2023年4月9日日曜日

日向の国で平和なコッペリアにチャイコフスキー M.art's ballet studio 第3回発表会 4月2日(日)《宮崎市》





4月2日(日)、宮崎市のメディキット県民文化センターにて、M.art's ballet studio エムアーツバレエスタジオ第3回発表会を観て参りました。人生初の宮崎上陸です。
https://martsballetstudio.wixsite.com/maeda

新国立劇場から渡邊峻郁さんがご出演。九州でのバレエ鑑賞は福岡、鹿児島、佐賀に続き4県目でございます。
大概は生徒さんのみ出演のケースが多いオープニングは一旦生徒さん達が一斉に袖へ捌けた後にゲスト紹介も兼ねてかお1人で登場され
(発表会で様々なオープニングを観ているがこの手の演出は初鑑賞かもしれません)
無背景のところへいきなりのご登場でしかも上は水色と下は白の色目でしたので一気に涼やかなオーラで満たされ、
清く正しい立ち居振る舞いの美しさといい1人大きな男子生徒と思わせず、更に良質な空気を注入してくださった気がいたします。
再び生徒さん達が全員登場し渡邊さんが上手側隅に移動され出迎えるようにしてオープニングセレモニーは終了でございました。なかなか粋な演出です。
ちなみに音楽は第3部で上演される『コッペリア』3幕に合わせたのでしょう、同作品の幕開けのマズルカ。
この作品の中ではめでたい賑やかな曲調から長らく最も好きであった曲のはずが今年の2月23日を境にバレエ音楽全般の中でも大の苦手曲への急降下いたしましたが
次々と舞台に現れる生徒さん達の幸せそうな表情に自然と和み、少し解消されたかと思います。

全3部構成でお子さんが多く、全体が楽しく明るい雰囲気に包まれていた上にプログラムの組み方がお上手なのか一見演目数が多そうな第一部も瞬く間に終了。
古典の抜粋やヴァリエーション等短めのものを多彩に取り入れ、変化が引き立つようになされていたからでしょう。
渡邊さんは2部と3部の2本に出演され、1本目がチャイコフスキーの馴染み深い組曲作品。
本来の振付にアレンジはなされていながら、ポジションや角度の決め方、きびきびと音楽に乗っている踊り方が
隅々まで行き届き、アンサンブルがきちんとまとまっていてお見事。正直かなり驚かされました。この作品、5年前の夏に都内の発表会で上演したスタジオもあり観ておりますが
両スタジオ大変良い仕上がりで、アレンジ版とは言えども振付の1点1点を厳守しつつ作品を心から好んで踊る喜びが表れていたのは共通点であったと思えます。
さて宮崎では男性陣が一斉に行う部分は渡邊さんが1人で頑張る、名物のアンサンブルそぞろ歩きも一緒にやる等随所に工夫が散りばめられ
軽やかで着地に至るまでふわりと品のある跳躍や、主役の生徒さんとのパ・ド・ドゥでも
目線の交わしや離れた場所であっても向き合う度に身体同士での語らいが聞こえてきそうな踊りに視界は常夏の日南海岸以上の陽射しを彷彿とさせる燦然とした輝きに覆われ
晴れやかさからの哀愁感帯びた曲調、そして煌びやかなフィナーレと音楽の変わりようをも
2人揃って鮮やかに体現されていた点もこれまた嬉しい驚きをもたらしました。
主役の生徒さんにとっては大チャレンジな作品であったでしょうに、物怖じしない堂々たる姿にも拍手です。
渡邊さんの衣装はカチッとした形で洗練され、水色に輝く騎士でございました。(私が前日に青島見物したから飛び出す表現でもなく、言い過ぎでもないと思います)

第3部がオーソドックスな『コッペリア』3幕で、序盤からスワニルダとフランツも登場。コッペリウスに2人で許しを乞い、市長がなだめて説得させ
そして曙や仕事や、新郎新婦白い衣装で整えられたパ・ド・ドゥに続き、2人の見せ場のみならず全てにおいて「平和」に無事終了。(これ大事!!)
しかも渡邊さんフランツはコーダのとき、周りで立っている出演者の生徒さん達に対してもにっこり視線を送られ、
この場面を太古の昔の小学生の頃にやりました私からすると、あり得ぬ羨ましさ笑。
当時、仕事の衣装を着るも仏頂面で電柱の如く突っ立っていた無愛想無機質であった11歳の私に落ち度や非があるのだが汗
男性ダンサーが高度なテクニック披露しての一方通行になりがちな箇所であっても、周囲への目配せを怠らぬお姿に好感は一段と増した次第です。
ゲストに相応しい品格や華やぎを与えつつ、生徒さん達から幸福感を引き出して皆で舞台を作り上げている一体感、纏まりが一層強くなった場の1つでした。
年末ジャンボ宝くじの1等賞金を積まれても小学生時代には戻りたくない私だが、
渡邊さんフランツでこの場面が再現できるなら戻りたい気持ちに駆られ、電柱ではなく結婚式を祝う一員として立つ自信もあります笑。
そうでした、DTFでの気合いの刈り上げな髪型は落ち着き、一見強面そうなお姿はから脱却して一安心。

最後の挨拶で主宰の前田美里先生がご登場。ご自身は出演はなさらず舞台は生徒に任せ、
スタジオTシャツに動きやすそうなパンツスタイルでささっと結った髪型でいらっしゃり、裏方専念が窺えるご様子。
個性様々な大人数の教え子の取り纏めはさぞ大変でしょうに、楽しい雰囲気な会でございました。
尚、プログラム裏表紙を見るとスタッフ欄の指導者の箇所に渡邊さんのお名前も明記。
前回までゲスト出演されていた速水渉悟さんとも行っていたワークショップやパ・ド・ドゥ練習の様子はスタジオのSNS投稿による発信でも目にして
いたく丁寧に教えていそうなお姿でいらっしゃり、生徒さんたちも自ずと慕い、晴れ晴れとした発表会に繋がったとも捉えております。
挨拶や花束贈呈セレモニー時、小さなお子さん達を見守るご様子もほのぼのしてこれまた平和な空気感。
今年1月に渡邊さん速水さんが講師を務めるワークショップが開催された日、偶然にも都内にて米良美一さんのコンサートへ1人で出向き
幕間に友人らとも二重に宮崎の話に連絡取り合いながら花が咲き、プログラム合間のお話時間には宮崎の音楽祭の話題やご出身の宮崎弁が飛び出すひと幕に触れ
東京にいながら宮崎気分を味わっていた管理人。遂に初上陸の宮崎、満喫いたしました!



※以下写真多数です。辛抱強さに自信のある方はどうぞご覧ください。



晴天の空、いざ搭乗!機内では旅のクラシックシリーズからメンデルスゾーンの交響曲を聴きながら爽快気分で離陸です。



富士山がくっきり。航空写真の企業に履歴書を送付したこともある私です。自称高所好意症。
展望台、屋上ヘリポート、ガラス張り観覧車、絶叫系乗り物、山頂、上空、何でも歓迎です。
いずれは吊り橋渡りやバンジーもやってみたい。



宮崎空港に到着。早速神話の世界でお出迎えです。



バスが来るまでスタンプラリー体験。東京都の田町駅でも、宮崎の空港でも、時間が空いたらスタンプラリー。
ブーゲンビリアの名称、これまでに利用した空港名で3番目にインパクトがあります。
1位は高知龍馬空港、2位は徳島阿波おどり空港。最近放映開始された朝の連続テレビ小説らんまんを視聴していると、土佐の言葉が懐かしく聞こえます。



空港からバスで青島へ。車内は3、4人程度であったか、30分程度で到着です。バス停を降りたところにある植物園を抜けて青島へ。



ここに来てみたかった、青島ビーチパーク。まだ人もまばらでほぼ貸切でのんびり。
宮崎は初訪問の旨をお店の方に伝えたところとても喜んでくださり、明るい笑顔と穏やかな海辺に癒されたひとときです。
1週間前の予報が外れ、晴れ間も見える空に出会えました。青と白をベースにした景色に包まれ居心地抜群でしたが
翌日にはこの風景の更に上を行く、ブルーと白系の2本立てなる涼やか爽やかなお方がお目見えする舞台にお目にかかるとは。



テクテクと約1.5kmの青島を1周。どこへ行っても椰子の木がある。



青島駅は小さな駅で駅員さんおらず、車内で整理券受け取って宮崎駅にて精算。
駅員さん達はソフトバンクホークスのユニフォームをお召しでした。駅前には日向夏のポスト。



徒歩で繁華街方面へ、名店へ。駅からの通りの街路樹や自転車道路の整備の様子は兵庫県の姫路駅前に似ている気がいたします。今年も参ります。



チキン南蛮。写真で見た印象よりだいぶ大きく、タルタルソースも多し。されどキュウリたっぷり目なのか
するすると胃に入っていきました。ただ大食漢な私でもかなりお腹いっぱいに。
歴代遠征食の中では2007年9月に味わった名古屋の味噌カツと並ぶボリューム食でございました。
今年は16年ぶりに名古屋での鑑賞を予定しており(出演者にもよるが)、小ぶりな味噌カツをいただきたい。
そしてちょうど昨日アド街ック天国で放送されていた長久手のジブリパークにも足を延ばして行きたい。湯婆婆に会えますように。
チケットもし購入できなければ、無料エリアのメイちゃんのトウモロコシやパズーの鞄だけでも見に行きます。



ホテルにはウエルカムバーとしてアルコール多種、特に焼酎が充実。飲み方のコツの案内付きです。
特に都城のSUZUKIRISHIMAが気に入り、ふわっと味が飛び込んでくる感覚が忘れられず。ストレートでいただきました。



ソフトドリンクや、アルコールが苦手の方用にノンアルコールカクテルグッズもあり、ソーダ水やシロップでお洒落に作っていらっしゃる方も。



ブルーシロップとソーダ水、白ワインも混ぜて青島をイメージしたカクテルを作ってみた。
ちょいとシロップ入れ過ぎたかもしれぬが爽やかさとほろ酔いの味わいが溶け合い伝ってくるカクテルでございます。
そしてこのホテル、大浴場つき!青島の温泉水らしく、麿みのある肌触り。ゆっくり浸かって極楽極楽。



繁華街から少し入った四季通り。様々なお店が軒を連ねています。向かいのお店の人同士で朝の挨拶をし合っている関係性にほっこり。



宮崎県在住の方と久々に再会し、通りすがりで入店したピザ店。ここが大当たり!
こちら側にはルイ・アームストロング、反対側にはジョン・レノンが描かれた建物です。
ジョン・レノンといえば、今回の宮崎での舞台を発見するきっかけとなた昨秋のワールドバレエデー時期に
クラスレッスンにて渡邊さんがお召しになっていたビートルズTシャツが咄嗟に目に浮かぶ私です。



内装はシンプルでゆったり。ワインは白赤あり。きちんと保管されているのか美味しい味で提供され好印象です。



ピザは1切れが大きめですが、生地がとにかく美味しく、耳の部分はそれだけでもワインが進む香ばしさ。厚過ぎず薄過ぎない、ちょうど良い厚みです。
近所のパン屋さんと提携していると確か仰っていたかと思います。
チーズや具も多過ぎず、バランスが取れたピザでした。ネットやガイドブックでも見かけずふらりと入店でしたが素敵なお店に出会いました。
友人とはコロナ前以来の再会で、食事する時間を持てて良かった!新国立の状況や今年2月のこと、昨年3月以降のズンドコレッスン等近況も色々聞いてくださいました。



宮崎県庁。堅固な建築です。



発表会の会場、メディキット県民文化センター。美術館のような重厚且つモダンな建築です。



メディキット周辺、宮崎神宮方面。



帰り、ブーゲンビリア空港へ。ステンドグラス?が艶やか!定時出発率小規模空港部門世界一らしい。
餃子は日本一⁈宇都宮や浜松を超えたようです。結局どの地域が1位なんだ?この勢いですといずれは餃子サミットも開催される日が来るかもしれない。



空港内で宮崎グルメ締め括り。JALの飛行機を眺めながら冷汁にチキン南蛮、
そして芋焼酎入りの宮崎ハイボールで乾杯!グラスの文字が太字でインパクトあり。



青島も、発表会も、青と白に彩られた幸福は共通。爽やかな気分に浸れました。生徒の皆さんの朗らかな魅力にも癒され、機内でも余韻に。
さらば宮崎また会う日まで!!!

0 件のコメント: