2024年4月16日火曜日

第1回 BAJ 2023'最優秀ダンサー・振付家受賞式イベント







4月13日(土)に東京の池尻大橋で開催されたBAJ第1回 BAJ 2023'最優秀ダンサー・振付家受賞式イベントに行って参りました。
BAJ  一般社団法人バレエ芸術推進協会は昨年12月に立ち上げられた新しい組織で、概要等がホームページに掲載されています。
https://balletartsjapan.com/

https://peatix.com/event/3886799/view


最初に理事の石渡さん(Dancers Webも運営されています)から挨拶があり、設立経緯や目的についての説明がありました。
今後、バレエ界ダンス界を皆で盛り上げていこうと様々な企画を検討されているようです。

前半は昨年の舞台活動を通しての投票で選ばれたダンサー部門米沢唯さん、振付家部門金森穣さんのビデオメッセージを紹介。
米沢さんは2011年に初主演を務めた『パゴダの王子』公演にて来場されたお母様からの痛烈な一言
(客入りについて、生涯脳裏に焼き付いてしまいそうな厳しめのお言葉でした)が
今も心に残り続けているようで、そんな私がこういった賞をいただけるとは、と何処までも謙虚な言葉で語っていらっしゃいました。
金森さんは東京バレエ団に振り付けた『かぐや姫』全幕制作や今後の展望、また20周年を迎えるNoism Company Niigata公演についても触れ、喜びの言葉を静かに並べていらした印象です。

後半は対談トークショーで、振付・演出家・ダンサー/Dance Marché主宰の池上直子さんと振付・演出家・ダンサー/OrganWorks主宰の平原慎太郎さんによる対談。
司会進行は前半の映像紹介と合わせて元東京バレエ団の松野乃知さん。
池上さんと平原さんから本音が噴水のように出続ける熱量炸裂なお話で、振付の原点、振付を始めるときの順序や重要視する要素、
クラシックと違い体系化されていないコンテンポラリーのレッスンの問題や教育指導の難しさ、
平原さんはスペイン、池上さんはドイツでの在外研修で感じた日本との違いや
国の予算について等々、課題山積な業界について約1時間半喋り通してくださいました。
お2人は初対面だったようですが、そうとは思わせぬ弾みに弾むトークショーで
司会の松野さんによる、ご自身がコンテに取り組んだときの苦労経験を踏まえての質問を挟みつつ、
ときには池上さん平原さんが2人が言いたい放題自由に話を展開して行くときもあり
終始寛いだ空気が流れていた上にお2人の情熱が大充満していて思わず笑い起きてしまったときも多数。
そこまでコンテンポラリー鑑賞が決して豊富でない、しかもお恥ずかしい話で平原さんのお名前は今回初めて耳にした私も引き込まれっぱなしなお話ばかりで
平原さんが三軒茶屋で開催する公演における、日本においては斜めから攻めるアイディアで行く面白企画から
クラシックバレエダンサーのレッスンの積み重ねに対する敬意(ニュアンスやや違うかもですが)
クラシック、コンテ含めての笑えない大失敗談まで(思わず笑ってしまったが笑)、時には身体を使って見本を示してくださったりと
コンテ鑑賞豊富ではない者にも分かりやすい且つ濃縮な内容で楽しませてくださいました。

池上さんの作品は2022年に観た大和シティー・バレエでの『雪女』が今も忘れられずにおり、
本島美和さんによる雪女の人間離れした幽玄な妖気に感嘆し何度肌が凍りついた或いは絹の感触が伝ったか分からず
惹かれ合うも命の危機に身を晒す男を渡邊峻郁さんが自在に体現され、手の翳し方や目の交わし方の全てが繊細に訴えかけ胸を静かに揺さぶられる、
コンテンポラリーをベースにしながらも儚い感情の通わせを丹念に描いた作品でした。
ですから池上さんが振り付ける上で大事にしていると仰っていた感情を紡ぎ上げることや、物語を書くことが子供の頃から好きであったお話に納得。
また惹かれるダンサーの要素として強調なさっていた、空間把握力や目配せ力、自身が今何をすべきか分かっていることを挙げて強調なさっていた旨や
ダンサーへの振付作業時には「あなたはどう思う?」と考えを口にして貰いながら引き出す、やり取りしながら膨らませて行く創作過程も大切になさっていると語られ
配布された5月23日に控えている渋谷の大和田さくらホールにて上演されるオリジナル新作Edenのチラシ主役欄のお名前を眺めながら大きく頷いてしまった私でございます。

今回の授賞式とトークショーの開催会場名はせたがや がやがや館。名付けのセンスが気になりますが笑、
人口が鳥取や徳島よりも多い世田谷区の賑わいを表したのか、どなたか教えてください。
それよりもおばけ屋敷と30年以上前から言われている、重厚建築ではあれど黒みがかった変色が恐怖感を誘う世田谷区役所の改築工事の延期の方が心配です。

それはそうと、初めて知るコンテンポラリー業界の様子を深堀りしていくお話満載な楽しくそして驚きと頷きも多き、聞き応えたっぷりなトークショーでした。
集会所を思わすお部屋に学校の体育館のような舞台や幕が備え付けられ、登壇者との距離も近くお話も聞き易く、
機材トラブルはあったものの実り多きお話の印象が上回ってとにかくエネルギーをがっしりと吸い取られる程に面白い企画でした。
企画してくださったBAJの関係者の皆様、ありがとうございました!



配布資料



和式な椅子。座りやすい。



三宿も過ぎてようやく池尻大橋。小学校でお世話になった先生の転勤先が三宿であったはず。
スポーツ強豪校の世田谷学園はこの辺りで、車窓から野球部の皆さんの姿が見えました。
在学していた高校の野球部が対戦したら大差で敗戦だった記憶。スタンドで吹奏楽応援しておりました。
母校の野球部、都立の中ではまずまず勝ち進んでいたほうだったが壁は高かった。
そして高校の吹奏楽部クラリネット担当のOGから三宿チーズケーキファクトリーのケーキを勧めてくれていたのだが何時の間にか閉店。思い立ったらすぐ行くべきです。



区の施設であるせたがや がやがや館へ行くならば世田谷区横断バスの旅。
世田谷区役所付近、私の生まれ故郷です。生まれたときの病院はもう無いが。



帰り、バス停近くに池尻大橋横丁なるお店発見。1人呑み歓迎とのこと。
スプリングバレーデイドリームで乾杯。爽やか柔らかな飲み口です



キーマカレー。スパイスがぎゅっと凝縮、気持ち良く痺れる辛さでした。



バスで母校(高校)付近を通りつつ祖師ヶ谷大蔵。ウルトラマン達も空想がお好きらしい。夜空に靡くウルトラマンの旗でございます。
そしてウルトラマンは脚が綺麗と気づいた。シュワッチ!
そうでした、最近地球の歩き方にてまさかの『世田谷区』が刊行されたらしい。まあ、広くて人口は多いぜよ。

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