2021年10月13日水曜日

テアトロ・ジーリオ・ショウワの機構を生かした団員作品   スターダンサーズ・バレエ団 RESONATE(レゾネイト)   9月29日(水)





9月29日(水)、スターダンサーズ・バレエ団 RESONATE(レゾネイト) を観て参りました。団員による振付作品を4本上演し
普段全幕公演でも使用しているテアトロ・ジーリオ・ショウワの機構を生かした大掛かりな作品が揃っての披露です。
https://www.sdballet.com/company/c_archive/p2021/2109_resonate/

上演前に読んだ、ディレクションを担当された鈴木稔さんのインタビュー。
振付経験豊富者もいれば初挑戦者もいる公演にて、いかにして4作品の仕上げにかかったか等、面白いお話満載です。
https://spice.eplus.jp/articles/292632


Message
振付:友杉洋之
音楽:Alexander Vatagin,Arca,2562,Hiroyuki Tomosugi

飛び交うメッセージ(情報)に翻弄され、判断に悩む人々が大勢交錯していくシリアスな作風。
専門家も正解の解決方法を見出せず、陣頭指揮を行うはずの立場の人までが神のみぞ知ると口走るなど、まさに今のコロナ禍の社会を突いたテーマに思えます。
途中で光の道しるべが出来上がったり、人が絡んだり離れたり、照明も変化して行き
先の展開が全く読めぬ振付もまた先行き不安な世相を反映しているとも感じさせました。


@Holic
振付:関口啓
近年増加傾向にある時短やテレワークといった業務形態と飼い犬を起点にした軽妙な展開。
仕事から帰宅した女性が持ち帰った仕事を行おうとパソコンを開くも、遊びたがる愛犬に邪魔されつつ、
不可思議な世界が進行して行く、といった内容でした。(全然違う解釈でしたら申し訳ございません)
愛犬ポチは犬の着ぐるみではなく、耳も付けず、白シャツのお洒落な愛犬で、飼い主の台詞に合わせたふとした瞬間の跳躍やポーズも決まって
群舞も巻き込んでのこれまた展開が見えぬ不安定感がむしろ面白い方向へと動かしていた印象です。


What about...
振付・音楽:仲田直樹

人間の笑顔の裏に潜むものを追求した、重みある作品で生命の奪取や環境破壊等、快楽を辿っていくと行き着くものとは何か考えさせられます。
「存在」の秋山和沙さんを中心に、鬱屈した内面を吐露していく6人の「ヒト」の描写が重々しく進行していきました。


SEASON's sky
振付:佐藤万里絵
音楽:Anoice(本作品のための書き下ろし曲含む)

晴天から星空まで、空の表情の移ろいを大勢で巧みに描写。衣装は淡めの色が中心で、水色やピンクなど明るめの色合いも用意。
振付の語彙も豊富で少人数の箇所もあれば全員でダイナミックに畳み掛ける箇所もあり、照明効果もあってプラネタリウムにいる気分にもなりました。
飛行機の中で聴いてみたい、静かで神秘的な曲の数々も魅力。最後は希望で舞台を覆い尽くすような、優しい空気にも満たされました。


スターダンサーズ・バレエ団の団員振付作品公演鑑賞は初めてで、いつも以上に言葉不足である点は申し訳ございません。
ただ、ドラゴン・クエストやくるみ割り人形といった全幕公演も行う劇場での披露は、踊り手の配し方や照明、音響まで小さな劇場での上演以上に
あらゆる箇所に神経を行き届かせねばならず、困難に直面された日もあるかと察しますが
普段気にかけず見過ごしがちなテーマや哲学の域にまで達しそうな答えが出づらいテーマまでをも舞踊化してしまう
しかも15分程度は時間を用いる作品に仕上げる手腕には終始驚かされました。バレエ団問わず、
団員から振付家を発掘する企画公演にはこれからも足を運び続けたいと思っております。




さて、鑑賞からの帰宅後に家で乾杯シリーズもこの日で最後!?舞台を思い出しつつドラゴンアイ スカイビールで乾杯。
ところでこのラベルを眺めているとドラゴン・クエスト鑑賞欲に駆られ、ならば12月公演 に出向き3年ぶりの鑑賞を計画。
これまで人生にて家庭用ゲーム機に触れたのは5回程度で(自宅で所有したことがない)
ドラクエに登場する姫を「ピーチ姫」と思い込み、スーパーマリオと混在させていたほど
ゲーム音痴な管理人も心から楽しめるバレエでした。

2021年10月10日日曜日

1幕仕立ての幻想的なロイヤルボール   小林紀子バレエシアター バレエ・ダブルビル2021『バレエの情景』『シンデレラ・スウィート』 9月26日(日)





9月26日、小林紀子バレエシアター バレエ・ダブルビル2021『バレエの情景』『シンデレラ・スウィート』を観て参りました。
http://www.nkbt-tokyo.com/perform.html


バレエの情景

振付:フレデリック・アシュトン
ステイジド・バイ:小林紀子
音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー
美術:アンドレ・ボールペール

真野琴絵   八幡顕光
荒井成也   上月佑馬  冨川直樹  望月一真
廣田有紀  澁可奈子  宮澤芽実  松居聖子
松山美月  濱口千歩  武田麗香  島沙緒梨
長村紗良  中村悠里  武田彩希  飯田穂香


4年前に新国立劇場オペラパレスで開催された公演でも鑑賞。今回は中劇場開催のため、2階席からもコール・ドも1人1人がくっきりとよく見え堪能できた気がいたします。
ストラヴィンスキーによる展開と終わりが見えぬ不思議な曲調のパズルにスポーティーなTシャツ姿の男性陣、クラシック・チュチュの女性陣が嵌め込まれた感あり。
音楽はともかくなぜこうも不協和音な衣装にしたかは謎が深まりますが、ただ観ていくうちに妙な違和感が消え失せていったのは
出演者特に女性コール・ド陣が音楽を自在に全身で表現できていたからこそ。またプリンシパルの真野さんがアシュトン作品にて
特に『シンデレラ』でよく見られる、片腕を腰より下に伸ばし顔は上を向いた決めポーズなアラベスクがクリアな軌跡を描き
腰の捻りや上体を柔軟に操る技術もお手の物。背景装置のヴェネツィアのリアルト橋風のデザインもなかなかユニークで、場面によってはアーチを潜っての登場もあり。
その昔、でもないが英国ロイヤル・バレエ団が1992年の来日公演にて上演していますが、管理人、その時はバヤデールしか観ておらず
アシュトン振付の摩訶不思議なこのクラシック作品への評価はいかほどであったか気になるところです。



シンデレラ・スウィート

振付:アルフレッド・ロドリゲス
改訂振付・演出:小林紀子
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
美術:テレンス・エメリー

シンデレラ:島添亮子
王子と:冨川直樹
道化:上月佑馬
背の高い義姉:澤田展生
背の低い義姉:佐々木淳史
春:濱口千歩
夏:廣田有紀
秋:真野琴絵
冬:澁可奈子
王子の友人:荒井成也  吉瀬智弘  望月一真  小山憲
侍従長:村山亮  杜海
侍従たち:五十嵐耕司  川合十夢  竹下虎志  廣瀬陽  情野詠太  髙野大希
招待客:
宮澤芽実  松居聖子  松山美月  武田麗香  中村悠里  吉原慶子  武田彩希  須田莉那
飯田穂香  中嶋咲妃  横山紗耶
スターズ:島沙緒梨  長村紗良  三浦舞  福島さや香  沖本悠衣   轟木寧々


『シンデレラ』の見せ場を舞踏会に凝縮した1幕仕立ての作品。幕開けから宮殿の大広間が現れ
道化や貴族達が溌剌としたマズルカを披露し、舞踏会の始まりです。今回一部に小林紀子さんが改訂振付演出を行ったとのこと。
上月さんの道化がニコニコとした表情で、軽快な楽しさ増幅の闊達な踊りも場を盛り上げてくださいました。
暫くすると、通常ではシンデレラの眼前に出現する仙女のテーマ曲が流れ、四季の精達のヴァリエーションの開始。(仙女は不在)
つまり、王子や道化、貴族達が見守る宮中での披露となるわけですが、大広間が幻想的な雰囲気に包まれ、また人々が四季のそれぞれの妖精達に対して
驚きも見せればぽわんと見惚れてしまう人もいて宮殿全体の高鳴りが強まって行く流れが見て取れ、違和感皆無でした。
四季の精達が精鋭軍団であったのか全員が職人気質な踊りで示し、濱口さんはふわふわとした浮遊感や春の訪れの喜びを体現され
廣田さんが冗長になりがちな曲調であっても誠に艶めかしく且つ芯の通った風格で魅せる夏は
仮に帰り、体温が37.5度以上に達しても納得してしまうほど火照る心持ちとなったほどです。
『バレエの情景』でプリンシパルを務めた真野さんの秋は、瞬時のポーズの切り替えが巧みで忙しさを感じさせぬどころか全身から楽しさが伝わる余裕っぷり。
澁さんの滑らかで枝木から雪が舞い落ちるような手の語りは銀世界の広がりを思い起こさせる冬で
淡く抑えた紫系の色を合わせたシックな色味チュチュもたいそうお似合いでした。
四季の精達はオペラ型の膝丈衣装で、動く度に包み込むように揺れるさまも宮殿に柔らかく色彩美を添えていた印象です。

シンデレラの登場寸前にスターズ(星の精)達も登場し、水色のすっきりとしたクラシックチュチュ着用で6人の少数構成であっても1人1人から光が零れ、物足りなさは無く
中でも三浦さんが目を惹く華の持ち主で度々観察。実は三浦さん、一昨年千葉県浦安市での発表会にて『くるみ割り人形』2幕金平糖の精で拝見し
巨大なケーキを模した背景にも埋没せぬオーラがあったのは今も覚えており、その後シアター入団と教室のホームページにて掲載されていたため
今回出演していらしたら嬉しいと思いつつ足を運んだところプログラムでお名前そして舞台でもお姿を発見でき喜ばしいばかりです。

そしていよいよシンデレラの登場。小舟或いは動く長椅子?らしき乗り物に乗った島添さんが後方に現れ
ゆったりと歩み出していく姿から全体が細かな金粉が漂う空気と化し、丹念な足運びについ見入ってしまいました。
尚頭飾りはティアラだけで十分であり、頭を覆うネットのような布は不要かとも思いましたが(姫らしさが薄れてしまう気がいたします)
王子と出会い、徐々に打ち解けていく過程や12時の鐘ではっと我に返り帰宅を急ぐ幕切れまで終始丁寧に表現して束の間の舞踏会凝縮場面を見せてくださり
受け取ったオレンジを義姉に渡す(確か渡していたはず、記憶違いでしたら失礼)優しい仕草もいじらしく映りました。

描き方で好印象であったのは義理の姉達。第1幕の家での騒動場面がカットされていますから意地悪な印象は薄れる条件は揃うにしても、とにかく上品な造形。
舞踏会でもハチャメチャな行為はせず、きらきらとした空間や王子の存在に静かにときめいたり
シンデレラの登場では何処かで見覚えありな人物と考えつつも招待客達とそっと見守りに徹したりとエレガントな姉妹。
薄紫のドレスを纏っていた澤田さんはすらりとした容姿で、そのままパラソルさして別荘地を散策していても何らおかしくない優雅な立ち姿。
佐々木さんは赤いドレスが似合う活発な姉で、澤田さん義姉に素直にくっついていく様子が可愛らしい妹でした。
12時の鐘の鳴り響き場面のほか招待客と同時に踊る箇所も豊富ながら舞踏会の和に溶け込む技術、調整力も目を見張る品性のある姉妹でございます。

過去のプログラムからの抜粋によれば、1950年代にスカラ座から依頼を受けたロドリゲスがヒロインに相応しい人材を主役級から探したものの見つからず
しかしコール・ドの中にぴったりなダンサーを見つけ、ファーストキャストにはなれなかったものの2日目に主演し大成功。
ロドリゲスに見出されてまさにシンデレラの物語そのものな抜擢をされたダンサーこそ、のちの大スターで今年逝去したカルラ・フラッチだったそうです。
フラッチがコール・ド経験者であったとは初耳で、こんな逸話があったとは驚きを隠せぬ思いでおります。

小林紀子シアターでの初演の頃の記事も頭の奥に記憶されており、稲村真実さんと中島伸欣さんだったか、パ・ド・ドゥの場面の写真が載っていたかと記憶。
当時から片仮名表記がスイートではなくスウィートである点だけは疑問ではございますが、シンデレラが見た甘い夢、と解釈すればまあ良いか。
ロシアの2人の巨匠の音楽と共に1本はシックな、もう1本は幻想的なクラシック・バレエを味わえたダブルビルでした。




オレンジと星が描かれた甘いお酒で乾杯。この手の缶飲料、これまで購入機会が殆ど無かったが
各社工夫しての綺麗なデザインが並び、眺めるのもまた楽しい。ウォーターの文字通り、色は透明なお酒でございます。


2021年10月7日木曜日

鬱憤も飛び去る冒険浪漫 東京バレエ団『海賊』9月25日(土)





9月25日(土)、東京バレエ団『海賊』を観て参りました。
https://www.nbs.or.jp/stages/2021/lecorsaire/

※キャスト等はNBSホームページより抜粋
東京バレエ団 「海賊」- プロローグ付 全3幕 -
振付:アンナ=マリー・ホームズ(マリウス・プティパ、コンスタンチン・セルゲイエフに基づく)
音楽:アドルフ・アダン、チェーザレ・プーニ、レオ・ドリーブ、リッカルド・ドリゴ、ペーター・フォン・オルデンブルク
編曲:ケヴィン・ガリエ
装置・衣裳:ルイザ・スピナテッリ
装置・衣裳協力:ミラノ・スカラ座

◆主な配役◆
メドーラ:秋山瑛
コンラッド:宮川新大
アリ:生方隆之介
ギュルナーラ:中川美雪
ランケデム:池本祥真
ビルバント:井福俊太郎
アメイ(ビルバントの恋人):安西くるみ
パシャ:岡崎隼也
パシャの従者:南江祐生

第1幕 賑やかな市場
海賊たち:山田眞央、後藤健太朗、中嶋智哉、安井悠馬、星野司佐、芹澤 創、小泉陽大、山中翔太郎、
海賊の女性たち:涌田美紀、加藤くるみ、上田実歩、中島理子、花形悠月、本村明日香、長岡佑奈、佐藤瑞来
オダリスク:中沢恵理子
    政本絵美
    平木菜子
第2幕 海賊が潜む洞窟
海賊たち: 海田一成、後藤健太朗、昂師吏功、山下湧吾
海賊の女性たち 涌田美紀、足立真里亜、工 桃子、上田実歩
第3幕 パシャの宮殿
薔薇:二瓶加奈子、金子仁美、涌田美紀、加藤くるみ、足立真里亜、鈴木理央、
花のソリスト: 三雲友里加、髙浦由美子、瓜生遥花、花形悠月、米澤一葉、長岡佑奈


秋山さんは持ち前の高い技術を役の表現と一体化させて駆使し、上品なデザインではあっても決してゴージャスではない衣装を着けていても
内側から放つ煌めきがいたく眩しく、被されたベールをちょこんと上げただけでも市場に宝石がきらっと撒かれたようで初役メドーラとは到底思えぬ会心の出来。
パシャとの掛け合いではややゆったりめの曲で粗が見えやすい振付であるものの、狂い無く淀みないステップを次々と繰り出して音楽と溶け合い
はっとさせられる貴さを示したかと思えばとろりと蕩けてしまいそうな悪戯っ子な愛嬌もあり
双方の備えも申し分ない。パシャでなくても頬が緩まずにいられませんでした。オダリスクの3人もですが、
囚われの身であっても悲観的な様子を見せず、からっとした輝きがをもたらしていた印象です。(このまだまだ不安定な状況下、望ましい解釈かもしれません)
伸び伸びと心を解放させての寝室パ・ド・ドゥでの色めく様子から胸の高鳴りが伝わるスケール感があり
まさかこのあと修羅場が待っているとは知る由も無いわけです。

宮川さんは朗らかで愛想の良いコンラッドで、俺様気質はあまり無い!?お人好しそうなリーダー。
冒頭からして目線から仕草から黒さをちらつかせていた井福さんビルバントの罠にあっさり嵌ってしまうのも頷けましたが笑、
真っ直ぐで胸をすく踊り方は好印象。
井福さんは前回初演鑑賞時も同役で鑑賞し、常日頃からコンラッドの行動で気に食わぬことが多々あったと窺える、リーダーを見るときの視線の怖さが増強。
されど睡眠薬の罠をコンラッドに仕掛け成功するも、メドーラの大胆な対抗におっかなびっくりするところは哀れで呆気ない様子は憎めず。
海賊達の群舞を率いる力強さも前回よりぐっと増し、全編通してやや粗暴なところとションボリ情けない面の両方を上手く描画。
終盤でのいよいよ仲間割れによる絶命では死に際まで声にならぬ執念を叫びにして倒れ、いつも二番手で複雑であっただろう心境が覗く最期でした。
大抜擢の生方さんアリはまだ線が細い気もしたものの、ひたむきで物静かでご主人に忠実そうな(これ大事)ポーズ1つ1つも決まっていて
トロワのヴァリエーションでは軸がぶれぬ大回転を滑らかに披露。主要役3人のバランスも良く、 テクニックの高さや強度は全員共通ながら
優しいコンラッド、品位と可憐な魅力が同居のメドーラ、素直で忠実なアリ、と火花を散らすよりは穏やかで清い空気が流れるトロワが繰り広げられました。

皆見目麗しいオダリスクは各々ぴたりと嵌るヴァリエーションであった点も喜ばしく、特に3つの中では最も単調気味な曲ながら
優しく歌うように軽やかに踊る中沢さんには思わず引き寄せられ、指先脚先から花の香りがふわっと匂い立つような色気にもうっとり。
スラリとした長身ながら四肢を持て余さず、明瞭にポーズを刻んでいく政本さん、仰々しい音楽にも負けぬ存在感や揺るぎない回転で魅せる平木さん、と
個性様々ながらそれぞれの強みを生かす振付、音楽で充実の布陣でした。
市場にて水を押し売り⁈しつつ、壺を手にオダリスク曲で音頭取る、他日はギュルナーラ役で登板の伝田さんにも注目。
市場を知り尽くした古株で、町内会会長でも務め日々取り仕切っていると想像できる、妙に板に付いている熱演でした。

ルイザ・スピナテッリによる衣装の上品で抑えた色彩美、彎曲を効かせた装飾や模様のデザインも1点1点集中して凝視したくなり
中でもオダリスクのブルーと金銀、白を組み合わせたチュチュと頭飾りの爽やかな美は忘れられぬ色合いです。

鬱憤も飛び去るが如く海賊達のパワフルな舞踊も壮快で、観る度にすかっとした気分になる場面の1つ。
よくよく考えてみれば、奴隷市場での人身売買等非人道的な行為が背景にある作品であり
目の敵と捉えたトルコの描写も現代の上演においては如何なものかと意見も飛び交いそうですが
(ただ、イスタンブール国立バレエのトルコ人ダンサーがガラで海賊パドドゥ踊る姿を目にしたこともあり、もう割り切っているのかもしれませんが)
また半ば無理矢理入れた花園にて、パシャに早う夢を見てもらうがために寝つきが誠に早いのもご都合主義にも思えますが
あらゆるバレエの要素が詰まって見所も豊富。わくわくと胸躍る冒険へと旅立つ心持ちとなるのですから不思議なものです。
東京バレエ団が踊るクラシック全幕作品の中では一番好みであると愉しい余韻に浸り帰途につきました。
次回の新作『かぐや姫』、『中国の不思議な役人』、『ドリーム・タイム」トリプル・ビルも楽しみにしております。




1人用舟盛りで私もいざ出航、いただきます。瓶のラベルがオダリスク色で嬉しい。翌月にはお店でのアルコールは解禁か。(無事解禁)

2021年10月1日金曜日

故郷が歓喜した渡邊峻郁さんの白河凱旋 バレエスタジオPLANE(プラネ)第35回記念発表会 9月19日(日)《福島県白河市》





9月19日(日)、福島県白河市のコミネス白河にてバレエスタジオPLANE(プラネ)第35回記念発表会を観て参りました。
新国立劇場バレエ団の渡邊峻郁さん拓朗さん兄弟のご出身スタジオで、峻郁さん待望の凱旋舞台です。
https://www.minyu-net.com/news/news/FM20210922-656890.php

福島県の訪問及び鑑賞は、2015年6月いわき市における下村由理恵さん山本隆之さん、福田圭吾さんや奥田花純さんも出演された
篠原聖一さん演出振付のいわきアリオスシアター 「The Fisherman and His Soul 」(原作オスカーワイルド 漁夫とその魂)と
「オーケストラの為のポエム」公演以来6年ぶり。白河市訪問は初でございます。
スタジオ関係者全員の願いだったのでしょう。発表会で、地元の舞台でたかにいに(プログラムによれば、スタジオでの渡邊さんの愛称のようです)との共演の嬉しさや
昨年の中止を経てようやく開催が実現した喜びが舞台全体から終始伝わって、開催そして渡邊さんの凱旋を祝す喝采が鳴り響き、大変祝福感に満ちた会でした。
故郷で踏まれる舞台を私も待ち侘びておりましたので、また合わせて白河訪問も夢でございましたので感無量な週末を過ごした次第です。
 日頃お世話になっている方が見つけてくださり、感謝が今も尽きずにおります。

プログラムは3部構成で、まず生徒さん全員によるオープニングから。紫色のウェアで統一され、整然と並んで名前がアナウンスされると1人1人レベランス。
幼い生徒さんも順序やタイミングをきちんと守って舞台に立っていて、仮に5歳の頃の自身を振り返ると何かしらやらかして和を乱していた可能性大であり
未だ協調性があるとは言い難い私にとって、発表会は毎度学びとなる場でございます。

続いて第1部『眠れる森の美女』より第3幕。眠りの結婚式の場面上演時は見せ場を増やす工夫を凝らした演出がしばしば披露され
プロローグの妖精達のソロを入れる場合もあれば、深川秀夫さん版『オーロラ姫の結婚』では花のワルツをパ・ド・シスや宝石の妖精達が踊って
グラン・パ・ド・ドゥの前座を飾るより煌びやかな演出及び3幕で披露しても違和感がないどころか祝福感を一気に沸かせる展開に驚かされましたが
プラネさん版では淡いピンク色のバラの花を手に同系色の膝丈のふわりとした衣装を着けた生徒さん達が花のワルツを披露。
宮殿内に春めくピンク色がふわりと広がり、おめでたい空気に満たされていきました。朝に立ち寄った白河ハリストス正教会に咲くバラをも思い出し
踊り終えると貴族達と一緒に周囲に立って見守る姿も舞台を可愛らしく縁取り、幸せバラ尽くしです。
ソリストのみクラシック・チュチュで、ヴァリエーションの一部を思わせる振付やポーズの取り方からして
恐らくは1幕における16歳になったばかりの頃のオーロラ姫として登場し回想する場面、現代で言えば
披露宴で新郎新婦の子供時代の映像が流れるイメージにも見て取れました。(解釈がもし違っていましたら申し訳ございません)
女性2人による猫も色っぽいじゃれ合いが楽しく、子供の赤ずきんちゃん達と男の子による狼も演じ方がしっかりしていて
特に狼の確固たる恐ろしさが全身の表情から伝わる踊り方には思わず注目いたしました。
青い鳥そして第2部ではファラオの娘グラン・パ・ド・ドゥにて生徒さんを優しくサポートされながら踊られた現在フリーでご活躍中の倉谷武史さんは
プロフィールによればプラネのご出身のちに1996年東京バレエ団に入団されたとのことで
東京バレエ団の公演に足を運び始めた頃の2001年シルヴィ・ギエム全国ツアーや2002年ラ・シルフィードのプログラムに目を通したところお名前を確認。
ギエム全国ツアーではボレロ、テーマとヴァリエーション、白の組曲、春の祭典、シンフォニー・イン D、と
振付者も作風も多彩な演目でご活躍で、古川和則さんや大嶋正樹さんと同じ入団年であったようです。

さて、いよいよオーロラ姫とデジレ王子の登場。遂に渡邊さん、白河凱旋舞台ご披露の瞬間でございます。
シフォンのお袖の衣装で中央にピンク色が少々含まれた、パリ・オペラ座の第2幕の王子衣装に似たデザインで歩き方や立ち姿からして高貴な風を吹かせていたのは明らか。
少し緊張していたご様子の生徒さんを丁寧にサポートなさって和らいだ空気を作り出しつつ
ソロでの優雅さと張りのある跳躍もはっとさせられ客席もどよめきを隠せぬ状況と化していたほどです。

第2部は小品集で、子供または大人の生徒さんの作品やヴァリエーション、パ・ド・ドゥが披露されました。
1点気にかかったのは床が滑りやすかったのか転倒、或いは躓きそうになってしまった人が何人かいましたが
怪我なく気持ちも即座に切り替えて最後まで踊り切ったのは見事。心配する客席からの視線に対し
寧ろよりにっこりと笑みで返していた生徒さんもいて、頼もしく映りました。

第3部を飾ったのは『パキータ』グラン・パ。眠り3幕が先でパキータが最後である構成は当初は珍しく思えましたが
これまでに公演発表会問わず幾度と観た中で最たる高揚感をもたらす舞台で、納得いく順序でございました。
そして何よりも、今年2021年上位3本に入るであろう強烈であったのが渡邊さんリュシアンの姿。
パリ・オペラ座も、ルグリもマルティネスら歴代のエトワール達も仰け反るであろう凛々しい美しさと洗練が凝縮した金色軍服しかも肩に輪っか付き姿で
表現が過激ではないかと批判を受けるを承知で申すとまさに鼻血寸前でした笑。
今年の新国立劇場バレエ団ニューイヤー・バレエの同作品同役で出演されるも配信となってしまい
今回白河にて生で拝見できるだけでも歓喜いたしましたがそれどころではない、興奮の極致へと到達です。
先月綴った、5月の札幌における久富淑子バレエ研究所『シンデレラ』でも触れた通り『シンデレラ』舞踏会ファンファーレ、『ライモンダ』マントでジャン帰還に並ぶ、私の中での男性主役三大華々しい登場に数える
時間をためて登場し対角線上を歩くリュシアンの美しく勇ましく凛々しいことよ。ここまで整った青年将校、地球渡り歩いてもお目にかかれそうにございません。

パキータ役の生徒さんの晴れやか端正で気品ある、歯切れ良くも指先足先まで神経が届いた踊り方にも惚れ惚れしたのもさることながら
特筆すべきが主役のみならずソリスト、コール・ドの纏まり方。大人から子供まで年齢も身長も様々ながら主役達を見つめるときと言い
一斉に踊り出すときの目の合わせ方と言い幸せに溢れた表情が舞台中に広がってより祝祭感を引き上げ結束力の強さも印象に刻まれております。
2006年のパリ・オペラ座来日公演『パキータ』全幕をオスタとペッシュ主演で観ているものの、周囲に聞いても異口同音で大騒動の末に結ばれたのは分かったが
細かな展開は記憶に無く、結局結婚式の場面しか脳裏に残っていないと話す方ばかりで私も同様でございます。
(私の場合、加えてパリ・オペラ座直後に来日した、連日空席目立つ具合ながら通い詰めた
ボリショイのラ・バヤデールとファラオの娘祭りに上書きされた事情も一因ですが)
プラネさんの結束力を目にし、全幕の流れを汲んでの結婚式を観ている気分となる高揚感には感激するばかりで、また理知的なパキータの機転によって眉目秀麗な容貌であっても
何処かうっかり抜けてとぼけた場面も嵌まりそうな笑リュシアンが救われ結ばれた経緯が目に見えてくるお2人でした。

もう1つ誠に嬉しかったのはリュシアンのヴァリエーションの音楽。今年の新国立劇場でのニューイヤーでは
オーソドックスな『コッペリア』フランツで定着している音楽使用で少々心残りがありました。
しかし今回は所謂リュシアンでよく使われる重厚で雄々しい曲調の音楽で、第1部の眠りとは打って変わって
品を保ちつつも豪快な質感宿る回転や跳躍を繰り出されて、ただ綺麗なだけでなく厚みやパッションも申し分なく、凛然とした表情の付け方にもうっとり。
手袋やブーツをお召しになり、日本刀、ではなくサーベル差して騎乗した勇猛そうなお姿を目を心臓印にしながら妄想せずにいられずでした。
さて、白河でもやります髪型観察。今回は二重に近い丸でございます。揉み上げが長めで驚きを覚え、インパクトが強かった為で整え方は不満一切無しです。

フィナーレでは『パキータ』ポロネーズの音楽にのせて出演者全員が舞台上に姿を現し、渡邊さんが登場されると拍手もひときわ大きく喝采。
プラネさんは毎年発表会を開催していますが(昨年は中止)例年12月開催で、トゥールーズ時代も、新国立入団後も出演困難な日程であったと思われ
ようやくの地元凱旋。観客席からも、待ち侘びていた気持ちやそして遂に白河の舞台に立ってくださった喜びの拍手がいつまでも鳴り響いていました。
主宰の鈴木寿雄先生もそれはそれは嬉しそうで、麻矢先生は涙ぐみながら登場され、渡邊さんにもっと真ん中へ行くよう促していらしたのか
鈴木先生とのやり取りでは渡邊さんが一瞬生徒に戻った感もあり、微笑ましいご関係が垣間見えたのもあたたかな心持ちになった次第です。
2018年頃のインタビュー記事であったかバレエを習い始めた頃のお話で、男子生徒は自分1人だけだったが
先生が男性であったことが心強く、鈴木先生がとても親切に教えてくださったとの内容を思い出しました。

この他渡邊さんはこれまで新聞、バレエ誌、バレエ関連のウェブサイト、着物雑誌モデル等数々のインタビュー記事に登場されていますが、その中でも特に印象に残っているのが
2019年12月の福島民報にてロメオの舞台写真付きで出身地含め大きく報じられた、プリンシパル昇格記事。
掲載を知ってからすぐ取り寄せ、その際大変丁寧に対応してくださった販売局の方に再度お礼を唱えつつ今回も出発前夜に再度目を通してから参りましたが
故郷の人達の前でも踊りたいと、郷土愛の強さがひしひしと伝わるお話が綴られ、渡邊さんにとっても地元での舞台は願い続けてこられたことなのでしょう。
ようやく実現し、無事プラネさんの発表会も開催できたこと、心より祝意を申し上げます。
この後にも延々書いておりますが、検温呼びかけやプログラム販売係の方、ホテル、お店、観光案内所で接してくださった白河の方々
皆様とにかく丁寧で温厚な方ばかりで、純朴な雰囲気も魅力。恐らくは白河市に隣接する西郷も似ていると思われ、県南地域も益々好印象。
渡邊さんの凱旋を初めて白河で観劇できたこの日、鑑賞史にずっと刻まれ記憶に残り続ける1日となりました。西郷・白河が生んだ偉大な芸術家です。



※以下は写真多量記録です。お時間のある方で忍耐力に確固たる自信のある方はどうぞ。もう10月に差し掛かり今年も残すところ3ヶ月
長々読んでいられぬとお考えの方は恐れ入ります、次回更新予定の都内公演感想記事をお待ちください。


白河と言えば東北の玄関口と呼ばれ、松平定信に所縁ある全国有数の名関所ですが、知ったのはお恥ずかしいながらごく最近のこと。
思えば日本のバレエ黎明期に関する記事や書籍をあちこちで読み始め、のちに井上バレエ団芸術監督も務められた
白河生まれで旧制白河中学に通われていた関直人さんの生い立ちを知った20年少々前(2000年頃?)に実質初めて頭に入ってきた地名かもしれません。
今でこそ新幹線を利用すれば2時間程度で移動可能な白河と東京間ですが、戦後間もない頃は片道5時間かけて白鳥の湖を観に東京へ出かけたお話や
いよいよバレエダンサーとしての舞台出演時は紹介記事に白河中學出身と綴られていたりと、白河の文字が多々目に飛び込んできたのでした。
※今更追記で失礼。更に調べたところ、私が昔通っていた教室の元々の主宰の先生は関さんの教え子?だったようで
関さん振付で日本初のシンフォニックバレエと言われ、今年2月に開催された関さん追悼公演で井上バレエ団が上演したクラシカル・シンフォニーの初演メンバーだったとか。
またNHKバレエの夕べでのゆきひめにもソリスト出演していたようで、詳細は確認中。いずれににしても、井上バレエ団には在籍されていた時期があり関さんとは深い関わりがあったようです。

次に白河に着目したのはちょうど新国立劇場で牧阿佐美さん版『ライモンダ』初演を迎える少し前の2004年夏の甲子園にて
北海道の駒大苫小牧高校が優勝し、優勝旗が初めて白河の関そして津軽海峡をも越えた
「白河の関越え」報道が連日なされ見聞きする機会が多々ありました。ただ、学校関係者も意識して度々口にしていたのか
それともメディアが作り上げ先導していた文言であったか、また高校野球以外の屋外競技の学校スポーツでも言われてきたことであるのか
真相は分かりかねます。少なくとも、2017年夏に甲子園球場で観戦した(高校時代吹奏楽での東京都予選大会の応援演奏経験から興味を持ち、関西でのバレエの用事に合わせて数回現地で観戦しております)
盛岡大付属高校の野球の応援では目指せ白河越え等と発していなかったと記憶。
ともあれ報道で何度も見聞きした2004年から約12年半後の2017年年明けに2度目の人生大転換期が訪れ、興味津々な地域になるとは知る由もありませんでした。
行こうと思えば決して遠くではない地域ですから数年前ならばすぐにでも観光なり例えば2月ならば白河だるま市へも行けたでしょうが
初訪問は渡邊さんの舞台鑑賞と合わせての機会にとっておきたいと思っておりましたので遂に2021年9月、白河入りです。



行きの新幹線にて、我が家の白河だるま達も里帰り。赤は白河の機械関連の企業の方から、青は福島県物産展にて白河ラーメン購入時の特典でいただきました。
いずれも東京での催しにて手元へと参り、後になって背中側に加わった一筆によって家宝としていつもは大切に箱に保管しておりますがせっかくの機会。
だるま達も地元の誇りの凱旋を観たがっているようですので、一緒に白河入りです。



新白河到着、だるま眉のお顔が素朴で可愛らしいしらかわんがお出迎えです。骨はポシェット!?そして我が自慢の妹と顔の系統が似ております。
ホテルや小峰城について調べているときにようやく知ったのは、新幹線が停まる新白河駅は西白河郡西郷村、隣の白河駅は白河市が住所であるそうで、ちょうど境目にある駅のようです。
西郷村は村であっても実質は市に近い都市機能を持つ自治体であるとも何かで読みました。
福島県のキャラクターキビタンがたくさん描かれた案内サイト。
https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/movie-now/ch-shitte2-nishigo.html



このあとバスで白河駅へ移動いたしましたが、降車の両替時、運転手さんがそれはそれは丁寧に説明してくださり
最後に降りる客であるとは言え、明らかにこの地域の公共交通に慣れていない者にも対しても苛立ちや嫌な顔1つせず、
安心感を与えてくださる優しいとても運転手さんでした。ありがとうございました。



鑑賞体制まさかの大転換となったかれこれ4年8ヶ月前から白河地域関連の観光資料に目を通してきた中で、凱旋舞台鑑賞時には合わせて実現したい目的が2つございました。
1つが名店とら食堂のラーメンを食すこと。確か2018年にNHKプロフェッショナルでも放送され、透明度の高いスープに涎寸前な状態で見入っていた記憶がございます。
10時過ぎに到着し記帳して待ち(この頃はまだ混み合っておらず)、11時少し過ぎた頃から順次お呼びがかかり
中の待合椅子に座ってメニュー見て先に注文を聞いてくださりそのあと座席へ。



そして遂に手打ち中華麺到着。一口含むとラーメンでは初、鑑賞後の乾杯にてお酒を口にしたときと同様の感激の溜息が零れました。
えぐみが無く清流のような澄み切った味のあとに深さが静かに訪れる味わいで、麺を忘れかけてスープばかり飲み続けていたほどです。
平打ち麺の歯応え、コシも良く、焼豚が脂身無しであった点も好み。
別注文した煮卵の半熟度もちょうど良い固さなとろり加減で、焼豚おにぎりも味はしっかりされど変な脂っこさが無く
大満足でご馳走さまでした。どんぶりのデザインは何種類かありますが、店名と寅印入りで歓喜です。
店内でも、そして待機するお客への対応も丁寧で穏やかな接し方で、大人気店であっても常に腰を低くした姿勢を貫いていらっしゃる印象を受けました。
尚、白河駅からは徒歩で約1時間弱でお客さんの大半は車利用です。お店を後にするとき、さっかか歩いて移動していると相当な珍客に映ったもよう。
駅前観光案内所貸出の自転車利用をしたかったものの雨が降ったり止んだり不安定な天候でしたので断念。バスは1日に数本で、時間に合う便がなさそうでした。
(最寄り停留所の掲示を斜め読みした限り白河駅間は廃線になったとか?)
道は分かりやすく迷子には全くならず疲れもせず筋肉痛にもならずでしたが、可能ならば次回は自転車で移動したい笑。
自動車の運転免許、危なっかしい私は事故を起こしそうな気がしてならず恐ろしくて取得したいと思ったことがなく
1人移動では公共交通や自転車、徒歩頼みで長年生きております。



交通安全の呼びかけはだるま署長も活躍。白河はどこにでもだるまさんがいます。奈良県でいえば鹿さん、愛媛県でいえばみきゃんのような存在感なのでしょう。



帰り道、だるまランドへ。古き良き正統派からモダンなデザインまで、様々なだるまさんが展示、販売されていました。
白黒映像時代の白河だるま市を報じる福島民報ニュースが流れていて、冒頭曲がオッフェンバック『パリのよろこび』
第1曲アレグロ・ブリランテの一部分?であったのが何とも面白く(管理人も若かりし頃に発表会でやりました、パリのよろこびの曲で構成された作品。
サーカス団長に扮した、どんな役でも引き受けてくださっていたらしいゲストの先生が登場する曲として使われた部分で、懐かしい。
それよりも、当時妹が子犬の役をやっておりましたが素朴な和顔で且つ反則級に、ひょっとしたらしらかわんよりも可愛い子でして今も変わらず。
変形した爬虫類の如き私に全く似なくて良かったと現在も思っております)
話を白河に戻します。福島のお茶の間にはカラーテレビ以前のこの時代から毎日この曲が流れていたかと思うと洒落たセンスで羨ましい。
だるまの絵付け体験や物販所も広く、大黒屋のだるま最中を購入。生地はさくっと軽く、あんこがしっとり上品な甘さでお餅入り。大変おすすめの白河銘菓です。
ランドはランドでも、だるまランドは千葉県浦安市の米国発の夢の国よりも好みに合います、とは言い過ぎかもしれませんが
浦安といえば私の中では舞浜を最寄り駅とした夢の国ではなく、2年前の8月末の平日夕方に文化会館にて目にした色気ムンムンドラマティック海賊と
帰りに駅前で食した房総直送の舟盛と九十九里の地酒の印象に上塗りされている状態でございます。





凱旋舞台鑑賞時には合わせて実現したいと思っていた目的2つめ、酒蔵見学。福島といえばお酒!2015年のいわきアリオスシアターでの鑑賞時に
いわき駅近くの居酒屋にて地酒の利き酒は体験し、しかも店名が『漁夫』で鑑賞した作品の題名及び男性主役の丸ごとな名称に
関連どころではない一致にびっくりでしたが、周囲のお客さんも交えて楽しいひとときであったのは今も思い出深い出来事です。
その後、時は過ぎて2017年の春先だったか、白河周辺の観光資料を眺めに東京都庁内の全国ガイドコーナー行くと通常の観光ガイドの他
福島県のキャラクターであるキビタンがはっぴを着ておちょこを持つ姿が描かれた
福島酒蔵スタンプラリーの資料をもらい、いつの日かに備えて目星はつけておりました。
(この頃はまだ周囲にも諸々殆ど打ち明けず、前年末やお正月あたりからひっそり映像検索したりしつつ並行して時々白河調査も行っていたのです)
2年半ほど前から福島のお酒購入は、スタンプラリーページにも掲載されていた福島市にある金水晶さんをしばしば購入し愛飲しており、今年のお正月には古関裕而ラベルの銘柄を、また一昨年渡邊さんがプリンシパル昇格時も移転前のブログ記事の通り、 金水晶さんのお酒でお祝いいたしました。

そして、いつの日か白河へ、が到来したこの度、駅とホテルからも近く、幸いにもとら食堂からの通り道に位置し
また一度東京のミデッテふくしま館で購入したことがある千駒酒造さんへ。大正時代に建てられた古めかしい堅固な造りです。
まず10分程度紹介DVDを鑑賞し、その間は甘酒をいただけました。麹の食感が程よく残り、学びつつも甘過ぎず癒しの時間に。
その後少し蔵の中を見せてくださり、時代劇に出てきそうな重厚な扉を開けると大奥の間、ではなく(当たり前だ)大きな造り場。
杜氏が寝泊まりする場所も裏手にありました。



さて試飲。味わいが全く異なる4種を用意してくださいました。この他あと1種、購入時の参考用としていただき、感謝が尽きません。
酒蔵、そして試飲での味の特徴の説明はそれぞれ違うスタッフの方が担当してくださいましたが
お二方とも分かりやすいご案内で念願の白河酒蔵見学、存分に満喫いたしました。



千駒酒造さんお隣にはこれまた歴史の重み感じる理美容室。白河の石を使っていると書かれていた気がいたします。



同じ通り沿いの年貢町会館。「しらかわ検定」の貼り紙も気になりますが、交渉か何かを終えた武士が中から出てきそうです。
この周辺は城下町の雰囲気が色濃く残り、暖簾をくぐって白河そばをささっと食べ
帰りがけには和菓子店でお饅頭か大福か、家族へのお土産として複数個購入し颯爽と過ぎ去る武士が眼前を通ってもおかしくない街並みです。(妄想)
隣の消防団の建物も昔の風情があり、緊急時には半纏着て、鉢巻締めた火消たちが出てきそうでございます。
そういえば、試飲で満月が描かれたラベルのひやおろしも目にしたためか、昨年夏に大和市で鑑賞した公演の最初を飾った
満月の夜を設定にしたショパンの調べにのせたパ・ド・ドゥを思い出し、最後男性が随分と長く高く伸びた梯子を登っていく幕切れから
休憩時間に思わず正直に「出初め式を想起」と周囲に話したところ、ショパンの曲のバレエでよくもまあそんな和の儀式が思い浮かぶと驚かれたが
でも半纏や鉢巻間違いなく似合いそう、梯子の上で上手くポーズ取っていそう、と同意を得られたあの盆の夜も忘れられません笑。
翌年つまり今夏の光GENJI或いはハワイアンセンター(周囲の方々の表現拝借)より遥かにさまになる、粋な格好かと思います。



ホテルの部屋にて晩酌、キレ味が良いと酒蔵スタッフにご紹介いただき、大きさもちょうど良いためお猪口も一緒にこちらを購入。
写真撮り忘れてしまいましたが、同じ通りに面していた山田パン のロールケーキ(卵たっぷりであろう生地とふわっとした生クリーム、練乳も入っていた気が)
パストラミビーフを挟んだ胚芽パンのサンドイッチも美味しうございました。千駒さんのお酒で晩御飯です。
山田パンさんの絵、同意者はいないと思うが、寛いでいるときのフランスの哲学者デカルトに見えるのだが気のせいか。
昭和26年創業の老舗パン店です。
ところでロビーにておかわり自由のコーヒーを飲みながら(濃いめの淹れ方で、水源良好な強みが生かされているのか滑らかな喉越しで大変美味しうございました)
新聞も自由に閲覧可能であったため福島民友に目を通してみると、占いのページにて7月生まれ(確か星座ではなく生まれ月であったはず)
やりたいことが実現する日と記載。的中でした。



ホテルから白河駅へ向かう通り道沿いの、白河ハリストス正教会。ちょうど礼拝中で、
内部は写真撮影禁止ですが中へ入ることは可能のようで、外から少し覗いてみました。
黄金色に輝く荘厳な内装で蝋燭の火が灯され、厳かで清い空気に満ちていたように思います。外には薔薇の花も咲いていました。
そしてモスクワにもまた行き、クレムリンも再度訪れたいと懐かしさが込み上げてきます。
加えて私の目が黒いうちに、新国立が再び海外公演できる日が到来しますように。ワシントンD.C.、モスクワと続けて制覇する気満々です笑。



プラネさんの記念舞台を祝すかのように、前日とは打って変わり朝から快晴。白河駅の可愛らしい駅舎が青空に映えます。
ステンドグラスの光も色鮮やかで、ずっと残していて欲しい建築です。



観光案内所で自転車借りて、いざ近場へ。午後一には本来の目的である鑑賞を控えていますから、すぐそばの小峰城あたりを散策です。
南湖公園や白河の関跡はまた次回に。
お城を背景に自転車を撮影。バレエ鑑賞旅先での自転車は、愛媛2回、姫路2回、京都、滋賀(琵琶湖)に続いて、何回目かよく分からんが笑、毎度快適でございます。



入口に自転車を駐め、(ボランティアガイドさんが優しく教えてくださいました)いざ中へ。
ほほう、お侍さんが颯爽と歩いていそうです。(この後お目にかかるのは西洋の王子様と将校なのだが、暫し妄想)



新白河駅方面の景色、山並みが美しい。ちょうど新幹線が通過です。



実はこの日、鑑賞したい両舞台が重なっており、悩みましたが2007年以降大阪開催時の舞台は欠かさず出向いていたKバレエスタジオさん、今回初の欠席と至りました。
大阪と福島、どこでもドアが発明されない限り1つの身体では梯子鑑賞は不可能な距離であり、当方今回はみちのくから浪速に向けて応援でございます。
松平定信公も応援してくださっています(多分)。
ただ重なったのが日程のみならず両スタジオとも第35回の節目であること、
(ケイスタさんはKチェンバーカンパニーの公演や私も時々伺っていた山陰支部の舞台も含めれば回数はもっと多くなりますが発表会としては35回目)
ご出身の府県且つご出身スタジオの出演舞台である点も共通。何か良きことの前兆であると嬉しうございます。
欠席の旨は東京から初めて行く予定の方やケイスタさんの舞台を始め大阪常連の約20名の方に連絡を入れ、
中には詳しい理由も打ち明けた方もいますがどの方も優しきご反応で
初凱旋なら福島行かなあかんて!!どう考えても梯子は無理やからと笑ってくださった方や
或いは、大阪からも応援しています、お酒とラーメンもしっかり味わうように笑、大阪はレポートするから白河に集中せな!!等々
あたたかなお声ばかりであったのは救いでした。
やり取りする中で、突如の主役変更告知翌日の本番を私も観に行きましたが2年前9月の大阪フェスティバルホールにおける子ども『白鳥の湖』公演急遽の主役登板舞台を
ご覧になっている方々もいらっしゃり、素敵な王子様が来はった、幕開けの立ち姿からして品がある、また関西にも踊りに来て欲しい
ちょっと渋めの落ち着いた雰囲気で派手ではなく華がある、○○さんが好むのもよう分かる笑、等々
褒め言葉を幕間や終演後にお聞かせくださり以来一層の理解を示してくださっている方や
我が人生最大の夢の共演日であった、今年5月の新国立プティ版コッペリア本来のファーストキャストトリオ日に
関西から初台へお越しになる予定であった方が何名もいらしたことも、また関東以外のバレエスタジオへの鑑賞遠征そのものも実質初であった
2007年夏のケイスタさんの舞台以降どれだけ多くの方と大阪や四国で知り合い繋がりが広がったか、このとき再度思い出しては胸熱く。
クラシック全幕、コンテンポラリーの大作両方を無事上演との記事を投稿で拝見、ケイスタさんにも心より祝意を表します。



昼食は小峰城からすぐの二ノ丸茶屋にて名物だるまバーガー。



白河の米粉を使ったパンにはだるまさんの焼印。食べるのが勿体無い、これまた純朴な可愛らしさです。
カツは白河清流豚だそうで、身がふわっと且つ締まり、サクッとした揚がり具合も宜し。眼前に広がるお城と芝生のゆったりとした景色を眺めながらいただきます。



コミネス外観。和洋折衷な綺麗な建物です。隣には大きく立派な白河市立図書館があり
同じ建物内に、赤いだるまさんをくださった方が関わっていらした産業サポート白河さんの産業支援センター部門があるようです。その節はありがとうございました。
当時渡邊さんの話を従業員の方にしましたら、バレエのことはよく知らないが白河所縁の方の華々しいご活躍の話を聞けてとても嬉しいと仰り
お一つお好きな色をどうぞとくださったのが白河だるまさんでした。これからも白河を宜しくお願いいたしますと最後まで丁寧な語り口で
こちらこそ本当にありがとうございますとお礼を申し上げながら、お互いなかなか頭を上げられなかった、そんな記憶が思い起こされます。
当時はまだひっそり注目応援状態であったためお名前の発音にも慣れておらず、そして喜びもひとしおで、感情が丸々顔に出てしまって赤面になっていた可能性大です笑。



コミネス入場。しらかわんも感染防止対策を呼びかけです。



今年開場5周年とのこと。しらかわんも祝福しています。渡邊さんが新国立入団の頃に開場したようです。
そして何処へ行ってもしらかわん或いはだるまさんが見守ってくている白河です。



終演後、余韻に浸りつつお食事。白ワインに魚のトマトソースソテー。パンの他スープとサラダ、ソフトドリンクも付き
(夜のセットでこんなに手頃価格で良いのか心配にすらなってしまいましたが)
トマトソースの果肉の食感がしっかりとあり、カリッとした焼き上がりも香ばしく、美味しくお値段もお手頃。ご馳走さまでした!



夜の新白河駅。松尾芭蕉像が建っています。いずれは渡邊さんも芭蕉のお隣に像が建てられる日も訪れるでしょう。西郷、白河が生んだ誇りです。
その前に、新国立劇場バレエ団のプリンシパル昇格は福島手帳(実際にあります。ミデッテ日本橋ふくしま館でも販売されていました)にも
掲載されるべき事項かと存じますが、ここに書いてもしゃあないか。
以下余談、学業成績は常時底辺であった管理人ですが国語の古典で唯一好きであったのが奥の細道でした。
源氏物語の雅やかな貴族絵巻よりも、平家物語の壮大な戦国浪漫よりも、渋く淡々とした文体や旅情が好みに合っていた女子中学生でございました。



さて東京へ。さらば白河・西郷、また会う日まで!!



白河だるまさん達も無事帰京。行きの新白河駅では白河市以外の地域のパンフレットも貰い、次回訪れるときは
状況も落ち着いていると願い、とら食堂含めてより広範囲を自転車移動したいと思っております。
しらかわんのキーホルダーか何か買えば良かった、或いはキビタンのストラップにも惹かれます。
だるまさん達、顔を合わせて旅話に、何より煌々とした凱旋舞台の余韻に管理人と同様まだまだ浸り花を咲かせているようです。
麗しいデジレ王子に洗練と凛々しさ、そして燃え盛る熱さも秘めた軍服リュシアン、今もなお目に心に焼き付いております。


2021年9月24日金曜日

【おすすめ】DANCE for Life 2021 篠原聖一 バレエ・リサイタル『アナンケ 宿 命』~ノートルダム・ド・パリ~ より

11月7日(日)、東京のメルパルクホールにてDANCE for Life 2021 篠原聖一 バレエ・リサイタル『アナンケ 宿 命』~ノートルダム・ド・パリ~ よりが開催されます。
2015年に大阪にて佐々木美智子バレエ団が初演、2018年の東京での初演に続く再演を当初は昨年開催予定でしたが、1年延期を経てようやく開催です。
多数のメディアでも取り上げられています。
https://eplus.jp/sf/detail/3487840001-P0030001P021001

https://www.jiji.com/jc/article?k=000000461.000013972&g=prt

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000461.000013972.html

大阪と東京公演両方を鑑賞いたしましたが、同じ原作のバレエはいくつもの版が上演されている中
怨恨、憎悪、嫉妬といった身分や性別問わず誰しもが持つときもある負の感情の襞を濃く深く
そして人間関係の結びつきから崩壊まで分かりやすく描いた名演出であると思っております。
私の中では、鑑賞した2015年2018年それぞれ年間上位6本に入る強き印象を残した作品です。下村由理恵さんが踊るエスメラルダの魅力は言うまでもなく
山本隆之さんのフロロはどれだけ心に刺さったことか。 聖職者である身分ながら恋に身を投じてしまう狭間で苦悩し、
やがて残酷な行為に走ってしまう姿に身震いが止まりませんでした。今回も待ち遠しいばかりです。
そして今回は元東京バレエ団の川島麻実子さんがフルール役での初登場も楽しみでございます。


2018年東京初演時のリハーサル映像



クラウドファンディングも始まりました!
https://camp-fire.jp/projects/view/487727?list=coming_soon


2018年東京初演時のインタビュー。作品作りの経緯や音楽選曲、大切になさっているポイントなどリハーサル写真も交え、篠原さんと下村さんが詳しく語ってくださっています。
https://dancedition.com/post-2720/


紹介してきた上記の記事とは全く異なり頼りにならぬ拙さですが、2018年の東京公演鑑賞時の感想です。
http://endehors.cocolog-nifty.com/blog/2018/11/httpwwwseiichi.html

2021年9月20日月曜日

郷里で発揮された菊地飛和さんの振付手腕  久富淑子バレエ研究所65周年記念公演 『シンデレラ』  5月23日(日)《北海道札幌市》





遡ること約4ヶ月前の話ですが5月23日(日)、札幌市教育文化会館にて久富淑子バレエ研究所65周年記念公演
菊地飛和さん演出振付『シンデレラ』を観て参りました。新国立劇場からは渡邊峻郁さん、菅野英男さんも客演です。
札幌でのバレエ鑑賞は2007年に下村由理恵さんと山本隆之さんが客演された日本バレエ協会北海道支部全道バレエフェスティバル『ドン・キホーテ』全幕、
新国立劇場より飯野萌子さん、渡邊峻郁さんが出演され『眠れる森の美女』3幕より抜粋では
オーロラ姫とデジレ王子として締め括られた2018年のニトリホール(旧北海道厚生年金会館)閉館公演ファイナルバレエ、
そして一昨年の新国立劇場の『くるみ割り人形』札幌hitaru公演、昨年の『眠れる森の美女』同会場公演に続き5回目でございます。
http://hisatomiballet.com/topics/detail.php?cat=115&no=115


久富バレエさんのインスタグラム。皆様の終演後のほっとした様子を始め、素敵写真がたくさんです。
他の投稿には継母達に気に入られ困惑?それとも実は嬉しがっている!?王子や、レッスン熱血指導な継母も笑。





久富バレエさんのフェイスブック
https://www.facebook.com/Hisatomi-ballet-104206440060362/

5月29日の投稿には、インスタグラム以上に多くの舞台裏写真を公開してくださっています。
カーテンコールの練習?にて階段の裏側から出番を待つシンデレラと王子に、
舞台袖で衣装を着けたシンデレラとダウンベスト着用で立派な腕をくっきりと出した王子が回転場面の確認をしている光景や
馬車に乗り込み出発直前のシンデレラなど、興味をそそられる写真多数です。
https://www.facebook.com/104206440060362/posts/1148366822310980/



新規感染者数は減少傾向にあるとは言え現在もまだ不安定な状況は全国規模で続いておりますが、この時期は特に札幌市がトップニュースで取り上げられる日も多く
東京より足を運んだ者による鑑賞記を綴るのも如何なものかと思ったものの、新国立劇場バレエ団所属で2021/2022シーズンより登録へと移行される
久富バレエ卒業生の菊地飛和(きくちあすか)さんが生徒さんとゲスト双方から魅力を存分に引き出し纏め上げた手腕に唸る
素敵な記念公演でしたので月日がだいぶ経過した遅い時期ではございますが紹介いたします。
また札幌文化芸術劇場hitaruでは10月、久富バレエ卒業生である熊川哲也さん率いるKバレエカンパニーによる熊川さん版『シンデレラ』上演を控えており
その前にとも思いましたので(無理矢理なこじ付けで失礼)この場を借りましてアップいたします。但しいつも以上に記憶が飛んでいる可能性もありますが悪しからず。

研究所教師の成瀬由子さんの挨拶文によれば、当初は昨年2020年7月開催の予定が度重なる延期を余儀なくされ
キャストも2、3度の変更を経て今回無事上演に辿り着けたとのことで 今は公演であれ発表会であれ毎度思いますが上演できて良かったと心から喜びを表したい思いです。

久富バレエ主催の舞台は初鑑賞ですが、前記事の愛媛県西条市の舞台感想でも何度か触れた、2018年の北海道厚生年金会館ファイナルバレエにて
宝満直也さん振付作品Winter Danceを宝満さんご本人と共に大人数で披露なさるお姿を鑑賞。出演者は宝満さん以外は皆さん久富バレエの方々であったかと思いますが
題名からして冬の銀世界の想像の先行に意表を突く、春の息吹を思わせるカラフルな世界が広がり、踊りの瑞々しさや伸びやかさにも驚かされました。
それまで久富バレエと言えば、伝統ある研究所で大勢プロのダンサーを輩出、そして熊川さん一辺倒なイメージでおりましたので
宝満さんのコンテンポラリーを踊る姿に惹かれるとは新鮮且つ衝撃であり、好印象を持った次第です。
以降研究所の舞台を鑑賞する機会は到来するのか、厚生年金会館は閉館しhitaruが開場して早2年半
偶然!?にもゲストの変更により白河の関を越えて北の大地への上陸を突き動かす方向へと導かれ、ようやくその時が訪れたのでした。

シンデレラは3年前にWinter Danceにも出演されていた生徒さんで、1幕では素朴な可愛らしさと懸命さが目に映り
個性炸裂な笑、継母や義理の姉達による大胆な接し方にも誠心誠意応えている姿に自然と応援目線になってしまいました。
淑やかで癖がなく、とても素直な踊り方をしている印象で、きっとシンデレラと同様に内面も綺麗な頑張り屋さんな性格であろうと想像できます。
舞踏会に現れ王子に出会ってからもドキドキとした胸の内が手に取るように伝わり、いきなり麗しさを押し出す雰囲気ではなく
奥ゆかしい様子がそれはそれはいじらしく、王子もどうにか心を開いて欲しいと懸命に尽くすのも納得です。

王子の渡邊さんは登場から仰々しいファンファーレ以上に輝きを発散されながら後方の階段中央に颯爽と現れ
私が勝手に男性主役の高難度華々登場場面上位3本に入るこの作品においても難なくクリア。
ちなみにもう2本は『ライモンダ』2幕のマントでジャンの帰還、『パキータ』リュシアンのゆったり対角線登場で
前者は今年6月に当ブログでも『今夜も生でさだまさし』の上を行く勢いで延々語り綴り文字量過多で途中脱落者大勢であったもようで(申し訳ございません)
後者は1月にニューイヤー・バレエ配信もありましたがつい先日、生で目にする機会もあり
骨抜きにされるほど洗練と凛々しい美の凝縮でございましたのでそれはまたいずれ。
とにかく男性主役黄金なる登場作品を同年に3本制覇の不思議な2021年でございます。

札幌に話を戻します。シンデレラを迎え出会うときの眼差しの深さはダイソン製掃除機開発者も驚く吸引力で2階から眺めていても感じましたから
間近で見つめられているシンデレラはよく卒倒しないと感心の域に到達。最初シンデレラがだいぶ緊張していた様子でしたが
何か語りかけたのかその途端にシンデレラからふと柔らかな笑みが零れ、王子の心の解きほぐしの術にも長けた頼もしさや
日常とは別世界である宮殿に降り立った緊張が和らいで徐々に心を開いていくシンデレラの内面の変化にも重なり
少しずつ盛り上がりを響かせていく音楽の抑揚とも呼応して寧ろリアリティのある効果をもたらしていたと捉えております。
パ・ド・ドゥでは息もよく合った丹念な作り込みで、2人の愛情がいよいよ深まっていくさまを
高揚する幸福感と時折切ない響きも醸す音楽にも自然と溶け合って体現していらした印象です。

面白く惹きつけられた箇所の1つがパ・ド・ドゥ前、はぐれたシンデレラを探す姿で、あちこち探し回る様子も、客人達に心当たりを尋ねる表情もいたく真剣な目で
前日に弟君拓朗さんご出演の刑事物サスペンスバレエを横浜で観た影響を引き摺っているわけではなく
まさに聞き込みの刑事そのもので、警察手帳が見えかけたのは気のせいか笑。
ほんの20秒もない場面であっても、恋に落ちた姫を見つけられず不安に駆られる心理が短時間に濃くおさまっていて
だからこそ無事再会して始まるパ・ド・ドゥの安堵と幸せに満ちた空気感がより強まったのでしょう。
また聞き込み調査に惜しまず協力していた客人役の大人のクラスの生徒さん達のしっかりとした反応も宜しく、
謎の美しい姫を探し歩く不安そうな王子を心配そうに見送ったりと単に問いに答えて終わりではなく
前後の流れを汲むように、ぶつ切りにならぬよう心を込めて表現していた点もまた、シンデレラと王子のハイライト場面を一段と後押ししていたと思います。

それからシンデレラが突如宮殿を後にして逃げるように帰ってしまう最中に落としたガラスの靴を拾って掲げ、必ずや見つけ出す決意を固めるところなんぞ
証拠物件を握りしめ一斉大捜索を陣頭指揮し捜査員を鼓舞する署長或いは出陣し探し出すまでは決して帰らぬと意思表示をする信念の強さで
熱血な幕引きでございました。それにしても、こんなにも真剣に愛を一身に受けるシンデレラの幸せなことよ。
菅野さん継母から好かれることに関してはそう嫌そうでもない!?どころか絡まれてもすぐに突き放さず興味を持って眺めているようにも見受け
接点によって小さな喜びをも節々から生じさせているとも思えた次第。 名前も非公開な王子で一歩違えば個性も見えにくい役柄であっても
優しくも真剣で、時にはシンデレラの継母達に翻弄され困惑するも一途に貫き通す信念の強さもあり、内側から多面性をも表していて
絵に描いたような貴公子ながらも人間味も備えた王子様でございました。札幌まで足を運んで良かったと今書きながら思い出しては再度感じております。

襷は付いていなかったものの白地に金のきらりと光を帯びた上着に胸元はレース状の装飾、中央には薄紫が入った衣装もお似合いで身体の線もよりすらりと見えました。
さて札幌でもやります、髪型観察。今回も二重丸で、前髪の整い方も自然で、今思えばほんのり明るめの髪色にもこの頃は見慣れてきた時期でした。

個性炸裂な継母は菅野さん。新国立劇場での『シンデレラ』では義理の姉は経験済みでいらっしゃいますが
そのときのような厚化粧ではなくよりナチュラルで、当時に実在した中産階級家庭を取り仕切る
ちょいと怖そうなマダムと言われても違和感皆無なほど嵌っていて驚愕でした。終盤の王子への靴試し履きアピールにおける
あと少しのところでシンデレラが持ち主と発覚した場面では、少しでも王子との時間を稼ぎたかったのか入り切らない靴が引っ掛かった足を左右に振ってじらし
王子の手に靴が渡らぬよう諦めぬ執念を見守りたくなる、愛すべきママっぷりでした。

姉妹は久富バレエ卒業生で東京シティ・バレエ団の石黒さんと久富バレエの教師もなさっている小野誠さんで
背が高く豪快な石黒さんお姉さんと飄々として夢見がちな小野さん妹の名コンビが楽しく痛快で、テンポの良いやりとりで嫌味がない、チャーミング姉妹です。
石黒さんは昨年2月でのシティ公演『眠れる森の美女』で見せてくださったゴージャスでノリノリなカラボスが未だ忘れられず
キャラクター系では最早安心感とワクワク感の両方を抱かせてくださるダンサーで、今回もやり過ぎずされど出るべき箇所では思い切り弾ける
絶妙な加減で何倍も面白みある舞台に繋げていらした印象です。
そういえば、2007年の北海道厚生年金会館での全道バレエドン・キホーテにて
エスパーダをなさっていた若き日の石黒さんを観ているはずが、この日ばかりはバジルばかりに注目してしまっておりました。
石黒さん小野さん共に、シンデレラに意地悪はしていても極端な陰湿は抑えめで
接し方は強気であっても何処かまろやかでソフトなところもあり、だからこそ見ていて辛い酷薄さは無かった点も好印象でした。

教師もなさっている方が務められた仙女は煌めきと透明感が合わさった神秘的な雰囲気が妖精のイメージにぴったりで、白と薄い青を重ねて輝く衣装や頭飾りもしっくり。
四季の精達も1人ずつながら各々のソロでは季節の特色を舞台一杯に表現していて見事で、ピンク、薄緑、オレンジ、淡い水色であったかと思いますが
じっと見つめるシンデレラも思わず頬が緩んで喜びを示し、加えて幼い頃の懐かしさをも思い出していたのかもしれません。

紺色や紫でシックにお洒落に整った星の精達の活躍もシンデレラの出発や舞踏会、結婚式まで優しく付き添う姿が眩しく
胸元に時計が大きく描かれた時計の精達のキビキビと刻む踊りも可愛らしく、また時の巡りの早さをも真剣に伝えているのであろう表情も説得力がありました。

オレンジの精はソリスト1人とコール・ド8名構成で、お小姓が持って来てお終いでも良いのですが、舞台全体を使っての見せ場があるのは嬉しいこと。
全員チュチュ着用、ソリストのみレースなどで飾られた異なるデザインで、温暖な異国からの贈り物をもたらしてくれました。
宮廷内には柑橘の良い香りが立ち込めていたことでしょう。

そして菊地さんの手腕にも拍手。『シンデレラ』全幕を約1時間半に短縮しても物足りなさ皆無。
大掛かりな全幕をこうも短くしても満足度が高かったのは2020年の日本バレエ協会が上演した、2時間におさめたヤレメンコ版『海賊』と同様の衝撃でした。
アシュトン版と同じく王子による靴の持ち主捜索の旅路で出会うスペインやアラビアの踊りは無し。
1幕前半の継母達のドタバタ騒動も大幅にカットしたと思われますが、その分1箇所1箇所を濃縮させ観客を沸かせるよう工夫を凝らしていて
例えば義理の姉達のダンスレッスンでは上手くできぬ娘達に教師以上に的確なアドバイス及び体当たり指導を継母が潔く行い
継母実はダンスで度々賞を受賞していたかと想像させる教師な顔と手本の見せ方で
加えて菅野さんの日頃の名バレエマスターぶりも垣間見ているようでもあり笑、ほんの一瞬であっても客席が沸いたひと幕でした。

またガラスの靴試しする義理の姉達の場面は周囲の王子以外の周囲の人々が音楽に合わせて頭を振り振り。
小気味よく履こうとするも挑戦する本人達は苦戦するギャップを全体で面白く表現していたと見受けました。
それから前半の記述と重複しますが、最後継母が意地でもガラスの靴を履こうとするも持ち主がシンデレラと発覚したときの
靴を脱がそうとする王子交わしのための時間稼ぎと継母による繰り返しの足振りも継母の執念はひたひた伝わり、全編通して工夫が散りばめられていた菊地さん版でした。
(他にも多々あったと思いますが、我が記憶力の乏しさとお許しください)

菊地さんと言えば、2020年の福岡雄大さんによるインスタグラムライブ 通称「雄大の部屋」にて、平日でしたが自宅待機日で対談を視聴。
ずっこけそうなほど面白く明るい人柄にびっくりで、日頃はコール・ド・バレエを踊りながらもアラジン母に抜擢され
舞台にたった1人で立ったときの大緊張な心境を熱弁されたりと視聴すればするほど込み上げてくる笑いの音量ばかりはどうにも堪えきれず
ちょうど在宅勤務中であった家族も何事かと不思議そうにしていたほどでございました。
中でも好きな役や作品についての回答では菊地飛和リサイタルを考えてきたとプログラムを発表。
確か2部構成で、1部最初が『眠れる森の美女』オーロラの登場でローズアダージオは無し。
とにかく登場箇所をやりたい、出迎えてくれる友人役も募りたいと意欲を示していらしたかと思います。
それからアシュトンの『ラプソディー』。これは前在籍カンパニーの監督熊川さんと、そして福岡さんと日替わり希望だったか。
締めは最も好きな『ロミオとジュリエット』3幕のパ・ド・ドゥで、誰と踊りたいか問われ、暫く時間を溜めて「私の理想のロミオは、ウエインなんです」と回答。
今やだいぶふくよかになったイーグリングさんですが、1984年収録のアレッサンドラ・フェリとの『ロミオとジュリエット』時代を経ても色褪せぬ名盤であり
「ならば、ウエインに節制してもらおう」と福岡さんがぽつり。それはともかく菊地さんリサイタル、実現したら足を運んでみたい気持ちにさせられた対談でしたので
舞台の構想が元々お好きなのかもしれません。菊地さんが手掛けた、生徒さんとゲスト全員から魅力を引き出し作り上げる全幕を鑑賞できたのは幸運でした。

カーテンコールには久富先生もゆっくりとした足取りで登場され、何度も何度も観客に感謝を表しながら嬉しそうな笑みを浮かべていらした表情も忘れられず。
65年の長い歴史の中でも、開催できるか否かぎりぎりまで決断を迫られる舞台は研究所開設以来初めてであったかもしれません。
現在はお孫さんでいらっしゃる成瀬由子さんが主宰なさっているようで、決断に悩んだときにはいつも久富先生が背中を押してくれた心強さを挨拶文に綴っていらして
長年研究所で多くの教え子を持ち、プロのダンサーも多数育て上げた久富先生の偉大さが感じられます。
全幕物は7年ぶりの挑戦である上、制約がある中でオンラインも駆使してのレッスンや振り写し
度重なる変更発生、延期後の本番当日が近づくにつれ世間の状況も再び雲行きが怪しくなる中、舞台に関わる方々全員が団結しての発表会公演双方の実現に
成瀬さんもどれだけの安堵で胸を撫で下ろされたか計り知れません。無事に2日間終えられ、心から祝福を申し上げたい限りです。
長年の伝統を引き継ぎ、これからもバレエを愛する生徒さん達が大勢集う研究所として発展していくことと思っております。






2018年北海道厚生年金会館ファイナルバレエ、2020年新国立劇場バレエ団『眠れる森の美女』に続いて3度目
ここ数年前から最早儀式と化している、札幌で心から大好きなダンサーの舞台を観た後に飲むサッポロクラシックは格別の美味しさ。
今回はホテルの部屋にて1人しんみり乾杯です。


※以下は、多量写真記録です。お時間のある方のみどうぞご覧ください。
ホテルすぐそば、或いは会場や帰りの通り道に絞っての1人飲食日記中心でございます。
多忙なシルバーウィークにそんなもの読んでいられぬとのお考えの方は恐れ入ります、次回更新予定これまた関東以北北海道以南日記をお待ちください。



時間軸戻りまして、前日の土曜日に横浜にてDAIFUKUを鑑賞後、会場最寄りのJR石川町駅からそのまま羽田空港へ向かい、新千歳空港へ。
空港から札幌方面へのJRに乗り換えたまでは良かったが、あろうことか鹿が追突して一時見合わせに。遭遇は初めての出来事で
そういえば滅多に邦画を観ない私が珍しく鑑賞した『ハナミズキ』にて、北海道が舞台であった冒頭で
同じ原因による運転停止場面があり、映画や物語の世界でしか起こらぬ話と何処か思っていたのかもしれません。
以下余談、なぜ観に行ったか。主役の新垣結衣さんがありきたりではない私と同じ名前のヒロイン役であった為で、
約2時間一定の空間にて決してよくある名前ではない我が名が飛び交う面白体験をしてみたかったからでございます。
新垣さんのような容姿がいたく美しいお方のお名前として捉えるともう響きが全然違い笑、煌めくような名前に思えるのですから不思議。
当ブログと同様で新垣さんとは正反対に、幼少期から存在感埋没な人生を送り続けている管理人もそう不自由はして参りませんでしたが
映画を目にし、容姿はあらゆる要素を左右すると再確認です。
ちなみに母親役が薬師丸ひろ子さん。(好きな女優さんの1人で、嬉しい配役)
そしてヒロインを巡って火花を散らし合うのが、若くひたむきな青年を生田斗真さん
立ち居振る舞いも洗練された大学の先輩に向井理さん。お2人に挟まれる展開でございました。(まあ、悪くはないか。失礼な物言いお許しを)
喜劇では全くない純愛作品のはずが、生田さん向井さんが新垣さんヒロインしかも下の名前を敬称略で呼ぶ度に管理人
摩訶不思議な感覚に襲われ笑いを堪えていた記憶がございます。複数の殿方に同時に好意を寄せられる状況なんぞ
このとき以前も以降もそして生涯無縁であるのは目に見えておりますから、束の間の異次元体験でございました。
しかし理想の板挟み状況といえば、このとき2021年5月下旬はまだまだ余韻に深く浸っていた新国立のプティ版コッペリア配信千秋楽キャストに
敵うものは無いと思い浮かべてはニンマリ。北の大地に来てまで何やっているんだか笑。妄想に耽るうちに電車は運転再開、少し遅れて札幌へ。



札幌駅に到着、しかし飲食店の閉店時間を過ぎ、ひとまず困った時のセイコーマートへ。
昼に鑑賞したDAIFUKU1人打ち上げ用の北海道産小豆使用の大福や、翌日終演後部屋に戻ってから乾杯するサッポロクラシック缶ビールその他家族へのお土産も購入です。
そしてチェックインすると驚き、コッペリウスの鍵にそっくりなレトロな部屋鍵!
羽田発の飛行機で津軽海峡春景色を越えても尚、益々余韻に浸ってしまうではないか笑。
配信千秋楽の、所作が洗練且つ自然なコッペリウスに敬意を表して、ティッシュでくるんでみたり
5月の感想でも触れたが、コッペリウスとはシャンパンパーティーを楽しみ、しかし結局は頬をツンツンしてくれたフランツの元へ帰りお姫様抱っこまでしてもらう
世界一幸せな小野さんスワニルダの気分で握って掲げてみたが、さまになるか否かはやる人によると反省。



午前中の大通公園。晴れ間が覗き、花々も咲き誇って散策が気持ち良い公園です。これまで寒い気候日
或いはファイナルバレエは9月の晴天でしたが日帰りであった為早歩きで公園内を通過。初めて春の木漏れ日を浴びてのゆったり散策、良い気分です。



今回も飛行機とホテルのパックでの北海道でしたが、幸いにしてお手頃な価格帯に惹かれほぼ即決したホテルから
徒歩2分圏内に必ず行きたいと計画していた飲食店があり。そのうち1店が、札幌に来たら外せないひげのうしのジンギスカン。3年連続の来店です。
ただ過去2回訪れていたすすきのの店舗がこのときは休業中で、また公演終演後は夜の営業時間に間に合いそうにないと思い、時短に伴って開始されたランチで本店を訪問。
ランチ時のメニューは3種類で、夜メニューのお気に入りであるおひとり様プランは無しでしたが
それでも3種を鉄板で焼いては味わうこの作業が幸せでたまらん笑。ボリュームがありそうであった為、注文時ご飯は少なめにしていただきました。



この後は今年の日本バレエ協会の異例プログラムであったクラシックとコンテンポラリーで紡ぐ眠れる森の美女に倣い、
グルメで紡ぐシンデレラストーリー。(呑気なことばかりに頭を使っている旨、ご了承ください)
2019年以降ジンギスカンの後はパフェと決めており、ホテルから徒歩2分圏内に必ず行きたいと計画していた飲食店その2 幸せのレシピ スイート。
締めパフェとして従来は夜以降の営業であった店舗も13時からの繰り上げ営業で対応していました。
注文にて、口にするのもちょいと恥ずかしい名称「季節の果実 舞踏会のパフェ」、シンデレラを彷彿です。旬の果物がたっぷりと盛り付けられています。オレンジもあり!
ヨーグルトのような爽やかなアイスも入っていて気分もすっきり。そして入店してこれまたびっくり、一角はお伽話の窓ガラスでシンデレラもあり。
開店直後で空いており、好きな席へどうぞと言ってくださった為すかさずシンデレラ前に着席です。
このあと、札幌教育文化会館で王子を目にできるのだ、と更に期待を膨らませていただきます。



グルメで紡ぐシンデレラストーリー  味の時計台ラーメン。時計台すぐそばです。時計が描かれた子供の生徒さん達の衣装がとてもお洒落でした。
そしてシンデレラの魅力は勿論のこと、あの12時が刻一刻と迫る慌ただしさもあったからこそ
王子は大捜索を指揮する刑事の如く凄まじい使命感を持って真剣に探し出す行動へ即座に踏み切ったのでしょう。
バターは味噌のスープに、私は王子に一段と蕩けました。

次行きます。



グルメで紡ぐシンデレラストーリー
翌日帰り札幌駅へ向かう道中にて、寿司店の四季花まる。四季の精達の場面展開、音楽含めて何度観ても好きです。



前日久々にたっぷり食べてしまい朝はコーヒーのみにしても昼は少し空腹になったぐらいでしたので単品で注文。
2階建帆立(確かこういった名称)、カニ、北寄貝。ネタが大きく、鮮度も良し。



札幌駅の駅舎。時計に星々が瞬き、その名も「星の大時計」とのこと。紺の色合いも合わせて星の精達が紺色系の衣装であった久富バレエシンデレラを想起。
駅ビル名はステラプレイスで、なるほど星のような場所、の意味のようです。
そして今夏は2年ぶりに新国立劇場でのバレエアステラスへ「熱心」に両日行き、理想を絵に描いたような騎士に再度うっとりしたわけでございます。



この時期旬のライラック。大通公園のあちこちで見頃を迎えていました。東京五輪のマラソン競技等の準備の為芝生が剥がれているのが何とも複雑でしたが
それよりも夏の札幌も暑く、東京でのコースも既に決まり暑さ対策も日々練られて準備も進んでいたはずが、
誰かの一声で札幌開催になったとされる経緯はどうも(以下略)。
2019年の新国立くるみ札幌公演時に北大を訪れた際、ちょうど札幌でのマラソンや競歩開催が決定した頃で、
事務総長がコース選定に来ていたところへの遭遇も忘れられません。ホテルで視聴した当日午後のどさんこワイド(北海道で放送の情報番組)でも大特集でした。
一番納得していなかったのは偶々ネットニュースを開いて知った瀬古さんであったようですが、そりゃそうだ。



帰り、新千歳空港で1つ購入したお菓子。ピスタチオクリームの文字に惹かれて急いで購入いたしました。
帰宅して食べようとよくよく見ると、あら??もう主語は省きますが笑、きりっとやや鋭い目眉が特徴が何処となく似ていらっしゃいます。
和菓子職人の格好もぴったりです。洋も和も絵になる稀少人物でいらっしゃいます。



グルメで紡ぐシンデレラストーリー 東京編
札幌では時間が足りず、札幌から東京にも進出したサムライカリーにてスープカレー。
つい最近までは所謂刀を持った侍の意味かと思いきや、運営会社の代表者川端さんの出身地北海道士別市が標津と響きが同じため
サムライシベツと親しまれていることに由来するらしい。所用で下北沢へ行った際に立ち寄りました。
大振りのかぼちゃが目を惹きます。それにしても毎度思いますが、かぼちゃを軽々運搬するシンデレラの腕力、なかなかです。
そしてアシュトン版シンデレラの馬車を2008年のバックステージツアーにて間近で目にした体験は宝で自慢でございます。



戻りまして帰りの上空。機内でのお楽しみ、座席備え付けのプレーヤーでの音楽鑑賞。早速クラシック一覧を覗いてみると、ストラヴィンスキーの『火の鳥』を発見。
渡邊さんが踊る一番好きな映像がトゥールーズ時代のベジャール版『火の鳥』リハーサル場面で、4年半前のお正月に見つけて以来何度再生したか数知れず。
タイムスリップできるなら上演当時の5年前へ観に行きたいほどです。しかも、飛行する機内で聴くのは格別でして、自身が鳥になってダイナミックに飛翔している気分を満喫。
機体が傾くと尚更で、飛行機で聴きたい曲や旅を空路を使っての旅を思わせる曲としてしばしば名が挙がる米米CLUBの『浪漫飛行』或いは
飛翔気分に間違いなくなる渡辺真知子さんの『かもめが翔んだ日』に並ぶ名曲であろうと聴き入った次第です。
次の北海道上陸はいつになるか。さらば、札幌また会う日まで!!