2024年10月2日水曜日

チャコット代官山特別講座初級受講





9月7日(土)、チャコット代官山にて特別講座初級を受講して参りました。講師は新国立劇場バレエ男性プリンシパルの渡邊峻郁さんです。
https://www.chacott-jp.com/lesson/studio/daikanyama/schedule/detail036737.html


私にとっては今年4回目のレッスン、日頃からこれといった運動習慣もなく、事前調査で運動不足ぶりを正直に回答している健康診断にて引っかかるのも
時間の問題であろうと予測はしており、貴重な有酸素運動時間でございます。ズンドコドッスン!
6月は初台で7回、7月は札幌含めて5回、8月は愛と執念の広島県福山市も含めて8回
(この夏は多分コンプリート⁈)拝見したダンサーに教わる、一段と不思議且つ贅沢な時間でした。
開始時はにっこりと全体を見渡しながら挨拶してくださり、初級未満な私もひとまず一安心。
ポールドブラや顔の角度のコツ、センターでは移動時に心がけて欲しいこと等指摘も前向きに締め括る話法で、注意点も必ず前向きに終わる話し方をなさり
指摘するにしても受講者の心を傷つけぬよう、聞き終わるとふと目も心も身体も
自然と上を向きたくなったのは数知れず。言葉選びの達人とこの度も思わせました。
前世は松尾芭蕉や正岡子規も畏れ入る俳人でいらしたのかもしれないと今も想像させているのは
先月鑑賞の用事で両俳人ゆかりの地域である愛媛県松山市や福島県白河市に私が出向いたからでは決してありません。
仰る言葉の隅々から丁寧なお心やきらりとした潤いが伝ってくるのです。
肩から腕にかけての使い方で、今あるご自分の腕の長さを存分に生かして、とのご説明に
短くずんぐりした我が腕の線に絶望するも何だか気持ち良く幸せが降り注いできた気分になったのは、渡邊さんの優しい分かりやすい見本と声かけがあってこそです。
後ろ姿も美しく凛となさっていて、舞台の上で背中で余韻を残しながら語り、引っ張るお姿も思い出しては納得です。

クラス名は初級ですが臨時の単発特別クラスの名の通り、受講者のレベルは様々。
最下層はこの度も私でございまして、いつも外見も技術もクラスの平均値下げております汗。
恐らくは受講者によっては普段習っていることよりも遥かに難しい箇所もおありだった察しますが
(私の場合基本渡邊さんが教えてくださるときだけレッスンに行くため比較対象がないのだが)
難しい内容もありつつ楽しく安心して取り組めるような内容で、丁寧なお手本の大博覧会。
何度も書いておりますが、あのスケールのある跳躍を間近で拝見すると、人体芸術とは何ぞや!と感嘆しきりに。
華やかなテクニックだけでなく、基本のバーにしても指先脚先も実に美しく、基礎中の基礎の動きであっても語りかけるような姿に手を合わせたくなってしまいます。
それはそうと私なんぞレッスンが少ない分、渡邊さんのもとで初体験のテクニックは毎度何回もあるわけですが
私を始め難しいステップや組み合わせに試行錯誤する受講者も躊躇や萎縮することなくチャレンジできる機会を作ってくださいました。

ところで毎回思います。こういったオープンクラスにしても個人教室にしても、
週2回程度はしっかり通っていらっしゃる方々は年間どれくらいの頻度で観劇なさっているのでしょうか。

以下、この日のレッスンの我が心の声ですが、
この曲ジェームズ、この夏8月14日に眼前の講師がキルト履いて舞う姿を観たやろ!
このポーズはエチュードにあったな、このレッスンの1週間前に観たやろ!
このポーズは眠りにあったな、この夏何回観たんや!!
この振付はまさにガムザだな。今年バヤ全幕何回観たんや!!!(新国とKで計8回)

大人になってからのバレエ再開が暫くは先生も受講者もピアニストさんも皆さんが話す言葉が
西日本の言語の中であったため、また年間の鑑賞とレッスン比率が90:4くらいの私はこうなる笑。
このポーズはこの動きはあの作品のあの役、とすぐさま舞台光景は浮かびますが、トータルでの順番を覚えることや肝心の自身の動きはありゃりゃ。
ヴァルナ国際想像コンクールまたはYA(やっぱり暗記力無い)GPなら金賞、グランプリ取る自信ありです。

ピアノ伴奏は圓井(つむらい)晶子さん。今年のバレエアステラス2024にてアシュトン振付『ラプソディー』を弾いていらっしゃり
オペラパレスの上階の空間に清らかさを帯びて響き渡る音色を生で聴けて大感激したのは記憶に新しく、楽しみにしておりました。
アレンジし過ぎず1曲1曲が明快に聴こえ、伴奏選曲も素敵。馴染みあるバレエ音楽もあれば映画音楽もあり、
バレエのレッスンではひょっとしたら珍しい!?映画『ロッキー』テーマもありました。渡邊先生、益々熱く燃え上がっていたかもしれません笑。
バレエ音楽にてこれはレア!と唸ってしまったのが、バーのジュテだったか
『マノン』における2幕終盤にて、イカサマの罪で逮捕され拷問の痕が痛々しいレスコーがGMと兵士達に連れてこられ
更に暴力で痛めつけられたのちに遂には銃殺される修羅場曲があったのです。
真横を通過なさる渡邊さんにレスコー!!!!と心の中で叫んだ私をお許しください笑。
勿論渡邊さんのレスコーは新国立の『マノン』で舞台近くの座席で鑑賞しており、忘れもしない2020年2月末で
コロナへの不安から催し一斉中止推奨が国から呼びかけられ突如の千秋楽となった水曜日。
瀕死の状態でも命尽きるまで尚のし上がりたい野望を募らせ憎悪の視線を放つ渡邊さんレスコーは今も脳裏に焼き付いております。
デ・グリューより嬉しい配役でした。

声のかけ方でもう1つ。センター時私もやりがちですが、なかなか前に出ていけないとき、バーもですが順番を覚えられないときがあります。
とりわけ本当にクラス名の通りの初級者の方はそこまで慣れていなかったり、勇気が出なかったりあるわけです。
私もまさにそうで、殊に90分レッスンの全アンシェヌマンの順番を完璧に覚えるのは東京大学の入試や宇宙飛行士の選抜試験より高難度であると思っております。
そんなとき、渡邊さんは「怖くないですよー」「僕も一緒にやりまーす」のマジックワードを発してくださるのです。出来損ないな私は本当に助けられます。
もしかしたら上級者やレッスンに慣れ切っている方の中には、すぐさま前に出られない並べない、順番覚えられないまま自分の番に臨んでいることに対する苛立ちや
少しでも進行がスムーズになるよう、もっと懲らしめるように言って欲しいとお思いになっている方もいらっしゃるかもしれません。
ただ特別と題しているとはいえチャコットでの単発オープン初級クラスですから実に様々な方がいらっしゃるわけで
先生の魅力に惹かれて受講する人もいれば基礎を見直したい上級者もいるでしょうし、私のような底辺レベルもいるわけです。
少々チャレンジな内容も含みつつ、初級クラスですからやはり真の初級者も萎縮せず楽しめるようなクラスが理想かなとは思います。
クラス名は初級ですが、明らかに上級な方も多くいらっしゃる中でこれがガムザッティがやっていることか!等と私にとっては初体験な技法も多々あっても
難しい箇所も優しく教えてくださるので楽しみながらの学びとなりました。現に新国立劇場での公演で3回拝見しておりますが渡邊さんがソロルにしか見えず、
こんな魅力あるソロルと結ばれるためならそりゃあガムザだってニキヤ抹殺のために手段選ばず毒蛇仕込みたくもなるわなあと
ガムザ目線な考えが脳内をよぎったのが影響したのか先日白河市の森林公園の登山道な場所で白い美しい蛇の横断に遭遇までいたしましたがそれはさておき
以前も含め上級者も多く集まる中でも、ゆっくり何度も、順番混乱するといざとなれば始まってからも一緒にやってくださるなど
萎縮せずにできたのは私のような初級未満な受講者にお気持ちを寄せてくださっての進行だったからこそ。
余程の大きな器をお持ちでなければ不可能なことで、再度心からお礼申し上げたいばかりです。

昨年9月に続き我が後輩も受講。上級者でグランパ・ド・ドゥ経験4回、更には私より身長3センチ高いだけのはずが腰位置は15センチ高く、華やか美女。
隣に並べば私は延々公開処刑であっても(自身の骨格と顔の醜さ手脚の短さずんぐりとした太さは諦めろと幼年期から自覚しとりますが笑)、美しさに惚れ惚れでした。
渡邊さんのレッスンを再度どうしても受講したかったそうです。

開始前は緊張して、早くに着くも2階のテラス近くの椅子に座って背中丸めて消火器に無言で訴え続けておりましたが笑、いざ始まれば楽しくなったのは講師マジック!
15分以上持続するこれといった運動習慣は年3回か4回のレッスンのみである典型的運動不足人間で
いよいよ定期健康診断で引っかかるのも時間の問題であろう私ですが疲れも全くなく、
今回も思いました。すぐにでも丸々90分同じ事もう1回やりたい!! 今回も筋肉痛は翌日も翌々日以降も一切ございませんでした。
(単に動けていなかった、或いは引き起こしていても脳に伝達されていにからかもですが)
周囲の何名かの方々がレッスン内容がハードだった旨を話していて、比較対象がないがゆえに渡邊さんの指導内容に染まり切って
ハードか否かも分からぬ私でございましたが、それもどうかと定期的にレッスンなさっている方々からは思われそうです笑。
それは横に置き、更に宝物増えたレッスンでした!再びのご指導クラス開講お待ちしております。




夜のチャコット代官山。



帰り、近場で乾杯。後輩とストイック友人と。毎週最低2回はレッスンをしている上級者なお2方です。
並んで踊ったら、私のズンドコぶりが一段と露わに汗汗。



帰りに立ち寄った、渋谷道玄坂上ったところにあるラーメン屋さん俺流塩ラーメン。 マークシティから裏道通ってオーチャードへ行く時に毎回通りかかり、気になっておりました。



冷やし鳥そば。繊細な盛り付けで、柚子も入り胡麻風味のスープも美味しくいただきました。江戸時期の絵本のようなメニューの柄もじっと観察してしまいます。
とろろや海苔も自由にトッピングできます。
好みの硬さも聞いてくださり、バリカタと言いかけたエセ博多人笑。それよりも9月末は白河ラーメンも待っています!(今年も名店で食べて参りました)




張り紙。読み入ってしまった。


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