バレエについての鑑賞記、発見、情報、考えたことなど更新中
2020年よりこちらに引越し、2019年12月末までの分はhttp://endehors.cocolog-nifty.com/blog/に掲載
2022年4月29日金曜日
新国立劇場バレエ団『シンデレラ』ゲネプロ見学(総舞台稽古見学会)
本日、新国立劇場バレエ団『シンデレラ』ゲネプロ見学(総舞台稽古見学会)に行って参りました。
https://www.nntt.jac.go.jp/ballet/cinderella/
2月の吉田都セレクションにて見学会に当選しておりましたが前日夜に非公開決定及び公演も中止となり、今回に持ち越しとなりました。
セレクションと同様キャスト明記が無いと思い込み、届いた案内状をうっかり数日間未開封の状態にしてしまい
ふと思い出し、開けてびっくり玉手箱。今夏『竜宮』が無いのは返す返すも寂しい、ではなくゲネプロ主演予定者の名前に飛び上がりました。
今回は初のオケ抜き稽古もあり、2幕終了後はすぐに幕が開き、主役と指揮者が入念に打ち合わせ。
特にシンデレラの木村さんが指揮者とじっくりとテンポの確認を行ってはヴァリエーションを踊って試す作業を繰り返し、珍しい場に遭遇できました。
その間に渡邊さんは王子は何かを思い出されたのか舞台上を真横に、義理の姉妹の如く軽快な走りで下手側から上手側の袖へ。
そして再び上手側袖から下手側袖へと1往復笑。非常に珍しい場にも居合わせました。これまでゲネは6回ほど見学会に参加しておりますが
どの回も全て本番さながらの流れで終了で、今回のような状況は初体験。まだ作り上げている過程ならではの、本番日ではないからこその醍醐味を味わいました。
久々にオペラパレスの新国公演を一足先に、しかも渡邊さん王子を目に刻み、大雨の連休初日でも心は快晴!2022年のゴールデンウィーク、誠に幸福な始まりです。
それにしても渡邊さん王子、凛として格調高く信念も強そうで、お出掛け用と結婚式双方のマントも絵になることよ。
加えて、全員初役な友人4人を眺める表情が妙に嬉々としていらっしゃる微笑ましさも胸に沁み入りました。
個性豊かな商人達の他、初役挑戦のダンサーも多数。英国ロイヤル・バレエから受け継いだクラシカルで繊細、凝った装飾の衣装にも再度見惚れ、明日いよいよ開幕です。
再演回数最多であろう作品ながら発見が尽きず、ご来場の皆様どうぞお楽しみに。
兎にも角にも幸せで満たされ、帰りはオレンジウォッカカクテルで1人前夜祭。王子からの贈り物と想像しながらいただきます。(ウォッカはフランス産でした)
新国立劇場2022年カレンダー、今月はシンデレラ。事情を知らぬ家族からは早よ捲らんかいと催促されるでしょうが、年内はこのページで粘りたい。
2022年4月27日水曜日
ハリコフ産の壮麗なバヤデール装置と何十年ぶりに目にした恩師 東京インターナショナルバレエカンパニー Bright Ballet Performance Peace for Ukraine ウクライナに平和を 4月23日(土)
4月23日(土)、めぐろパーシモンホールにて東京インターナショナルバレエカンパニーによる
Bright Ballet Performance Peace for Ukraine ウクライナに平和を 公演を観て参りました。
http://tokyointernationalballetcompany.com/
団体そのものは存じていながら詳しく知らずにおりましたが、目黒区に本部を置く、ウクライナを始め国際交流も盛んに行っているカンパニーで
系列には国際高等バレエ学校や小さな子供から通える、カリキュラムも充実したスクールもあるようです。
第1部はグラン・パ・ド・ドゥ3本。ほんわかと可愛らしく、それだけにとどまらずアダージオにて
音楽がやや寂しげに転調する箇所も細やかに踊っていた『アレルキナーダ』、随分とゆったりテンポに驚きながらもきちんと美しく、癖のない踊りで魅せていた黒鳥、
そして晴れやかにカラッと締め括った『ドン・キホーテ』をいずれも伸び盛りのダンサーの方々が披露。
尚プログラムには役名も明記されていた点も好感を持ち、全幕のあらすじを再度思い出す効果もあったように思います。
アレルキナーダはそういえば全幕では滅多に上演されず、一昨年は映画『ミッドナイト・スワン』にて
主人公のコンクール挑戦時の曲としても随所に流れ、妙に耳に残ったものです。
第1部は『ラ・バヤデール』より第2幕ガムザッティ結婚の場と第3幕影の王国。スクールの小さな生徒さんから東京シティバレエ団やNBAからのゲストまで
大所帯の総出演で衣装もパ・ダクションのくっきりとした赤からオウム隊の天女のごときエメラルドグリーンとピンクを帯びたスカート、
扇隊の抑えた水色で彩ったオリエンタルな装い、と衣装も予想以上にゴージャス。舞台全体が華やぐ宮殿と化していました。
大人数構成の太鼓の踊りがあった点も喜ばしく、ニコライ・ヴィユウジャーニンさんの衣装が
どう見てもアリであったのはさておき、大張り切りで舞台を牽引されていて見応えがございました。
ガムザッティはミストレスも務められたNBAバレエ団の阪本絵利奈さんで、テクニックも押しも強く(この役において両方大事!)
登場からして女王然とした歩き方で場を支配。衣装が白地に金色の組み合わせでオーロラ姫にも見えるデザインであっても
ソロルへの勝ち誇った視線やダイナミック且つ隙のないヴァリエーション、色鮮やかな群舞に囲まれても
後にも述べますが壮麗な装置にも埋もれぬ存在感も目を惹くフィナーレ、と身体全体で役を語っていたためか気にならず。
花籠を持つニキヤに対する冷たい目が美しくも恐ろしく、ソロルの心が引き裂かれるのも無理ありません。
ワディム・ソロマハさんがお人好しそうなソロルで、ガムザッティに怯え、ニキヤから目を逸らそうとする板挟みな表現も説得力がありました。
ニキヤは国際高等バレエ学校出身で東京バレエ団団員の池内絢音さん。清純そうな容貌に魅入るも、
痛切に訴えるように内側から悲しみを滲ませていく奉納を披露。ソロルが涙しそうになるのも仕方ありません。
大僧正からの解毒剤拒否は確固たる意思、ソロルへの尽きぬ想いを感じさせる仕草で
仮に上演されていたら1幕での逢瀬からの展開が繋がっていると思わす最期を示していらした印象です。
ラジャは留学斡旋IMPRESSARIO代表取締役、日本ワガノワ協会代表理事のアンドレイ・オルロフさん、
大僧正は元ベラルーシ国立バレエ団のマクシム・グジェレフさん。裾の長い、重たいカーテンの如き衣装で古代インドの宮殿を両脇から支えてくださっていました。
そして先にも述べましたが、幕開けから圧倒されたのは舞台装置。2015年に上演した夏休み親子芸術劇場『ラ・バヤデール』全幕のために
ウクライナ人デザイナーのナディア・シェヴェツさんが手掛け、ウクライナ国立ハリコフバレエ・オペラ劇場で製作されたとのこと。
太い曲線を生かした大胆なタッチで、彫刻の立体感の再現も十二分。樹木から長く伸びる枝の絡み具合が
お国は異なりますがカンボジアのアンコールワット遺跡や天空の城ラピュタを想起させ、圧巻のスケールでした。
現在のハリコフの状況を思うと報道を目にするのも辛く言葉も出ませんが、日本のしかも夏休みの子供向け公演のために
寧ろ本公演でこそもっと多くの登場を願いたい壮麗な装置製作が行われていたとは初めて知りました。
影の王国は32人コール・ド編成で、坂は無しであっても次々と幽玄に現れる影達の連なりに息を呑んだ次第。
白い満月が中央上部に描かれうっすらと山の稜線が見える
青みがかった水墨画のような山並みの背景との調和も見事でございました。
団体名称は見聞きしていながら活動内容や国際交流歴のついても知らずにおりましたが
ウクライナとの交流の深さに驚き、抜粋であっても壮麗豪華なバヤデールを堪能いたしました。
※ラ・バヤデール舞台装置について、写真も紹介されています。
http://tokyointernationalballetcompany.com/rental/
さて、公演内容は気になり足を運んだわけですが舞台と同様に着目していたのはカンパニーの代表であり公演のミストレスも務められた大串千恵子さん。
コンクール入賞者として参加したパリ研修に大串さんが引率してくださり、大変親切でとても良くしていただいたと
これまでの旅路で知り合った方からも聞き、(お嬢様が研修に参加されたそうです)我が事のようにも喜んだものです。
実は大串さん、私が子供の頃に通った教室の先生で子供時代の恩師の1人なのです。卒園した幼稚園の園長先生のご令嬢で、
放課後の幼稚園にて教室を開き指導を始められ、私も通い始めたと記憶しております。
ただ習い始めた頃、千恵子先生は既にヨーロッパに行かれていたため主として他の先生にお世話になり接点はさほどありませんでした。
しかし、当ブログでも度々綴っております、我が唯一の全幕経験こそが大串さん版『シンデレラ』で
私が『シンデレラ』の作品そしてこの春、更には今週末からも都内にて立て続けに開幕する『シンデレラ』及び『ロミオとジュリエット』始め
プロコフィエフの音楽にどっぷり惚れ込んでしまったがゆえにチャイコフスキー三大バレエが面白くないとまで口走ってしまう事態に至るほど
プロコフィエフ好きになるきっかけとなったのは、作品を振付指導してくださった、紛れもなく千恵子先生の影響なのです。
これ以降は千恵子先生と書かせていただきますが、千恵子先生版『シンデレラ』は乳母と愉しく遊び、乳母による絵本の読み聞かせに耽るうちに
子供達がシンデレラのお話の世界に迷い込み、シンデレラを救出したり舞踏会の見送りを手伝ったりと活躍する大胆な解釈、台本でした。
つまり、アシュトン版は微塵もかすっておりません。生徒数30人弱で様々な役を各自2役か3役兼任しながら全幕実現でした。
当時から鑑賞を好む身であった私でしたが同世代の生徒の中では背が高く、なぜだか子供のリーダー役となってしまい(実力はゼロでしたが)
千恵子先生版シンデレラの詳細や発表会における我が珍騒動及び私が即座の教室退会を回避できたのも千恵子先生のおかげであった話はまた別の機会に持つとして
プロコフィエフ作曲のバレエ作品上演が相次ぐ年の春に、しかも奇しくもプロコフィエフの誕生日であった4月23日に
あの日の発表会以来何十年ぶりであろう久々に恩師千恵子先生のお姿を拝見できたのは、単なる偶然とは思えず。年月を経ても当時の面影ははっきりと残り、変わらず品格を備えた先生がパーシモンの舞台上にいらっしゃいました。
ロビーにて展示されていたハリコフの様子。綺麗な街が崩れ去り、多数の犠牲者が出ている現実に、言葉が簡単には出てきません。
帰り、乗り換え駅にてビールと東京ボルシチ。ビーフシチューのようなコクと、サワークリームとレモン効果で爽やかさもあり。平和を願いながら乾杯です。
2022年4月24日日曜日
【人生の財産】【雲の上のお2人と初の対面】新宿村にて篠原聖一さん下村由理恵さんのオープンクラス受講
先日平日休暇が取れたため、ふと気になった新宿村での篠原聖一さん下村由理恵さんのオープンクラスを受講いたしました。
管理人、今年3回目のズンドコドッスン日記でございます。
http://seiichi-yurie.com/open_class.html
なぜ篠原さん下村さんクラスが浮かんだか経緯を申し上げますと今年訳あって3月、2年ぶりにレッスンを受け、しかも3月は12歳の頃以来2週連続での受講。
今月もどこかの機会にと思っていたところ3月中旬に初めて行き、広さに魅力を感じた
(1スタジオしか足を踏み入れてはおりませんが2スタジオも余裕ある作りと聞いております)
アーキタンツのスケジュールを眺めているうち下村さんのお名前を見つけました。
思えば女性ダンサーの中では最も全国各地で拝見しているお方であり、フリーになりたての頃の苦労話やスコティッシュ時代等インタビューも可能な限り目を通し
福岡でのジュニア時代のプログラムを国会図書館で閲覧したこともあるほど、憧れのダンサーでいらっしゃいます。
20年ほど前にテレビ放送された、木梨憲武さんがバレエに挑戦する企画において、熊川さんと登場された場面も視聴。
バラエティ番組はそれほどは見ないほうでしたが、バレエ関係且つ同じ学校出身の著名人がバレエに挑戦であるならばと視聴していると
下村さんも登場され嬉しくなったのは懐かしい記憶でございます。そして指導も好評であると何年も前から度々耳にしておりましたので興味を持った次第です。
ただアーキタンツでは平日夜で、管理人のいかんところの1つであるのは重々承知しておりますが平日の仕事帰りのレッスン直行は少々難しく、
それならば新宿村で平日開催の篠原さんとのオープンクラスがあるはずと急いで確認。これまた広そうな、リノリウム床スタジオでしかもピアノ伴奏付き。
お2人のオープンクラスそのものは16年前の『ロミオとジュリエット』パンフレット最終ページにて可愛い似顔絵と共に目にしており当時から存じてはおりましたが
まさか自身が受講を検討するとは夢にも思わず。しかも篠原さんの作品も北は北海道南は愛媛まで全国各地で拝見しその度に世界観に魅了され
篠原さん下村さんとお2人ともに舞踊関連の受賞も多数。そんな重鎮な方々が主宰するクラスに素人且つレッスン回数も少なく、初級の中でも最下層民な私が果たして行って良いものか
事情を綴り、思い切って問い合わせてみると是非どうぞとお優しいお返事をいただき、また日頃お世話になっている方からの助け舟もあり、受講に至りました。
スタジオに入り、雲の上の存在なお2人に遂に初対面し緊張いたしましたが開始前の集金時から優しいあたたかな言葉をかけて励ましてくださり、安心して受講。
終了後も下村さんが駆け寄ってきてくださり、大御所なお方とは思えぬ、壁を作らぬ気さくで愛情深いお人柄に触れた思いです。
篠原さんからも受講後すぐ言葉をかけていただき、レッスンの印象など初受講を随分と気にかけてくださっていたようです。
今回篠原さんがメインで教えるクラスで、プロレベルの方が多めのためか進みはやや速く、しかしお手本もたくさん見せてくださり
全体のみならず1人1人への注意や助言も細かく時間をかけ、皆で共有しながら臨んでいました。
加えて噂に聞いていた駄洒落や替え歌、即興自作歌もご披露。指導そのものがエンターテイナーで
私も時には笑いをこらえられず笑。これが耳にはしていた篠原さんマジックかと頷け、
指摘や注意は細かくも全員の気持ちが自然と上を向くようなご指導でした。クラスの空気も和やかさで満ちていた印象です。
関西や四国の方からも評判は聞いておりましたが公演となれば一流のダンサーやスタッフが、そして劇場には観客が大勢詰め掛けるのが納得な大変素敵なお2人でした。
実は事前の問い合わせ時、篠原さん下村さんが携わった舞台を全国各地で拝見している旨や特に印象深い作品が札幌市、福島県いわき市、愛媛県西条市での舞台で
そしてアナンケは大阪初演と東京2回の3回全て鑑賞しているとたくさん綴ってしまい、私は在住地不詳受講者だったもよう。
仮に私がお2人の立場であれば、北海道、東北、関東、関西、四国、何処に住んでいてもおかしくない受講者であると思ったことでしょう笑。
元を辿れば山本さんを全国各地で拝見するうちに巡り巡って今に至っていると思うと、再度手を合わせたいばかりです。
ピアニストは砂留俊さんで、友人から話で何度か聞いていた方でしたので嬉しく(確か砂留さんの舞台も拝見しております)
やや複雑で見たこともない動きでも、音楽にのせて身体を動かすと滑らかにいき、そして砂留さんが奏でるピアノにも
ぴたりと嵌ると思える感覚が何度もあり。教師とピアニストの相性もまた魅力に映るレッスンでした。
ところでこの日は人数が10人程度であったためセンターは基本2人ずつ。何と私は、大きな劇場での主演経験も豊富なプロの方とずっと一緒でした。
(勿論、何度も舞台を拝見しております)
さすがに美しく、篠原さん下村さんのオープンクラス開設以来のレベル不釣り合いな2人組だったと思います。
途中何度も私が右往左往してしまって大迷惑をかけてしまったかと心配になり、終了後恐る恐る話しかけたところ
それはそれは穏やかに優しく接してくださり、心が軽くなり救われました。ありがとうございました。
篠原さん下村さんクラスを知った当時はまさかのちに自身が受講するとは思いもいたしませんでしたがそれから16年。人生分からぬものです。
レッスンの中盤以降はすっかり緊張も解け、初めて来た感覚すら何処かへ飛んで行ってしまったかと思えるほど
相変わらずズンドコドッスン状態ながら心から楽しんで踊る自身が新宿村にいた気がいたします。
篠原さん下村さんの寛大な人間性に、お2人が作り出すクラスに、すっかり虜となった初受講レッスンでした。また是非受講したいと思っております。
我が歴史に残るであろう、大きな出会いとご縁に感謝ばかりが今も込み上げて来ております。
※上の写真は新宿村WEST外観。私が新宿駅西口側の土地勘が多少はあるせいか、新宿駅から早歩きで15分程度で到着です。
初受講会場あるあるで今回もだいぶ早くに着いてしまい、待合所の椅子に腰掛け、
新宿駅西口側のビル名を脳内で唱える新宿ビルゲームを1人黙々とやっておりました。
先月の初アーキタンツでの行きの電車内の山手線心拍数ゲームと同様、人間は極度に緊張するとおかしな思考が働くらしい。
※せっかくの初受講記念、懐かしいチラシ及びこれまで篠原さん下村さんが携われた中でも特に印象深く刻まれている舞台を紹介して参ります。
篠原聖一さんのお名前を最初に意識したのは小林紀子バレエシアターによる『二羽の鳩』1度目の再演の年であった1993年。
子供の頃の2人の恩師のうちお1人の先生が小林シアターご出身(バレエ協会の小品にて篠原さん下村さんとも共演している記録を最近発見)で
公演に賛助出演されると聞き、また日本ではこの団でしか上演していない珍しい鳩まで登場する作品であるからと教えてくださいました。
アシュトン作品にも既に関心も高く持っておりましたのでいざ鑑賞へ。本物の鳩の登場、しかも飛んだり歩いたりと驚いたものです。
ただ私が鑑賞したのは2日目の加藤久美子さん志村昌宏さん組で、今思えば篠原さんによる少年も拝見したかったと惜しまれます。
小林シアターでも活躍された下村さんものちにゲスト出演され、そのときは加藤さんがジプシーガールとして競い合う熱いリハーサルの様子は
音楽之友社発行『バレエ』1999年11月号にて穴が空きそうなほど繰り返し熟読。写真を見るだけでも、下村さんがとにかく健気で可愛らしい少女でございました。
2006年東京のメルパルクホールでの『ロミオとジュリエット』。命懸けの恋に走る若き男女の疾走を「運命」役が天秤を用いて見届ける演出も面白く
2016年大阪での佐々木美智子バレエ団公演でも鑑賞いたしました。オープンクラスを知ったのは2006年東京公演プログラムの最終ページ。
まさかのちに私も受講するとは、自身の運命はわからぬものです。
2015年福島県いわき市で鑑賞したThe Fisherman and His Soul(オスカー・ワイルド原作の漁夫とその魂を土台にした作品)。
篠原さんの作品の中で一番好きで、幕開けから光が降り注ぐ海が広がり、人魚と漁夫の危うくも美しい恋模様にみるみると引き込まれました。
いわき駅近くの居酒屋「漁夫」へ行き、福島県産日本酒の利き酒をしたことも忘れられず。近くの席にいた地元勤務者の皆様が妙に感心していたようです笑。
2015年の大阪初演、2018年の東京初上演、そして2021年の東京再演、と3回全て鑑賞しているアナンケ 。
例えば一見悪そうな人間でもふとしたときに見せる優しさを、おっとりしていそうに見える人間でも鋭さの部分をも掘り下げ
欲望が渦巻きながらも人間が持つ様々な面を丁寧に深く描写した大作です。
大阪東部特有の⁉︎濃厚でワイルドな熱さが沸き立っていた作品初演の大阪、やや上品な趣きに感じた東京初演、パワーが格段に上がっていた東京再演、と
印象もそれぞれ異なり、上演を全て鑑賞できた幸せが今も込み上げてきます。
2018年ニトリホールファイナルバレエ。北海道の舞台芸術の殿堂として長らく愛されてきたニトリホール(旧北海道厚生年金会館)閉館公演。
道内の舞踊関係の第一人者から若手まで大勢が集い、クラシックから創作、コンテンポラリーと個性様々な作品が披露されました。
最後を飾ったのは『眠れる森の美女』第3幕で篠原さんが国王役でご出演。
この月は旅鑑賞が立て続けにあり、されどデジレ王子観たさに執念で日帰り弾丸札幌入り。
アポテオーズにてオーロラ姫とデジレ王子の手を固く握り、2人をそして舞台全体をあたたかく見守る国王の姿はいつまでも胸に響き、
年金会館47年の歴史閉幕に相応しい場面に映りました。
ちなみにこの翌週は愛媛県西条市にて篠原さん版『ジゼル』を鑑賞。2週連続、本州以外の地で篠原さんのお姿を拝見した不思議な2018年9月でした。
北海道厚生年金での私の鑑賞はこのファイナル・バレエ含めたった2回でしたが、1回目が2007年2月の全道バレエフェスティバル・イン・サッポロで
篠原さん版の下村さん山本さん主演『ドン・キホーテ』。11年が経ち、当時は子役だった方がプロとしてファイナルバレエに出演されていたりと嬉しい発見も。
私にとって初も最後も忘れられぬ、北海道厚生年金会館とニトリホール公演です。
そして大通公園も好きになり、ドンキのときは札幌駅から雪まつりの解体作業中の光景を眺めながら、
ファイナルのときは二条市場からオータムフェスト設営中の光景を眺めながら園内をサッサカ歩いて会場へ。
加えて日帰りでは食べ足りぬと感じた2018年の札幌滞在でした。
2021年愛媛県西条市での板東ゆう子ジュニアバレエ創立25周年記念『ライモンダ』抜粋。
2007年からかれこれ12回目となる板東バレエさん鑑賞。初鑑賞時が篠原さん版『白鳥の湖』で、
西条市における篠原さん版の古典にも多々お目にかかっていると思うたび、実に幸運な鑑賞人生であると感じます。
最も好きな全幕作品である上にバレエ教室の舞台では滅多に上演されない2幕も取り入れてくださり、格式高い序曲から胸の高鳴りが止まりませんでした。
そして生徒さんからゲストまで、四半世紀の節目らしい豪華で楽しい舞台が1年越しにお披露目となり、感激。
振り返っていくと、全国津々浦々で鑑賞しており、念のため申し上げますが生まれてから今まで、東京都以外での在住経験ございません。
話を2022年4月の東京都新宿区に戻します。新宿村帰りは足取り軽く、新宿駅までの途中にある小滝橋通り近くにてまずはビールで乾杯。
平日限定海鮮丼。60円で豪快な蟹入りのお味噌汁も注文可能です。
海老さんのような綺麗な姿勢、立ち姿にはまだまだ道遠し。
2022年4月22日金曜日
播州で極上アルブレヒト グラッシオバレエスクール第41回発表会『ジゼル』『リトルマーメイド』ほか《兵庫県姫路市》
4月17日(日)、兵庫県姫路市にてグラッシオバレエスクール第41回発表会を観て参りました。
2017年、2018年、2019年に続き3年ぶり4回目の鑑賞、(紅白歌合戦のような数え方でございます)
バレエコンサートを極力行わず、毎回古典や創作の幕物を同時上演して1つの作品を皆でじっく作り上げることを大切にしているスタジオです。
http://www.grazio.jp/news/#entry-153
第1部は子供の生徒さん大集合なウエスタンカーニバル。千葉県浦安市の夢の国の音楽も多数使用した、可愛らしい幕開けです。
ウエスタンの文字から、縄を持って茶色いテンガロンハットを被り、両側に開くスイングドアも配置された(子供作品で酒場はないか笑)
西部劇の子供版かと思いきや、ピンクやオレンジ系のクラシカルな衣装で明るい配色の作品でした。
音楽も夢の国のウエスタンランドで流れている風の曲のみならず、幅を広げて『カリブの海賊』や『不思議の国のアリス』も用いて、華やいだカーニバルでございます。
生徒さんの人数はとても多く、それでもきちんと並んで踊ってポーズを取る一連の振付を和を保ちながらこなす生徒さん達の姿から
少人数教室で育ち且つ協調性皆無であった私からすると学ぶこと、この度も多々ありました。
大規模教室に通っていたならば、衣装の取り間違いもやらかしそうな管理人でございます。
続いては海洋系作品が2本。1本目は今回は珍しくバレエ・コンサートが上演され、『海と真珠』のみ披露。
女性の衣装が教室によって頭飾りが真珠の輪であったりティアラであったり、衣装も白もあれば淡いピンクがかったスカートの場合もあり衣装観察もまた毎度面白く
今回は長めの白いふわりとエレガントな装いで、2人のヴァリエーションにおける息の合い方や後半部分でのそよそよと靡くさまも目に優しく留まりました。
このトロワ曲は所謂ズンチャッチャバレエ音楽に属するとは思いますが、アダージオの部分からして
深海の神秘を大らかに、そして真珠の転がるような軽やかさを同時に歌っていると思える曲調で昔から好んでおります。
特に今回は前日まさに「海と真珠」題名そのものな地域に立ち寄っておりましたので鑑賞の喜びもひとしおでした。
お次は赤松優さんの原振付による、1幕物ながら大作『リトル・マーメイド』。船が座礁し、乗っていたエリック王子と
彼を助けたアリエルが試練を乗り越え結ばれるまでを海底のカラフルな仲間達の大団円やアースラの奇襲も交え、アリエル複数名体制で描かれていました。
幕が開くと王子(弓場亮太さん)と男性の船乗り達が冒険心を膨らませながら航海する様子が現れ、2人の男の子の生徒さんが男性ゲストの方々と
楽しそうに絡んでいてこちらまで嬉しい気分。中央で少し踊る箇所もゲスト陣が優しく送り出して見守っていて
男の子にとってはプロの男性ダンサー達との共演が、男性ゲスト陣にとってもバレエを習う男の子の存在は
お互いに幸せで仕方ないのであろうそんな微笑ましいやりとりが窺えました。
今でこそバレエを習う男の子は珍しくないもののまだ少数であるのが現状で、長く続けてくれたらと願っております。
題名はどうあれバレエにおいて「人魚姫」のキャラクターを衣装でいかに表現するか、踊りやすいデザインであるのは不可欠で
まさか鯉のぼりを履くわけにはいかないでしょうし笑、毎度気になるところですが、
シャギーの入った膝丈のスカートに上はほんのりお腹出しの色っぽい光沢を帯びた衣装で、アリエルから姉妹達まで色とりどりの装いで海底を彩っていました。
これまでバレエの人魚姫はいくつかの版を観ておりますが水色のきらりとした長いパンツであったり、
白いワンピースに段状に襞が付いていたりと各々工夫が凝らされていると毎度思います。
役柄は盛りだくさんで、カラフルな海の生き物達が大活躍。アリエルのお供な存在である蟹のセバスチャンとお魚のフランダーがリードしつつ
中盤にはアンダー・ザ・シーにのせた海底の大団円が用意され、魚達や真珠達も登場して目にも色鮮やかな世界が覆い尽くしていきました。
大団円の前にはそれぞれのキャラクター達の見せ場もあり、ドリーブ『シルヴィア』やショスタコーヴィチ『バレエ組曲』等、興味を誘う選曲です。
場面急展開の要所アースラの登場は私の中では姫路の女役の帝王と呼んでいる金兌潤さん。
うっすら冷たく不気味な笑みを浮かべる、蛸足スカートも似合う美魔女でございました。
その後は結婚式にもひっそり現れ、アリエルと王子がスポットライトを浴びて暗転したかと思いきや次に明るくなると
アリエルと同じポーズで王子の腕に掴まっているのは扮装したアースラで、金さんが今度は白い婚礼衣装姿で満面の笑みを湛えて登場。
あちこちから笑い声が聞こえ、王子もあたふた。勿論騙されず無事本物のアリエルと結ばれ、めでたしめでたしです。
1幕物にしては大作大容量な作品でしたが、難破船に始まりカラフルな海底の賑やかさ、そして結婚式の宮廷まで場面転換が分かりやすいため飽きさせず。
幕開けからであったか記憶が定かでないものの天井から海藻が吊るされ、海の泡が次々と上昇していく照明を背景に投影していた点も
客席にいながら海底にいる心持ちにさせる効果をもたらし好印象。許されるものならば、旧海の日に生まれる予定で蟹座であり、
グラッシオさんの発表会前日には風光明媚な海景色及び海洋生物を三重県鳥羽市で堪能し海尽くしであった私も
タニシの殻かサザエの壺にでも扮して舞台の隅っこに居座っていたかったほどでございます。
最後は高岸直樹さん再振付の『ジゼル』全幕。久々の再演のようで、1幕と2幕のジゼルとアルブヒトを交代制で上演する珍しい配役でした。
1幕のジゼルはいつも主演されている振付指導の先生で、今回出産を経ての舞台とのこと。実にまろやかで上品な、村の中では異質な存在感で
母親からそれはそれは大事に育てられた過程が自然と見えてくる可憐な少女でした。
ブランクは全く感じさせず、それどころか例えば周囲に目を向けるときも脚をそっと差し出すときも全てに対して心から愛おしむような仕草で魅せてくださり
踊る喜びがそのままジゼルの初恋の幸福感に重なり、何度も頬が緩んでしまったほどです。
そして1幕アルブレヒトには山本隆之さん。当初1幕のみのご出演と知って、2幕の百合マントまでは拝見できたらと
あたかもミルタに命乞いをするアルブレヒトと同様に何度も懇願してしまいましたが、1幕のみでも拝見できああ感激。
村娘に恋する、扮装しても農民には無理がある(賞賛の意味)高貴な青年に今も違和感が無く
花占いで落ち込んだり、目を合わせるだけでも恥ずかしく精一杯状態なジゼルに対する接し方の優しいことよ。
身分偽っていたとしても多重婚約であったとしても、与えてくれた幸せ をジゼルは忘れられず憎悪の感情なんぞ持てない
寧ろミルタから守って許すのも心から頷けるアルブレヒトでございました。
東京バレエ団で長らく踊ってこられた高岸さんの再振付のためかペザントは東京バレエ団と同じく男女8人構成で迫力あり。
最後対角線状にリフト、身体傾け体勢、と立体的に並ぶ箇所も踏襲されていて嬉しくなりました。
全体の衣装が黄色を始めからっとした色味で整えられ、愉しい村祭りな空気感も丸。意見は割れるでしょうが
いくら中世ドイツの当時の装いのリアリティに欠けているであろう色見本の如き配色であっても、ジゼル1幕が茶色一辺倒であるは苦手でして
祭り且つ2幕は寒々しい色彩ですから1幕は花々を想起させる色で揃えて欲しいと思う派です。
ジゼルの衣装が淡い水色であった点も私としては好みで、ジゼルは青が理想と掲げているわけではなく
汚れ無き心の持ち主で透明感のあるヒロイン像及び着こなしが自然な助教師の方の容姿や雰囲気双方にいたくぴったりであったと捉えております。
2幕のジゼルがもう1人の教師の方で、小柄で技術盤石な美しさも兼備。特にウィリとしての登場における歩き姿の
首筋から顔にかけての横向き佇まいがそれはそれは惚れ惚れするライン。
ここで2幕の印象がまず決まるといっても過言ではない場面にてはっとさせられる美が目に飛び込みました。
2幕のアルブレヒトは宗近匠さん。名演者山本さんのアルブレヒトから引き継ぐのは相当の重圧であったと察しますが
意外と申したら失礼ですが後悔の念を静かに引き摺る様子がさまになっていて気品も十分。無駄な力のない、すっきりと上品な踊り方も好印象で
貴公子系の役では初めてお目にかかりましたが、山本アルブレヒトをしっかり引き継いでいらした印象です。
まだ温もりと愛情が強く残り、アルブレヒトを励ますように接するジゼルと、悲嘆に暮れ懺悔状況にあるアルブレヒトが
僅かではあっても少しずつ心に晴れ間を取り戻して行く感情の通わせがパ・ド・ドゥからも伝わりました。
見るからに恐怖感を押し出しているよりも、全員のひたむきな姿勢が自ずと統制の取れた
加えてヒラリオンやアルブレヒトに対する冷ややかな追い詰めに繋がっていると見受けた生徒さん達のウィリにも拍手を送りたい思いでおります。
熱く命乞いをするヒラリオンの金さんを取り囲んで踊らせる非情な場もおどろおどろしい展開に震え上がった次第です。
尚お墓は廃れ倒れたものではなく、名前を彫られたどっしりとした十字架で、村娘のお墓にしては完成が早過ぎる、
或いは立派過ぎるとのご意見もあるでしょうが私の考えでは理想な重厚感。舞台機構によっては、ウィリとして登場退場に用いる
エレベーター付きハイテクお墓も歓迎。管理人、ロシア系の版のジゼルが好みでございます。
基本バレエ・コンサートや小品ではなく大作の創作と古典全幕、更には子供達中心の大きな作品を組み込んだ構成で
大人数で1つの作品に取り組み披露する過程を大切にした方針を、グラッシオさんの舞台初鑑賞時から毎回讃えたい思いでおります。
特に昨年や今年はこの状況下、大勢が集まってのじっくり時間をかけた練習は困難であったと想像でき、本番当日までに間に合うよう形にして仕上げ
新しいアクリエの大ホールにて観客の前で披露した集中力や妥協しない姿勢に今一度拍手を送ります。
次回再び姫路にてお目にかかる機会を今から心待ちにしております。
※2009年の発表会で同じく『ジゼル』『リトルマーメイド』を上演、舞台写真が掲載されています。
このときにも上演された『白の組曲』は2017年のグラッシオさん初鑑賞時に目にでき、ラロの曲も用いつつ衣装は似ていてもリファールの振付や音楽とは異なる構成で
中でも東洋の濃厚な香り漂う「モロッコ舞曲」が含まれていたことに管理人、まさかの姫路でこの曲に耳を傾けるとは想像もせず。
当時DVD購入から3ヶ月も経過していなかった、及び繰り返し鑑賞していたカデル・ベラルビさん版『海賊』のテーマ曲として作品中で流れていましたので
ひっそり購入鑑賞していたはずが誰かに見透かされているように思え、大衝撃であったのは今もよく覚えております。
http://www.grazio.jp/gallery/contents000046.html
※以外写真多数。辛抱強さに自信のある方はどうぞ。大型連休前にそんな暇は無いとの方は恐れ入ります。
次回更新予定の管理人ズンドコドッスン日記まで今暫くお待ちください。
鑑賞前日に訪れた三重県鳥羽市。ミキモト真珠島を背景に真珠を掲げるラッコ。まさに海と真珠。
姫路には前日の夜到着。姫路駅北口を出ると、視界良好な大通りから姫路城が見え、今年も出迎えてくれました。
2017年、2018年、2019年に続き3年ぶり4回目の訪問です。駅を出てこの景色が目に入ると、姫路に来た感が沸き上がってきます。
尚、宿泊したホテル上階の展望大浴場からはライトアップされた姫路城が眺められ、大変お手頃なビジネスホテルであっても大満足。
しかもお風呂、貸切状態でございました。(サウナも併設)
泳いではおりません、誤解無きように。
おはようございます。今回も姫路、快晴でございます。4度連続雲1つない青空に恵まれております。
(2018年か2019年は発表会当日は雲がかった空のときもありましたが前日入りしたときは快晴)
グラッシオさんの関係者に、晴れ女か晴れ男がいらっしゃるとしか思えません。
姫路市中心部は自転車が便利、西松屋さんが提供している?ミミちゃん号は初見。あちこちに貸出返却場所があります。
道路が広く自転車用の道も整備され、中心部は坂も少ないため快適にスイスイ。
葡萄屋外観。ホテルから自転車で約10分であったかと思います。
曲がり角が1箇所しかなく、ほぼ直進。曲がる交差点の名称さえ頭にいれておけば迷子の心配もありませんでした。
帰りは脳内にてヒラリオンの暴き出し修羅場直前までの1幕ギャロップを再生しながら貸出返却場所へ。
これがなくては管理人の姫路の朝が始まりません、姫路名物アーモンドトースト。アーモンドバターを塗ったトーストでございます。
香ばしい甘さでパンも大きくふっくら。しかも店名が葡萄屋!朝から葡萄祭りです。石造りな内装もジゼルの時代、地域と重なります。
姫路にてジゼルを鑑賞する日に葡萄屋で地元の名物アーモンドを食する、これ以上の朝があるでしょうか。お箸袋の狐さんが葡萄を抱いていて可愛らしい。
お店によってはスライスアーモンドを用いているところもあり(みゆき通りに位置するはまもと。3年前に行き、こちらもお勧めです)食べ比べも楽しいものです。
一旦返却し、(1時間を超えると追加料金が発生。1時間以内の返却ならば現金では100円のみでした。クレジットカードやICカードでは異なるのかその辺りは把握できず)
再度借りて姫路城へ。武士の格好をなさった方々が城門にて出迎えてくださいます。
青空に白いお城がよく映え、押し歩きであれば姫路城内部への入口までは自転車も入って問題ないようです。せっかくですのでミミちゃん号と撮影。
ところでこれまでの鑑賞旅にて何度も自転車を現地で借りておりますが、
(姫路では3年前はホテルで無料サービスあり。前日にラピュタな風景を見たいと竹田城へ登ったため翌日は歩きづらく、自転車大助かり)
また初の姫路訪問時の安田敬子バレエスクールさんの舞台鑑賞2009年、その他京都市、福島県白河市、しまなみ海道、と
各地で借りるたび利用する自転車には勝手に「チャリ子」と名付け、リラが聞いたらセンスの無さに
危機一髪時も魔法すらかけずに飛び去っていくのは目に見えておりますが
今回はミミちゃん号と名が付いておりますためリラも一安心でしょう。
毎度の撮影場所、藤の花と姫路城。両方を1枚に収めたくなるのです。
武士は決して、ソーシャルディスタンスとは口走りません。そういえば、4年前の上野の森バレエホリデイ(今年も開催)にて
バレエの登場人物をイメージするワインの1種として紹介されていた「ジゼル」ワインの味の特徴として、「武士のように折り目正しい」と記されていました。
それにしてもシルエットのみとはいえ、この横顔に当て嵌めたいお人が1名。ちょうど今月の新国立劇場カレンダーにも横顔映っていますが、和洋どちらもお似合い。
今は姫路の話ですので次行きます。
こちらも4回連続姫路城を眺める同じテラス席にて播州の地酒。つまりは4回連続一度も降雨にあたったことがない。
ボリュームのある蒸し牡蠣。そのままでも十二分にまろやかな旨味があり、レモン汁をかけるといたく爽やか。
会場は姫路駅から徒歩約10分のアクリエ姫路。駅からバスで向かっていた姫路市立文化センターが閉館し、まだ開館したばかりのホールです。
大ホールは約2000人収容、綺麗でロビーも広い作りでした。
帰りは会場に向かう道中で見つけた播州の酒場へ。これまで終演後は3回連続駅前のフェスタビル内にあった
播州の素材をたっぷり使ったイタリア料理店に行っておりましたが残念ながら閉店。
次を探していたところでしたがこちらの酒場が大当たりで、まず生ビールからして心から美味しいと思える味。
サーバーの手入れが行き届いていると思われます。
そしていくら播州の名物でもこれまで敬遠してきた穴子の美味しさに感激し、ふっくらとした身に焼き加減はかりっと。タレも甘過ぎず。
姫路の北に位置する市川町の卵のだし巻もつややかで上品。そしてお酒が進むおばんざいばかりです。
葡萄祭りはまだ続き、姫路でジゼルを堪能した夜に傾けるワイン。姫路おでんは生姜醤油に、私は1幕アルブレヒトの余韻に浸っておりました。
それはさておき、舞台も料理も作品も存分に味わい、再び訪れる機会がありますように。
さらば姫路、また会う日まで!!
※おまけ
2018年のゴールデンウィークでの上野の森バレエホリデイ(今年も開催)にて引いたバレエみくじ。結果はジゼルでございました。
姫は勿論、純情可憐なヒロインなんぞ私に最も合わぬキャラクターであるのは承知しているものの、
また1人ではなく2人のアルブレヒトが即座に浮かんだ時点で一途な性格ではないのでしょうが笑
結果は結果ですので、喜ばしく捉えておりました。心臓よりも肝臓要注意な管理人でございます。葡萄酒も吉とのことで、飲んだジゼルワインで乾杯です。
待人、花を抱いて来たるとの文字に、可能ならば私が墓に入る前にお越しくださることを願いたい。
2022年4月15日金曜日
【久々に鑑賞】パ・ド・ドゥのCD
本日は短めです。お急ぎの方もご安心ください。
前回ガラのパ・ド・ドゥの話題に触れ、この夏も多く開催されるであろう云々と綴っておりましたが
今夏来日する英国ロイヤル・バレエ団のガラの概要が少し前に発表されました。バレエ団の強みを打ち出した作品ばかりかと思いきや
『海賊』や『ディアナとアクティオン』、『グラン・パ・クラシック』も含まれており、意外にも王道物も取り入れられているようです。
1回は足を運ぶ予定でおり、恐らくどれかは目にすることでしょう。
パ・ド・ドゥと言えばふと思い出し、踊るご縁はまずないと言い切る自信がありながらパ・ド・ドゥ音楽を収録したCDは4枚も所有しており久々に鑑賞してみた次第。
購入当時は動画サイトもまだ今ほどは普及せず、ただでさえ情報技術の進歩に疎い私でございます。
また、購入したこの頃は発表会を見慣れ始めて定番のパ・ド・ドゥ音楽をしばしば耳にする機会も増え
解説書も付属していますから聴きたければCDを購入しようと思い立ったのでした。パ・ド・ドゥの他、
海と真珠やガムザッティとソロルの婚約式といった、抜粋上演でも馴染み深い作品が収録されているものもあります。
プーニやドリゴ、アダンら所謂バレエ音楽屋な作曲家が各々どの曲を手掛けたか未だ整理がつかず、購入した頃は特に男性ヴァリエーションやコーダ部分において
どれがどの作品か全く聴き分けができずにいたことが懐かしく思い出され、アレルキナーダやタリスマン、エスメラルダ等入れ替えても違和感が無いと捉えていたものです。
ただ、表紙がタリスマンのCDはドリゴ3連続その後はプーニ2連続で(タリスマン、アレルキナーダ、エスメラルダ、ディアナ、サタネラ)
仮にガラでこの順序の上演ならば、ズンチャッチャ拍子がこうも並ぶと異なる色味を求めたくなる予感がいたします。
それにしても、計4枚のCD裏側に記された収録曲を眺めていると、「想像」ならば全て踊れる管理人。理想の衣装や好みのテンポまで
脳内であれば出来上がっております。しかし現実はズンドコドッスン、まあ人生そんなものです。
ここ数年のパ・ド・ドゥの中でも思わず息を呑んだ舞台写真。昨年の産経新聞に掲載されていましたが、アステラス公演特設SNSにも登場です。
特に1枚目の写真は目線の高さ、何よりお2人の全身のフォルムが調和した美しさを見せ
尚且つ全幕の筋書きを彷彿させる、命懸けの試練や修羅場を経た空気感も強く安定性を超越し
めでたさのみならず覚悟や決意も伝わるパ・ド・ドゥでした。淑やか姫と愚直騎士で締め括った2021年夏でございます。
2022年4月10日日曜日
【今となっては懐かしい近年の来日公演写真も多数】『物語とみどころがよくわかる名作バレエ70鑑賞入門』
渡辺真弓さんの著書『物語とみどころがよくわかる名作バレエ70鑑賞入門』を読みました。
https://www.sekaibunka.com/book/exec/cs/20210.html
70本の作品を細かく12の部門別に紹介し、チャイコフスキー三大バレエに始まり、
後半にはマクレガーの『ウルフ・ワークス』やエイフマンの『アンナ・カレーニナ』も登場。
作品紹介ではまず解説、次にみどころ、の2つの分けて書かれていて、読みやすく頭に入りやすい構成です。
その他解説コラムにはバレエ史や地域ごとの潮流や展望まで、要点を挙げて分かりやすく綴られています。
『ダイアナとアクティオン』や『アレルキナーダ』等ガラで馴染みあるパ・ド・ドゥや小品についても成り立ちの背景が紹介され、
今後しばらくは来日公演においてはガラの上演機会が増えそうな状況下(本来はバレエ団公演として全幕物或いは
トリプル・ビルのような構成で持ってきたいのでしょうが)知っておきたい内容がたっぷりと詰まっています。
発行が2020年8月で、写真ごとに具体的な年月日は書かれてはいませんが掲載写真は比較的最近と思われる公演が大半を占め
海外のバレエ団写真は殆どが来日公演時のものを採用。(記憶媒体弱小な私でも写真1点1点を目にしてすぐさまいつの来日公演か思い出せましたので
来日公演にも足繁く通っていらっしゃる方や精通者の方々は舞台内容や発生したハプニングに至るまで脳内を急速に巡ることと存じます)
鑑賞した公演もあれば鑑賞日とは異なるキャスト、またダンスマガジン等で見覚えのある公演や友人知人から感想を耳にした公演が集結し
そう昔の公演写真ではなくてもバレエ団としての来日が困難状態にある今となっては懐かしさすら募ってしまいます。
綺麗なカラー舞台写真ばかりで心華やぐ気分となりつつ、すらすらと読み進める書籍です。是非お手に取ってご覧ください。
私としては、2006年『ロパートキナのすべて』でのロパートキナのパキータ、同年ボリショイ『ファラオの娘』での
アレクサンドロワ主演写真の掲載がまことに嬉しく、上野に通い詰めた日々を思い出しております。
ロシアバレエ界の展望のページにおける、2017年にパリ・オペラ座のローラン・イレールがモスクワ音楽劇場バレエ団芸術監督就任の箇所が視界に入ると
イレールがウクライナ侵攻に対して厳しい批判を表し今年辞職した報道が脳裏をよぎり、
『白鳥の湖』写真のボリショイ・バレエ団デニス・ロヂキンと『パリの炎』写真のミハイロフスキー・バレエ団アンジェリーナ・ヴォロンツォーワの2人は
予定していた今年の牧阿佐美バレヱ団6月公演『ノートルダム・ド・パリ』への客演が叶わなくなり
バレエ団単位どころか単独での客演も難しい状況と化。ボリショイ・シネマも再開可能かすらも分からず
ロシアバレエ界が閉ざされつつある気がしてなりません。今後の動向をより注視していきたいと思っております。
※表紙は新国立劇場バレエ団『ライモンダ』客演時のスヴェトラーナ・ザハーロワ。第1幕、大きな百合の紋章が美しい白い衣装です。
2022年4月8日金曜日
バレエカレッジ バレエ音楽の魅力と秘密〈第22回〉「ライモンダ」~舞曲を愛した作曲家グラズノフの絶頂~
バレエカレッジ開催、バレエ音楽の魅力と秘密〈第22回〉「ライモンダ」~舞曲を愛した作曲家グラズノフの絶頂~を視聴いたしました。(今回はオンラインのみの開催)
https://balletchannel.jp/22000
当ブログでは度々触れておりますが、管理人が全バレエ作品の中で振付、音楽含め最も好きな、思い入れもいたく強い作品でございます。
バレエに興味を持ち始めてからそう時間が経たぬ間に『ライモンダ』を知ってしまったためか、
当時バレエ鑑賞初心者であったにも拘らずチャイコフスキー三大バレエよりも遥かに好んでしまう、曲者となった契機とも言える!?作品かもしれません。
井田さんによる作曲家グラズノフや『ライモンダ』の音楽についての講座は『四季』も合わせての内容で3年前の8月下旬の金曜日にも開催されましたが
コロナ渦前でしたので会場開催のみで、また当日は千葉県浦安市における鑑賞でアダンやドリゴ辺り(海賊のパドドゥは誰の作曲か未だ覚えられぬ笑)や
グラズノフとしばしば比較対象として取り上げられるチャイコフスキーの音楽に浸かっておりましたため受講できず。
一昨年2月に表参道のバレエスタジオAngel Rにて開催された福田一雄さんによる『海賊』『ライモンダ』2作品構成講座は受講いたしましたが
井田さんの『ライモンダ』は初で、大変心待ちにしており、ようやくの受講です。
※以下、ざっくり記録ですが、悪しからず。またアーカイブにて確認しつつ視聴する予定でございます。
前半はグラズノフの生い立ちや家族、子供の頃から作曲の才能を開花させていた早熟性も紹介。
思わずくすっと笑ってしまうチャイコフスキーによるグラズノフについて綴った皮肉めいた手紙や、
師匠と駆け出しの作曲家な関係かと思いきや食事しながら延々語り明かすほどの仲睦まじさまで
のちに交流を深めるチャイコフスキーとのエピソードも面白さが詰まっていて、タイムスリップできたら居合わせて耳を傾けてみたいものです。
『ライモンダ』の音楽については、とにかく大作で曲も多数ですからとても全曲紹介は叶わずであったものの
(仮に全曲辿っての説明であればお正月の時代劇も仰天な7、8時間コースとなるでしょう)
1幕グラン・ワルツの聴き心地の良さや2幕バッカナールに秘められた要素、楽譜を追いながら
装飾多き夢の第2ヴァリエーションなど主たる聴きどころの特徴を分かりやすく説明してくださいました。
『ライモンダ』以前に着手し、のちの『ライモンダ』を彷彿させる旋律であると紹介してくださったニコライ2世戴冠式カンタータは初めて鑑賞。
夢の場の幕開けを思い起こす繊細且つ麗しい膜で包むような曲調で、通ずるものがありました。
戴冠式はモスクワのウスペンスキー大聖堂で執り行われたようで様子を描いた絵も登場し
その大聖堂ならば扉前の階段にて私も記念撮影した思い出深い場所でございます。
3幕を彩るハンガリーの舞曲2本の詳細や、(1曲は現在は披露の機会が少ないと思われる子供達の踊りで
グリゴローヴィヂ版では3幕ジャンのヴァリエーションで使用、もう1曲はチャルダシュとして大変馴染みある曲)
ライモンダ5本のヴァリエーションの中でも名高いとされているらしい3幕の曲とハンガリーの伝統楽器ツィンバロムについてのお話もありました。
先述の通り曲数膨大であるがゆえ1回では網羅し切れず、続編もお待ちしております。
講座では全幕中3幕に焦点を当てられ、ライモンダ5本のヴァリエーションといえば(少々表現異なっていたかもしれませんが)3幕の曲、と
抜粋での上演機会が多い3幕が大概は印象に残りやすく、1、2幕はなかなか浸透しにくいのかもしれません。
曲者な私は3幕よりも寧ろ1幕2幕の方が好きで、1幕のグラン・ワルツは今回映像と共に紹介された後半部分よりも
前半のなだらかな旋律が徐々に壮大さを増していく展開が実に気に入っており、順番前後して吟遊詩人を思わす軽やかで抑制の効いた幕開けの曲も好んでおります。
2幕でのライモンダとアブデラクマンによる誘惑なるアダージオ誕生やジャンとアブデラクマンのテーマ曲が拮抗するのも聴きどころと思っており
次回機会があれば2幕の曲も多数取り上げてくださると嬉しく存じます。マントでジャン!の帰還が作品のハイライトであると思っております管理人です笑。
ライモンダのヴァリエーションは2幕のホルン、オーボエ、フルートと思われる吹奏楽器が交互に主旋律を奏で、徐々に近づくジャン再会の期待と緊張入り混じる心境が表れた
美しくも可憐で、格高さもあるこのソロが他の作品も含めあらゆる女性ヴァリエーションの中で1番好きですが、同意見者は東京都民に1人いるかいないかの確率でしょう。
そういえば、これまでの私の考えにちょこっとメスが入るお話もあり、ライモンダの登場シーンが眠りのオーロラの登場と似通った音楽構造とのこと。
姫の成長過程を見せていく展開は2作共通と捉えておりましたが、登場に関しては夢一杯花一杯な姫であるオーロラに対し、ライモンダは婚約者との別れ(この時点で既に出征後か或いはこれからかは版にもよるが)の感情を抱いた状態での登場で
決して幸福ばかりではなく物憂げな内面を醸しているため一層心惹かれ、登場からして全く異なるものであるとざっくり解釈しておりました。
しかし音楽の面からすると、井田さんの細かな説明を聴いていると似ているとも思え、心理状態のみで決めつけてしまったのはうっかりであったと感じております。
明日からはルーマニア国立バレエ団で牧阿佐美さん版『ライモンダ』上演が始まり、衣装装置や現地の反応及び
新国立での上演時は毎度笑いを誘っていたジャンの肖像画の出来栄えも気になるところです。
図書館でまたも書籍を借りてきてしまった。他も含め現在計10冊は借りており、貸出期間延長したとしても読破できるか。
そうは言っても、バレエ作品の成り立ちや物語の歴史背景について本で学ぶのは楽しく、勉強している感覚も皆無。昔から変わっておりません。
この類の書籍は18年ほど前から時々借りては目を通しておりますが、物語の中での騎士がいかに上澄みを汲み取った状態で美化して描かれているか毎度思い知らされます。
しかし『ライモンダ』における危機的状況時に身体を張って助け守り抜く場面を(当ブログで話題頻発マントでジャン!)
思い返す度に全身が蕩けそうになるのは、しかも昨年ならば6月11日の初台限定の言い分。矛盾にも程があります。
https://balletchannel.jp/22000
【いよいよ明日4/8開講!】バレエ『ライモンダ』の美しい音楽を生み出したグラズノフについて #シアターオーケストラトーキョー のバレエ指揮者 #井田勝大 先生に楽しく、分かりやすくレクチャーしていただきます🎵
— バレエチャンネル公式アカウント (@balletchanneljp) April 7, 2022
1カ月のアーカイブ付き!
お申し込みは👇https://t.co/K3FOAVAdgh
当ブログでは度々触れておりますが、管理人が全バレエ作品の中で振付、音楽含め最も好きな、思い入れもいたく強い作品でございます。
バレエに興味を持ち始めてからそう時間が経たぬ間に『ライモンダ』を知ってしまったためか、
当時バレエ鑑賞初心者であったにも拘らずチャイコフスキー三大バレエよりも遥かに好んでしまう、曲者となった契機とも言える!?作品かもしれません。
井田さんによる作曲家グラズノフや『ライモンダ』の音楽についての講座は『四季』も合わせての内容で3年前の8月下旬の金曜日にも開催されましたが
コロナ渦前でしたので会場開催のみで、また当日は千葉県浦安市における鑑賞でアダンやドリゴ辺り(海賊のパドドゥは誰の作曲か未だ覚えられぬ笑)や
グラズノフとしばしば比較対象として取り上げられるチャイコフスキーの音楽に浸かっておりましたため受講できず。
一昨年2月に表参道のバレエスタジオAngel Rにて開催された福田一雄さんによる『海賊』『ライモンダ』2作品構成講座は受講いたしましたが
井田さんの『ライモンダ』は初で、大変心待ちにしており、ようやくの受講です。
※以下、ざっくり記録ですが、悪しからず。またアーカイブにて確認しつつ視聴する予定でございます。
前半はグラズノフの生い立ちや家族、子供の頃から作曲の才能を開花させていた早熟性も紹介。
思わずくすっと笑ってしまうチャイコフスキーによるグラズノフについて綴った皮肉めいた手紙や、
師匠と駆け出しの作曲家な関係かと思いきや食事しながら延々語り明かすほどの仲睦まじさまで
のちに交流を深めるチャイコフスキーとのエピソードも面白さが詰まっていて、タイムスリップできたら居合わせて耳を傾けてみたいものです。
『ライモンダ』の音楽については、とにかく大作で曲も多数ですからとても全曲紹介は叶わずであったものの
(仮に全曲辿っての説明であればお正月の時代劇も仰天な7、8時間コースとなるでしょう)
1幕グラン・ワルツの聴き心地の良さや2幕バッカナールに秘められた要素、楽譜を追いながら
装飾多き夢の第2ヴァリエーションなど主たる聴きどころの特徴を分かりやすく説明してくださいました。
『ライモンダ』以前に着手し、のちの『ライモンダ』を彷彿させる旋律であると紹介してくださったニコライ2世戴冠式カンタータは初めて鑑賞。
夢の場の幕開けを思い起こす繊細且つ麗しい膜で包むような曲調で、通ずるものがありました。
戴冠式はモスクワのウスペンスキー大聖堂で執り行われたようで様子を描いた絵も登場し
その大聖堂ならば扉前の階段にて私も記念撮影した思い出深い場所でございます。
3幕を彩るハンガリーの舞曲2本の詳細や、(1曲は現在は披露の機会が少ないと思われる子供達の踊りで
グリゴローヴィヂ版では3幕ジャンのヴァリエーションで使用、もう1曲はチャルダシュとして大変馴染みある曲)
ライモンダ5本のヴァリエーションの中でも名高いとされているらしい3幕の曲とハンガリーの伝統楽器ツィンバロムについてのお話もありました。
先述の通り曲数膨大であるがゆえ1回では網羅し切れず、続編もお待ちしております。
講座では全幕中3幕に焦点を当てられ、ライモンダ5本のヴァリエーションといえば(少々表現異なっていたかもしれませんが)3幕の曲、と
抜粋での上演機会が多い3幕が大概は印象に残りやすく、1、2幕はなかなか浸透しにくいのかもしれません。
曲者な私は3幕よりも寧ろ1幕2幕の方が好きで、1幕のグラン・ワルツは今回映像と共に紹介された後半部分よりも
前半のなだらかな旋律が徐々に壮大さを増していく展開が実に気に入っており、順番前後して吟遊詩人を思わす軽やかで抑制の効いた幕開けの曲も好んでおります。
2幕でのライモンダとアブデラクマンによる誘惑なるアダージオ誕生やジャンとアブデラクマンのテーマ曲が拮抗するのも聴きどころと思っており
次回機会があれば2幕の曲も多数取り上げてくださると嬉しく存じます。マントでジャン!の帰還が作品のハイライトであると思っております管理人です笑。
ライモンダのヴァリエーションは2幕のホルン、オーボエ、フルートと思われる吹奏楽器が交互に主旋律を奏で、徐々に近づくジャン再会の期待と緊張入り混じる心境が表れた
美しくも可憐で、格高さもあるこのソロが他の作品も含めあらゆる女性ヴァリエーションの中で1番好きですが、同意見者は東京都民に1人いるかいないかの確率でしょう。
そういえば、これまでの私の考えにちょこっとメスが入るお話もあり、ライモンダの登場シーンが眠りのオーロラの登場と似通った音楽構造とのこと。
姫の成長過程を見せていく展開は2作共通と捉えておりましたが、登場に関しては夢一杯花一杯な姫であるオーロラに対し、ライモンダは婚約者との別れ(この時点で既に出征後か或いはこれからかは版にもよるが)の感情を抱いた状態での登場で
決して幸福ばかりではなく物憂げな内面を醸しているため一層心惹かれ、登場からして全く異なるものであるとざっくり解釈しておりました。
しかし音楽の面からすると、井田さんの細かな説明を聴いていると似ているとも思え、心理状態のみで決めつけてしまったのはうっかりであったと感じております。
明日からはルーマニア国立バレエ団で牧阿佐美さん版『ライモンダ』上演が始まり、衣装装置や現地の反応及び
新国立での上演時は毎度笑いを誘っていたジャンの肖像画の出来栄えも気になるところです。
図書館でまたも書籍を借りてきてしまった。他も含め現在計10冊は借りており、貸出期間延長したとしても読破できるか。
そうは言っても、バレエ作品の成り立ちや物語の歴史背景について本で学ぶのは楽しく、勉強している感覚も皆無。昔から変わっておりません。
この類の書籍は18年ほど前から時々借りては目を通しておりますが、物語の中での騎士がいかに上澄みを汲み取った状態で美化して描かれているか毎度思い知らされます。
しかし『ライモンダ』における危機的状況時に身体を張って助け守り抜く場面を(当ブログで話題頻発マントでジャン!)
思い返す度に全身が蕩けそうになるのは、しかも昨年ならば6月11日の初台限定の言い分。矛盾にも程があります。
2022年4月3日日曜日
ピアノ演奏に包まれる遊び心に満ちた企画 Etsuko Yamamoto アトリエ公演 3月27日(日)《大阪市天王寺区》
3月27日(日)、大阪国際交流センターにてEtsuko Yamamoto アトリエ公演を観て参りました。
Etsuko.Ballet Schoolさんのブログトップページ。続々更新してくださっています!
http://etsukoballet.jugem.jp/#gsc.tab=0
集合写真!
http://etsukoballet.jugem.jp/?eid=68#gsc.tab=0
所謂既存の古典作品は無しで主催者であり座長の山本悦子さんによる振付作品が多くを占め、ユーモアや遊び心にも満ちたお洒落な企画公演でした。
幕開けは複数の団体から出演の生徒さん達による『バレリーナへの第一歩』。オレンジ色の衣装で揃え、溌剌と愛らしい姿で公演の始まりを彩りました。
続く『ブランデンブルク協奏曲+α』では主軸を務めた松田カンナさんのオーラが場を強く照らし、しなやかな四肢を駆使しての華やぐ踊りにうっとり。
松田さんは福岡市での田中千賀子バレエ団公演で何度か鑑賞しておりますが、
新しい作品でも自分のものにして体現していく余裕っぷりや、独り歩きにならず共演者たちを優雅に導く姿にも自然と引き寄せられました。
そして今回最大の魅力の1つがほぼ全作品を山本規子さんによる舞台上でのピアノ演奏で上演。(ブランデンブルク協奏曲+αとじゃじゃ馬ならし以外全て)
通常は大規模な管弦楽団が演奏する曲をピアノ1台で奏でたり、また異なる曲を繋げていたりと
多様なアレンジで会場を包み込み、生の音楽とバレエの融合の醍醐味を伝えてくださいました。
中でも、伊東葉奈さん山本隆之さん佐々木大さんが出演のenvelopでは遂に規子さんのピアノと山本隆之さんの舞台共演が実現し感激もひとしお。
サン=サーンスの白鳥、ラフマニノフの鐘、マーラーのアダージェットを繋げた構成で(確か)、山本さん佐々木さんが音楽に溶け合いながら丹念に踊られ
お2人に支えられた伊東さんが昇華するようなしっとり美しい流れを描き出していらっしゃいました。
伊東さんは昨春吹田市での山本隆之さん版『白鳥の湖』での冒頭からロットバルトと共に登場する、
山本さんの解釈から生まれたオディール役にて圧倒するパワーで場を支配する技術や説得力、オーラに仰天いたしましたが
ゆったりとした曲調の振付でも身体の隅々まで音楽を感じ取りながら誠に大らかで伸びやかな踊りを見せてくださり、魅力が尽きぬダンサーです。
続くapó edóでは『舞踏への勧誘』で石川真理子さん、末原雅広さんが石川さん振付のコンテンポラリーを披露。
石川さんは機械の如きハイスピードで過酷なコンテンポラリーを踊る印象が強烈にありましたが今回はどこか優雅で柔らかな調べを身体で示し、いたく新鮮。
お2人の息もよく合い、指先脚先から音符の粒がコロコロと転がるように機敏で軽やかな呼吸で沸かせてくださいました。
Le Parfumはシャネルとストラヴィンスキーをテーマにした玄玲奈さん振付作品。座長山本悦子さんと青木崇さんが踊られました。
12年前に渋谷のBunkamuraル・シネマにて映画『シャネル&ストラヴィンスキー』を鑑賞し
不評に終わったパリでの『春の祭典』初演で失意の底に落ちたストラヴィンスキーと彼を擁護するシャネルの禁断の関係構築に金槌で打たれたような衝撃を受け
バレエでの描き方に注目いたしましたが、哀切を帯びながらも互いを引き寄せるようなほんのり穏やかな幸も香り、
山本さんから滲む色めきと青木さんの心を深く寄せたサポートの絡みにいたく引き込まれました。
第2部は山本悦子さん振付『じゃじゃ馬ならし』で幕が開き、新国立劇場バレエ団の米沢唯さん、速水渉悟さんがご出演です。
米沢さんは長いチュチュに上はブルー系の柄の衣装を着けて暴れても、四角い装置に大胆に腰掛けても品良く魅惑的。
後半には着替えて白い、ジゼル風な衣装で登場して清楚な空気を纏って変化し、速水さんのリフトで気持ち良さそうに愛嬌を振り撒いて一層可愛らしい姿をお披露目です。
帽子を用いてコートの脱着の振る舞いもさまになっていた速水さんとの駆け引きが鮮烈で
米沢さんの可愛らしさと、無事復活した速水さんコンビが楽しく魅了する作品でした。
速水さんは新国立劇場での公演では怪我による降板が続き、昨年8月の東京都八王子市でのBALLET NOW発表会貝川鐵夫さん版『真夏の夜の夢』以来7ヶ月ぶりの鑑賞。
熱くチャラいディミートリアスで(失礼)、近くにいたお子さんのお客様達と一緒にお腹の底から笑わせていただいた夏の八王子以来、今回待望の復帰姿でございます。
初主役として米沢さんとペアを組まれた『ドン・キホーテ』では米沢先輩と速水後輩な雰囲気でしたが
今回はお転婆な米沢さんをリードし包むような流れも見せ、年上青年にも思わせる場面もありました。
『じゃじゃ馬ならし』と言えば、ボリショイシネマで鑑賞したマイヨー版(この情勢下、今後ボリショイでの上演は可能になる日は来るのか)や
2018年の世界バレエフェスティバルにてシュツットガルト・バレエ団のエリサ・バデネスとダニエル・カマルゴが踊る
ジョン・クランコ版の抜粋しか観ておらず。今回を契機に他の版も観てみたくなりました。
後半はアトリエ〜図鑑〜。プログラムに「遊びから・・・」と記され、もしかしたら即興も含め盛りだくさん。
恥ずかしがったり下手に行うとがた崩れの危険性大ですが、ここは実力は折り紙付きの皆様そして大阪の地域性も!?好影響か
先行き未知数な掛け合いで山本悦子さんのもと次々と得意技の繰り出しや時には山本隆之さんも含む笑、思いも寄らぬずっこけも全てがお洒落な広がりと化していました。
(ちなみに今月2022年4月の新国立劇場カレンダーには王子との結婚式に臨む2019年公演の米沢さんシンデレラが写っていらして
諸事情により毎日穴が空くほど眺めているのだが、山本さんの義理のお姉様も再びの拝見を願っております)
出演者も観客として舞台上の椅子に腰掛け、タンバリンを持つと伊東さんはお得意エスメラルダのヴァリエーションから、末原さんの手に渡るとタランテラ、
そしてタンゴを色気ムンムンに披露なさる山本隆之さんや『風の谷のナウシカ』より風の伝説にのせて飛翔の美を披露された佐々木さん、と見せ場は宝の山状態。
中盤、伊東さんがブンブンとフェッテで盛り上げる箇所もあり、ただのテクニック誇示ではなく周囲のダンサー達が太刀打ちできず仰け反って行く、
されど愉しき雰囲気を作り出しつつ方向を転換させながらのお披露目で、技術を更に人を喜ばせる方向へと引き上げていらっしゃる印象を持たせました。
ある程度の台本は決まっていたとしても生身の人間が舞踊で進行していきますから、その場の状況に即座に応じての演奏が求められる中
個性豊かなダンサーそれぞれのタイミングを見計らいながら曲を奏でていらした規子さんの腕前にもただただ平伏すばかりです。
どういったカラーの作品が登場し進行してしていくか、当初はまさに未知数で楽しみが膨れ上がっておりましたが
公演概要にも記されていた「踊り、音楽、人、共有、才能、ピアノとのクリエーション」の通り
山本悦子さんのセンスがぎゅっと詰め込まれた、生のピアノの音色に包まれながら新しい作品の誕生や
時には出演者の思いがけぬ持ち味にも居合わせるお洒落で楽しい公演でした。ユニークな形のアトリエ公演、またの実現を心待ちにしております。
お昼前に大阪に到着。そして新大阪駅構内の店舗は何度か利用していながら本店訪問は初、今回ほど相応しい機会はないであろうとねぎ焼きのやまもと十三本店へ。
看板にやまもとの文字が3つ。今回の公演はとにかく山本さん率が高く、お三方ご出演です。
やまもとさんのビールの泡のふわふわ感やバランスが見事!中ジョッキサイズで粗1つない、ここまでクリーミーな泡はお初かもしれません。
音符も描かれ、ねぎトリオも音楽好きなのでしょう。クリエーションしたがっていそうです笑。
公演と同様、グラスもお箸袋もあちこちやまもとさん尽くしです。
季節限定の牡蠣ねぎ焼き。牡蠣の大きさに驚き嬉しく旨味も強く、口あんぐり。ごろごろ入っていました。
ねぎ焼きそのものに味は最初から付いていて、醤油ベースでさっぱりと。
十三の駅前に和菓子屋の名店喜八洲。みたらし団子の匂いに惹かれて1本購入。98円でした。
注文を受けてから焼いてくださり、焼き加減も選択可能。
みたらし団子。甘さの主張が強くなく、香ばしい味でございました。おすすめでございます。
ひとまずホテルへ。立地や朝食内容、大浴場で決めましたが偶然にもアトリエ公演の要素と重なりテーマは「遊び」だそうで、カラフルで可愛らしい内装です。
チェックイン時間まで宿泊者サービスのコーヒーをいただき、14時からはお菓子や紅茶も登場。
コーヒーはその都度マシンで挽くもので、濃いめの好みな味。チョコパンラスクやクッキーもあり
静かにのんびりおやつ時間を満喫です。他に柿ピーのようなおつまみ系お菓子や飴もありました。
晴天に恵まれながら観光もせず、飲食三昧な管理人笑。
コーヒーやお茶パックコーナー前のテーブルにはプロジェクションマッピングが投影。
数えた限り6種類は変化があったかと記憶しており、こちらは神秘的な深海を思わす色彩。
鯉がいるため海ではなさそうだが、昨年大阪でも上演された新国立劇場バレエ団の『竜宮』を思い出すデザインで
絵本でも馴染み深い浦島太郎の話や登場人物の基盤はそのままに、海の生き物達が大団円を繰り広げ、
後半は日本の四季の美を繊細に、そして太郎の望郷の念を表現していく展開も気に入っております。毎夏上演してほしいほど好きな作品です。
太郎は絵本の印象そのものな、着物にしっかり髷姿での登場ですが、うう。太秦撮影所もびっくり級な
第三キャストのサムライ太郎に今夏は会えぬのか。(ここは大阪、次行きます。
尚終演後の席でも話題になりましたが、3年前に大阪フェスティバルホールでの白鳥の湖にて
急遽の代役主演を務められましたのでつい記述を含ませてしまった点、お許しを)
こちらは花模様。
終演後は大阪の方々と中華へ。学びと楽しさ一杯な時間をありがとうございました。
どの料理も上品な味付けで箸が進み、覚えておきたいお店に仲間入りです。花型の器に入っているのは海月。
実はこれまで70回は大阪に足を運んでいながら中華を味わったのは3回程度で、2013年だったかKバレエスタジオさんの公演帰りに
大阪駅のグランフロント内の飲茶のお店へ、それから翌年以降に忘年会で2回。
2回目の訪問店における香港レモネードが忘れられず、何が香港であったのかは分からずじまい笑。
中華に紹興酒は欠かせません。旨味凝縮な海老餃子にさっぱりとしたタレもよく合います。好物の炒飯も。(チコちゃんと話が弾みそうです)
店内は胡弓版と思われる宮崎駿さん作品のテーマ曲が多数流れ、お化粧室の外には大口開けたトトロの置物もありました。宮崎作品、ジブリ作品好きにはたまりません。
加えて、鑑賞中心者あるある⁈妄想ならば踊れる作品多数、同じ作品でも複数の異なる版を踊れる宣言にも同意いただき笑、心強し。
管理人の場合、30作は主演できる気がいたします。作品によっては、男性主役やコール・ドもできます。但し「妄想の範囲内」に限ります。
籠に春巻き。ありきたり表現ですが、パリパリで具沢山!それから大阪を描いた曲として、
欧陽菲菲が歌う『雨の御堂筋』を知っている旨を申し上げたところ驚かれた次第。御堂筋を通るたびに脳内再生されます。
品のある餡がかかったイカとセロリ炒め。火の通し加減もちょうど良しです。
同席の方々の中には、存在感の薄い埋没同然な当ブログを昔から読んでくださっている方もいらして励みとなるお言葉もいただきこの度も救われました。
当ブログの印象として何名かの方からもお寄せいただいたご感想の中には
1回観ただけで舞台全体を頭に入れている記憶力をあげてくださる方もいらっしゃるのですが
実のところ記憶力は全く良くありません涙。ど忘れも多々あります。管理人の薄く小さな脳みそであっても記憶を刻んでしまう
上質な舞台を届けてくださる、1人でも多くの方に伝えたいと思わせてくださる舞台関係者の皆様のお力があってこそでございます。
また瞬時の記憶を求められて表現、体現するわけではなく後日ぼーっと自分のペースで書き起こしているだけですので
例えばレッスンにて、1発でアンシェヌマンを覚えてすぐさま披露できる人の方が私からすれば何億倍も頭がええ!と、
特に久々2年ぶりであった点を差し引いても先月の13日、19日に感じ入り、尊敬の対象です。
話が逸れましたが、公演であれ発表会であれ必ずと言って良いほどプログラムの最初には代表者による挨拶文と感謝の言葉が綴られていますが
読むたびに思います。こちらこそ舞台を開催してくださってありがとうございます。
おはようございます。鶯の鳴き声のBGMが流れる大浴場で寛いだ後、朝はホテル内のレストランで窓辺の席にて太陽の光を浴びながらいただきます。
平日月曜日の朝から極楽極楽。
すぐそばに木津市場があるためお刺身も朝から用意され、好みで海鮮丼や手巻き寿司を作れます。
前世はアザラシと信じておりますので朝から狂喜乱舞。但し盛り付けのセンスの無さは悪しからず。
芸術のセンスは管理人皆無で、絵も音楽も舞踊も全て妹が持っていきました。我が妹、長所無き私に似なくて良かったと常々思います。
幼少期から、私は鑑賞専門が合っているのでしょう。子供の頃を振り返ると、
週1回或いは2回のレッスンの時間よりもバレエの書籍に目を通したり作品史を調べる作業の時間のほうが長かったのは確かです。
朝食2巡目。写真からは外れてしまいましたが大好物であるトッピングの生クリームも用意され、◯◯Thingsには及ばぬが山盛りお皿に盛っております笑。
お好み焼きはシャキシャキなキャベツたっぷり。
朝食3巡目(まだ食べるんか)ホテル特製カレー。一見さらりとしていましたがしっかりスパイス濃縮。カレーは各地のホテルでの朝食ブッフェの楽しみの1つです。
カットフルーツとプレーンヨーグルトを合わせて爽やかに。固めのプリンも満足。
朝食で3食分は味わい、夜までお腹が少しも空かず。そりゃそうだ。
ホテルから最寄りの御堂筋線の駅までは徒歩約30秒。雨ではなく晴れの御堂筋ですがそのまま新大阪へ向かい、帰りの新幹線。
新大阪駅で見つけたやまもとねぎ焼き煎餅と一緒です。前夜の余韻に浸り
西田佐知子さんのコーヒールンバを脳内再生しつつJR東海コーヒーを味わい帰京です。
さらば大阪また会う日まで!!
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