすきのに、ライラック通り。リラの精が妖精達を従えて通るわけではありませんが、美しい名称です。



締めパフェのお店へ。入口には鮭を加えた木彫りの熊さん。


花に囲まれて、花が散らされたモンブランをいただきます。眠れる森の美女な世界が広がる静かな隠れ家のようなお店で、目にも舌にも甘い香りが行き渡ります。
お茶も多種あり、和紅茶を選択。オシャレなグラスで提供です。
当ブログでの宣伝効果は皆無に等しいのは重々承知しておりますが 来年新国立札幌公演があれば関係者の皆様も是非!
店名はBy S、パフェメニューも多種用意あり。狸小路近くの立地で、詳細はhttp://instagram.com/by_s.sabo をどうぞ。

それにしても、到着した1日で昼食はスープカレー、創世スクエア内の図書館に移動してアートを堪能し、藻岩山の夜景を眺めて夕食はジンギスカンそして麗わしい締めパフェ。
私は検証は1人でまっしぐらな、札幌ウォーカーやガイドブック関連に携わるデートプランナーか笑。
あっ、ホテルにチェックイン後に休憩がてら地元のワイドショー視聴は各々変えて考えてくださいませ。ロマンチック度は低い過ごし方であると思いますので。



おはようございます。朝食はうおやがんねんで黙々と海鮮丼。蟹といくらの絨毯が眩しうございます。いかにも職人肌なご主人、語り口はとても丁寧で心がこもった印象。



さて創世スクエア方面へ歩いていると、テレビ塔の手前に太郎!
鶴ではなく、大友亀太郎の像です。『竜宮』もまた観たい作品でございます。
何せ念願の髷姿を拝見、流行語大賞も発表され、まもなく2020年総括の時期が参りますが今年の上位に間違いない笑。



やって来たのはこちら、劇場1階のモリヒココーヒーへ。2回目の朝ごはん。
東京より、食べ過ぎではとの愛情ある突っ込みが届きましたが無理もありません笑。



空いている時間帯できれば朝一に訪れたいと思っておりました。
朝はコーヒー割引サービスあり。そして昨年訪問時は前夜の大舟盛りお刺身とラーメンメドレーで満腹になり過ぎ翌朝はコーヒーしか胃が受け付けず、
今年こそは甘味を食べようと決意しておりました。
夢にまで見た、切り口も美しいイチゴのスクエアサンドイッチ。生クリームが濃厚ながらも上品な後味。



モリヒコ内部。店内の写真撮影自由だそうです。アンティーク調のお洒落な内装、天井の高さにも目を奪われます。



過去にhitaruにて主要役を務めた方々のサイン。新国立ダンサーや冨田実里さんのサインもあり、記念撮影。


ホテルに一旦戻り一休みした後に会場へ。ロビーの何処からでもテレビ塔がよく見えます。
市松販売から全席販売に移行した経緯を踏まえ、互いに同意すれば客席交換可との告知。



hitaruも他の劇場と同様、ロビーでの飲食物販売は中止。(レストランは営業)
再開された暁には、昨年味わったパイ生地の上に軽やかなフロマージュが乗っかりラズベリーがちょこんと盛り付けられた甘味や、
色も喉越しも艶やかなスパークリングワインを是非ともお召し上がりください。
昨年同じ丸テーブルで幕間一緒になった女の子はローストビーフサンドイッチも勧めてくれました。お肉たっぷりで美味しいが、
パンがポロポロこぼれやすいと食レポートまでしてくれたあの子と
昼下がりからスパークリングワインを気持ち良く飲み干す管理人を立てながら(恐縮)
女の子に対して、大きくなったらお姉さんみたいにこういう所でワイン飲めたら素敵だね、と救いの言葉を発していらした心優しいお母様親子は元気にしていらっしゃるだろうか。



初日終演後、昨年の『くるみ割り人形』2日目の終演後に訪問し好印象であった大衆酒場さぶろうへ。
劇場から直進で行けます。ちなみに昨年宿泊したホテルはこの斜め向かい辺りでした。
昨年新千歳空港へ行く前にささっと食べたお寿司の美味しさが忘れられず、次回はゆっくりと食べて過ごしたいと思っておりましたため念願の再訪問です。
今年は外観を撮影し忘れ、写真は昨年撮影のもの。



今回は日頃からお世話になりっぱし、そして当ブログ初登場
英国文化に造詣の深い人生の先輩をお連れし、先輩はソフトドリンクで、管理人はビールで乾杯!
お刺身が厚切り、大振りで自称前世はアザラシである我が身としては嬉しい。
昨年の1人酒場訪問に驚いていらしたが、そういえば2017年のくるみ割り人形びわ湖公演帰り、大津駅への道中にて見つけたショットバーな雰囲気の店に
カウンセラー友人を連れてズカズカ入っていく行動に友人もびっくりしていたと記憶笑。



カラッと揚がったザンギの味も良し。ビールが進みます笑。
地酒を少量から味わえる点も気に入り、不思議の国のアリスのDRINK MEを思わせる小瓶で提供。グラスの精細な模様がお洒落です。
ああ返す返すも、今年の6月は東京、東京、名古屋、群馬と毎週アリス鑑賞の予定であったのだ。
アリスの着物イベントにも参加予定で大柄なハート模様の和モダンな赤い着物を着て出かける計画であったのだ。
そして英国文化の先輩とも、新国立初演時のファーストキャストジャックまた観たいと再度意見合致。
そういえば、お皿もラベルも群青色でイーグリング版の地雷級(失礼)青い鳥の色に似ており
縁起良し。案の定翌日の青い鳥さん、見事な飛翔でございました。



最近のニュースでも度々登場する、ニッカウイスキー看板が目印のすすきの。ホテルはこの近くでした。



おはようございます。朝食ルーム窓から朝のすすきの。観覧車が見えます。
次の新国立札幌公演の作品をダービーしつつ、向かいの店舗を見ながらドン・キホーテもあり得るかと想像。
ただ札響ならばロシア系のスケールある音楽を聞きたいとも望むところ。
水曜、ではなく『ライモンダ』、どうでしょう?札響のグラズノフ、聴きとうございます。
※『水曜どうでしょう』は会場に隣接した場所に位置する北海道テレビ放送HTBが制作の人気バラエティ。
無謀な旅企画を実行しながらの撮影のようで、管理人は詳しくは存じ上げぬが
妹がこの番組がどうやら好きらしく、DVDを以前鑑賞していたかと記憶。
今年の紅白歌合戦白組司会は北海道が生んだ大スター大泉洋さんです。



2泊した後の朝はホテルのレストランで和朝食。丁寧に詰められたお重のよう。朝から海老や帆立もいただきます。



さあこれからクラスレッスン見学!考えるだけでも浮き立ち、チェックアウト後リュックも背負い、スキップしながら劇場へ。
(怪しい観光客丸出し…)道中のテレビ塔。さっぽろオーロラタウンの入口もあり。



クラスレッスン見学終了。今回も定点観測、座席は指定で下手側壁近くでしたが当選しただけでも、そして何より開催がああ嬉しい。
着席すると、何ともすぐ目に留まる位置にいらっしゃいました。(目は心臓印状態)
朝から爽やかな気分を満喫です。双眼鏡を目に押し当て、札幌野鳥の会ならぬ「青い鳥(2日目)」の会(お世話になっている方の表現を拝借)、任務終了。



つい毎度撮ってしまう時計台。それにしても今年の札幌は暖かい。



赤レンガ庁舎、紅葉の木陰から眺めると『眠れる森の美女』の絵本を思い出します。


大通公園すぐそば、1階は合同洋菓子店なお店が入るビッセの外観。
リースが爽やかな初夏らしい色彩で、イーグリング版眠りのガーランドワルツにそのまま重なります。
衣装の突っ込みどころが多い版だが、ガーランドワルツの衣装は好きでございます。他にはカラボス、オーロラ友人、4人の王子、ぐらいか。



こちらも欠かせません。昨年札幌入りする前、当ブログを通して知り合った北海道ご出身の方より教えていただいたきのとやさん。
昨年は店舗限定のオムパフェを選びましたが今回はフルーツたっぷりなカップケーキ。
カップケーキとは言えども、中までクリームやフルーツがぎっしり。
ブルーベリーも散りばめられ、ああこの後はいよいよ公演2日目ブルーバード(青い鳥)と1人盛り上がる。(そこかい)


ビッセからの移動中、大通公園のテレビ塔正面。札幌に来たら必ず撮影するスポット、踊る人々の彫刻を前方にした名所です。


テレビエ父さん。どこもかしこも考えることは似ており、ワクチン開発が待たれる中、縋り付きたくなるのはアマビエである。


2日目の公演も無事終演、ブルーバード、と言いたいがここはブルーライトサッポロ。


さっぽろ駅までは地下鉄で移動したが、地下道をかなり歩いたため徒歩移動でも良かったかもしれぬ。
出発までの時間にお土産を購入し、快速エアポートでいざ新千歳空港へ。



ラーメン道場入口。昨年は少々慌ただしく空港到着後はすぐさま保安検査場へ向かったが、新千歳空港は食事処の宝庫。
2020年公演時には必ずやラーメン道場にてラーメンを食すと決めておりました。



さて、札幌での「状況によっては」の行動ですが、(昨年の札幌くるみではやっていない。2018年のニトリホール及び旧北海道厚生年金会館閉館公演後は保安検査を通過したあと搭乗口近くのお店で実行。
2007年の全道バレエフェスティバルサッポロドン・キホーテ時はなぜか行わず、そこまで飲酒に興味を示していなかった時代のためか…。ああ、鑑賞翌日は雪降る小樽へ行ったのだ。
ともあれ実行の基準はご想像にお任せいたします笑)
札幌にて大好きなダンサーを鑑賞した後に呑む新千歳空港での締めのサッポロクラシックは格別な美味しさ。キャスト一覧を再度眺めながら乾杯!
思えば今回は滞在中の3日間、全夜サッポロクラシックを注文し
初日は札幌到着を、2日目は無事の幕開けを、そして3日目は中止にならず2日間とも予定通り開催できた喜びに加えて青い鳥さん鑑賞を祝い
日によって違う味わいであった気がいたします。



これが食べたかった、3ヶ月以上前から2020年北海道の締め括りとして計画していた開高のカニだし味噌らー麺、勝手に付けた通称は蟹さんラーメン。
蟹も札幌公演無事終演を祝するかのように、サインはV!
お若い方はご存じでないと思いますが、1970年頃に漫画をもとにドラマ化映画化して一世を風靡したバレーボール作品です。同名の主題歌も耳に残ります。
蟹さん鋏の中に身もぎっしり詰まっており、蟹座としては殊更喜ばしい新国立札幌公演眠れる森の美女における最後の晩餐でございます。



ラーメンを食べ終えてからも搭乗までは時間に余裕があり、多少混雑はしていたが道場から近い保安検査場へ。
管理人とは異人種であろう妙に容姿端麗な人々が間近にも遠くにも大勢いらっしゃり、敬意を込め心の中で一礼。
そうこうするうちに空いている検査場案内があり移動してゲートを通ろうとしたところ
うっかり要らぬ物を身に付けたままにしてしまい、けたたましいエラー音が発動。ああ恥ずかしや、後方の皆様申し訳ございません。
隣列の方々にも聞こえて見えてしまったのではないかと少々心配もあるが起きてしまったことは仕方ない。次回は気をつけよう。
そしてまもなく搭乗。何だかんだ言いながら筒美京平さんの楽曲で好きな作品が多いのだが
さらば札幌、北海道。また逢う日まで!!

0 件のコメント: