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大阪府の豊中市立文化芸術センターにて、Kバレエスタジオ34th Concertを観て参りました。約8ヶ月ぶりの大阪訪問です。
http://www.k-ballet-studio.com/index.html
KバレエスタジオFacebook
スタジオ出身で新国立劇場バレエ団所属の福岡雄大さん、福田圭吾さん、福田紘也さん、
そして石川真理子さん、吉田千智さんから子供の生徒さんまで総出演。古典からコンテンポラリーまで様々な作品が披露されました。
小さな生徒さん達も大活躍で、幕開け『五色のオレンジのマーチ』ではプロコフィエフの音楽に乗せて
オレンジを大事そうに手にしながら登場。オレンジ色のチュチュも可愛らしく、始まり早々から嬉しい気分を届けてくれました。
披露の真っ最中であっても思わず拍手したくなったのは、どの作品においても皆終始落ち着いて加えて楽しそうに踊っていたこと。
特に『ドン・キホーテ』よりアムールの踊り(結婚式前座のキューピッドの場面)は最前列にいる3歳ぐらいの生徒さんも
しっかり順番を覚えて立ち位置も間違えず全員の息も合い、先生方の指導の行き届きが窺えました。
吉田千智さん、福田圭吾さんによる『ゼンツァーノの花祭り』はほっこり感一杯で
隅々まで美しいラインを描く吉田さんと全身の表情豊かな圭吾さんが作り上げる爽やかさにニンマリ。
眼前にお花畑が広がって見えたのは明らかです。
嬉々とした懐かしさが込み上げたのは『バヤデルカ』第2幕より婚礼の場。記憶違いでなければケイスタでの上演は2008年以来干支一回りぶりで
当時ヴァルナ国際バレエコンクールにて3位入賞を果たした直後であった福岡雄大さんが同じくソロル役。
新国立劇場でも何度も鑑賞している役ですが、12年が過ぎ備わった十二分な貫禄や技術、場の空気を一変させる存在感を再度頼もしく拝見した次第です。
アダージオにて対になって支えていたのは福田兄弟。貴重な構図である上に男性と組む踊りに余り慣れていない緊張気味な生徒さんを優しく支え、
これまた信頼を寄せられるお2人でございます。コーダでは端から端へと揃って鮮やかな跳躍を披露され、見せ場を作って盛り上げてくださいました。
衣装は所々(恐らく)前回と異なり、ガムザッティはパリ・オペラ座風紫色の袖付きから白と金ベースにピンクも入った細かな装飾模様デザインに変わり
着用する生徒さんに合わせたと想像。とてもよくお似合いでした。
3部は矢上恵子先生の小作品中心にリレー式で披露。観客の目に触れる機会が少ないコンクールのための振付作品も多数あり
この機会に鑑賞できたのは喜ばしい限りでした。短い作品を11本一挙上演しながらも切り貼りした印象がなかったのは
作品と作品の間にバトンを手渡すように出演者同士が少し絡み、音楽を止めず繋げていく方式であったため。
まるで恵子先生の文献をそっと捲りながら眺めているような心持ちとなり、一層舞台へと吸い込まれていきました。
狂おしい系からポップなものまで作風は多岐に渡って難しい作品に果敢に懸命に挑む姿は胸を打ち
中でもStressは押し潰されそうな痛み苦しさから壊れていきそうな身を保とうと奮闘しもがく姿が心を抉らずにいられませんでした。
人格が複雑に交錯するさまを生々しく暗闇から醸していた恵谷彰さんを主軸に5人で踊るMultiplex Personalityでの
身体中に冷水をかけられたかの如く覆われた恐怖感、背けたくても向き合わねばならぬ苦悩の洪水も強烈な印象に刻まれております。
殆どが恵子先生作品である中、異彩を放っていたのは福田紘也さん振付『愚者の蛙、うっかり砂漠へ』。
子供達向けに振付けられた3人構成の新作で、蛙は蛙でも着ぐるみではなく黄緑色のキャップ型帽子と靴下の装いで
襟付きシャツにリボンを付けて整えたお洒落な蛙さん。両掌を客席に向けて跳びはねては雨水に喜んだり
よく紘也さん作品に登場するコーラの代わりなのか笑、水をごくごくと飲み干す振付もいたく楽しそうに踊っていて
砂漠へ行く蛙さん達の冒険が短時間に詰まった、可愛らしくユニークな作品でした。
痺れが止まらなかったのは大トリ石川真理子さん、福岡雄大さん、福田圭吾さんによるADO。
2009年のMRBガラでは恵子先生本人と同じ愛弟子2人によって踊られ、迫り来るスピード感、天使と悪魔の板挟みになり歪んでいく姿に
大変な衝撃を受けましたが、恵子先生の魂が乗り移っていたとしか思えぬ石川さんの叫ぶような凄味や
11年前に観たとき以上に黒の福岡さん白の圭吾さんの対立構図も震わすものがあり
最後石川さんが天を仰いだ仕草は間違いなく恵子先生は受け止めてくださったことでしょう。
昨年のプログラムには外部の方々も加わって恵子先生の作品を踊る大きな企画を告知していましたが
今年は舞台開催ですら危うくなる状況に見舞われ、来年に延期のようです。
しかし規模縮小とは言ってもクラシックからコンテンポラリー、オリジナルの新作まで多彩に組まれ
先述の通り一般の観客前での披露機会が少なかったコンクール作品上演は嬉しく
外部からも次々と依頼が舞い込んでいた恵子先生が1対1で多感な若い生徒と真剣に向き合いながら振付指導なさる姿までもが目に浮かんだ次第です。
対策をしながらの開催は主宰の久留美先生始め相当悩まれたのは想像に難くなく、10月初旬のこの時期は1席置きの客席規制緩和と重なり
チケット追加販売対応も加わって尚のこと目も回るような慌ただしさで当日を迎えられたことと存じます。
レッスンも長期間休みになり、コンクール等多くの舞台が中止に追い込まれた生徒さん達の状況を思うと
晴れ舞台の機会ができたのは観客としても喜ばしく、心から満喫いたしました。
カーテンコールでの久留美先生が登場では観客全員が温かく見守る光景に映り
愛弟子達が掲げた香織先生と恵子先生の遺影からは光を放っていたようにも見えました。
照明スタッフの方々の計らいかもしれませんが、変わらず眼を光らせつつ空からしっかり見ているとのメッセージにも受け取れます。
ところで、最たる驚きと興奮は入口にて招待者受付業務をなさっていた山本隆之さん。
名札も首から掛けていらして思わず見入ってしまいましたが、チケット等を手渡すお姿からも高貴なオーラが漂い
注目の的となっていたのは言うまでもありません。山本さんの舞台姿もまた拝見できる日が待ち遠しいばかりです。
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いざ新幹線で大阪の陣。奈良の老舗笹八の鮭の彩弁当。モーニングビールで失礼。
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新大阪駅到着。中川家の礼二さんパネルが改札にて出迎えです。
中之島線開通など、大阪の電車事情は礼二さんのネタで学びました。
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通天閣へ。大阪訪問は約60回に及びますが、有名観光地で未だ行っていないのが通天閣と大阪城。
(通天閣は傍の銭湯は何度か利用)
先日大阪の回数について家族からオタクぶりに半ば呆れられたのは、
約60回中バレエ以外が目的での訪問は初回の高校の修学旅行1度のみであること。
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入口にて、チャランポランとは私のことである…。この言葉と言えば
2018年に新国立劇場バレエ団にて上演された『不思議の国のアリス』WOWOWでの特集番組にて
大阪ご出身で白ウサギ役が大好評であった奥村康祐さんによるご発言。
ジャンプが得意な人にこういった性格の人が多いが、とやや濁しつつ語り笑、
しかし彼は違います、見て ての通り真面目であると共演するジャック役ダンサーを紹介。
紹介された当の本人は姿勢を正してびしっと武士のように腰掛けていましたがいたく緊張なさっていたのでしょう。
つくづく、今年はアリスの再演の全中止も残念であった。
愛知と群馬公演も行く予定で6月は全週アリス月間となる予定でございました。いつか再演を。
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通天閣内は大阪のネタ宝庫で展望室に行く前から楽しい。
ローマの休日ネタは、以前高知県内に貼られていた「竜馬の休日」ポスターのほうが面白かったかもしれぬ笑
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展望室より、あべのハルカスが見渡せます。
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追加料金を支払い、更に上の展望台へ。
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ここに来たかった、迫り出し台。記念写真を係員さんに撮っていただきましたが、
味気ない棒立ちおのぼり観光客な写りでしたので勿論載せません。ご安心を。
あべのハルカスの、命綱を用いての絶壁歩行は現在休業らしく、いつの日か参加したいと思っております。
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床が透明です。高所好意症、まだまだ大阪府内で訪れたい高い所はいくつかあり
万博記念公園に開業した万博BEASTもその1つです。
BEASTと言えば、今年の年末に福岡雄大さんが神奈川県大和市にて宝満直也さん新作振付『美女と野獣』に主演されます。
素敵な作品になるのは間違いないでしょうが、私の中では刷りに刷り込まれている美女と野獣がございまして…。
千葉県の夢の国の新エリアのモチーフではありません念のため。
それよりも今は大阪の話やでと天から声が聞こえてきましたので次行きます。
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黄金を背景にビリケンさん。バヤデールの装置に良さそうです。
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光が振子のように動き、時計の音が低く響いていました。くるみ割り人形の真夜中の場面を思い出します。
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通天閣の庭園にガネーシャ。ふと思い出し帰京後、12年前にバヤデール抜粋を上演した際のケイスタプログラムを開くと
冒頭の先生方の挨拶文のテーマは関西弁を喋る象のガネーシャが導く『夢をかなえるゾウ』。
当たり前のことを当たり前に行う大切さについて再度学ばれた旨が記されていました。今読むと殊更沁みる挨拶文です。
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最後まで大阪ネタ満載。今更ながら、通天閣おすすめ観光地です。大阪ネタの湖にどっぷり浸かることができます。
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日本橋(ニホンバシではなくニッポンバシ。路線検索時要注意)へ移動し、行きたいと思っていたお好み焼き屋さんおかるへ。
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鉄板にて、女将さんが焼いてくださいました。管理人、お好み焼きは辛うじて焼けますがたこ焼きは生涯無理でしょう笑
以前大阪の蛸之徹で焼きましたが、くるっと回転させることができず店員さんにお任せしました…。
レッスンでも回転、苦手です。いや、得意分野も無いか。
跳躍力もありませんが、子供の頃は幼稚園の天井低く広いとも言い難い空き教室で習っていたため
天井や壁、ガラス戸への激突を避けるため思い切りできなかったせいか縦でも横でも跳ぶほうが好きでございます
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女将さんがマヨネーズアートを描いてくださいます。メニューはたこ玉で、大ぶりのたこがたくさん入っています。
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大阪のエッフェル塔こと通天閣、だそうです。ちょうど行ってきたばかりでしたので嬉しさもひとしお。
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街全体が立体美術館な道頓堀周辺。
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帰りの新幹線車内にて、笑う門には福来るの文字に和みながら乾杯。
出演者に、福の字が多いとチラシを見ても感じますから尚更です。さらば大阪、年内にまた訪阪できますように。
2 件のコメント:
さえちゃん ご無事で帰られたご様子 何よりです。
帰りのたこ焼きのとなりの 阪神タイガースの箱は??
タイガースのファンだっけ?まさかね((笑)
24日新国 マチネ・ソワレ挑戦したいです
こんばんは。コメントいただきありがとうございます!
そして会場でお目にかかれて嬉しく、大阪に来た喜びが益々高まり幸せな鑑賞となりました。
ありがとうございました!
ケイスタの生徒さん達の晴れ姿や初見の恵子先生作品もたくさんあり、わくわくしながら久々の大阪バレエ鑑賞を楽しみました。
阪神チョコは大阪在住の方よりお土産にいただいたお菓子なのですが、
開けると花のように広がり、更には六甲おろしの歌詞や阪神豆知識まで記載されている
素敵な関西土産でした!
右側のミルフィーユは他の方からいただき、繊細でハロウィンなお味もあり美味しかったです!
わあ、嬉しいお声をありがとうございます。お昼もご検討とは頬が蕩けそうです笑。
昼夜ですと日帰りは難しいかもしれませんが多くの役でキャストも変わり、
個性が全然違うバジルですので是非両方お楽しみいただけたら幸いです!
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