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1月27日(土)、NHKバレエの饗宴2024を観て参りました。
https://www.nhk-p.co.jp/ballet
※2月18日(日)にテレビ放送予定ですので、感想は簡単に綴って参ります。
↑小澤征爾さん追悼番組に変更のため、放送延期だそうです。
↑3月24日(日)21:00から放送されるようです。
東京シティ・バレエ団
L'heure bleue ルール・ブルー
振付:イリ・ブベニチェク
ティアラこうとうでは観ており、大箱のNHKホールではどう映るか些か心配もありましたが全くの無用で
1人1人の身体から自然にステップを解き放っていて、オケのチューニングを手拍子でさっと止めて本番開演する始まりからしてと心を掴まれました。
岡さんの脚の出し方や歩き方から一瞬たりとも目が離せず、細かな箇所に至るまでお洒落な要素をキュッと行き届かせています。しぼんだスカート姿もまた愛らしい。
絵の額縁の中を覗き込むような構図も洗練されていて、宮廷の舞踊や衣装とモダンな趣きが柔らかに、ときにはお茶目に溶け合っていて何度でも観たくなる作品です。
何処かで聴いたバロックを始め名曲アルバムな音楽構成も聴きどころ。放送時は音楽にもご注目ください。
永久メイ フィリップ・スチョーピン
『眠りの森の美女』からグラン・パ・ド・ドゥ
マリインスキーの眠りのグラン・パ・ド・ドゥを鑑賞できると思うとそわそわとしてしまいましたが、
永久さんの優美且つ空間を大らかに使う、寸分の隙も無いマリインスキースタイルにうっとり。腕と脚のラインからも気高さを放つような煌めきも刻まれております。
以前観たジュリエットのときよりも遥かに舞台姿が大きくなった印象すら持たせました。
スチョーピンは踊りもマナーも端正。アダージョ最後は足引っ掛けではなく肩乗せリフトポーズであったのが意外でしたがマリインスキーな眠りを観られて大満足。
金子扶生 ワディム・ムンタギロフ
『くるみ割り人形』からグラン・パ・ド・ドゥ
マリインスキーの2人の直後に英国ロイヤルの主役級が登場。金子さんは抑えた中からもゴージャスな華をたっぷりと見せ、技術も盤石。
ムンタさん(久々に申します!)は紳士然としたパートナーリングでありつつ王者な風格で
ソロでの最後、立膝からの立ち上がりポーズにおいても滑らかな決め方。
アダージョ中盤において、音楽はいよいよ昂ぶる盛り上がりを見せる中でもダイナミックな味付けにはせず
振付は女性が腕を斜め下に向けながら男性はサポートを細やかにしていく振付が
音楽に反して抑えた味わいが醸されているされど音楽にはぴたりと合っていると思わせ、ライトの構想力の面白さをを今更ながら感じます。
それにしても、マリインスキースタイル、ロイヤルスタイルそれぞれ徹底されたパ・ド・ドゥを連続で観る喜びに浸りました。
中村祥子 小㞍健太
幻灯
振付:小㞍健太
舞台転換時間が長く、演出の工夫にも興味を惹かれましたが床照明の効果もユニークで、
緻密な白いレース地なデザインワンピース衣装の中村祥子さんと小㞍さんが絡んでは予測もつかない形を作り上げて行くしっとりした展開を楽しく観察。
新国立劇場バレエ団『ドン・キホーテ』第3幕
昨年秋には名古屋公演初日にも登場したペアで3幕上演。米沢さんは大トリのヒロインに相応しい艶やかなオーラと揺るぎないテクニックで沸かせ、
仮に生放送でも問題ないスルスルトリプル入りフェッテも涼やかで美しい。
速水さんは経験積む中でだいぶこなれてきたのかパ・ド・ドゥにおいても視線交わす幸福ぶりをたっぷり示し、米沢さんとの息もよく合っていた印象。
今回はメッシュが無しでしたが(物足りなくなってしまう笑)、鮮やかに決めて行く踊りや客席全体をキラリと目線を届けながら去ったりとスター性も妙に十分。
新国ドンキ3幕の大きな見せ場であろうファンダンゴも祝福感たっぷりで、
女性の白地のレースなスカート、男性の白い帽子や衣装がずらりと並んでのフォーメーション造形は圧巻。
一気に盛り上げたところにグラン・パ・ド・ドゥアントレの方々が登場してくる流れも舞台温度を更に上昇させる展開と毎度思えます。
ヴァリエーションは山本涼杏さんのきびきびくっきり描き出す回転も整っていて、
無事踊る役で復帰された直塚さんの音楽をゆったりと吸い上げるように大きく踊るお姿も目にできたのも安堵でございました。
豪華フィナーレも用意され、異なる団体からに出演者達が勢揃いしての挨拶は壮観な光景。
ムンタさんと新国立の面々が並んでも馴染んでいる感があるのは共演を重ねてきた年月を思わせ、感慨深いものがありました。
大目玉企画は無くても精鋭達の上質なステージがぎゅっと詰まった今年の饗宴、大変満足度高い内容でした。テレビ放送、お楽しみに!
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満月
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帰り、渋谷駅近くにて。L'heure bleue彷彿な内装のお店にて乾杯。
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渋谷駅卵の饗宴。不思議な食感のオムレツ、そしてブリュレがぎゅっと濃厚で焼き目はパリパリ。
一時期は新鮮味に欠けてしまった印象もあった饗宴ですが、工夫次第で色々な企画ができそうと思えた夜でした。来年も開催されますように。
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