バレエについての鑑賞記、発見、情報、考えたことなど更新中
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2023年4月16日日曜日
今年で受講10年 清泉女子大学ラファエラアカデミア 2023年度春期バレエへの招待
バレエ評論家の守山実花先生が講師を務める清泉女子大学ラファエラアカデミア2023年度春期バレエへの招待初回を受講して参りました。
早いもので今年で受講10年!前期はあと2回あります。
https://www.seisen-u.ac.jp/rafaela/
https://rafaela.seisen-u.ac.jp/lecture/detail.php?lecturecd=20232001,20232003
今年度のテーマはプロコフィエフのバレエで、前期はロミオとジュリエット。初回の昨日はプロコフィエフの生い立ちや
政府から翻弄されてきた作曲活動、作曲したバレエ音楽等の基礎知識について学びました。
バレエ作品として誕生するも今や上演されず初めて耳にする作品もあり、その中の1本『鋼鉄の歩み』。
工場労働及び生産向上賛美な曲調でカンカンと打ち鳴らす部分もあって、鉄打ちのコール・ドもあったのか等
いったいどんな振付が繰り広げられたのか、政府の意向がどの程度反映されていたのか気になった作品でした。
振り返ると生では未だ観ていない『放蕩息子』の今観てもそう古さを思わせぬ男性総踊りの場のダイナミックな展開にも驚き、
今更ながらいつか生で全編観る機会を待ちたいところです。(Kバレエで観たかと思ったら若者と死であった。あてにならぬ我が記憶力)
それから『ロミオとジュリエット』はまずラヴロフスキー版から映像鑑賞。1960年代頃?のボリショイ映像でナターリア・ベスメルトノワのジュリエットでございます。
ベスメルトノワのジュリエットはグリゴローヴィヂ版でのムハメドフのロミオとの映像は何度も観ておりますが(恐らくはソ連崩壊寸前の頃の映像です)
ラヴロフスキー版で観るのは初。手首の逸らしや身体の使い方が妙に大きい持ち味は昔から変わらずであったようですが(名プリマに対して失礼発言お許しを)
詰め込みが少ない振付でゆったりと時間をかけて紡いでいくパドドゥや、周囲の人々が驚愕する表現を大袈裟に見せる場もなかなか面白く
全編観てみたいと思わせました。全面白黒の市松模様である床デザインにも目が行きます。
ベスメルトノワは1990年10月のボリショイ来日公演にてヴァシュチェンコと組む『ジゼル』を鑑賞予定が私が体調を崩してしまい、チケットを親族に譲渡。
以来鑑賞時の体調の危機管理力だけは伸びたのか!?体調不良によるチケット手放しは現在のところございません汗。勿論コロナ関連もありますし無理は禁物ですが。
思い起こせば2021年の世界バレエフェスティバルにおいて
現在も同版を上演しているマリインスキーのシクリャローフと、当時はボリショイ在籍でのちにオランダ国立に移籍したミルノワがこのパ・ド・ドゥを披露し
古風で品ある踊りで互いが惹かれあっていく様子を体現していて好印象を持ったのでした。現在の情勢を考えると貴重な共演であった。
ふと思い立ち、日本での最初に上演されたのはラヴロフスキー版に似た舞台衣装や装置であった気がして
2014年に日本大学芸術学部で行われた貝谷八百子さんの衣装展のプログラムを開いてみると、
『ロミオとジュリエット』をキーロフで上演していると知った貝谷さんが楽譜から取り寄せ、ウラノワの資料を読み解きながら
1956年つまりは世界初演から20年も経たぬうちに日本初演に漕ぎ着けたとのこと。ロミオの仮面に近づこうと試みる好奇心の塊なジュリエットの表情といい
スカートが翻った瞬間も写真に残されていてはやる気持ちを抑えられず素早い行動に走ってしまったジュリエットの高揚ぶりが小さなモノクロ写真からも伝わり
この日本初演が行われた当時の大阪産経会館の観客の反応に興味が再度沸き、時空旅行ができるなら居合わせてみたいものです。
話があちこちに飛びましたが、あと2回、作品の魅力解剖に迫るお話がとても楽しみです。
英国ロイヤルバレエが今夏来日公演でも上演しますがセレブレーションは鑑賞決定していながらロミジュリはまだ観る日程決めておらず、
何処かの機会には観に行こうかと考えております、
今期も初回から訪れて食しました、地下の清泉カフェ。ベイクドマーブルチーズケーキと、
ちょうどコーヒー豆が空になっていたのか開封仕立ての豆を挽いてくださりこれまで以上に香り立つコクのあるホットコーヒーをいただきました。
スコーンは大きめサイズで、購入した方から半分いただきました。ほっくりした食感で美味しうございます。
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