2025年12月10日水曜日

華麗なるカラボス マユバレエスタジオ『眠れる森の美女』 11月16日(日)《京都府長岡京市》





11月16日(日)、京都府長岡京市にてマユバレエスタジオ『眠れる森の美女』を観て参りました。昨年に続き2度目の鑑賞です。
https://little-march.jimdofree.com/

毎年古典全幕物にチャレンジしているスタジオで、決して大人数ではない中で工夫しながら見応えある舞台を届けてくださっています。
今年は「眠れる森の美女』。楽しみに参りました。

オーロラ姫は全幕通して主宰の山田真由美先生。恐らくはベテランなキャリアでいらっしゃるかと存じますが
16歳の姫としてのエネルギッシュで明るいご登場からしっとりした幻影の場、華やぐ結婚式まで、体力の余裕にも驚きを覚えます。
ローズアダージョでのお衣装がオーロラにしては濃いめの赤色で珍しく映るも、山田先生の朗らかな雰囲気によくお似合いでした。
王子は福岡雄大さん。身体が以前よりシュッとされたのか若々しさが覗き、機敏な踊りもまだまだ健在。
まもなく開幕する新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』でのドロッセルマイヤー初挑戦も楽しみです。

そして、最大のお目当ては山本隆之さんのカラボス。10年前に大阪府内でのスタジオ発表会にて演じられていましたが残念ながら拝見できず。念願叶っての鑑賞です。
もう笑ってしまうくらいに美しく、邪悪さよりもチャーミングな美魔女に近い造形で長いドレスを両手で摘みながらのツーステップがお茶目で麗しいこと。
寧ろ宴に呼んだほうが儀式も盛り上がる、祝典の格式も上がるであるう存在感で楽しませてくださいました。
招待されなかったのが不思議に思えたほどでございます。 各妖精達の仕草を真似ながらの怒り沸騰ですら美しや。
手下達は全員子供の生徒さん達で、山本さんとの共演でとっても楽しそうに弾けつつ、結束力もあってお見事でした。

発表会の眠り全幕ですから、例えばマリインスキー並みのボリュームで上演したら恐ろしい長時間上演となってしまうため
所々カットしつつも、王様お妃様は不在でも、全幕観た気分にさせてくださる工夫が行き届いていました。
2幕冒頭は狩猟場面はほぼ無しで、すぐさまデジレ王子ご登場でさっさか展開。
また生徒さんたちは小さなお子さんも含めてほぼ全員が各幕に出演して物語を支えていて、
どうしても衣装替えの時間確保が難しい幕もあったもよう。
そのため場面によっては前の幕と同じ衣装で登場し、代わりに装飾を少し付けて変化を出していたりと(目視確認のため違っていたら失礼)総動員で対応していた印象です。
2幕の冒頭はローズアダージョでの4人の求婚者達がそのまま出てきて王子の友人として存在し、王子をお出迎えだったかと思います。
前回ドンキホーテ全幕上演時も、多くはない人数でいかに全幕を行うか、創意工夫が散りばめられていた記憶があります。
今回も猛スピードな準備に追われながらの舞台裏であったと察しますが、きっと上級生の方々が率先して小さい生徒さん達の準備を手伝ったり、
皆で声を掛け合いながら取りこぼしがないか確認を進めたりと生徒さん達の団結力の賜物でしょう。
装置や美術も整った美しさで、とりわけロイヤルブルーが輝く大掛かりなカーテンや幻影の場の優しく差し込む光も目に残っております。

2025年最後の旅観劇、長岡京市にてマユバレエの皆様の眠り全幕に、マレフィセントも霞むであろう山本さんの華麗なるカラボスで良き締め括りとなりました。



※前日に富山県魚津市にてコンクールのアンサンブル審査とエキシビションを観覧したあとにそのまま京都入り。しかも長岡京市が鑑賞地域でしたので越中での勤務もこなしていた大伴家持の所縁の土地を巡る気分で参りました。




早朝、京都到着。寒うございます。



駅から直進、本願寺から眺める星空。



お風呂のあとに、四条にて朝食。



朝は650円でおばんざいビュッフェ。京野菜を使った健康的な料理が多種用意。
ドレッシングも独自の作りでカブのすりおろしソースや紫蘇を使った種類もありました。九条ねぎと納豆のおばんざいが特に好みでした。
うどんはセルフで茹でて、薬味もお好みで。お味噌汁はビュッフェのサラダの京野菜を入れてもおすすめとあり試したところ、味わいがぐっと増して美味しい。
町家を改装したお店で2階は少し寒いかもしれませんが、心身が健康になりそうな、朝から活力が沸くメニューを取り揃えています。



野菜たち



パンもあります。コーヒーはマシンで挽いていただきます。いい香りです。



四条から鴨川沿いへ。いつ見ても穏やかになる景色です。紅葉も少しずつ色づいています。



何度も京都へ行ってながら未だ訪れていなかった三十三間堂へ。金色の仏像がずらりと壮観でした。



トロッコ・京都編はこちらが舞台です。記念撮影。2日連続で黒部宇奈月と嵯峨野のトロッコを乗り比べると
あくまで観光ありきでしっかり守られているソフトな嵯峨野、
保安業務路線から発展し、気迫ある険しく高い山々をワイルドに駆け抜けていくスリルある黒部宇奈月。どちらもそれぞれに魅力ありました。
むむ?!京都と富山、それぞれの地の鑑賞お目当てのお方によるレッスン指導、進行方法(あくまで大人向けオープンクラス時)にもそのままトロッコ特徴が通ずる気がいたします。



2011年春以来2度目の、そして前日の黒部宇奈月に続いてのトロッコ乗車です。この時期は予約必須、全車両満席。
前日に富山で予約して、ぎりぎり最後の席を確保できました。



嵯峨野から乗車し、まずはしらかわんも撮影。すると次の嵐山から乗車して同じボックス席にお掛けになった
海外からの観光客3人組の中の女性の方が興味津々にしらかわんを観察。
He is a dog、と説明し(表現これで良かったか!?)すると、何とロンドンからいらした方と判明。
ユニオンジャックのSキーホルダーに喜びの反応を示してくださいました。
7月にロイヤルオペラハウスへ日本のカンパニーのジゼルを観に行き、レスタースクエアで購入した旨を話すと更に嬉しそうな表情をなさり、
ロイヤルオペラハウスで観るくるみがお好きとのことで暫しライト版くるみの話で盛り上がり。
トロッコ最後の一席がこうにも幸運な交流をもたらしてくれるとは、黒部宇奈月といい嵯峨野といい、遡ればロンドンの往路や札幌の往路もですが
近隣席者と初対面と思えぬほどにあれこれ会話が弾む運に恵まれ、乗り物における座席運が良過ぎた2025年でございます



保津川を照らす紅葉と緑の葉が重なり合って美しい車窓風景です。
左右交互に見所な景色が見え、本来ならば私が日本へようこそとおもてなしをすべきはずが、
ロンドンのお方が率先して写真を撮りやすい角度など教えてくれたりと親切なお人柄にリードされながらの楽しい車内。
お連れの方々も気さくな上にマナーも素敵なお仲間達で、京都の観光問題については随分前から山積してはいますが
心から自然や文化を愛でては喜びを分かち合うお三方に囲まれ、気持ち良いひとときを過ごせました。



嵐山



長岡京市へ。京都駅からは20分程度で到着する好アクセス地でガイドブックにも載ってはいるものの長岡天満宮付近は実に落ち着いた地域。
地元の方々がのんびりと散策を楽しんでいる憩いの場です。夕暮れどきの、鏡紅葉!



長岡天満宮近くでしらかわんも記念撮影。前日は富山で、この日は京都で紅葉を見物。とても嬉しそうです。



無事終演、阪急線で四条方面へ。下車して朝食時のお店付近の路地裏をぶらぶら。
するとお洒落でお値段手頃そうなお店を発見。 おひとり様歓迎の文字にも安心しましたので入ってみましょう。



おつまみセットの種類豊富で、赤ワインに鴨の燻製とチーズを選択。赤ワインは渋みと深みたっぷり。
チーズは香ばしいオイルがかかっていてワイン益々進みます



メインを迷っていると、名物メニューと記されたトマト無水ドライカレーを発見。
トマトの瑞々しさと挽肉の旨味をしっかり包み込んだカレーで、身体に良さそうなお料理でした。おすすめです。
それにしても京都では気づけば朝から健康に良さそうなお料理をずっと味わっておりました。
ワイン、チーズ、鴨の燻製、カレー、合計で2100円であったかと思います。居心地も良く、スタッフの方も丁寧で親切で、大満足!
おひとりでお越しの男性のお客様も、好みのお酒や小皿料理をじっくり味わっていらして、どれも美味しそうなお料理ばかりでした。



考えてみれば、二大貴公子さまの旅観劇が同じ週末で2日連続であったのは初かもしれません。
慌ただしさを心配してくださる方もいらっしゃり、ありがとうございました。
昨年8月の、関東東海付近での悪天候に追われて東京大阪間の新幹線が運休になるなど交通手段も大混乱していた最中における
同日午後内での広島県福山市と大阪府堺市の梯子観劇に比較したらなんてことありません笑。
今回は2日連続、しかも年の締め括り。良きタイミングでございました。
あとは共演がいつか叶って、且つ客席から拝見できたら。今もまだ夢見ております。

四条から京都駅まで徒歩で移動。区画整理がなされ道が分かりやすいため三条京都駅間くらいなら大概は徒歩でございます。
京都タワーが近づき、京都駅のバス乗り場へ。さらば京都、また逢う日まで!!!


今年は日本地図全体が賑やかになる旅観劇が続き、夏は16年ぶりに旅券持っての観劇もございました。来年もあちこち、十津川警部並みに伺えますように。
現時点で初観劇する予定の県は来年2県あり、心待ちにしております。
観劇は2の次ですかと言われても仕方ないほどの観光飲食写真多数で余分な脂肪が多いと言われた回数は数知れず。お読みいただきありがとうございました。
このあと年内は東京での鑑賞が続きます。

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