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先日平日休暇が取れたため、ふと気になった新宿村での篠原聖一さん下村由理恵さんのオープンクラスを受講いたしました。
管理人、今年3回目のズンドコドッスン日記でございます。
http://seiichi-yurie.com/open_class.html
なぜ篠原さん下村さんクラスが浮かんだか経緯を申し上げますと今年訳あって3月、2年ぶりにレッスンを受け、しかも3月は12歳の頃以来2週連続での受講。
今月もどこかの機会にと思っていたところ3月中旬に初めて行き、広さに魅力を感じた
(1スタジオしか足を踏み入れてはおりませんが2スタジオも余裕ある作りと聞いております)
アーキタンツのスケジュールを眺めているうち下村さんのお名前を見つけました。
思えば女性ダンサーの中では最も全国各地で拝見しているお方であり、フリーになりたての頃の苦労話やスコティッシュ時代等インタビューも可能な限り目を通し
福岡でのジュニア時代のプログラムを国会図書館で閲覧したこともあるほど、憧れのダンサーでいらっしゃいます。
20年ほど前にテレビ放送された、木梨憲武さんがバレエに挑戦する企画において、熊川さんと登場された場面も視聴。
バラエティ番組はそれほどは見ないほうでしたが、バレエ関係且つ同じ学校出身の著名人がバレエに挑戦であるならばと視聴していると
下村さんも登場され嬉しくなったのは懐かしい記憶でございます。そして指導も好評であると何年も前から度々耳にしておりましたので興味を持った次第です。
ただアーキタンツでは平日夜で、管理人のいかんところの1つであるのは重々承知しておりますが平日の仕事帰りのレッスン直行は少々難しく、
それならば新宿村で平日開催の篠原さんとのオープンクラスがあるはずと急いで確認。これまた広そうな、リノリウム床スタジオでしかもピアノ伴奏付き。
お2人のオープンクラスそのものは16年前の『ロミオとジュリエット』パンフレット最終ページにて可愛い似顔絵と共に目にしており当時から存じてはおりましたが
まさか自身が受講を検討するとは夢にも思わず。しかも篠原さんの作品も北は北海道南は愛媛まで全国各地で拝見しその度に世界観に魅了され
篠原さん下村さんとお2人ともに舞踊関連の受賞も多数。そんな重鎮な方々が主宰するクラスに素人且つレッスン回数も少なく、初級の中でも最下層民な私が果たして行って良いものか
事情を綴り、思い切って問い合わせてみると是非どうぞとお優しいお返事をいただき、また日頃お世話になっている方からの助け舟もあり、受講に至りました。
スタジオに入り、雲の上の存在なお2人に遂に初対面し緊張いたしましたが開始前の集金時から優しいあたたかな言葉をかけて励ましてくださり、安心して受講。
終了後も下村さんが駆け寄ってきてくださり、大御所なお方とは思えぬ、壁を作らぬ気さくで愛情深いお人柄に触れた思いです。
篠原さんからも受講後すぐ言葉をかけていただき、レッスンの印象など初受講を随分と気にかけてくださっていたようです。
今回篠原さんがメインで教えるクラスで、プロレベルの方が多めのためか進みはやや速く、しかしお手本もたくさん見せてくださり
全体のみならず1人1人への注意や助言も細かく時間をかけ、皆で共有しながら臨んでいました。
加えて噂に聞いていた駄洒落や替え歌、即興自作歌もご披露。指導そのものがエンターテイナーで
私も時には笑いをこらえられず笑。これが耳にはしていた篠原さんマジックかと頷け、
指摘や注意は細かくも全員の気持ちが自然と上を向くようなご指導でした。クラスの空気も和やかさで満ちていた印象です。
関西や四国の方からも評判は聞いておりましたが公演となれば一流のダンサーやスタッフが、そして劇場には観客が大勢詰め掛けるのが納得な大変素敵なお2人でした。
実は事前の問い合わせ時、篠原さん下村さんが携わった舞台を全国各地で拝見している旨や特に印象深い作品が札幌市、福島県いわき市、愛媛県西条市での舞台で
そしてアナンケは大阪初演と東京2回の3回全て鑑賞しているとたくさん綴ってしまい、私は在住地不詳受講者だったもよう。
仮に私がお2人の立場であれば、北海道、東北、関東、関西、四国、何処に住んでいてもおかしくない受講者であると思ったことでしょう笑。
元を辿れば山本さんを全国各地で拝見するうちに巡り巡って今に至っていると思うと、再度手を合わせたいばかりです。
ピアニストは砂留俊さんで、友人から話で何度か聞いていた方でしたので嬉しく(確か砂留さんの舞台も拝見しております)
やや複雑で見たこともない動きでも、音楽にのせて身体を動かすと滑らかにいき、そして砂留さんが奏でるピアノにも
ぴたりと嵌ると思える感覚が何度もあり。教師とピアニストの相性もまた魅力に映るレッスンでした。
ところでこの日は人数が10人程度であったためセンターは基本2人ずつ。何と私は、大きな劇場での主演経験も豊富なプロの方とずっと一緒でした。
(勿論、何度も舞台を拝見しております)
さすがに美しく、篠原さん下村さんのオープンクラス開設以来のレベル不釣り合いな2人組だったと思います。
途中何度も私が右往左往してしまって大迷惑をかけてしまったかと心配になり、終了後恐る恐る話しかけたところ
それはそれは穏やかに優しく接してくださり、心が軽くなり救われました。ありがとうございました。
篠原さん下村さんクラスを知った当時はまさかのちに自身が受講するとは思いもいたしませんでしたがそれから16年。人生分からぬものです。
レッスンの中盤以降はすっかり緊張も解け、初めて来た感覚すら何処かへ飛んで行ってしまったかと思えるほど
相変わらずズンドコドッスン状態ながら心から楽しんで踊る自身が新宿村にいた気がいたします。
篠原さん下村さんの寛大な人間性に、お2人が作り出すクラスに、すっかり虜となった初受講レッスンでした。また是非受講したいと思っております。
我が歴史に残るであろう、大きな出会いとご縁に感謝ばかりが今も込み上げて来ております。
※上の写真は新宿村WEST外観。私が新宿駅西口側の土地勘が多少はあるせいか、新宿駅から早歩きで15分程度で到着です。
初受講会場あるあるで今回もだいぶ早くに着いてしまい、待合所の椅子に腰掛け、
新宿駅西口側のビル名を脳内で唱える新宿ビルゲームを1人黙々とやっておりました。
先月の初アーキタンツでの行きの電車内の山手線心拍数ゲームと同様、人間は極度に緊張するとおかしな思考が働くらしい。
※せっかくの初受講記念、懐かしいチラシ及びこれまで篠原さん下村さんが携われた中でも特に印象深く刻まれている舞台を紹介して参ります。
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篠原聖一さんのお名前を最初に意識したのは小林紀子バレエシアターによる『二羽の鳩』1度目の再演の年であった1993年。
子供の頃の2人の恩師のうちお1人の先生が小林シアターご出身(バレエ協会の小品にて篠原さん下村さんとも共演している記録を最近発見)で
公演に賛助出演されると聞き、また日本ではこの団でしか上演していない珍しい鳩まで登場する作品であるからと教えてくださいました。
アシュトン作品にも既に関心も高く持っておりましたのでいざ鑑賞へ。本物の鳩の登場、しかも飛んだり歩いたりと驚いたものです。
ただ私が鑑賞したのは2日目の加藤久美子さん志村昌宏さん組で、今思えば篠原さんによる少年も拝見したかったと惜しまれます。
小林シアターでも活躍された下村さんものちにゲスト出演され、そのときは加藤さんがジプシーガールとして競い合う熱いリハーサルの様子は
音楽之友社発行『バレエ』1999年11月号にて穴が空きそうなほど繰り返し熟読。写真を見るだけでも、下村さんがとにかく健気で可愛らしい少女でございました。
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2006年東京のメルパルクホールでの『ロミオとジュリエット』。命懸けの恋に走る若き男女の疾走を「運命」役が天秤を用いて見届ける演出も面白く
2016年大阪での佐々木美智子バレエ団公演でも鑑賞いたしました。オープンクラスを知ったのは2006年東京公演プログラムの最終ページ。
まさかのちに私も受講するとは、自身の運命はわからぬものです。
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2015年福島県いわき市で鑑賞したThe Fisherman and His Soul(オスカー・ワイルド原作の漁夫とその魂を土台にした作品)。
篠原さんの作品の中で一番好きで、幕開けから光が降り注ぐ海が広がり、人魚と漁夫の危うくも美しい恋模様にみるみると引き込まれました。
いわき駅近くの居酒屋「漁夫」へ行き、福島県産日本酒の利き酒をしたことも忘れられず。近くの席にいた地元勤務者の皆様が妙に感心していたようです笑。
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2015年の大阪初演、2018年の東京初上演、そして2021年の東京再演、と3回全て鑑賞しているアナンケ 。
例えば一見悪そうな人間でもふとしたときに見せる優しさを、おっとりしていそうに見える人間でも鋭さの部分をも掘り下げ
欲望が渦巻きながらも人間が持つ様々な面を丁寧に深く描写した大作です。
大阪東部特有の⁉︎濃厚でワイルドな熱さが沸き立っていた作品初演の大阪、やや上品な趣きに感じた東京初演、パワーが格段に上がっていた東京再演、と
印象もそれぞれ異なり、上演を全て鑑賞できた幸せが今も込み上げてきます。
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2018年ニトリホールファイナルバレエ。北海道の舞台芸術の殿堂として長らく愛されてきたニトリホール(旧北海道厚生年金会館)閉館公演。
道内の舞踊関係の第一人者から若手まで大勢が集い、クラシックから創作、コンテンポラリーと個性様々な作品が披露されました。
最後を飾ったのは『眠れる森の美女』第3幕で篠原さんが国王役でご出演。
この月は旅鑑賞が立て続けにあり、されどデジレ王子観たさに執念で日帰り弾丸札幌入り。
アポテオーズにてオーロラ姫とデジレ王子の手を固く握り、2人をそして舞台全体をあたたかく見守る国王の姿はいつまでも胸に響き、
年金会館47年の歴史閉幕に相応しい場面に映りました。
ちなみにこの翌週は愛媛県西条市にて篠原さん版『ジゼル』を鑑賞。2週連続、本州以外の地で篠原さんのお姿を拝見した不思議な2018年9月でした。
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北海道厚生年金での私の鑑賞はこのファイナル・バレエ含めたった2回でしたが、1回目が2007年2月の全道バレエフェスティバル・イン・サッポロで
篠原さん版の下村さん山本さん主演『ドン・キホーテ』。11年が経ち、当時は子役だった方がプロとしてファイナルバレエに出演されていたりと嬉しい発見も。
私にとって初も最後も忘れられぬ、北海道厚生年金会館とニトリホール公演です。
そして大通公園も好きになり、ドンキのときは札幌駅から雪まつりの解体作業中の光景を眺めながら、
ファイナルのときは二条市場からオータムフェスト設営中の光景を眺めながら園内をサッサカ歩いて会場へ。
加えて日帰りでは食べ足りぬと感じた2018年の札幌滞在でした。
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2021年愛媛県西条市での板東ゆう子ジュニアバレエ創立25周年記念『ライモンダ』抜粋。
2007年からかれこれ12回目となる板東バレエさん鑑賞。初鑑賞時が篠原さん版『白鳥の湖』で、
西条市における篠原さん版の古典にも多々お目にかかっていると思うたび、実に幸運な鑑賞人生であると感じます。
最も好きな全幕作品である上にバレエ教室の舞台では滅多に上演されない2幕も取り入れてくださり、格式高い序曲から胸の高鳴りが止まりませんでした。
そして生徒さんからゲストまで、四半世紀の節目らしい豪華で楽しい舞台が1年越しにお披露目となり、感激。
振り返っていくと、全国津々浦々で鑑賞しており、念のため申し上げますが生まれてから今まで、東京都以外での在住経験ございません。
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話を2022年4月の東京都新宿区に戻します。新宿村帰りは足取り軽く、新宿駅までの途中にある小滝橋通り近くにてまずはビールで乾杯。
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平日限定海鮮丼。60円で豪快な蟹入りのお味噌汁も注文可能です。
海老さんのような綺麗な姿勢、立ち姿にはまだまだ道遠し。
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