2020年1月9日木曜日

新国立劇場2020/2021シーズン バレエ&ダンス ラインアップ発表



昨日1月8日(水)、新国立劇場2020/2021シーズン バレエ&ダンス ラインアップが発表されました。
吉田都さん芸術監督就任最初のシーズンプログラムです。

新国立劇場ホームページ
https://www.nntt.jac.go.jp/ballet/news/detail/26_016638.html

スパイスイープラスには会見の模様が掲載されています
http://spice.eplus.jp/articles/263560

※新国立劇場ホームページより抜粋。一部はキャストも発表されています。
---------------------------------------------------

2020/2021シーズン バレエ ラインアップ

白鳥の湖 [新制作]
2020年10月23日(金)19:00 オペラパレス
2020年10月24日(土)13:00 オペラパレス
2020年10月24日(土)18:30 オペラパレス
2020年10月25日(日)14:00 オペラパレス
2020年10月27日(火)13:00 オペラパレス
2020年10月29日(木)13:00 オペラパレス
2020年10月31日(土)13:00 オペラパレス
2020年10月31日(土)18:30 オペラパレス
2020年11月1日(日) 14:00 オペラパレス

音楽ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
振付マリウス・プティパ、レフ・イワーノフ、ピーター・ライト
演出ピーター・ライト、ガリーナ・サムソワ
美術・衣裳フィリップ・プロウズ
照明ピーター・タイガン
指揮ポール・マーフィー/冨田実里(日替わり)

管弦楽
東京フィルハーモニー交響楽団

2020年10月23日(金)19:00
オデット/オディール米沢 唯ジークフリード福岡雄大

2020年10月24日(土)13:00
オデット/オディール未定ジークフリード未定

2020年10月24日(土)18:30
オデット/オディール小野絢子ジークフリード渡邊峻郁

2020年10月25日(日)14:00
オデット/オディール未定ジークフリード未定

2020年10月27日(火)13:00
オデット/オディール未定ジークフリード未定

2020年10月29日(木)13:00
オデット/オディール未定ジークフリード未定

2020年10月31日(土)13:00
オデット/オディール未定ジークフリード未定

2020年10月31日(土)18:30
オデット/オディール米沢 唯ジークフリード福岡雄大

2020年11月1日(日)14:00
オデット/オディール未定ジークフリード未定


くるみ割り人形
2020年12月12日(土)13:00 オペラパレス
2020年12月12日(土)18:00 オペラパレス
2020年12月13日(日)13:00 オペラパレス
2020年12月13日(日)18:00 オペラパレス
2020年12月18日(金)19:00 オペラパレス
2020年12月19日(土)13:00 オペラパレス ぴあスペシャルデー
2020年12月19日(土)18:00 オペラパレス
2020年12月20日(日)13:00 オペラパレス
2020年12月20日(日)18:00 オペラパレス

音楽ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
振付ウエイン・イーグリング
美術川口直次
衣裳前田文子
照明沢田祐二
指揮アレクセイ・バクラン
管弦楽
東京フィルハーモニー交響楽団
合唱
東京少年少女合唱隊

2020年12月12日(土)13:00
クララ/こんぺい糖の精小野絢子ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子福岡雄大

2020年12月12日(土)18:00
クララ/こんぺい糖の精 未定ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子 未定

2020年12月13日(日)13:00
クララ/こんぺい糖の精 未定ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子 未定

2020年12月13日(日)18:00
クララ/こんぺい糖の精木村優里ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子渡邊峻郁

2020年12月18日(金)19:00
クララ/こんぺい糖の精米沢 唯ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子井澤 駿

2020年12月19日(土)13:00
クララ/こんぺい糖の精 未定ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子 未定

2020年12月19日(土)18:00
クララ/こんぺい糖の精 未定ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子 未定

2020年12月20日(日)13:00
クララ/こんぺい糖の精 未定ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子 未定

2020年12月20日(日)18:00
クララ/こんぺい糖の精 未定ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子 未定


ニューイヤー・バレエ
パキータ / デュオ・コンチェルタント [新制作] / ペンギン・カフェ


2021年1月9日(土)14:00 オペラパレス
2021年1月10日(日)14:00 オペラパレス
2021年1月11日(月・祝)14:00 オペラパレス

指揮ポール・マーフィー
管弦楽東京フィルハーモニー交響楽団


パキータ
音楽レオン・ミンクス
振付マリウス・プティパ
美術川口直次
衣裳大井昌子
照明立田雄士

デュオ・コンチェルタント
音楽イーゴリ・ストラヴィンスキー
振付ジョージ・バランシン

ペンギン・カフェ
音楽サイモン・ジェフス
振付デヴィッド・ビントレー
美術・衣裳ヘイデン・グリフィン
照明ジョン・B・リード

主な出演新国立劇場バレエ団


吉田都セレクション ファイヴ・タンゴ [新制作] /A Million Kisses to my Skin [新制作] / テーマとヴァリエーション
2021年2月20日(土)14:00 オペラパレス
2021年2月21日(日)14:00 オペラパレス
2021年2月23日(火・祝)14:00 オペラパレス

指揮マーティン・イェーツ
管弦楽東京交響楽団

ファイヴ・タンゴ
音楽アストル・ピアソラ
振付ハンス・ファン・マーネン
美術ジャン=パウル・フローム
照明ヤン・ホーフストラ


A Million Kisses to my Skin
音楽ヨハン・セバスティアン・バッハ
振付デヴィッド・ドウソン
美術デヴィッド・ドウソン
衣裳竹島由美子
照明バート・ダルハイゼン


テーマとヴァリエーション
音楽ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
振付ジョージ・バランシン
美術牧野良三
衣裳大井昌子
照明磯野 睦


主な出演新国立劇場バレエ団


コッペリア

2021年5月1日(土)14:00 オペラパレス
2021年5月2日(日)14:00 オペラパレス
2021年5月4日(火・祝)14:00 オペラパレス
2021年5月5日(水・祝)14:00 オペラパレス
2021年5月8日(土)14:00 オペラパレス

音楽レオ・ドリーブ
振付ローラン・プティ
芸術アドヴァイザー/ステージングルイジ・ボニーノ
美術・衣裳エツィオ・フリジェーリオ
照明ジャン=ミッシェル・デジレ

指揮
冨田実里
管弦楽
東京フィルハーモニー交響楽団

2021年5月1日(土)14:00
スワニルダ小野絢子フランツ渡邊峻郁

2021年5月2日(日)14:00
スワニルダ未定フランツ未定

2021年5月4日(火・祝)14:00
スワニルダ木村優里フランツ福岡雄大

2021年5月5日(水・祝)14:00
スワニルダ未定フランツ未定

2021年5月8日(土)14:00
スワニルダ未定フランツ未定


ライモンダ

2021年6月5日(土)14:00 オペラパレス
2021年6月6日(日)14:00 オペラパレス
2021年6月8日(火)~11日(金)のうち1日程
2021年6月12日(土)14:00 オペラパレス
2021年6月13日(日)14:00 オペラパレス

音楽アレクサンドル・グラズノフ
振付マリウス・プティパ
改訂振付・演出牧 阿佐美
美術・衣裳ルイザ・スピナテッリ
照明沢田祐二
指揮
アレクセイ・バクラン
管弦楽
東京フィルハーモニー交響楽団

2021年6月5日(土)14:00
ライモンダ米沢 唯ジャン・ド・ブリエンヌ福岡雄大

2021年6月6日(日)14:00
ライモンダ小野絢子ジャン・ド・ブリエンヌ奥村康祐

2021年6月8日(火)~11日(金)のうち1日程
ライモンダ未定ジャン・ド・ブリエンヌ未定

2021年6月12日(土)14:00
ライモンダ未定ジャン・ド・ブリエンヌ未定

2021年6月13日(日)14:00
ライモンダ未定ジャン・ド・ブリエンヌ未定


2020/2021シーズン ダンス ラインアップ

中村恩恵×首藤康之×新国立劇場バレエ団 Shakespeare THE SONNETS

構成・演出・美術原案中村恩恵、首藤康之
振付中村恩恵
音楽ディルク・P・ハウブリッヒ
照明足立 恒
音響内田 誠

11月28日(土)14:00
渡邊峻郁、小野絢子

11月29日(日)14:00
首藤康之、米沢 唯


ダンス・コンサート
舞姫と牧神たちの午後 2021


2021年3月26日(金)19:00 小劇場
2021年3月27日(土)13:00 小劇場
2021年3月27日(土)18:00 小劇場
2021年3月28日(日)14:00 小劇場

出演
酒井はな&森山未來
演出・振付島地保武
音楽・演奏藤元高輝(gt.)

加賀谷 香&吉﨑裕哉
出演・振付
加賀谷 香&吉﨑裕哉
音楽・演奏坂出雅海

山田うん&川合ロン
出演・振付山田うん&川合ロン

湯浅永麻&小㞍健太
出演湯浅永麻&小㞍健太

Danae
(「DANCE to the Future 2019」にて初演)
出演木村優里&渡邊峻郁
振付貝川鐵夫
音楽ヨハン・セバスティアン・バッハ

Butterfly
(2005年「舞姫と牧神たちの午後」にて初演)

出演新国立劇場バレエ団(ダブルキャスト)
構成・演出平山素子振付平山素子&中川 賢
音楽マイケル・ナイマン、落合敏行
照明杉浦弘之
音響河田康雄


Co.山田うん
オバケッタ


2021年7月2日(金)19:00 小劇場
2021年7月3日(土)14:00 小劇場
2021年7月4日(日)14:00 小劇場

振付・演出山田うん
出演Co.山田うん

---------------------------------------------------
例年はセンター試験の時期での発表が恒例でしたが今年はお正月明けての最初の週で早い時期の発表。
バレエ団ファンの方々はここ数日、赤鉛筆を耳に掛けて演目配役ダービーをなさっていたことと存じます。
さてざっくり独断と偏見塗れな我が意見をつらつら綴って参りますが、
リスナーからの投書に丁寧且つユーモアを交えて回答なさる
生さだでのさだまさしさんのような軽妙巧みな話術もございませんので悪しからず。

ラインアップを見ての第一印象、想像以上に作品のカラー多彩で
古典からコンテンポラリーまでバランスが取れていると感じました。
特に2つの要素がとりわけ鮮烈で、1つは英国色が当初の予想ほど濃厚ではない点。
吉田さんが芸術監督就任と知った際には前ブログのこちらの記事に不安な点をつい書き連ねてしまったり
就任第一弾の演目がピーター・ライト版『白鳥の湖』と先駆けて昨夏に発表された際には
いよいよ新国立もレパートリーが英国ロイヤル化するのだろうかと危惧さえしておりましたが失礼極まりなく
ローラン・プティ版コッペリアや、全幕上演は2009年2月以来遠ざかっている『ライモンダ』、
2003年の初演以来お蔵入りしていた『パキータ』復活も含めた揃いぶり。
更には古典のみならず、新しい作品やまだ取り入れていないバランシン作品を
ニューイヤー・バレエやトリプル・ビルにクラシック作品と一緒に上手いこと組み込み
ダンス公演ではダンス界の名だたる方々と新国立ダンサー出演作品を含めた珍しい構成による
コンサート形式での小作品披露にも期待が膨らみます。
バレエ団が取り組んできた幅広いレパートリーを入れつつも初挑戦の作品も何本か上演。
作品のカラーも多彩で、誠に楽しみなラインアップです。

もう1点は従来の固定ペアの組み替え。鉄板であった小野さん福岡さん、
しばしば組まれていた米沢さん井澤さん、木村さん渡邊さんのペアは現在のところ『くるみ割り人形』のみで
他の作品では組み替えての披露。新鮮味が何倍にも増し、生じる化学反応に立ち会えるのが俄然楽しみになってきております。
最たる意外性は『コッペリア』での木村さん福岡さんペア。これまでは考えたこともありませんでしたが
未知なる領域を見せてくださるような気がしてなりません。『ライモンダ』では小野さんと奥村さんが組まれ
記憶違いでなければ2017年の『テーマとヴァリエーション』以来。
小野さんと渡邊さんも主演で組むのは初で、早速シーズンオープニング『白鳥の湖』で登場。
芳醇で大人の世界たるドラマティックペアになりそうで、悲劇の結末の『白鳥の湖』に拒絶反応を起こしてばかりいた私に
光が差し込んできた思いがいたし、人間とはかくも単純な生き物であると何度目だか分からぬが再確認。

それは横に置き、ダンサーの待遇や環境改善にも全力を尽くす意向を示されている点にも注目しており
次々と具体案を提示なさっていることから、現状の把握と良い方向へと導くために必要な策を
非常に深く細かく考えていらっしゃると推察いたします。

では作品ごとに。冗談抜きに、私の勝手過ぎる意見感想が続きますのでお許しを。
第一弾は先にも触れたピーター・ライト版『白鳥の湖』。
近年では2015年のバーミンガムロイヤルバレエ団公演でご覧になった方も大勢いらっしゃるかと思います。
残念ながら私は観ておらず、書籍やウェブ媒体での記事にも余り目を通しておらず
(マシュー・ゴールディングが1幕だけ踊ったのはこの公演だったか?)
ライト版白鳥と聞いて真っ先に浮かぶのは1989年のバーミンガム(当時はサドラーズウェルズ)来日での吉田さんの写真。
真っ白でないややクリーム色がかったチュチュや、当時既に英国で活躍し
主役まで任されている日本人女性の存在にまず驚いたもので今も当時の記事が鮮やかに目に浮かぶのであると思っております。
今回の発表会見において、登場人物のキャラクターが明確と仰っていたことが作品への興味をより抱かせ、
楽しみになって参りました。但し、王子は白タイツではなく、その点はやはり寂しい気も。
しかし王子の陰鬱な心情をただ暗いだけで終わらせない表現者がきっといるはずで、いざ観れば堪能しそうな予感もしております。

12月はイーグリング版『くるみ割り人形』。またもや昼夜公演の連続の過密日程ですが、客入りはきっと良いでしょう。
このときに来場した、バレエ初鑑賞者や初心者の心をいかに繋ぎ止めるかが鍵です。
紗幕は無しで、クララとの出会いのパ・ド・ドゥ以降は王子のお面を外してあげてください。観客も辛うございます。
スカスカなモデルルーム状態な2幕は非番ダンサーでも研修生でも柱近くに誰かしら座らせて見栄えを良くしてください。
2幕との関連を持たせるためにも、1幕ではクララでも友人でも誰かに蝶々のおもちゃを贈ってください。
終幕、クララとフリッツには暖かいお洋服を着せてあげてください。いくら夢から覚めたばかりとはいえ、凍死します。

ニューイヤーは3作品一挙上演。まずは『パキータ』、2003年以来18年ぶりの再演です。
ディアナ・ヴィシニョーワとイーゴリ・コルプがゲスト出演した回はテレビ放送もされ、
ヴァリエーションを湯川麻美子さんや前田新奈さんが踊っていらしたのは覚えております。
管理人も当時は新国立初鑑賞1年前の時期でテレビ放送でしか観ておりません。
ダンスマガジンには各ペアを一言で表現した批評があり、正確ではない記憶である点はお許し願いたいが
ヴィシニョーワたちは華やか、宮内真理子さん小嶋直也さんは音楽性、酒井はなさん山本隆之さんは品格と評し
今ほどバレエは多数鑑賞していない時期ではあったが、「品格」の文字は自然と目にとまり
評されたダンサーに不思議と惹かれていったと回想。それは後々数年後も現在も当て嵌まる。
それはさておき、衣装に関しては女性ソリスト、コール・ドともに赤一色で物寂しい印象も。
小林紀子バレエシアターのような、装飾もたっぷりなゴージャス感があったほうが尚望ましい気もいたします。
せっかくのニューイヤーですから。
デュオ・コンチェルタントは映像でも目にしたことがありませんが早く観たいと募らせます。

そしてペンギン・カフェ。再演があるとは嬉しい限り。ニューイヤーだからといって
おめでたい華やかな作品が義務上演ではないわけで、ユーモアと風刺が融合した作品の久々上演です。
初演と再演両方で主人公のペンギンを務めた、古典の主役は豊富だったが近年の作品主役は初?だったさいとう美帆さんと
主役はそのものが初であった井倉真未さんの抜擢には双方驚き、されどさいとうさんはお澄ましが可愛らしくほんのり淑やか
井倉さんは朗らかで開放的な前半と終盤の悲哀感の対比が見事であったと記憶。
新生ペンギンはどなたになるのか楽しみであり
ペンギンウェイターの2人(主人公ペンギンが水戸黄門ならば助さん格さんといった役どころ)の抜擢にも興味津々。
以前は西山さん、大和さん、加藤さん、伊東さん、といったベテランと若手混在で面白い配役であったはず。
気になる熱帯雨林のお父さん、背中から漂う哀愁と静かに語りかけるような妻と子への溢れる愛情が不可欠。
初演再演ともに山本さんが、衣装の都合上見た目は随分ワイルドでしたがまあ魅力ある父親姿であったのは忘れられず。
後継者、求む!(1人いるか?)
それからこの作品は、新国立の全国公演では珍しく古典物ではない作品として上演された数少ない例で、
2013年の静岡グランシップと御殿場にてシンフォニーインCと合わせて上演。
両方足を運び、グランシップは平日夜公演ながらほぼ完売で観客全員が鑑賞教育を受けていたと見紛うほど幕開けから大喝采。
対する御殿場は客席が温まるまでは時間を要したものの最後は割れんばかりの拍手に包まれ
いずれにしても古典でない作品でも上質な舞台ならば歓迎されると示した全国公演でございました。

公演名からしてなかなかの強烈な吉田都セレクション。私が選んだのだから観に来いと気概が伝わってきて好印象。
2021年いよいよ天皇誕生日の祝日が公演に生かされる運びにもなりました。
新国立お得意作品で、NHKホールを轟かせ、鳴り止まぬ拍手を静めるためぬ無理矢理終わらせて
幕間に入ったほどの会場での喝采や、日曜夜のゴールデンタイムに世に全国のお茶の間に凄みを伝えた
『テーマとヴァリエーション』2017年NHKバレエの饗宴の名演は語り継がれていくでしょう。喜ばしい再演です。
フィナーレへと向かう、パンパカパッパッパッパッパーンの旋律から続く高揚感は病みつきになります笑。
A Million Kisses to my Skinは未知なる作品で、とにかく観てみたくなります。
ファイヴタンゴも初めて目にする作品ですが、ピアソラの曲にのせたタンゴと聞くだけで熱を帯びてきそうな予感。
そういえばヨーロッパでのタンゴ経験者、いらっしゃいます。
(しかも土の上で踊られ身体中土埃塗れになられたという何ともハードワーク)。

ゴールデンウィークはプティ版『コッペリア』。フランス物も再演決定で安堵です。
びっくりペアである木村さん福岡さんがどんなペアになるか未知数。
そしてフランツの皆さん、幕開けの煙草ふかしは色っぽく決めておくれやす。
これまで観た中では1人だけ絵になる飛び抜けた色男少年がいらっしゃいましたが、
2009年以来、幕開け場面から魅せるフランツ誕生なるか。なるであろうファーストキャストのフランツよ笑。
来年ゴールデンウィークは毎日シャンパンで乾杯だ!
これで山本さんのコッペリウスが登場なさったらこの上ない喜びなのだが。

さあ、いよいよ待っておりました。語らせてください、遂に遂に『ライモンダ』12年ぶりの全幕再演です。
繊細で美しい衣装美術を所有していながら全幕上演は長きに渡って行われず。
来シーズンこそはと願って早何年かは計算しておりませんが、我が短い首を長く長くして待ち侘びていた再演決定に
思わずキターーーーーーーーーー!!!!!!と連呼。グラズノフの格調高い音楽を全幕聴ける喜びも募ります。
2008年にはワシントンD.C.でも上演し日本らしい美が上品に纏まった
何ともエレガントな作品であるか一段と感じ入ったことも忘れられぬ鑑賞です。
(現地で鑑賞いたしました。芸人たちの登場場面で観客が声をあげて笑っていた光景には仰天したが国民性の違いでしょう)
前回の全幕上演した2009年2月は前年のリーマンショックから月日が経っていない影響だったのかチケット販売大苦戦。
加えてインフルエンザ流行の影響でキャスト交代が相次ぎ、山本さんが両日ジャン役へと変更となってアブさん見られず涙
人手が足りず?ライモンダ友人のベランジェかベルナールのどちらかと務めた
グリゴリー・バリノフさんが2幕では途中からスペイン人に変身したり
アブさんの冨川祐樹さんが2幕最後で決闘で敗れ劇的な死を迎えた、はずが
3幕ではグラン・パ・クラシックの一員として涼しく馴染んで登場。てんやわんやな公演であったことも懐かしく思い出します。
次回こそは満席に近い状況に、そして交代混乱がありませんように。
ただ1点だけ改善願いたいのは、ジャンの肖像画。過剰なほどふっくらした体型なる名付けてお饅頭の騎士。
あの絵を観て、愛しのジャンとうっとり眺めるライモンダに感情移入できません笑。
ここはアリエフ版を上演した日本バレエ協会に頼み込んで、紗幕越しに本人が現れる演出を借りた方が望ましいかと。
アブさん役の早期発表も切に願います。そしてライモンダさんは、初演時のザハロワのように
決闘直前の鬼気迫ったジャンのマントを踏んづけないようお気をつけください。(管理人の初新国バレエ鑑賞はこの日でした笑)
それにしても男性主役、白黒両方で観たいダンサーばかりで男性の層が厚くなったと再度実感。
お2方とも両役似合いそうですから、渡邊さん井澤さんは日替わりで白黒対決なさったら
恐ろしく絵になりそうな予感大。醤油顔とソース顔の頂上対決実現なるか笑、妄想は膨らみ夢は広がり続ける管理人でございます。

吉田さんがゲスト出演されたときのライモンダ2004年の概要
https://www.nntt.jac.go.jp/season/s240/s240.html

公演写真。写本のような緻密な美しさです。
https://www.nntt.jac.go.jp/frecord/ballet/2004%7E2005/raymonda/raymonda.html


だいぶ長文化して参りましたのでダンスは短めに。
ソネットはどんな舞台であったか全く知らず。ただ想像する限り静謐でしっとりした作風で
両ペアとも楽しみが尽きません。

ダンスコンサート舞姫と牧神たちの午後2021ではこれまた再演を待ち望んでいた2019年初演のDanae登場に歓喜。
リンク先をクリックして飛び込んでくる大きめの舞台写真を目にしただけで、当時の衝撃が身体中を巡り夜眠れず笑。
誘惑するゼウスと異世界へと徐々に入り込んでいくダナエの呼応に再び火照るのは間違いない。
酒井はなさんと森山未來さんの共演にも注目。それからButterflyは2012年に鑑賞した平山素子さん作品集公演にて
本島さんと奥村さん、丸尾さんと宝満さんが披露された、ピアノの静かな旋律に
舞い上がるような激しい振付が自然と溶け込み、心地良さを感じさせた作品と思いますが
また何処かで観たいと思ってきただけに楽しみでございます。

非常に長い、読み辛い記事で恐縮。2020/2021シーズンも楽しみが尽きそうにないシーズンとなりそうで
長生きを頑張ろう決意。最後までお読みいただきありがとうございました。

返す返すもオリンピックパラリンピック年である2020年の今夏、ビントレーさん振付『ファスター』上演がないのが心残り。
お正月明けより五輪特集番組が目に入っては妄想キャストを組んでおります。
終盤に1人、赤バンダナ付けてにこやかに通過する競歩は今ならどなたが適役だろうか。
観てみたい気持ちは大だが、バンダナではなく鉢巻き付けて黙々真剣に
実際の競歩の細かな規定を厳守して歩く姿のほうが似合うか。

0 件のコメント: