https://www.nntt.jac.go.jp/ballet/coppelia/
先日、大変嬉しいニュースが発表されました。今年5月に上演される 新国立劇場バレエ団 ローラン・プティ版『コッペリア』に山本隆之さんがコッペリウス役で出演されます。
ダブルキャストで、もう1人は中島駿野さんです。
https://www.nntt.jac.go.jp/ballet-dance/news/detail/77_019814.html
2012/2013 シーズンまでプリンシパルとして活躍した山本隆之が、コッペリウスとして新国立劇場の舞台に戻ってきます🤵🏽
— 新国立劇場バレエ団 (@nntt_ballet) March 17, 2021
バレエ団からは近年、『竜宮 りゅうぐう』時のガイドなど、物語のキーパーソンとなる役を演じている中島駿野を抜擢!
初役となる二人のコッペリウスにもぜひご注目ください✨ pic.twitter.com/QaztKM1UCz
山本さんは久々の新国立復帰で、2014年の『シンデレラ』義理の姉以来。言わずと知れた、バレエ団で長らく主役を張っていらしたダンサーであり
昨年の『ドン・キホーテ』ではバジルが自前で6人登板するなど現在のバレエ団の主役級男性ダンサー大豊作な状況からは信じ難いかもしれませんが
10年ほど前まではどの作品でも自前で主役ができる男性ダンサーは山本さんお1人時代が長く続き、
シーズン通してゲスト契約を結んでいたデニス・マトヴィエンコを始めゲスト頼みな時期が続いていました。
古典からコンテンポラリーまで数多く主演を務められ、バレエ団への功績度は計り知れません。
プティ版のコッペリウスは初挑戦でいらっしゃいますが、コッペリア人形とのダンスやシャンパンでの乾杯、
フィナーレでの悲しみに暮れた姿がそのままで幕が下りたりとコッペリウスに焦点が当てられた演出であり
他の版とは一味異なる、軽妙ユーモアでありつつ洗練されたダンディな紳士な人物を造形されると思うと今から楽しみでなりません。
間違いなく絵になるお姿でしょう。
プティ作品では『こうもり』『コッペリア』どちらもバレエ団初演に携わり、プティさんから直接指導を受けられた経験をお持ちです。
こうもりのヨハンは名盤と呼ばれているらしいデニス・ガニオより色気たっぷりな伊達男でございました。
外部の舞台でのコッペリウスは何度か拝見しており、2016年のびわ湖ホールでの公演ではプロローグからコッペリウスの工房が現れ、
人形作りに勤しむ姿が絵本のページを捲るように物語の世界へと導いてくださいました。
そうかと思えばフランツとのバトルも迫力で、バーテンダーのようなシェイカー捌きでノリノリだったり睡眠薬注入が成功すると
運搬してきたベッドにきちんと寝かしつけるなど逆介護な展開にも笑わずにいられず。
徳島ではスターウォーズのキャラクターもたじろぐであろう特殊級メイクな老年男性で、端正な素顔が全く分からず大化けで笑
化学実験のような装備でフラスコ用いて薬作りに打ち込んだり フィナーレでは修理代が入った袋を受け取り市長がまだ持っている様子を目にするなり
欲しいとせがんで結果2袋入手する欲張りお爺さんでしたが、両公演とも、最後大団円ではバルコニーにてジョッキを掲げて祝杯を上げたりと
細部に至るまで笑いと哀愁の要素を詰められ、何倍にも面白く厚みある舞台にしてくださいました。
中島駿野さんの抜擢も嬉しく、『竜宮』時の案内人での力強く筋運びの鍵を握る姿や『ドン・キホーテ』若いが頑固なロレンツォお父さんも好演で
着々と力を付けてきている期待度の高さが窺え、新国立史上最年少のコッペリウスかと思います。実に楽しみです。
さて山本さんコッペリウス話に戻りますが発表当日、管理人宛には誕生日以上に祝福のご連絡そして生存確認連絡をいただきました。
山本さんがコッペリウス、待っていましたとの声がたくさん入り、まずは山本さんの待望の復帰の喜びを分かち合った次第です。
勿論、山本さんコッペリウスの登場だけでも嬉しいのですが、そうです。遂に願い続けてきた山本さんと渡邊さん奇跡の共演実現が!!
もう楽しみで楽しみでなりません!!!
写真の並びを見てはこれは私が勝手にホームページを操作したものではなく(出来るわけありません笑。あっ、エイフマン版アンナ・カレーニナでは
理想配役として我が携帯の中で1人黙々と切り貼りレイアウト作業はやりましたが)
吉田都監督の采配かと思うと、感激どころではありません。初共演ですが、役への入り込みや表現の深さ、インタビューではパ・ド・ドゥがお好きであると
仰っているなど共通項はいくつも浮かび、舞台上で生じる化学反応はいかに。同じ舞台に立たれる日が今か今かと待ち切れずにおります。
追加・それからそうでした、お二方とも雑誌きものサロンにて着物モデルもなさり(山本さん2014年、渡邊さん2018年)
山本さんは色気漂う明治の文豪、渡邊さんは大正か昭和初期の古式ゆかしい若旦那(朝ドラ出演も違和感無さそう)、といった趣きで
印象こそ違えどお二方とも渋く男前な着物姿を披露なさっていました。(心臓印)
ある友人からは「天地東西各方面に感謝して正しく暮らすように」との忠告も入り
仰る通り、極上の幸せを当日味わうためにもまずは自身の生活をしっかりせねばと背筋が伸びる思いがいたしました。
5月が近づいたら、私も気分高めてスワニルダ風に前髪切り揃えにするか、するわけないが笑。
山本さんは3回中2回が渡邊さんフランツと、もう1回は同じスタジオ出身の後輩福岡さん。ここ数年も共演舞台は関西や四国では度々拝見しておりますが、
新国立劇場となればやはり格別。阿吽の呼吸が更に増幅して楽しく濃い舞台となる予感大です。
ところで、2017年にテレビ放送された前回公演の『コッペリア』録画を先日見直しておりましたが、諸々懐かしく思い起こされ
そうであった、当時はまだひっそり虜になっていた渡邊さんを衛兵達の中から見つけようと人生初コール・ドの中からお目当ての男性ダンサー探しを行い
鍔付き帽子に全員付け髭で分かりにくかっただけ発見時の喜びといったら言葉では言い尽くせず。また周囲の殆どには黙っておりましたため
1人ひっそりロビーで手を合わせて嬉しさを噛み締め、力を入れ過ぎたのか強く押し当ててしまったために
目に双眼鏡の跡がパンダの如く付いてしまったことも良き思い出でございます。衛兵達の中でもスワニルダのサポート代表隊員な出番を始め序列はありそうで
恐らくは福田圭吾さんが隊長、中家さん渡邊さんは副隊長あたりかと想像を巡らせていた当時が脳内を過っていきました。
それにしてもフランツには人差し指で頬をツンツンされ終盤にはお姫様抱っこまで、コッペリウスとは一騒動起こしつつも素直に踊れば大いに喜ばれ
予期せぬ行動に出てもなだめてもらい終盤ではシャンパンラッパ飲み。 ぬぬ、2人に求愛される世界一幸せに違いない小野さんスワニルダよ!!!
話がシャンパンの泡の如く弾け飛び失礼。今週末まずは心を落ち着けて、山本さんが芸術監督を務められた大阪府吹田市での『白鳥の湖』観て観て参ります。
そういえば、私が初めて観た吉田監督の舞台は初台と同じ沿線に位置する東京都調布市で開催された1997年『コッペリア』でした。当時の話はまた追って
出演者欄には後に新国立に入団する方のお名前もあり、チラシも手元にあるはずですので5月公演の頃にでも紹介したいと思っております。
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