2026年2月13日金曜日

スコットランドの森とウィーンの宴のダブル・ビル 第52回バレエ芸術劇場『ラ・シルフィード』『卒業舞踏会』 1月31日(土) 《大阪市》





1月31日(土)、大阪フェスティバルホールでバレエ芸術劇場「ラ・シルフィード』『卒業舞踏会』を観て参りました。
https://balletkansai.com/2025/11/11/52nd_ticket/


ラ・シルフィード
音楽:ヘルマン・レーベンシュキョル
演出・振付:法村圭緒
パレエミストレス:松田 敏子 辰巳紗代

まず奥村康祐さんジェームズが秀逸で、妖精への一目惚れからの大転落を物語にメリハリ付けながら描写。
マッジに対しては最初は怒りっぽく短気、しかしシルフィードの運命の鍵を握っていると知ると態度一変しておねだり祭り。
ただこの作品よく観てみるとジェームズはやることが多く、作品の主軸としてあらゆる人物達とスピーディーでスムーズな会話必須で、若さだけでなく経験値もかなり問われる役柄と再確認。
加えて奥村さんのとことん駄目青年ぶりが突き抜けたレベルに達していて(褒め言葉)物語の面白さも再発見です。

シルフィードの荻野あゆ子さんは幕開けにジェームズの横で舞う姿は人間ぽさがまさってしまった感があり、もう少し透き通るような魅力があればと思いましたが
軽快に催されている宴の踊りの最中に現れて賑わう人々の前を一気に駆けていくところのふんわりエアリーな走り方や笑みをほろっとしながらの表情にも見入り
パ・ド・ドゥでのソフトで軽やかな踊りや、シルフィード達を率いるときの女王然とした風格、ジェームズを見つめる愛くるしさも魅力的でした。

そして良き味を出していたのは法村さんのマッジ。黒い長い衣を纏っていて、肘から下はむき出しになっているため容易に太刀打ちできぬパワフルな怖さもあり。
おどろおどろしく押し迫る不気味さもあれば、手下達とはノリノリで楽しそうに作戦を練る場もあって、怖さだけでない多彩な面を持っていそうと想像。
ジェームズとの歯切れ良い喜怒哀楽織り交ぜた掛け合いも異世界人同士結成した漫才風な面白みが溢れ、物語の転換を強く動かしていらっしゃいました。
(吉本興業にはなっていないのでご安心を。あくまでスコットランドのお坊ちゃんと魔女)

あちこちの団体からの集結ながら群舞もよく統制が取れていて、シルフィードへの忠誠心もしっかり持って、
ただ走り移動するのではなく腕や顔の角度にも神経を行き届かせながら導かれるようにフォーメーションを組み立てながら舞台を彩っていて好印象。
演奏のテンポがやや速かったのか、或いはロシアスタイルを踏襲している法村バレエさんがブルノンヴィル版ベースの作品に挑むと避けられない事態なのか
上体をゆったり使いつつも素早い足捌きや方向転換は少々無理矢理な印象は否めずでしたが、考えてみればボリショイもやっていますし、
ヌレエフが亡命先から1980年代後半に古巣のキーロフ(現マリインスキー)に戻ってきて舞台に立ったときの演目もブルノンヴィル版ラ・シルフィードであったかと記憶。
大らかな優雅さと細やかな俊敏さを、荻野さん奥村さんを始め出演者全員で体現しながら物語を描いてくださっていた印象です。
パドドゥ時にジェームズが腰掛ける丸太が背もたれ付きで、初めて見る凝った形状であったのも新鮮。
背景美術が湖が大きく描かれたデザインで(確か)ちょいと白鳥の湖な雰囲気もありましたが、
ネス湖を訪れたくなったのはさておき、作品の面白さをじっくり味わうことができました。


卒業舞踏会
原振付:ダヴィッド・リシーン
再振付:デヴィッド・ロング
音楽:ヨハン・シュトラウスI世
振付指導・演出:早川惠美子
バレエミストレス:竹内祥世 原 美香
バレエマスター:佐々木大

プログラム解説によれば初演は1940年2月、オーストラリアのシドニーで、上演したのはオリジナル・バレ エ・リュス。
第二次世界大戦前にバレエ界をリードした2つのバレエ・リュスのうちのひとつで、ヨーロッパでの戦況事情により
バレエ団が長期滞在していたのがシドニーだったとのことです。
夏場における東京での日本バレエ協会公演では度々再演を重ねていながら全編での鑑賞は初。
写真でも殆んど見ておらず、40年近く前の岩田唯起子さん北村尚美さんがフェッテ競争のポーズをしている1枚くらいでしょうか。
ウィーンを舞台に、寄宿学校の女子生徒と土官学校生達が卒業舞踏会にて賑やかに華やかに踊るコメディタッチの作品でございます。

もう1組、主要なペアは女学院長と老将軍。一見若者達の晴れ舞台を見守っていそうに見せながらもそこかしこで睦まじい関係性を表していて、妙に微笑ましい展開。
とりわけ山本隆之さんによる女学院長の、仮にウィーンの時代物ドラマや映画に出演なさっても全く違和感ないであろう
エレガントでチャーミングな美しさは絶品で代役とは思えず。(佐々木大さんが怪我降板)
ただ厳格な先生ではなく生徒達とのやりとりは温かな愛情が感じられるひとコマ。隅で椅子に腰掛けていても、安心感を与えてくださっていました。
老将軍役の山本庸督さんも華々しい緑が役どころにぴったり。女学院長と手を取り合って佇む場面は、賑わいが目立つ作風の中における落ち着く見所の1つでした。

大勢の若者達の役柄が占める作品なだけあって踊りの見せ場もふんだんにあり、主要役の即興第1ソロを踊られた佐々木夢奈さんのお転婆されど鮮やかなテクニック炸裂
更にはビヨンと曲がったおさげ髪も可愛らしく魅力いっぱい。
もう1人、控えめな優等生で女学院長からとっても目をかけられている第2即興ソロの生徒役は水本千晶さん。
柔らかで上品、軸からふわりと繰り出す踊り1つ1つが優美に映って吸い寄せられ、目が離せずでした。

最大の盛り上がりを見せるのがフェッテ競争で、競争に挑む踊り手それぞれのチーム二手に分かれて、
女学院生徒も士官学校生も、女学院長も老将軍も皆でバーを横向きに持ちながら、時には音頭を取りながら上下させて大応援。
そして本当に名前の通りブンブン高速フェッテを披露していて驚愕、これは観客も応援体勢にならずにいられぬ熱狂の渦でございました。
また競争のみならず2人で並びながら揃って踊り出す箇所もあり、競争しながらも揃うべきところは揃えて見せてくださって、東川実奈美さんと吉田裕香さん、大拍手でございました。
衣装は全体が抑えた且つカラフルなトーンで統一されていて品ある光景が広がり、ドタバタ喜劇もやりすぎず吉本にならず笑、あくまで上流階級な子女達が集うウィーン。
終始冗長な箇所は皆無のテンポ良い展開で、心躍らせながら楽した次第です。

久々に観て物語の面白さを再発見したラ・シルフィードに、全編鑑賞は初で新鮮さに満ちた、
そして賑わいの中にもほっと和む優雅なーコマも隠されていたり、ラ・シルフィードとスコットランド人も登場して
プログラム構成は偶然だったのか詳しくはわかりかねるものの直前上演作品の趣が引き継がれていた卒業舞踏会と、見応えある1月の大阪ダブル・ビルでした。
そうでした、来期2027年2月に新国立劇場バレエ団が11年ぶりにラ・シルフィードを再演。
ダブルビルで、もう1本はフォーサイス振付/「精確さによる目眩くスリル」再演です。ジェームズはどなたになるのか!?



※以下、写真多数。かれこれ3桁突入しているであろう大阪訪問ですが、まだまだ行きたい場所はたくさんあります。今回も鮮烈な体験して参りました!



宿の隣はゼニスラーメン。ちょうど真っ最中であった東京のBunkamuraでのガラ、さぞかし盛り上がったことでしょう。



天満橋のお店にて。コーヒー飲みながら眺める水の都大阪。



行ってみたかったお好み焼き、美津のへ。いつもおかるへ行くときに通りかかっておりましたが大行列。
しかし開店20分前に到着するも第一グループで入店できそうな程度の待機人数でした。
万博後とはいえ道頓堀あたりも人出が随分落ち着いた気がしており、外交の影響もあるのかもしれません。



1人ですのでカウンターへ。焼く様子を間近で観察でき楽しい。かつお節がひらひらと。そしてビールの泡がきめ細かい!



渦巻き模様を描く仕上げは実に芸術的!



拡大



ミニサイズの美津の焼きです。しかし具沢山でふっくら食べ応えあり。冬場のため牡蠣も入っています。



標語が前向き。何があってもお好み焼き。



毎度撮ってしまうくいだおれ太郎。



しらんがな。男性芸能人ではどんな人の顔が良いと思うかと最近質問受けたときの私の返答です笑。



かに道楽



心斎橋パルコのどんぐり共和国、大掛かりな撮影スポット充実。生涯のうちに全国全店舗制覇できるだろうか。



カオナシ。この場面は終盤であると今年のお正月に初めて全編通して金曜ロードシヨーで視聴し、ようやく分かりました。



昨秋地主バレエ鑑賞時に訪れた、四ツ橋のくるみ製菓店へ再訪。フェスティバルホールから直進、南側に位置していて頑張れば徒歩移動も可能です。



お目当てはピスタチオチーズケーキ。ピスタチオが好物でございます。
ずっしりギュッと詰まっていました。ほんのり苦味もまた嬉しい。
ルイボスティーは酸っぱすぎずまろやか、ソフトクリームは爽やかな後味。お茶とソフトクリームはおかわり可能です。マドレーヌはしっとり。
期間限定で2月半ばあたりまでだったか、このプレートとお茶付きで1000円でございます!!倍の価格でもおかしくないボリューム、質です。
(カフェ利用は電話での事前予約必要)



味変化に、お塩をかけるのもおすすめとのこと。キュッと締まって美味しい。ピンクローズな色味も綺麗。



フェスティバルホール、テーブルの照明がいつも落ち着きすぎている気もするが。暗くて手元がよく見えぬが、これが魅力なのかもしれません。



ひとまずサクッと楽しく1次打ち上げ。乾杯です!! 恐らくは2019年の新国立子ども白鳥の湖を観に来たときに(直前に主演変更があり、参りました。地元出身ヒーローなプリンシパルに代わっての王子、当初の予定の翌々日の長野県岡谷市公演も含めて2公演よく頑張りました)
帰りに立ち寄って以来かと思います。グラスに店名が付いています!
山本さん女学校長がウィーンの時代物ドラマに出演なさっていても一違和感なさそう、ナチュラルにお綺麗、と会話弾みました。
新国立ロンドンの話も聞いていただき深謝。




移動して、宿の隣駅の商店街を歩いていて見つけた大衆酒場。綺麗な店内で女性客 多し。ビールで乾杯です。



おでん、熱々で身に沁みます~。



トロ巻。1切れが大きく食べ応えあり!日本酒もいただきます。ユニークなラベルデザイン!



マスカルポーネ奈良漬も合います。



おはようございます。再び宿の隣駅の扇町へ。純喫茶本で知ったヴィクターへ。



モーニングこれで500円。コーヒーはたっぷり、パンはふんわり。ゆで卵付きです。 内装も古き良き趣きがあります。



舞台装置のようなバルコニー風の2階もあり。地階も神秘的な空間が広がっています。



さて通天閣へ。堺筋線で1本、恵美須町駅へ。縁日を少し本格化したような弓矢体験を気軽にできるお店が何箇所かありました。



この日は晴天に恵まれましたので通天閣でのアクティビティを目当てに参りました。



高所ウォーク。地上の人々に手を振ってみると振り返してくださる方も!コンサートのアイドル気分です笑。
新国ダンサーロンドン公演におけるインタビューにて、日本以上に観客から笑いや歓声等ダイレクトな反応が返ってきて
新鮮な嬉しさをを感じたとのお話がありましたが、私のような人前に立たぬ者がこんな快感を味わうには通天閣高所歩行するしかない笑。



最後はダイブ!水泳の高飛び込みのような突き出した板の上からダイブです!飛行石に興味持ってシータのような浮遊を目指したパズーの気分です笑。



私のように筋力体幹運動神経全て皆無な者も楽しめます。また、本格バンジーと違って長時間宙吊りのままでいるわけではありませんのでご安心を。
シルフィードの浮遊気分も少し味わえます。
ダイブの瞬間は身体の感覚、ありません笑笑。
尚、写真は高所の2箇所(3かも)や飛び込み寸前の待機場所の各所に、事前に渡され装着している定期券のようなカードのQRコードをタッチしてから撮影開始です。


この角度から撮りたくなる通天閣。それにしてもお昼頃はよく晴れました。




再び堺筋線で1本、北浜駅へ。大阪の中心部の中でも落ち着いたエリアでしょう。
数駅しか移動していないはずが、別の国に来たような気分。 中之島公会堂、ついカメラに収めてしまいます。



フェスティバルタワーを通過して、ダイビルへ。卒業舞踏会が出来そうな、レリーフが美しい内装です。



この中にあるアマデウスストーリーは2年前のバレ工劇場で初めて訪問し、久々の再訪。
オーストラリアの伝統菓子ラミントン。ココナッツとチョコレートクリームが織りなすケーキです。



通天閣と同じ路線、しかも数駅しか離れていないとは思えぬ。



淀屋橋からの景色。毎回収めたくなる風景です。



心斎橋へ。前日に通りかかっていたお団子屋さん。
串に刺さってダンゴダンゴ、5つ並んでダンゴダンゴ、きな粉まぶされダンゴダンゴ、ファイヴ・ダンゴです、チャーラ!
延期を経てファイヴ・タンゴをバレエ団初演した東京での新国立劇場バレエ団バレエ・コフレ2026、無事終了いたしました。



南森町駅の改札前にバーがあった。



梅田の駅前の冬の名物スケートリンクつるんつるん。ライトアップもカラフルです。



隣のヨドバシカメラ梅田地下にて乾杯です。北島三郎さんの祭りが流れていました。山芋を滑らかに混ぜて焼いた鉄板焼きが香ばしくビールも進みました。



すぐそばからバスが発車。さらば大阪また逢う日まで!

0 件のコメント: